カレーライスは外で食べた方が安いか?
最近のニュースで、「カレーライス物価指数」が過去最高になったというのがあったのだ。
って、「カレーライス物価指数」って何?
調べてみると、家庭でカレーライス1皿分を作るのに必要なコストを物価の指標にしたものだとか。
より詳細に見ていくと、具材は、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ、牛肉(輸入)、米(コシヒカリ)、市販カレールー、食用油で、6食分(通常の市販カレールーの1パック分)を調理したときの食材費、光熱水費をコストとして積み上げて1食あたりで割った数字らしい。
問題のニュースは、2025年分の平均が349円にまで到達して、過去最高を更新(帝国データバンク調べ)、ということ。
1食350円だと学食や社員食堂のカレーライス並みということか。
上述のとおり、この数字には作るまでのコストしか入っていないので、食べ終わった後の皿洗いの水道代等は含まれていないことを考えると、400円くらいまでの値段なら外で食べた方が安いということにもなりかねないね。
っていうか、最近はちょっと高級なレトルトカレーとかあって300円とか400円とかするけど、実は自分で作るのとそこまで変わらなくなっているのか。
カレーはこだわるほど高くつくから、1食、2食なら買ってきたものを食べる方が効率的なのかも。
コスパやタイパなど、何かと「パ」を気にする若い世代にはカレーを自分で作るという選択肢はなくなりつつあるかもね。
外食というか、総菜や弁当などを買ってきて家で食べる「中食」は最近の文化のようにも見えるけど、実は都市部ではけっこう古い時代からそうだったんだよね。
例えば、当時世界最大の都市のひとつであった江戸の場合、初期実は狭い長屋住まいが多く、煮炊きできるスペースが限られているので、一膳めし屋のような店で外食するか、寿司やそばなどの屋台で買い食いするか、ごはんだけ家で炊いて売りに来る煮豆や納豆、つくだ煮などを買うかなどが多かったのだ。
武士の場合も、参勤交代で単身赴任で江戸詰めになっている人も多いし、何より江戸は男余りで独身者も多かったから、外食、中食がメインだったのだ。
さすがに農村部はそういう商売が成り立たないので家で作っていたわけだけど、今よりもっと大家族で三世帯同居で農作業と家事を分担しながら、みたいな生活だったんだよね。
それが、明治維新以降近代化されて行って、都市化されていった地域では核家族化も進み、その分担がうまく回らなくなるんだよね。
当時は家電も充実していなくて家事に手がかかることもあって、ごはんは家で炊くけどおかずの総菜は買ってくる、みたいなのはけっこうスタンダードなもの。
肉屋のコロッケやメンチカツ、から揚げだけでなく、煮物や漬物を買ってくるのも珍しくはないのだ。
なぜかその後、スーパーで買ってきた総菜や冷凍食品ばかり、みたいにおかずを買ってくることを見下す文化ができるのだけど、これは家電が発達して掃除やら洗濯に時間がかからなくなって料理に手がわかせるようになったからだろうか?
とはいえ、すでに日本はほぼ共働きがデフォルトになりつつあるし、「原点回帰」で「買ってくる」文化にもどってきているよね。
温めるだけでおかずがそろう冷凍品みたいなものもあるし。
実際、物価や光熱水費が上がっているので、少量しかつくらない場合、家で調理するのは非効率ではあるのだ。
総菜を食べる分だけ買ってくる方が安上がりだったりするし。
何より、冷凍食品なんかは、天候等の理由で野菜などの値段が変動する中、安い時期に勝手大量に製造して保存してあるので、価格の安定性が高いんだよね。
物価上昇に合わせて値上がりはするけど、雨が少なくて野菜が高くなっても冷凍食品の値段は変わらないのだ。
普段は少し割高でも、今のようにジャガイモや玉ねぎの価格が上がっていると、冷凍食品の方が安上がりになることもあるんだよね。
で、最初に戻って、カレーライス物価指数は、国民食ともいえる家庭料理の定番のカレーライスに着目し、日常生活と密着した物価の指標として考案されたものだけど、考え直さないとダメかもしれないよね。
ここまで見てきたように、そもそも家で作っても買ってきてもさほど値段が変わらないなら、「カレーを家で作る」ということには何か付加価値が発生している可能性が高いのだ。
大量に作りたい場合もそうだし、こだわりがあって自分の味を極めたい場合もそうだし。
そうなると、市販ルー6皿分を使って作るステレオタイプのカレーライスというのは家庭料理にはならなくなてくるかもしれないのだ。
だとすると、この物価指標もそのうち見直されてしまうのかも。
だけど、外で食べるカレーもおいしいけど、家庭のカレもおいしいんだよなぁ。
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