き、び、だ~ん
スーパーで売っていて、なんだか懐かしくて買ってしまったのだ。
駄菓子のきびだんご。
なんか茶色い長細い餅菓子で、オブラートに包まれているんだよね。
基本的にはボンタンアメが大きくなったようなものだけど、かんきつの風味はな甘いだけのもの。
子供のころは30円くらいで買っていた気がするけど、今は60円だったのだ。
それはそれとして、きびだんごってこういうものなんだっけ?
岡山名物として売られている吉備団子はうるち米の粉を水飴で練って作った求肥のお菓子。
きな粉がまぶされているけど、ものによっては穀物のキビの粉で風味付けをしているというけど、それは見たことないな。
ま、普通に「すあま」の仲間だよね。
水あめで練ることで保水力が高まるの絵常温でしばらく置いておいても硬くならないのだ。
焼くと香ばしいかな?、と思ってオーブントースターであたためようおすると、でろんでろんにとろけちゃうよ。
で、桃太郎が犬・猿・雉に与えたのってこれなんだっけ?
どうも、米粉で作るきびだんごは江戸時代の後期に発明されたものらしい。
穀物のキビ(黍)と岡山周辺の古い地方名の吉備をかけて「吉備団子」としたみたい。
なので、キビで作った黍団子とは違うのだ。
おそらく最初期はキビを少し混ぜて風味付けくらいはしたかもしれないけど。
桃太郎の話の起源には諸説あるけど、どれにしても明らかに江戸時代より前の話なので、おじいさんとおばあさんが作ったのはキビの団子の方だよ。
キビは、雑穀として健康食品の中に入っていたりするけど、それと鳥の餌以外ではあまり見かけることのなくなった穀物。
そのむかしは、荒れた土地で水が少なくても短時間で栽培できる穀物だったので重要な農作物。
夏にまけば秋には収穫できるので、稲の生育がいまいちだな、と思って時点で追加で栽培を始めることもできるのだ。
とはいえ、その生命力の強さから雑草としても広まっているとか。
今ではあまり食べなくなってきているから余計にね・・・。
手がかからずに育てられる穀物ということで古代においては重要度が特に高く、特に古代中国では祭祀には黍(もちきび)と稷(うるちきび)が重要な役割を持っていたらしいのだ。
「社稷( 古代中国で、天子や諸侯が祭った土地の神=社と五穀の神=稷)」という言葉にも表れているけど、古代中国では祭壇に黍から作った黄色い色のついたお酒を供えていたらしいよ。
その後、南方で稲(米)の栽培が盛んになると、米の方が味がよいこともあってそれが穀物の第一位になるようなのだ。
でも、中国の戦国時代より前(夏殷周の三代)、孔子の時代にはまだキビは重要な穀物扱いだったそうだよ。
で、どうやって食べるかと言えば、粒のまま粥にして食べる、粉にしてから生地にする、発酵させて酒にするなどの使い道があるのだ。
日本の場合は農業の開始=稲作なので、米と一緒に炊く「雑穀米」のような食べ方が多かったみたい。
2割ほど米に混ぜて炊くと甘みと独特のほろ苦さが出てそれなりにおいしいのだとか。
桃太郎の吉備団子は、粉にしたキビを水や湯で練って丸めたもので、黄色い色の団子だったようだよ。
米より甘みが強いし、昔のことなので、砂糖の灰っていない自然な甘さ、のはず。
これはちょっと食べてみたいかも。
現代では、動物用の飼料のほか、雑穀米に少し入っていたり、焼酎の原料になったりしているみたい。
穀物としてのスペックは高そうだからもっと活躍できそうな気はするけど、どうなんだろう?
スーパーフードと言われるアマランサスに比べると少し見劣りするのかな?
日本でいまいちマイナーできたのは、麦であれば秋に播いて春に収穫できるので米の裏作で二毛作ができるし、そばだと秋そばや春そばなど甘利季節を選ばずに栽培できるけど、キビだとどうしても米と栽培・収穫時期がかぶるからなんだよね。
とにかくどこでも米を作ろうと執心してきたのが日本の農業の歴史だからね。