お値段据え置き
職場の生き返る道すがらにガソリンスタンドがあるのだ。
で、いやでもガソリン価格が目に入るのだけど・・・。
ん、なんかおかしいぞ?
ガソリン税の暫定税率が昨年いっぱいで廃止されたはずなのに、価格が変わっていない。
ガソリンって安くなるんじゃなかったのか。
そんな疑問を持ったので、ちょっと調べてみたよ。
答えは簡単だった。
ガソリン価格の高騰を受けて出していた政府の補助金がなくなったので、暫定税率分の値下げと相殺されているらしい。
暫定税率廃止直前は特に、暫定税率見合いの分だけ補助金で下支えしてガソリン価格を抑え込んでいたので、ちょうど差し引きゼロのようなのだ。
確かにガソリン価格は下がっているのだけど、実感はできないというわけだ。
これだけ人気の高市政権の成果でガソリンについて触れられないのもこのためだね。
もともと、ガソリン税が導入されるとき、本当に「暫定的措置」として上乗せされた分が暫定税率ななよね。
時は小昭和49年(1974年)。
高度経済成長期が終わりをつげ、石油ショックの爪痕が残るころ。
ちょうどオリンピックを契機に道路などのインフラ整備を拡大してきたところでこれだったので、道路整備五か年計画に対して財源不足に陥ったのだ。
そこで目を付けたのがこれ。
とりあえず暫定的にガソリン税に暫定税率を上乗せして臨時収入にしよう、という話。
もともとの税率の倍にする形で2倍の税率になっていたのだ。
ところが、「暫定措置」のはずがそれ以降ずっと続いたわけで。
いったん平成19年(2008年)度末で期限切れとなるはずだったので、暫定税率を維持するか、そのまま廃止にするかで大論争になるのだ。
これが「ガソリン国会」。
後に「うふふ、そうでしたっけ?」ととぼけられる、民主党(当時)のガソリン値下げ隊が活動していたのもこの頃。
ところが、けっきょく福田内閣で暫定税率は復活して、ずっと続くことになるのだ。
とはいえ、ガソリン価格は生活に密着しているのでこのままではすませない、というわけで、平成21年(2010年)に二度と期限切れにならないように暫定税率の期限をなくす租税特別措置法の改正案が出た際に設けられたのが有名な「トリガー条項」。
一定の条件ガソリンの3か月の平均小売価格が1リットル当たり160円を超えるに至った場合が整った場合には暫定税率を廃止する、というもののはずなんだえど・・・。
おりしも導入直後に東日本大震災が発生。
その復興予算(主に道路整備関係)に使う必要がある、とトリガー条項の適用が見送られることになったのだ。
このとき、「別に法律の定める日までトリガー条項は凍結」という形にしてしまったので、条件が整えば自動的にというのが魅力的だったのに、けっきょく法律を通さなと廃止できなくなってしまったんだよね。
いやな原点回帰。
それでやっと今回暫定税率が廃止されたのだ。
最初のガソリン国会から20年くらいかかっているわけだ。
確かに出来事としては大きいのだけど、額面上のありがたみが薄いのが残念だね。
円安傾向がおさまって、かつ、原油価格も下がってくればガソリンは確実に安くなった、と感じられるはずなんだけど、ぐんぐん価格が上昇傾向にある中では、上昇度合いを抑制している、という形にしかんらないんだよなぁ。
これはけっこう残念なことだ。