2026/07/04

ブナとともに

 ボクの好きなキノコの一つがなめこ。
お味噌汁の具もいいし、そばの具もよいのだ。
つるんとしていて触感がいいよね。
しかも、他の栽培キノコ(ブナシメジ、エリンギ、マイタケ、エノキ)など違ってあまり物価高騰の影響を受けていない!
いつでもスーパーで100円未満で買えるのだ。

東京生まれのボクとしては幼少のみぎりより親しんできたなめこだけど、実は関東以西ではもともとあまり食べないんだって。
っていうか、手に入りづらかったみたい。
天然物のなめこはブナ林に発生するキノコで、倒木や枯れ木に発生する腐朽菌なのだ。
ブナのほか、ミズナラとかコナラとか、寒い地域に強い広葉樹が好きみたい。
で、関西や中国・四国、九州にもブナは生えているんだけど、圧倒的に数が違うのだ。
巨大なブナ林は北陸から東北にかけての日本海側、東北の内陸部なんかが多いよ。
世界遺産になっている白神山地もブナの原生林だよね。

「ともに生きている」樹種がなければなめこもいないわけで。
関東や東北、北陸ではブナが多いためにメジャーななめこも、ブナが少ない地域ではなかなか見つけられないから手に入らないわけだよね。
というわけで、親しみがない。
現在では完全に人工栽培が可能で、原木やおがくずの培地でなめこを栽培しているし、そもそも流通も発達しているので、なめこに接しようと思えばいくらでも接することはできるようになったんだよね。
でもでも、口にするものっていうのはそんな簡単なものではなくて。
やっぱり食べ慣れないものは食べないのだ。
なので、当然お店に並ぶ食材には、売れる・売れないという点で偏りが出てくるわけだよね。
最近では人の移動も大きいからだいぶ改善されているし、地元の食材・調味料を使いたいというニーズで人気の高いもの(石垣島ラー油とかかんずり、福島のうまくて生姜ねぇとか)は手に入る一方で、そこまでじゃないものはおみやげで買ってきた李、んっとで取り予s多利子内地けないわけだ。
でも、さすがになめこをお取り寄せって、天然物でものすごく高級なものでないと現実的ではないよね・・・。

というわけで、東京で出てくる赤だしにはちっさいサメ古賀具で入っていることが多いけど、京都や大阪で出てくる赤だしは豆腐やわかめが主体なのだ。
個人的にはそういうのは地域ごとに特色がある方がいいとは思うので、それはそれでよいのだけど。
むしろ、方言が消えて行くようにこういう食の多様性が消えて行く方が問題だよね。
なめこがそういう地域的な偏りのある食材とはこれまで気づかなかったけど、そういうのを知っていれば、東海地域ではどこまでがなめこ文化圏かなんて考えながらスーパーを見てみるのも面白かったりするよね。

ちなみに、ブナには植生に偏りがあるので、いわゆる「どんぐり」についても地域的な偏りがあるはずなのだ。
「どんぐり」はブナやシイの木の実の総称だけど、おそらく西日本ではブナの真ん丸なドングリはほとんど見られなくて、細長いシイのドングリが多いはずなんだよね。
これもインスタに上げられた写真とその人の所在地なんかで比較してみると面白そうだよなぁ。
大学生とかがそういう研究してくれれあいいのに。
ま、小学生が、自分の近所と遠く離れたおじいちゃん・おばあちゃんちの近所のそれぞれでドングリを集めて種類の違いを比較する、みたいな夏休みの自由研究でもよいけど、どんぐりは秋にならないと手に入らないからなぁ。

2026/06/27

一本調子

 先日、日本橋にいたら、ちょっと変わった街宣車がやってきたのだ。
かつての世界経済共同体党の又吉イエスのような。
で、案の定というかなんというか、「核融合党」の車だった。
何がおかしいかっていうと、流している音声が全く抑揚のない一本調子で、それが逆に怖いんだよね。
独特の平板なイントネーションに耳には残るのだけど。

どうも、この抑揚というのはコミュニケーションにおいて大事で、だからこそ、AIがこれだけ発達しても、機械音声には違和感があるんだよね。
AIであれば、アニメや映画の吹き替えの声優さんを模倣して抑揚のある音声も再現できるだろうけど、それはセリフ込々で生成する場合であって、打ち込んだ文章をそのまま読み上げるのは抑揚のない一本調子だよね。
初音ミクに代表されるボーカロイドがそれに比べると自然に聞こえるのはメロディに載せているからであって、音階の上下で自然と抑揚がつくのだ。
なので、機械音声であっても、和歌や都都逸、義太夫節のように「節」にのせて読み上げるようなものであれば自然に聞こえるはず。
おそらく、読経も大丈夫なのだ。
中国語は声調というイントネーションで言葉の意味が変わるから、もう少し自然に聞こえるのかも。

普段意識していることはまずないけど、コミュニケーションをとっているとき、情報の発信側(話者)は受信側(対話の相手)の反応を見ながら、聞きながら、感じながら、フィードバックをかけて微妙に抑揚をつけているようなのだ。
それを参考に、話の内容を聞きながら微妙に表情を変えるロボットなんてのも開発されていて、先般の関西万博でも展示されていたようだけど、いかんせん、「不気味の谷」を越えていないので気持ち悪いんだよね(笑)
何が「自然さ」に貢献しているのよくわからないけど、タイムラグであったり、パターン化された動きだったり、何かあるはずなのだ。
なので、サンプリングした音声データから生成するなら自然に話しているような音声が再現できると思うのだけど、相手の反応に合わせて抑揚をつけながら機械で音声を出すのはまだまだ難しいんじゃないかと思うのだよね。
だったら、いっそのこと人には寄せずに、機械・ロボットのまま、或いは、何か人外のキャラクターとしてしゃべらせた方がよいように思うのだ。

調べてみると、自閉症スペクトラムのよくある特徴として、抑揚のない話し方をする、というのがあるみたい。
基本的に自分以外の人との関係、距離感が苦手な人たちなので、相手の反応を見ながらフィードバックをかけるというのは難しいよね。
なので、自分のペースでほぼ一方的に話すので、どうしてもそんな感じになるんじゃないかな。
結婚式のスピーチを頼まれたりしてがちがちに緊張して、自分がスピーチをする、ということ以外に気が回らなくなったようなイメージが近いのかも。
緊張すればするほど棒読みになるよね。

思い返してみると、はなしだけながくってたいしておもしろいことを言わない校長先生はたいがい一方的に話すだけなんだよね。
その逆で、この講演おもしろいな、って感じるような演者さんだと、どこまで見えているかは別として、聴衆を見渡しながら、その反応をフィードバックさせて話しているような気がするんだよね。
でも、過剰に反応しすぎると「芝居がかって」見えるわけだよね。
その辺の塩梅は事情に蒸す化しそうなのだ。
そういう微調整の結果が抑揚として表れているんじゃないか。
で、その高度なことをほぼ無意識にしていて人間のコミュニケーションを成り立っているのではないか。

街宣車のお経のような主張を聞きながら、そんなことを考えたよ。
では、街宣車のように一方的に垂れ流す場合はどういうのがよいのか?
難しい問題だけど、最初に出てきたように、なかば節にのせるようにして短い文章を連呼するのがよさそうなのだ。
確かに選挙の時に耳に残っているのはそういうリズムのあるやつで、きちんとした政治的主張をしているのかもしれないけど、ただただ話している者は騒音・雑音としかとらえていないような気がするよ。

2026/06/20

カラスの勝手でしょ

 
サッカーW杯が始まったのだ。
とはいえ、ボクはスポーツ全般についてほぼ興味なしなので、結果をニュースで知るくらい。
でも、気になることが。
それは、日本代表のシンボルにもなっている三本足のカラス。
記紀神話に出てくる八咫烏を意匠化したものなんだよね。
Wikipediaにはいろいろ理由が書いてあるけど、八咫烏が案内した神武天皇は蹴鞠がうまく、というのはちょっと笑ってしまった。

さて、この八咫烏。
「咫(あた)」は古代の大きさの単位で、三種の神器の「八咫鏡」と同じ。
とりあえず大きいということ。
それに加えて三本足と言われているんだ。
でも、記紀神話の中に出てくるものは、高皇産霊神又は天照大神に使わされ、熊野(今の和歌山県新宮市のあたり)から神武天皇を導き、奈良県の橿原の地に連れていくのだ。
そこで神武天皇が即位するわけだね。
日向(宮崎県)を出発して東に進んできたわけだけど、最初大阪から奈良に入ろうとして失敗するのだ。
これはきっと天照大神の子孫たる自分が西から東に入ろうとしたためだ、東から西へ入ろう、ということで、紀伊半島をぐるっと回ってリベンジすることにあるのだ。
このとき、道案内をしたのが八咫烏ということになっているんだよね。

記紀神話で道案内というと、まずは天孫降臨の際に天の八衢から葦原中国まで瓊瓊杵尊を案内した猿田彦もいるよね。
猿田彦を祀る神社は多いのだけど、猿田彦神社(総本宮)、二見興玉神社、椿大神社とおおきなものは三重県にあるのだ。
それもそのはずで、この神は伊勢の五十鈴川のあたりの出身ということになっているのだよね。
で、瓊瓊杵尊は日向国高千穂に降り立ったはずなのに、道案内をした猿田彦は伊勢にいたのだ!
で、神武東征を助けた八咫烏は熊野の出身。
なんとなく、紀伊半島の東側に大陸からやってきたと言われる天孫族を助けて一緒に大和朝廷の礎を築いた一族がいたんじゃないか、という気がするよね。
天孫降臨の下りでは、出雲の勢力と取引して国を手に入れ、最後まで抵抗勢力だった建御名方命は諏訪まで逃げるのだ。
神武東征では、日向から筑紫に出て本州に渡り、吉備を通って生駒のあたりまで出て、そこで長髄彦と戦うのだけど、いったん敗走し、先に述べたようにぐるっと回って逆側、熊野の方から奈良に入り、そこで再度長髄彦と戦って破るのだ。

おそらくこれらの神話は大和朝廷ができあがるプロセスにおける先住系氏族との争いの歴史なんだよね。
実際に古代日本の中には、出雲や吉備、越、諏訪なんかの勢力がいて、それを打ち破ったのか、交渉して中に引き入れたのかはよくわからないながら、うまいこと「平らげて」いって、神武天皇が即位して大和政権成立、というながれなんだよね。
明確に戦っているのは近畿地方にいた長髄彦の勢力で、これは明確に打ち破って大阪や奈良の地を手に入れてるっぽいのだ。
で、その戦いの中で協力してくれた先住系氏族が八咫烏だったり猿田彦だったりするわけだよね。
長髄彦を破る際には、金色のトビ(金鵄)がやってくるのだけど、この金鵄は八咫烏と同一視されることもあるので、やっぱり地元の助力勢力のような気がするね。

猿田彦なんかはサルなので、言葉は悪いけど、あmり文明的でない(と天孫族が思っていた)先住氏族をあらわしているんだろうけど、八咫烏はなぜ鳥なのか?
金鵄もなぜ鳥なのか?
記紀神話だとただの大きなカラスという記述しかないけど、平安時代になって、三本足のカラスというモチーフになるのだ。
これは大陸の「金烏」から来ているイメージで、金烏は太陽のことなので、ひょっとすると、天孫族に協力したことから太陽のイメージを付与しているのかもしれないよね。
記紀神話の成立は奈良時代で百年くらい間があるわけだけど、おそらく鳥に置き換えていた意義は見失われていたんじゃないかと思うんだよね。
弓を使うとか、山野を飛ぶように移動するとか、天孫族に比べて肌の色が少し黒かったとか、そういうのがあったと思うのだけど。
でも、熊野権現の神使はカラスなので、単純に熊野の神を報じる一族を表すものとして使っている可能性もあるのだけど、今は逆になっていて、熊野の地で神武天皇の道案内をしたからカラスが熊野権現の使いと見られるようになった、と説明されているんだ。
なんとなくだけど、本来的には古代熊野の地にはカラス(必ずしも三本足でない)をシンボルとしていたような先住氏族がいて(トーテム信仰的なものとして自分たちとカラスを重ねていたとか)、それが神武東征を助けた、というのが本筋のような気がするよ。
で、後は後付けで属性が付与され、主従が逆転し、ということじゃないかと。

ちなみに、記紀神話では天孫降臨の後、瓊瓊杵尊と木花開耶姫の間の皇子神である火折尊(山幸彦)は竜神の娘である豊玉姫と婚姻し、神武天皇の父親となる鸕鶿草葺不合尊を設けるわけだよね。
こちらは天孫族が日本列島(というか九州)にやってくる前後にいわゆる「海の民」と同盟を結んで古代日本で勢力を伸ばしていったことを表していると考えられているのだ。
こちらは結婚までしているので、おそらく同一の血族集団をつくるところまで融合していて、道案内をした、ということになっている猿田彦や八咫烏は協力者扱いなんだと思うのだ。
当初の大和政権は絶対王政的な中央集権ではなく、諸王の中の王みたいな、中小国連合の中の盟主みたいな感じだったっぽいので、それを支えた勢力ということなんじゃないかな。

2026/06/13

令和の大伴金村はいるか

 ひさびさに皇室制度関係の話題が大きく報道されているのだ。
というのも、「立法府の総意」という形で、これからの皇統の維持に向けた取組について国会としての賛否が示されたから。
と言いつつ、実際は有識者会議でさんざん議論して、やるとしてもこれくらいしかない、というような安打と思うので、それが飲めるかどうかくらいの世界だとは思うのだけど。
それでも、なんだかんだで日本人は皇室の話題が好きだから、大きく取り上げられるんだよね。

ポイントは二つで、結婚後も女性皇族は皇籍離脱させずに皇族としての身分を残すこと、及び、すでに臣籍降下した元皇族のうち男系の系譜に連なるところから養子を入れることを可能とすること、を了解し、具体策の検討に移ろう、ということ。
前者は主に敬宮愛子内親王の今後のことを想定していて、後者は、秋篠宮悠仁親王以降の皇統の継続の安定性を意識したものなのだ。
女系を認めるべきかどうかは賛否両論なわけだけど、これmでも男系女性天皇は存在していたので、その道をふさがない、ということだよね。
後者については、明治以前は男系の家筋から養子をもらって宮家を維持するみたいな話はやっていたみたい。
御一新後、皇室のルールとして旧皇室典範ができてからできなくなったのだ。
さらに、戦後になって、かなり天皇家とは遠縁になっていた11の宮家が皇籍離脱(臣籍降下)し、明治天皇の男系の子孫のみが皇族に残ったんだよね。
実際には、明治天皇には大正天皇以外皇子がいなかったので、昭和天皇の兄弟、平成天皇の兄弟、今上天皇の兄弟が皇族になっているのだ。

で、今回の方針で養子を迎えるとすると、昭和22年(1947年)に皇族を離れた11の宮家(伏見宮、閑院宮、山階宮、北白川宮、梨本宮、久邇宮、賀陽宮、東伏見宮、朝香宮、竹田宮及び東久邇宮)からということになるんだけど・・・。
実は、男系だけで見ると、600年以上さかのぼらないと現在の皇統につながらない、というほど遠いらしい。
その間、女系ではつながっているので、いわゆる普通の親戚として考えるとそこまで遠くないのだけど。
しかも、皇族で亡くなったのはもう80年も前。
15歳以上の若い男子を養子に、ということだけど、該当者は少ないし、すでに皇族だった記憶のない、普通の一般人として生きてきた家族も多いので(宮中行事には旧皇族として呼ばれることもあったみたいだけど)、なかなかすごい話だよね。

ここで思い出すのは、記紀の時代の皇統断絶の危機の話。
かなり香ばしい事績が多い武烈天皇だけど、皇嗣を設ける前に崩御されたので(数え年で18歳?)、そこでいったん男系の皇統が切れそうになったのだ。
そこに出てくるのが大伴金村。
武系の中止のして古代史で大活躍する豪族(大連)だけど、その最大の功績は、武烈天皇崩御後に、当時越後にいた応神天皇の五世孫にあたる継体天皇を連れて来たこと。
千祖・即位した時点で58歳だったそうだから、全く皇族とは関係ない世界で生きてきた老年に差し掛かった人を天皇に迎えたのだ。
ただし、この継体天皇以降は歴史上実在が確認されている男系皇族で皇統が維持されてきたんだよね。
それ以来の危機があるかも、というわけだ。
で、悠仁親王から見て5世代さかのぼると明治天皇になるので、仮に明治天皇に兄弟がいればその系統に当たるということだけど、うえで書いたように、養子を出す候補に想定されている旧宮家はもっとさかのぼらないと合流しないんだよね。
これはある意味で大変革でもあるわけだ。

男系の万世一系にどこまでの意味を見出すかにもよるのかもしれないけど、それくらい想定しておかないと皇統の維持が厳しくなっているのも事実。
そもそも正室のみで側室を置かなくなったので、子供の数が圧倒的に少ないのだ。
そこを「子をなせ」とプレッシャーをかけるわけにもいかないわけだし、そもそも一般国民の少子化対策もうまくいっていない中で、現在の皇族の枠内だけで男系男子を増やそうとするのはかなりリスキーではあるよね。
最後は多くの人が納得できるようなルールで、ということだと思うけど、立憲君主であり、日本国の象徴でもある天皇家をどう維持していくのかはさらに議論が必要そうなのだ。

2026/06/06

お茶じゃダメなんですか!?

 いまさらなような気もするけど、ごはん食も増えて和食傾向が強くなってきた給食の飲み物として牛乳が合わない、ということで、緑茶に変える自治体が出てきたというニュースを見たのだ。
でも、牛乳って必須じゃなかったんだっけ?
前に調べた記憶をたどると、顎口腔職法施行規則という文部科学省令の中で、給食に3つの定義があって、
①完全給食:給食内容がパン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品その他の食品を含む。)、ミルク及びおかずである給食
②捕食給食:完全給食以外の給食で、給食内容がミルク及びおかず等である給食
③ミルク給食:給食内容がミルクのみである給食
となっていて、どれだろうが全部にミルクが入っていることになっているんだよね。
これをもって、給食には牛乳が不可欠、ということだと思っていたのだけど・・・。

元をたどると、戦後日本の「ララ物資」にさかのぼるのだ。
戦後復興のために様々な救援物資が寄せられたわけだけど、子供たちの栄養状況を改善するため、として脱脂粉乳が含まれていたのだ。
正直当時の人の口に合うものではなかったようだけど、コッペパンとともに学校給食に出されて広まっていくのだ。
これは誰に聞いてもそうだけど、おいしくなかったみたいだね。
で、昭和33年ころから、評判のよくない脱脂粉乳に代えて、国産の牛乳を給食に導入するよう方針が打ち出され、今に至る。
その名残がこの省令の定義の中にもあるわけだけど、いまどき主食がない給食とか、牛乳だけの給食とかはないだろうから、基本はフルセットの完全給食のはずだよね。

一方で、省令での定義はそうなんだけど、学校給食法、その施行令と法令全体の枠組みで見るともう少し違う景色が見えてくるのだ。
この定義がどこで出てくるかというと、学校給食を開始するときに都道府県に届け出ることになっているのだけど、その届出にどの種類の給食なのかを書く際のカテゴリーなんだよね。
なので、現代ではおそらく基本は「完全給食」で届出をされるはず。
で、重要なのは、その後の具体的な献立の決め方なのだ。
「完全給食」で登録している以上は牛乳(又はそれに代わるヨーグルト)が入った献立にしなきゃ、というのが今までの考え方だったようだけど、そこをもっと柔軟に考えているらしい。

学校給食については、文部科学省の方で「学校給食摂取基準」というのが示されていて、学齢ごとにどの栄養をどの程度とるのかの目安が決まっているのだ。
それをもとに市区町村の教育委員会で標準献立というのを作り、それを各学校や給食センターでアレンジして献立を組み立てる流れ。
で、牛乳を入れるとタンパク質とカルシウムががっつりとれるのでかなり楽になるのだけど、同じだけ他の食材でこれらの栄養素がとれればよい、という運用で考えているみたい。
とはいえ、総カロリー数が決まっている中、価格制約もあるのでけっこう難しいみたい。
タンパク質は豆腐やその加工品でけっこう補えるとは思うけど、問題はカルシウムだよね。
牛乳ほど効率よくはとれないので、じゃこや小魚を加えるなどの工夫をするらしいけど、月に数日くらい牛乳のない日を作るのがせいいっぱいくらい。
まさかサプリメントの錠剤を出すわけにもいかないだろうしね。

脱脂粉乳はおいしくないとはいうけど、ただ水にといて飲むからおいしくないんだよね。
米国留学中はシリアルにスキムミルク(無脂肪乳)をかけて食べていたけど、そこまでおいしくないという印象はなかったんだよね。
やっぱりいったん水分を飛ばして粉にして、それをもう一度水にとくのでおいしくないのだ。
温めてとかすので、アルマイトの容器に入った脱脂粉乳(温)は表面に膜が張っていたとかいうよね。
お菓子なんかの材料で使われる脱脂粉乳はいわゆる「ミルク感」を出す良い素材で、悪印象はないんだよなぁ。
使い方次第ということだね。

ちなみに、子供たちがたいてい好きなカルピスは、生乳からクリームを除いた無脂肪乳を独特の乳酸菌で発酵させたもの。
脂肪をあえて取り除いているから、乳酸菌発酵の酸味と相まってすっきりした飲み口なんだよね。
この頃はクリームを発酵させた濃厚カルピスも見かけるけど、こっちは確かにねっとりと濃い感じなのだなお、。
取り除いたクリームからは高級バターとして知られるカルピスバターが作られるんだけど、こっちが副産物。
もともとは業務用で使われていたものだそうだよ。

2026/05/30

風と熱と

 いよいよじめじめしてきたのだ・・・。
からっとしているとまだ過ごしやすいけど、湿度が高く成るだkで一気に不快指数が上がるね。
もうすぐ梅雨入りか。
そんなときに大事なのが衣類乾燥機能。
ボクが子供のころはコインランドリーの乾燥機ほぼ一択だったけど、家庭用の乾燥機もあるし、浴室乾燥機もあるし、部屋干し+サーキュレータというのもあるし、洗濯だけに選択肢が増えているのだ。

個人的には天日干しが一部案ふわふわでしっかり乾く気がするけど、最近のテクノロジーはなめてはいけないよね。
けっこう電気代は食うとは言うけど、家庭用の衣類乾燥機はけっこう優秀なようなのだ。
でも、やっぱり服の繊維は傷みやすくなるんだよね。
どのみち高級品はクリーニングに出すから、ファストファッションとかのターンのーバーの早い奴ならよいのかも。
いつでも好きな時間に乾かせるのは大きいよね。

その対極にあるのが普通の部屋干し。
ひたすら水分が蒸発するのを待つだけだけど、サーキュレータと組み合わせてあげると、洗濯物周辺に滞留する水蒸気がなくなるので少しだけ乾燥が早くなるのだ。
もともと干す段階で風が通るようにすき間をあけてあげるだけでもけっこう乾きが違うんだよね。
それでも、日本はもともと湿度が高いからなかなか難しいところはあるけどね。
でも、パリに住んでいるときに実感したのは、欧州は普通に部屋干しでばっきばきに乾くほどの乾燥具合なんだよね。
パリは景観保護のために洗濯物の外星ができないので、どうしても部屋干しになるんだけど、なぜか2~3時間で殻っからに乾くんだよね。
最初はおどろいた。


我が家の場合はその中間にあたる浴室乾燥機を利用。
昼間家に誰もいないので、さすがに外に干しておけないのだ。
ただの部屋干しだと乾くのに当然時間がかかるし、においなんかも出るしだけど、こっちならそのあたりはだいぶ解消されるからね。
それに普段から浴室乾燥を使っているとお風呂場のカビ対策にもなるのだ。
電気代はかかるというけど、衣類乾燥機ほどではないのだ。

この浴室乾燥の原理は単純で、温風で温度を上げつつ、換気機能で蒸発した水蒸気を逃がしていく。
天日干しの太陽の熱で温めて、風が洗濯物のまわりの水蒸気を飛ばしていく、というのと同じなんだけど、閉鎖空間というところが大きく違うのだ。
つまり、温度だけ上げても水蒸気が抜けていかなければ湿度が上がっていってだんだん水分が蒸発していかなくなるのだ。
なので喚起するんだけど、換気が強すぎると熱も逃げてしまう。
そのバランスが大事なわけだね。

最近、我が家の浴室乾燥はちょっと能力が落ちている気がするんだよね。
つまり、温風か換気のどっちかがいまいちなんだと思うんだけど、普通に浴室暖房は機能しているようなのだ、おそらく換気が弱っていると思うんだよね。
フィルターが目詰まりしていると換気が弱まるのでそれも疑ったんだけど、そこは大丈夫だった。
ま、経年劣化的なものかもしれないのだけど。
いまはとりあえずタイマーの時間を長めに設定するようにしているのだ。

で、最近さらに便利になってきているのがコインランドリー。
洗濯機も官隙も大型になって、家では洗えない布団や毛布を選択・乾燥できるようになったんだよね。
スマホアプリで空き状況も確認できたりするし。
かなり高機能化しているのだ。
見た目もおしゃれになってきているし、無料WiFiがあるところもあるよね。
これから梅雨時になるとどうしても洗濯物が乾かないので、こういう選択肢を駆使して、洗濯にいそしむ必要があるのだ(笑)

2026/05/23

容赦なく重い

 栃木県で起こった強盗殺人事件が衝撃的だったのだ。
トクリュウ案件なわけだけど、16歳の少年がバールのようなものでめった刺し・・・。
話を聞いていてかんり残虐性が高い事件なんだよね。
で、本来的には「強盗殺人」になると「死刑又は無期拘禁刑」になるのだけど、それが少年法で「割引」されるのか、などが話題になっているわけだよね。
最後は司法で決することだけど、ネットであふれている意見では「悪質なのできちんと報いを受けるべき」という感じで、少年法で保護しても構成できないのであないか、という見方のよう。
それはそれとして、いわゆる少年法によって刑事罰がどうなるか自分でもよくわかっていなかったので、ちょっと調べてみたよ。

まずは刑法で量刑の重さの確認。
刑法上最も重い刑罰になっているのは81条に規定されている「外観誘致」で「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する」なので、死刑しか選択肢がないのだ。
ギルティ=死刑ということだよ。
これに次ぐのが「強盗殺人」なんかも該当する「死刑又は無期拘禁刑」というやつで、死刑にはしないまでも刑務所からは出さない、というもの。
これに該当するのは、77条の内乱罪(首謀者)、126条の汽車転覆等致死(鉄道などを脱線させて人を死なせる)、240条の強盗殺人(強盗致傷なら無期又は六年以上の拘禁刑)、241条の強盗・不同意性交等致死(強盗したうえで暴行もして死なせた場合)の4つのみ。
強盗致死というのはそれほど「悪い犯罪」という扱いなのだ。

刑法第14条の規定で刑の軽減について限度が定められていて、いわゆる情状酌量により刑を減じる場合も「死刑又は無期拘禁刑」の場合は30年の拘禁刑までしか軽減できないよ。
で、その軽減する場合は、「強盗殺人」だったのか、「強盗致死」だったのかが問題になるわけ。
「強盗殺人」と「強盗致死」の違いは、最初から殺意を持って殺そうとしている場合は「強盗殺人」、殺そうとは思っていなくても強盗行為の間にけけがをさせて結果的にその人がなくなった場合が「強盗致死」になるのだ(けがしただけなら「強盗致傷」)。
なので、裁判においては殺してから金品なりを奪おうとしていたのか、金のありかをはかせるために暴力をふるった結果なくなってしまったのか、というところを認定することが必要なんだよね。
さすがにバールでめった刺しっていうのは「殺意がなかった」とは言えないのではないか、ということで、今回は「強盗殺人」だよね、という雰囲気になっているんだよね。

20歳以上の大人だとこれだけなだけど、今回は実行犯1が6歳の少年ということで少年法が入る込んでくるのだ。
すでに成人年齢は18歳になっているけど、少年法でいう少年は「20歳未満のもの」と定義されているんだよね。
それだけだと成人年齢の見直しとずれてきていますので、改正少年法により18歳以上20歳未満は「特定少年」としてまた別の扱いをすることになったのだ。
少年ほどは守られないけど、「更生の余地」という観点で少しだけ20歳以上の人の場合よりは守られる仕組みなのだ。
ただし、「光母子殺人事件」を契機として、刑事責任をどこまで取らせるべきかはずっと議論されてきていて、現在の少年法では、18歳未満の「少年」は死刑はなし、無期拘禁刑も10~20年の拘禁刑にすることができる、という形で「割引」があるんだよね。
ただし、18歳以上の「特定少年」にはこの規定が適用されないので、成年年齢であれば刑事罰はきちんと負わせる、という形になっているよ。

今回は16歳なので死刑判決はないのだけど、刑法どおりの無期拘禁刑になるのか、少年法適用でそれが軽減されるのかがポイント。
少年法での軽減措置は「できる」規定なので、十分に更生の余地あり、将来ある少年に過度の刑を科すべきではない、と認められれば有期の拘禁刑になるわけ。
どうもアルバイト代は10万円だったみたいな報道もあるけど、それくらいの金額で人生を棒に振るような犯罪を犯してしまうんだね。
しかも、あんまりためらいなくやっているみたいだし、どう結論を出すことやら。