電波でさぐれ!
最近は天気が不安定だよねぇ(>_<)
前の日の予報が当たらないことが多いのだ・・・。
さすがに当日予報はそんなにはずれないけど。
で、そんな中でよく耳にするようになったのは雨レーダーだよね。
電磁波を使って雨や雪の位置や密度を観測しているんだそうだよ。
そこで気になったのがレーダーの原理。
というわけで、いつものように少し調べてみることにしたのだ。
レーダーは、電磁波を対象物に向けて発信し、その反射波を測定することで対象物までの距離や方向を調べるもの。
Radio Detection and Ranging(無線探知測距)の略なんだよ。
電波法施行規則という総務省令の第2条第1項第32号では、「決定しようとする位置から反射され、又は再発射される無線信号と基準信号との比較を基礎とする無線測位の設備をいう」と定義されいるんだって。
よくテレビとかで丸い画面を時計回りにまわりながら位置を調べている装置があるよね。
あれがレーダーで測定した位置と方向を画面表示にしたもので、レーダーを全方向に加点させながら照射して、それぞれの方向のどの位置に電磁波を反射するものがあるかどうかを調べているのだ。
大きな船や飛行機の管制塔でくるくる回っているアンテナのやつだよ。
これと同じよな原理が水中で使われるソナー。
こっちは水中で音波を発信して、その反射波を分析して対象物までの位置と距離を測るのだ。
Sound Navigation and Rangingの略でソナーなんだって。
こっちも似ているね(笑)
水中では電磁波が遠くまで届かないので、今でもんぱを使ったソナーが重要なんだよ。
電磁波に比べると波の進む速度が遅いから、レーダーよりはゆっくり探知することになるのだ。
潜水艦の映画でぴ~ん、ぴ~んと音が時々するのはソナーの音だよ。
で、レーダーにもどって、使う電磁波の話。
主に使われるのはマイクロ波とかミリ波と呼ばれる電波。
波長がmm、μmのオーダーなのでそう呼ばれるんだよね。
こたつなんかであたたかい(?)遠赤外線のすぐ外側にある電波だよ。
でも、この波長でけっこう調べられるものが変わってきて、波長が長い(=周波数が低い)と電波の減衰も少なくて遠くまで探知できるんだけど、波長が長いので分解能が低いのだ(分解能はどれだけ離れていれば2つのものが区別できるか、という指標だけどこれは波長に比例するのだ。)。
一方、波長が短い(=周波数が高い)と分解能は上がるけど、空気中の水分や雨粒などに吸収・反射され、減衰が大きいので、遠くまで調べられないのだ。
というわけで、調べる用途ごとに波長を変えて使っているんだよ。
最近の天気予報で出てくる気象レーダーは地上に置いてあるマイクロ波のレーダーで、パルス状のマイクロ波を照射し、雨や雪で散乱される電波を受信するんだ。
で、照射してから散乱波を受信するまでの時間計ると距離がわかるというわけ。
散乱波の強度を調べると雨や雪の密度もわかるので、降水量もわかるんだ。
各地点のデータを地図上に当てはめていくと、いつも見るよな雨レーダーの画像になるよ。
建物などの障害物があるとそれ以上先が調べられないので、通常はビルの上とか何もないところにあるのだ。
富士山レーダーは山の上から遠くまで見わたせるようになっているよ。
ちなみに、より波長が短いミリ波を使うとより小さい粒子を観測できるので、霧も見られるんだって。
さらに、このレーダーを航空機や人工衛星に搭載することもあるのだ。
それが合成開口レーダー(SAR)と言われるもの。
レーダーで分解能をあげようとするとどうしてもアンテナを大きくする必要があるんだよね。
でも、そんな大きなものは空中や宇宙に持って行けないので工夫されたのがこの方法。
移動しながら電波を発信し、反射波を受信するんだけど、ドップラー効果による波長のずれを計算して合成することで、複数のアンテナを並べたよな状態をバーチャルに作り出せるようになるのだ。
小さなアンテナ(開口)を合成して大きなアンテナ(開口)を実現するので合成開口(Synthetic Aperture)と言うのだ。
これもやっぱり電波の波長によって特徴があって、日本の「だいち」に搭載されているものはL波と呼ばれる波長の比較的長い電波を使うSARで、中程度の分解能だけど一度に広範囲を観測することができるのだ。
一方、海外の偵察衛星なんかに搭載されているのは波長の比較的短いX波を使うSARで、こっちは公分解能で細かくわかるけど、一度に狭い範囲しかわからないのだ。
こっちもやっぱり得意不得意があるので、用途によってどの波長のSARを使うのかを変えるんだよ。
というわけで、もっと難しい原理かと思っていたら意外と単純。
でも、最近は使い方も進化していてもっと複雑なものもあるみたい。
よく耳にするものだから、この程度知っておくとよいかもね。
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