育ちのよいドジョウは臭くない(笑)
いよいよ野田政権がスタートするねぇ。
本人は「ドジョウのように泥臭く」と言っているみたいだね。
いまいち地味な感じがいなめないけど、堅実派ということをアピールしたいのかな?
で、ボクの場合は、むしろドジョウが気になったので、少し調べてみたのだ(笑)
ドジョウはコイ目ドジョウ科の淡水魚で、むかしは水田や小川でよく見かけたのだ。
それこそ田舎では至る所にいたので、安価な食材としても活用されていて、ドジョウ食文化が生まれたんだよね。
最近は水田にも農薬を使うのでぐんと減ったんだって。
戦前に比べると流通量ががた落ちらしいよ。
確かに、現代ではドジョウ料理ってちょっと高級だよね。
泥臭いイメージはあるけど・・・。
ドジョウはウナギが短くなったような、ナマズが細くなったような形態だけど、実はコイの仲間。
でも、鱗がなくて体表面を粘液が覆っていてぬめっとしているのでそういうイメージがあるんだよね。
でも、それは進化の過程でたまたま似たような形態になったというだけなんだろうけど。
実際、だんだんわかってきたように、ウナギは概要で産卵し、稚魚が海から川にもどってきて生育するのだ。
なので、淡水だけじゃなく、海水環境でも生きられるんだよ。
それに、ウナギは水が少ないところでも皮膚呼吸ができるんだ。
ナマズはえら呼吸のみ。
ドジョウの場合は、皮膚呼吸ではなくて口から空気を吸って、腸でガス交換できるようになっているんだって。
水が少ない環境では、水面に口を出してぱくぱくして呼吸ができるのだ。
コイも口を水面につけてぱくぱくするけど、コイの場合はそれでは呼吸できないみたい。
もともともう少し水の多い環境に棲む魚だからね。
ドジョウにもナマズにもひげはあるけど、ナマズのひげがesaとなる小魚や昆虫の動きをとらえるセンサー的な役割を持っているのに対して、ドジョウのひげには味蕾があって、味を感じているらしいのだ。
泥がある環境だと視覚だけに頼れないので、ナマズは水の動きで、ドジョウは味で餌を探しているみたい。
ナマズの場合は何か動きを察したらそっちに行ってぱくっとやればよいけど、ドジョウの場合はおいしそう(?)な味がしたらぱくっといくのかな?
そんなドジョウはユスリカの幼虫やミジンコなどの動物性プランクトンなどを食べる雑食性。
どうしても泥も一緒に食べてしまうので泥臭いんだよね。
食材として使うときにはきれいな水に上げて泥を吐かせる必要があるのだ。
これはコイやナマズでも一緒だけどね。
でも、この泥臭さって、藍藻中に含まれるゲオスミンという化学物質が原因なので、水田のように泥の上に常にきれいな水が流れている場所でとれたドジョウはそんなに泥臭くないのだ!
ため池とか沼とかの水の流れがよくないところでとれるナマズやコイなんかは相当泥臭いけどね。
ちなみに、このゲオスミンは酸性条件下で分解するらしいので、お酢を使うと多少くさみがとれるみたい。
通常は味噌味や強めの醤油味で臭みをごまかすよね。
ドジョウの場合は、ささがきのゴボウと一緒に甘めのしょうゆたれで煮て、最後に卵でとじる柳川が有名だよね。
ドジョウからはよいダシが出るそうで、それを卵でとじておいしく食べようという工夫なんだって。
小さいものだとまるのまま入れるんだけど、内臓があると泥臭さが出るし、骨も硬いので、大きなものは割いてから入れるそうな。
それと、体の表面のぬめりも生臭さの原因になるので、お湯をかけて白くかたまったぬめりを取ってから調理すると上品な味になるみたい。
このほか、江戸では、そのまま醤油味で煮て最後に山椒をふるドジョウ鍋なんかも食べられていたようだよ。
田舎ではそのまま味噌味で煮たドジョウ汁や、蒲焼き、串焼き、唐揚げなどで食されていたようなのだ。
ちなみに、ドジョウ豆腐(地獄鍋)という料理があって、これは豆腐と生きたドジョウを一緒に煮ると、熱さを逃れるためにドジョウが豆腐の中に逃げ込んで煮えてしまう、とかいうものなんだけど、実際には豆腐の中に入り込む前に煮えてしまうので、実現はむずかしいようなのだ。
ウナギは捕るのが大変だったけど、ドジョウは水田にちょっと罠を仕掛けるとすぐにとれたようなので、生活に密着した食材だったんだよね。
今では天然物のドジョウは少なく、養殖物や輸入ものが使われていて、かえってウナギより効果なのだ(>o<)
江戸でドジョウ料理の名店と言えば駒形どぜう。
本来ドジョウの旧仮名表記は「どぢやう」なんだけど、これを「どぜう」と書き始めたのは駒形どぜうの初代越後屋助七さんなんだって。
なんでも、文化3年(1806年)の江戸の大化で店が類焼したとき「どぢやう」の4文字では縁起が悪いとして、3文字で同じく「ドジョウ」と読める「どぜう」と書き改めたんだとか。
他の店もまねするようになって、「どぜう」と書かれることが多くなったんだそうだよ。
というわけで、泥臭いイメージのあるドジョウだけど、実はそんなに泥臭いワケじゃないし、今ではわりと高級食材なのだ。
新しい野田政権は、旧態然としたイメージのドジョウなのか、現代のドジョウなのか、今後が注目されるね。
できれば、泥の中から出ても、洗練された味にあるドジョウになったほしいけど。
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