2009/10/17

ひしゃげた菜

昨日、スーパーで買い物をしていて、たまたま見かけて「タアサイ」という菜っ葉を買ったのだ。
緑の野菜で葉っぱ系がほしいな、と思って、コマツナやチンゲンサイなどを物色していたところで見つけたんだ。
意外と新しもの好きなので、ついつい購入。
アクも出ないし、煮物、炒め物、おひたしなんでも合うよ、という説明も気に入ったんだよね。
とは言え、素性がわからないと気になるので、少し調べてみたよ。

タアサイは日本では如月菜、瓢児(ひさご)菜、縮み雪菜などとも呼ばれる野菜で、白菜やコマツナと同様に冬野菜の菜っ葉。
アブラナ科アブラナ属で、白菜、コマツナ、チンゲンサイ、野沢菜、・・・といった他の菜っ葉と同様にカブの変種なんだそうだよ。
原産地は不明だけど、長江流域で栽培がはじまり、霜や寒さに強いので中国の華中・華北でよく栽培されているんだとか。
寒さの中、地をはうようにひしゃげて生えるのだそうで、「タア」はそういう意味なんだって。
白菜と同様に霜が降りてから冷え込むと甘みが増すので年を越えてからの方が旬のようだけど、今はその出始めのようだよ。

日本には白菜なんかと一緒に一度戦前に入ってきたようなんだけど、あまり定着せず、戦後は一度栽培も廃れてしまったようなのだ。
それが、1972年に日中の国交が正常化すると再上陸して栽培が再開されるようになったんだって。
そこから徐々に普及して、東京でも見かけるようになったのだ。
実は耐暑性も強いということで周年栽培が可能で、一年中作れて、しかも、株間をそんなにあけなくても栽培できるので、コマツナ同様に作りやすい作物みたい。
プランターなんかでもわりと簡単に栽培できるようだよ。
あたかかいうちは葉っぱが立っていて、それが寒くなると徐々に広がってくるらしいのだ。
花は菜の花(アブラナ)と同じような黄色い花が咲くようだよ。

クセがなく、アクも出ない上に、葉が厚いのにやわらかくて煮くずれしないので、煮物、炒め物、おひたし、スープとなんでも合うと言われているのだ。
火の通りが早いのでさっと料理するのがよいようなのだ。
しかも、コマツナと同様にβ-カロテン(β-カロチンのもと)、ビタミンC、鉄分が豊富で、栄養面でもばっちりのようなのだ。
これは冬にはうれしい野菜だねぇ♪
ただし、鮮度が落ちるのが早いので、浅漬けにしてもあまり長期保存には向かず、早めに使い切ることが重要なようだよ。
ここは白菜とは違うね。

おいしいタアサイは葉に光沢がつやがあるもので、もちろん、葉先がしおれていなくてみずみずしいのが重要。
さらに、霜が降りてから甘みが増したものは葉が紫がかった濃い緑色になるそうなので、そこもチェックなのだ。
高温や乾燥に弱いので、買ったらすぐに調理した方がよいということなので、食べるときに買うのがよいわけだね。
というわけで、今晩ボクも料理に使ってみよう!

2009/10/10

天気が決まっている日?

今日は旧体育の日の10月10日。
今回の招致にはしっぱいしたけど、45年前には東京オリンピックが開催された日なのだ。
一般に、日本の夏は高温多湿で秋口の方が都合がよいことと、10月10日が晴れの「特異日」なので開会式が開かれたと言われているよね。
これは毎年のように言われていることだけど、特定の天気になりやすい、くらいにしか理解できていないので、ちょっと特異日について調べてみたのだ。

特異日というのは、前後の日と比べたときに偶然とは言えないような有意に高い確率で特定の気象状態が現れる日、と定義されるらしいんだ。
この気象状態というのは、晴れ・くもり・雨のいわゆる天気だけでなく、気温の高低、日照時間でもよいらしく、暑くなる特異日、寒くなる特異日、台風が来る特異日なんてのもあるそうだよ。
1930年代にドイツの気象学者のシュマウスさんが研究して知られるようになったらしいんだけど、英語ではシンギュラリティ(singularity)というらしいのだ。
この特異日は、長期的な気象データを多変量解析で統計的に検定することができて、それで偶然とは言えないような高確率になること=特異性が見られることが証明された日が特異日なのだ。

ただし、梅雨の時期なら雨が降りやすいし、梅雨明け後なら晴れになりやすいのは当たり前。
なので、「前後の日に比べて」という部分が重要なんだって。
そういう季節的な要因を越えてなお特定の気象条件が発生しやすい、というのが特異日なのだ。
実際の気象データから計算して特異日を探している人もいるみたいだよ。

で、肝心の10月10日なんだけど、実は晴れの特異日じゃない、とも言われているんだよね。
気象庁の資料でも「晴れの特異日だから」開会式の日に選ばれた、と書いてあるんだけど、むしろ逆で、選ばれたから晴れの特異日と誤解されたようなのだ(>_<)
こればかりは実際の気象データから調べればわかる話なので、おそらく、晴れの特異日ではないんだよね・・・。
もともと秋雨前線も停滞して晴れやすい時期ではあるし、何より、10月上旬は気候がおだやかだから、それで夏季オリンピックの開催時期になって、たまたま10日が開会式にあたったんだろうね。

よく平年に比べて・・・、という言い方をするけど、この比較の基準が平年値と呼ばれるもので、これは過去30年分の気象データを平均したものだそうだよ。
平年より2度気温が高い、という場合は、過去30年の同日の気温の平均と比べて2度高いというわけで、その中には暑い日も寒い日もあるはずで、例えば、暑い日と寒い日がそれぞれ半々の確率で発生するような場合は比較の基準にはならないんだよね。
でも、この平年値というのはけっこう使い勝手がよいらしく、世界気象機関で決められている世界基準のようなのだ。
短期でもないし、超長期でもないので、気候を見るにはよいみたい。
平年より暑い日が早く来ると早く夏になるように気候が進行しているな、とか考えるらしいよ。

で、この平年値を見ていくときに常に気象が安定した点として見えてくるのが特異日なのだ。
なので、逆にこの特異日を起点として、どれくらい季節の移り変わり、気候の変化が進んでいる/遅れているかがわかるらしいよ。
晴れの特異日に雨が降ったけど、その翌日が晴れだった場合、1日ずれているのでは?、ということになるわけ。
あくまでも目安に過ぎないけど、週間予報や月間予報のような長期予報をする際に役に立つのだとか。
もちろん、特異日自体も長期的に一切ずれない、というわけではないらしいので、徐々に徐々に長期的にずれてくることはあるんだろうけどね。

で、気になるのがこの特異日という現象が発生する理由だけど、端的に言えばよくわからない、というのが正直なところみたい。
なんとなくもっともらしい説は、太陽系の仲間でもある長周期で太陽のまわりを楕円軌道で公転している彗星は太陽の近くで痕跡として宇宙塵(氷やほこりのようなものなど)を残しているんだけど、その中を公転している地球が通るときに影響を受けるのではないか、というもの。
確かに周期的に特定の気象状態が発生する、という点ではよいのだけど、それが天気や気温にどう影響するのかはよくわからないし、宇宙塵がそれこそそう長い間残っているかどうかも不明なので、完全に説明できるわけではないのだ(そもそも地球がその中を通ったら宇宙塵もかき回されるはずだから、翌年同じ現象が起きるとは限らないよね・・・。)。
その一方で、単なる偶然で、より長期的に見ればたまたまそこに固め打ちで集中していただけで、実際はランダムな変化に過ぎない、という見方もあるのだ。
とは言え、けっこう長期間のデータをもとに検定しても「特異日」となってしまう日も存在するようだから、それがごくごく偶然的な確率でたまたま起きている事象なのか、起きるべくして起きている事象なのかはよくわからないんだよね(笑)

2009/10/02

つける方も食べる方も元は一緒?

日本人にとってごちそうというとすぐに思い浮かぶのが「寿司」。
うちの実家ではそうでもないんだけど、今でも法事や祝い事があって人をもてなすときにはよく出てくるよね。
で、同じ「すし」と名前がついていても大きく違うのが、滋賀の名物の「鮒鮨」。
強烈なにおいで苦手とする人が多いことで有名だけど、これはだてに「すし」の名がついているだけではなくて、「すし」という食べ物の歴史を物語っているものなのだ。

もともと「鮨」というのは魚を保存のために塩漬けにしたもののことで、「すし」というのは「酸し」で酸味があることを指しているのだ。
いわゆる「塩辛」のことで、自己消化や内在している微生物によって乳酸発酵が起きて、体内のデンプンが分解されてブドウ糖ができ、それが乳酸に参加されて酸味が出てくるのだ。
古代の保存食品と言えば、酢漬けの「なます」と塩漬けの「すし」が二大勢力だったとか。

時代がもう少し進むと、よりおいしく発酵させるために、炊いたお米である「めし」と一緒につけ込むようになったのだ。
そうすることによって、「めし」の中で麹菌が繁殖し、より発酵が進み、乳酸発酵だけでなくタンパク質の分解も進むようになるので、アミノ酸が出てきてうまみが増すのだ。
これがいわゆる「なれ鮨」で、鮒鮨はまさにその一種。
他にも、日本では鯛や鯖、鮑なんかをつかったなれ鮨があるそうだよ。

これらのなれ鮨は、一緒につけ込んだ「めし」がどろどろの粥状になるまで発酵させるので、つけ込んだ魚だけを食べるのだ。
当然、それだけ発酵が進んでいるのでかなりにおいも強烈になるというわけ。
このなれ鮨は漢字で言うと「鮓」の字に当たるそうで、ただの塩辛だった「鮨」と、なれ鮨の「鮓」が混同されて、今では両方が「寿司」の意味に使われるようになったそうだよ。
どちらにしても、全国的に普及するほどのメジャーな食品にはなれなかったので、そういう混同が起こってしまったみたい。

さらに時代が下ると、そんなに発酵する前に引き上げて、「めし」ごと食べる、ということが行われるようになったんだとか。
これは「半生」な状態で引き上げることから「生なれ」と呼ばれる食べ方で、逆に従来のなれ鮨は「本なれ」と区別されるようになったのだ。
中間状態の「半なれ」というのもあるみたい。
「生なれ」の場合、「めし」の部分は甘酒を作る際に使う「米麹」のようになっていて、ほのかな甘み(デンプンが分解されてできる麦芽糖やブドウ糖によるもの)とさわやかな酸味(ブドウ糖が乳酸発酵してできる乳酸に由来するもの)があって、なかなかおいしいんだそうだよ。
こうして酸味がついた魚とご飯=「めし」を一緒に食べる「寿司」の基本形態ができたのだ。

江戸時代になると、発酵させて酸味を出すのがまどろっこしい、ということで、酢で酸味をつけるようになったのだ。
で、「めし」の方に酢で酸味をつけておいて、それと魚や貝をあわせて食べるようになったのだ。
これが現在の寿司の直接の御先祖になる「早鮨」で、熟成させないで食べるから「早」なんだよ。
最初は関西にあるいわゆる「箱鮨」や富山名物の「ますの寿司」のような「押し寿司」の形態で、塩漬けにしたり、酢でしめたり、調味ダレにつけ込んで「ヅケ」にしたりして多少保存性を上げた魚介類と酢飯の組み合わせだったみたい。
これが江戸に移ると、江戸時代から食べられ始めた刺身の文化と融合し、にぎり寿司が生まれるのだ。
にぎり寿司を江戸前鮨というのは江戸で生まれた食べ物だからだよ。
こうして、発酵食品から、刺身と酢飯の組み合わせの寿司へと大変換をとげたのだ。

で、寿司を食べるのに欠かせないのは醤油。
この醤油も実は魚を発酵させたものに由来があるんだよね。
今でもしょっつるやいしるなんていう魚醤が日本にもあるけど、ヴェトナムのニョクマムやタイのナンプラーはメジャーな調味料だよね。
これらはもともと「醤(ひしお)」と呼ばれる肉や魚、穀類なんかを塩漬けにして発酵させたものからにじみ出た液体成分で、「醤」の液体成分=油だから「醤油」という名前のようなのだ。
「醤」の場合は、塩辛よりもさらに発酵を進ませて、タンパク質をアミノ酸に分解し、うまみを出すんだよね。
で、そのうまみがにじみ出た液体にも溶け込んでいるので、調味料となるわけ。
時代が下って調味料をとるのが目的になると、保存食品として食べるわけではなくなるので、原形を留めないほどになるまで発酵させるのだ。
ミソがまさにそうだよね。

日本では仏教の伝来で肉食が禁止されたので、大豆や麦を使った味噌が中心となっていくのだけど、この味噌を造るときに出てくる液体成分の「たまり」が現在の日本の醤油の御先祖というわけ。
江戸時代になると、液体部分だけを調味料として使うために今につながる醤油の製法が開発されるのだ。
押し寿司は基本的に味が付いているので何もつけずに食べることが多いけど、刺身と酢飯を組み合わせたにぎり寿司は刺身を醤油につけるように、寿司を醤油につけて食べることになるよね。
こうして、寿司と醤油が切っても切れない縁となることに。
で、この寿司も醤油もどちらも最初は塩漬けにして発酵させた食品由来。
そういう意味では相性ばっちりな組み合わせなのかもね(笑)

2009/09/26

串に刺して焼け

今日は両国に行ってきたんだけど、両国と言えば相撲の生地の国技館だよね。
ちょうど秋場所が開催中だったので近辺にも人があふれていたのだ。
で、ボクが国技館を見ると思い出すのは焼き鳥。
テレビで見て知ったんだけど、国技館の地下は場所中のみ稼働する巨大焼き鳥工場になっていて、国技館内で売られている焼き鳥を製造しているんだよ。
枡席におみやげとしてついてくる焼き鳥も地下の工場で作られたものなのだ!
鳥は2本足で立っていて「手をつかない」ので、相撲では縁起がいいとされているから相撲観戦のお供になっているらしいよ。

この焼き鳥、現在ではスシと同様に国際的に有名になった日本料理で、実は宇宙食にもなっているのだ!
土井さんや若田さんは国際宇宙ステーション(ISS)で食べているんだよ。
もともと甘辛い「照り焼き」味はジャパニーズ・テイストとして欧米でブームになったんだけど(欧米の料理ではあまりそういう味付けはないからね。)、焼き鳥の場合は、炭で焼いて油を落としているのでさらにヘルシーということではやったようなのだ。
ボクも米国の鉄板焼きの店(なぜか「ヒバチ・グリル」と呼ばれているよ。)で見かけたけど、けっこうメジャーなメニューだよ。
焼くときに空中に浮かせたりと変なパフォーマンスをするので日本食ではないんだけど(笑)
もちろん、「照り焼き」味が好きなので、「塩」はなくて「タレ」だし、串に刺さっていないことも多いんだよね。

「焼き鳥」は字義的には鳥肉を焼けばよいわけだから、どんな焼き方でもよいわけだよね。
実際に日本でも古くから鳥の肉は食べられていて、平安時代にはキジが最高級の食材だったりしたらしいよ。
当時はどう食べていたかはよくわからないけど、おそらく丸焼きに近いスタイルだろうね。
それでも、高級な食材で庶民がそうそう食べられるようなものではなかったようで(猟師さんは別だよ。)、一般に広まったのは南蛮人が渡来したあたりから。
彼らは鶏肉も卵も食べるので、それで日本人もマネして食べるようになったみたい。
それまでは仏教の戒律もあって肉食は疎んじられていたらしいけど。

ところが、江戸期になると肉食が禁忌とされ、また食べられなくなるのだ!
と言っても、鳥は4つ足じゃないとか言って、貴重なタンパク源にはなっていたんだよね。
田舎では卵を産まなくなった雌鳥をすき焼きにしたりして食べていたらしいし、都市部でもイノシシやうさぎなどとともに「ももんじ屋」に行けば肉食ができたのだ。
卵をとるのに家畜として育てられていただけあって、中でも鶏はポピュラーな方だったみたい。
とは言え、まだまだ高級食材で、明治期に肉食が正式に解禁されても庶民にはなかなか手が出るようなものではなかったようなのだ。

鶏肉が一般人の食卓にも頻繁に並ぶようになるのは大正時代になってブロイラーの養鶏が始まり、鶏肉が安価に流通するようになってからなんだって。
それで一気に大衆化し、いわゆる焼き鳥も世間に認知される庶民の味になっていったのだ。
甘辛いたれにつけて焼くつけ焼きの「焼き鳥」はすでに江戸時代の料理本にも載っているらしいんだけど、それがいつから串に刺されて焼かれるようになったのかはわからないみたい。
ちなみに、忠犬ハチ公は御主人の帰りを待っていたのではなく、駅前の焼き鳥の屋台の親父さんに焼き鳥をもらえるのが楽しみで通っていて、実際に亡くなったハチを解剖したら胃に焼き鳥の串が数本刺さっていた、なんて話もあるんだよね。
すると、大正から昭和にかけての時期にはすでに串に刺されて焼かれる現在の形の焼き鳥が普通に売られていたということになるのだ。

今では高級志向の焼き鳥もあって、備長炭で焼くとか、高級地鶏を使うとかこだわりがあるよね。
そういうものに限って、肉の味をより楽しむためと言って「塩」で食べるのだ。
おそらく、縄文時代から上古にかけてはそんなに調理法もないし、調味料もないので普通に焼いて塩でもかけて食べていたんだろうと思うんだけど、すでに江戸時代にはタレで食べていたようなので、これは原点回帰なんだよね。
むしろ、流通がそんなに発達していなかったから新鮮な肉は手に入らないし、卵を産まなくなった雌鳥だと年をとっているから、必然的に肉に臭みがあったはずなのだ。
それでもおいしく食べる技術としてタレが発明されたはずなんだよね。
欧州で劣化した肉を食べるのに重宝した胡椒がもてはやされたのと同じなのだ。

焼き鳥というと、焼肉と同様にいろんな専門用語があって、心臓のハツ、砂肝のズリ、おしりの部分の肉のボンジリ、・・・とあるけど、焼き鳥と聞いてイメージするのはねぎまだよね。
今では「ネギ間」で間にネギをはさむからねぎま、というような当て字をするけど、これが実は後付けらしいのだ。
もともとは、マグロとネギを交互に串に刺して焼いたり煮たりする料理があって、それを鶏に置き換えたものから派生したんだって。
なので、ねぎまの「ま」はマグロの「ま」なのだ!
確かに、今でもねぎま鍋と言えばネギとマグロだよね。

2009/09/19

年輪を重ねるように

最近新宿伊勢丹の地下に新しくバウムクーヘンのお店ができたのだ。
我が家でもさっそく買ってきて食べたんだけど、おいしかったよ♪
よく結婚式の引出物でもらったりするけど、実は普通のケーキよりカロリーが高かったりするので敬遠されることもあるのだ。
でも、ボクはけっこう好きなお菓子なので、今回はちょっとバウムクーヘンについて調べてみたよ。

よく知られているように、バウムクーヘンはその切り口の見た目から年輪に例えられていて、それが故に結婚式の引出物にも選ばれるのだ。
ドイツ語でバウムクーヘン(Baumkuchen)は「木+ケーキ」の造語で、まさに木のお菓子、という意味。
質実剛健を旨とする(?)、あまり食べ物に華があるとは言えないドイツの料理・お菓子の中では日本でもっともポピュラーなんじゃないかな?
ドイツでは「お菓子の王様」とも呼ばれていて、ドイツ菓子組合のシンボルにもなっているらしいよ。

このバウムクーヘン、日本ではいろんなバリエーションがあるけど、本場ドイツでは厳格な品質基準があって、原材料は小麦粉、バター、砂糖、卵のみで、かつ、その割合が1:1:1:2でないといけないんだって。
日本ではさっくり感を出そうとショートニングを使ったり、ふわふわ感を出そうとふくらし粉や重曹を使ったり、しっとり感を出そうと水飴を使ったりするけど、ドイツではそういう材料を使うとバウムクーヘンとは名乗れないんだって。
もちろん、食品添加物などもってのほかなので、日本のちまたで見かけるもののほとんどはバウムクーヘンとは言えないのだ!

焼き方も手間がかかっていて、通常は専用のオーブンで焼かれるよ。
心棒がバナーの上で自動的に回転するような形で、生地をつけてくるくると回しながら焼くと薄い生地の層ができるのだ。
この上にさらに生地をつけて重ね焼きをしていって、10層から20層くらいまで重ねるんだって。
むかしはカシの木の心棒に生地をつけ、手動で回していたというんだから、さらに手間がかかっていたのだ。
日本だと焼き上がったままの、焦げ目のついた茶色い表面のものがよく売られているけど、これに砂糖でコーティングしてグレージングしたり、チョコレート・コーティングでアイシングしたりもするんだよね。
で、結果として、カロリーの高いお菓子ができあがるのだ(笑)
確かに、材料を見ても、作り方を見てもがっしりしているよね。
バウムクーヘンはパウンドケーキなんかと比べるとぎっしりつまっている感じがするよね。

このバウムクーヘンを日本で最初に焼いたのが、洋菓子のユーハイムの創始者のカール・ユーハイムさん。
もともとは青島で菓子店を開いていたそうなんだけど、第一次世界大戦で進軍してきた日本軍に連行され、広島に連れて行かれたそうなのだ。
その広島の広島物産陳列館(現在の原爆ドーム)で開催された俘虜作品展示即売会で出品されたんだって。
時に1919年というから大正8年なのだ。
この時はカシの木の心棒に生地をかけ、手で回しながら焼き上げるという手間のかかる手法で作っていて、そのあまりのおいしさにすぐに売り切れたということなのだ!

俘虜解放後、日本で菓子店を開業するんだけど、それが今のユーハイム。
戦後国外退去となったので一時お店は閉められていたみたいだけど、一家は再来日し、再び菓子店を開いたそうなのだ。
店頭のディスプレイに飾られたバウムクーヘンは当初「ピラミッドケーキ」の名前で親しまれていたらしいんだけど、1960年代にバウムクーヘンと改められ、日本の高度成長期とともに国中に広まっていったんだとか。
ボクらの世代では物心ついた時からあったからそんなでもないけど、今でも年配の人がバウムクーヘンをこじゃれたお菓子だと認識しているのにはそういう時代背景もあるのだ。

2009/09/12

二日目がつらい・・・

木曜日の夜に若手職員の懇親会があったんだけど、学生の時のノリで飲んでしまったので、翌日すごいことに。
さすがにアラサーで一気とかは体に悪いのだ・・・(>_<)
なんとか職場には来ているけど、みんな気持ち悪そうな顔をしていて、頭が痛いなんて言っている人もいたのだ。
つまりは、二日酔いに苦しんでいたというわけ。
ボクはもともと量が飲めないこともあって二日酔いになることはほとんどないんだけど、ちょっと気になったので調べてみたよ。

「二日酔い」は「宿酔い」とも書くけど、アルコールによる酩酊状態が続くというわけではなくて、代謝能力を越えるアルコールを摂取したことによる不快な身体的状態を指すのだ。
よく酒が残っていると言うけど、多くの場合は中間代謝物であるアセトアルデヒドがたまっている状態なのだ。
ちなみに、壁紙の接着剤などの建築材から出るアセトアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質のひとつで、それが体内でできてたまっているのだから、体によいわけがないのだ!
このアセトアルデヒドを分解するアルデヒド脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)の能力がお酒を飲める・飲めないの差となるのだ。
この酵素の機能が低いとアルコールの分解が途中でつまってすぐ気持ち悪くなるのだ。
世界的には東アジアのモンゴロイドのみに見られるんだよね。

一般には、頭痛、吐き気・嘔吐、胸のむかつき(胃炎)、のどの渇きなどが症状だよ。
ほとんどの症状は体内にアセトアルデヒドがたまっているから起こる症状だけど、のどの渇きだけは違うのだ。
アルデヒドを分解するときは水を使ってカルボン酸に酸化するんだけど(いわゆるアルコールのエタノールの場合はアセトアルデヒドから酢酸になるのだ。)、分解に水を大量に消費するので水分がほしくなるわけ。
同時に、分解を行っている肝臓ではそのエネルギーも必要となるので糖分も欲しているのだ。
食べ物と同時にお酒を飲むと二日酔いになりにくい、というのは、食べ物が胃に入ることで過度に出た胃酸が中和され、アルコールの分解に必要なエネルギーも得られるからなのだ。
二日酔いの時にスポーツドリンクをおいしく感じるのも糖分も摂取できるからなのだ。
原理的にはコーラとかでもよいわけだけど、胃がむかむかしていることが多いから、炭酸飲料は飲む気がしないんだよね(>_<)
シジミ汁も二日酔いに聞くと言われるけど、シジミにはうま味成分のコハク酸が多量に含まれていて、このコハク酸はすぐに分解されてエネルギーとなるのだ。
二日酔い防止のドリンク剤にカキエキスが含まれているのは、同じようにカキにエネルギー源となるグリコーゲン(ブドウ糖が分岐しながらたくさんつながったもの)が大量に含まれているからだよ。

わざとアルデヒド脱水素酵素の働きを悪くする薬もあって、それはアルコール依存症に使われるんだよね。
ちょっと飲んだだけで気持ち悪くなるので飲まなくなる、というわけなのだ。
こういうのを嫌酒薬と言うんだよ。
よくかぜ薬とアルコールを同時に摂取するとよくないと言われるけど、これも似たような話で、よくかぜ薬に入っている解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンは肝機能を低下させる副作用があって、大量のアルコールと同時に摂取するとアルコールが分解できなくなって、その中毒になるのだ。
これは急性アルコール中毒と同じような状態で、アルコール自体がアルデヒドに分解されきらず、血中に高い濃度で残ってしまうことで、脳機能が麻痺していき、最終的には脳幹の呼吸器や循環器を司る部分も麻痺してしまって意識を失うのだ(>o<)
これはアルデヒドを分解できるとかできないとかは関係なく、純粋にアルコールの濃度が高いときに起こるので、お酒に強い・弱いにかかわらず、短時間で大量にお酒を摂取すると起こってしまうんだよ!
普段お酒が強い人も中毒になるので注意が必要なのだ!

戦後のもののない時代は、通常アルコールとして摂取されるエタノールが不足していて、かわりにメタノールが飲まれることもあったんだよね。
でも、これは危険で、やってはいけないのだ。
メタノールが分解されてできるホルムアルデヒドは有害物質として有名だけど、これが網膜の視細胞に作用して、失明するのだ。
視細胞の中で光を完治するのに使われているロドプシンというタンパク質は、レチナールというアルデヒドが光に当たったときに構造変化を起こすことを感知しているのだけど、これがホルムアルデヒドに変わってしまうと光が感知できなくなるのだ。
なので、「目散る」と言われたんだよね。

ホルムアルデヒドの水溶液はホルマリンで、タンパク質を変性させ、固定させる作用があって、よく生物標本を作るのに使われるよね。
そんなのが体内の血液中を流れることになる、と考えるとおそろしいけど、実際にはすぐに分解されてしまうので、問題になるのは目への影響のみだそうだよ。
むしろ、ホルムアルデヒドが分解されてできるギ酸を霊長類は分解できないので、こっちの悪影響の方があるのだ。
ギ酸がたまると血液が酸性に傾くアシドーシスという状態になり、ひどいと意識を失うのだ。さらに神経毒性もあるので、かなりやばいんだよ。
今では工業用アルコールを飲料にしないようにわざとメタノールを添加していたりするんだよね。

2009/09/05

男の身だしなみ

身だしなみというと、お肌の手入れをしたり、爪をきれいにしたりと女性の方がはるかに大変なわけだけど、男性だけがやるものといえばヒゲの手入れ。
伸ばすにしてもきちんとそろえないと無精髭で汚らしいし、はやさないのならきちんと定期的に剃らないといけないしで、けっこうめんどくさいのだ(>_<)
ボクなんかはカミソリ負けする方なので、けっこう気も使うんだよね。
で、ヒゲのことが気になったので、ちょっと調べてみたのだ。

ヒゲは主に男性の顔に生える毛で、これは男性ホルモンによって発毛が促されるため。
なので、男性でも思春期から生え出すのだ。
少ないけど女性にも多少ははえていて、牛乳を飲んだ後に産毛に牛乳がついてヒゲみたいになったりするよね。
最近は顔ぞりで剃ることもあるけど、モデルさんやタレントさんはアップにしたときに化粧が浮いているのがわかるらしくて剃るらしいのだ。
これも男性ホルモンの量とかで人によって個人差があって濃さが違うのだ。
男性でも濃い人、薄い人といるよね。

このヒゲなんだけど、男性に生えているものは他の体毛に比べるとはるかにかたいもので、銅線に匹敵するともいわれるんだって。
ひげそり前に蒸しタオルを当てるのは少しでもひげをやわらかくするためだよ。
逆に言うと、かたいからこそカミソリを顔の表面にはわせたときにヒゲだけがそれるのだ。
このヒゲは一人当たり6,000~25,000本ほど生えていて、これが1日に約0.4mm伸びるのだとか。
たいていは朝剃るけど、実は朝から昼にかけての方が昼より伸びているらしく、朝剃ってきても会社の前で電気シェーバーをわたされればそれなりにそれるのだ!
あのCMにはそういうからくりもあるんだよね。

欧米の人はヒゲがわりと濃くて、伸ばすといわゆる「サンタヒゲ」のようになるんだけど、日本人を含む東洋系、新モンゴロイドと呼ばれる東アジアの民族は比較的薄いのだ。
伸ばしてもちょびヒゲ程度でかえってかっこわるくなることも・・・。
どうも、かつて寒冷地にいたので、ヒゲがあると吐息でそこから凍結してしまって凍傷になるので、薄くなったんじゃないかと考えられているみたい。
ヒゲもじゃの方があたたかそうだけどね(笑)

このヒゲ、洋の東西を問わず、むかしから男性のおしゃれの一部だったようなのだ。
主に男性しか生えないから、男性らしさの象徴的な意味もあったんだろうね。
今でもイスラムでは男性はヒゲをはやすものだとされているし、欧米でどうしても童顔に見られてしまうアジア人は自分が大人であることの証明にヒゲを生やすことも多いのだ。
日本語では「ヒゲ」だけだけど、漢字や英語ではしっかりと使い分けられていて、口の上にある「口ひげ」は「髭」でこれは「ムスタッシュ(mustache)」、口の下からあごの先端にかけて生える「あごひげ」が「鬚」で「ビアード(beard)」、もみあげからほほにかけての「ほほひげ」が「髯」で「サイドバーン(sideburns)」と言うのだ。
これはヒゲがそれだけ興味・関心を持って扱われていたことの証拠だよね。
単にじゃまだから剃るだけなら、「顔の毛」とだけ認識していればよいのだ。

動物の場合も顔から飛び出ている毛は「ヒゲ」と呼ばれるけど、そもそも顔中毛だらけなわけで、人間のヒゲと同じものではないのだ。
ネコはヒゲですき間に自分の体が入るかどうかを察知しているというけど、まさにそういうことに使う感覚器官で、昆虫の触角のようなものなのだ。
空気の振動やものとの接触を感知しているわけ。
これは洞毛(どうもう)と言われる毛状の感覚器官で、構造自体は体毛と同じなんだけど、つけ根の毛包の部分に海綿体用の組織があって、そこで毛のゆれを感知しているんだって。
なので、ネコのヒゲを切ったりするとバランス感覚が悪くなってしまうので要注意なのだ。