2015/08/15

宇宙開拓史序章

国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の油井宇宙飛行士が、ISSで育成した「宇宙レタス」を食べたのだ!
米国航空宇宙局(NASA)が持ち込んでいる野菜栽培装置のVEGGIEで栽培されたもの。
仲間の宇宙飛行士と乾杯のような仕草をした後食べる映像が流れていたよね。
今はまだ飲食物は原則として地上から宇宙へ引き上げているけど、将来的な火星探査なんかを想定すると、行くだけで半年もかかるので、どこまで自給自足できるかが鍵となるんだ。
今までは水の再利用はかなり進んでいたんだけど、こうして食べられる植物を栽培するのは画期的な成果だよ。
ちなみに、すでに昨年のうちに1回栽培していて、そのときは食べずに全部地上に持ち帰って検査に回したみたい。
安全性が確認されたので今回の試食に至ったわけだけど、残りは冷凍してやっぱり持ち帰るんだそうだよ。

このニュースを見てすぐに思い出したのが、旧日本海軍が潜水艦の中でもやしを育てていたという話。
大航海時代にはビタミンC欠乏による壊血病が長期航海の難敵で、それを防ぐために柑橘類を載せたりしていたんだよね。
そこで帝国海軍が着目したのがもやし。
もやしは光がなくても育つし、ビタミンCも多く含んでいるのだ!
なかなか頭がいい。

でも、今回はそこからまた格段と進歩している話なんだよ。
すでに野菜工場というのがあって、工場内で人工の光を使って野菜栽培がされているけど(レタスやサラダ菜など)、それを宇宙でやった、ということなのだ。
光合成の主役である葉緑体の中には葉緑素(クロロフィル)という色素があって、これが光合成において光のエネルギーを電気のエネルギーに変換して、二酸化炭素と水から糖を創り出すんだよね。
で、この葉緑素は、特徴として、450nmの波長の青い光と、650~700nmの波長の赤い光をよく吸収する性質があるのだ。
特に赤い光の方をよく吸収するので、その補色である緑色に見えるんだよ。
純粋にクロロフィルを溶かした溶液は緑色に見えるけど、光にかざしながら傾けると、吸収した光をまた放出しているので赤く見えるのだ。

で、光合成の光化学反応では、この赤い光の吸収がきいてくるんだ。
すなわち、人工的に光合成反応を起こそうと思ったら、太陽のようないろんな波長の光がスペクトルで混ざっている白色光である必要はなくて、葉緑素が吸収する赤い光だけでもなんとかなるのだ。
それを利用したのが野菜工場で、これまでは電球を使っていたんだけど、長寿命で省エネなので、光源が発光ダイオード(LED)に置き換わってきているんだよね。
今回も宇宙ではLED光源が使われているのだ。
っていうか、ISS内の照明もだいぶ前から蛍光灯からLEDに替わってきているんだよね。
ガラス管が割れることもないし、何より放射線にも強いので、強い宇宙線にさらされる宇宙空間でも壊れにくいのだ。

今回宇宙空間で育てたのは、リーフレタスの一種であるレッドロメインレタスだって(サニーレタスの近縁種。)。
映像で見る限り赤いなぁ、と思っていたけど、そういう種類だったのだ。
この赤い色はアントシアニンで、見土井色の結球型レタス(いわゆる普通のレタス)に比べてβ-カロチンの含有量が多いみたい。
他にビタミンCやカリウムも含まれるので、ビタミンやミネラルの補給にもよいのかも。
普通のレタスは食物繊維ばかりであまり栄養がないから、多少はましなのかな?
これでも、もやしだけに比べたら大きな進歩だよね(笑)

とりあえず今回はレタスなんだけど、長期の宇宙旅行を考える上では、タンパク源も考えないといけないのだ・・・。
そこで俄然注目が集まっているのが昆虫食。
もともとあまり昆虫を食べない日本人(イナゴや蜂の子を食べる習慣が地方によってはあるんだけど)からするとえっと驚くけど、東南アジアなんかはわりと普通に食材として昆虫を見ているんだよね。
チンパンジーなどの類人猿もよく昆虫を食べるので、「慣れ」の問題なのだ。
で、この昆虫たちは、ほ乳類に比べて少ない飼料で大量に育成できるので、宇宙空間のような限られた空間での貴重なタンパク源と目されているんだ。
ということは、近い将来には、宇宙レタスで育ったイモムシを食べる日が来るのかも・・・。
あ、ボクは地上住まいでいいや(笑)

2015/08/08

紅顔の美少年?

国立感染症研究所の発表によると、「リンゴ病」の報告数が例年を大きく上回るペースになっているそうで、流行の兆しを見せているとか。
手足口病も同様で、厚生労働省として注意喚起を呼びかけているのだ。
どちらも子どもの病気というイメージがあるけど、大人が感染するとより重大な症状が出るので危ないんだって・・・。
で、調べてみると、「リンゴ病」というのはけっこうとんでもない病気であることがわかったのだ!

「リンゴ病」というのは通称で、疾患名は「伝染性紅斑」というみたい。
伝染する疾病で、紅斑が特徴的だから、ということなんだけど、安直な名前の割に難しいよね。
「リンゴ病」という名称は、子どもが感染したとき、ほっぺたが真っ赤に腫れるところからついた名前で、特徴をよく捉えているんだよね。
でも、大人が感染した場合は多少赤くなる程度で、真っ赤になるわけではないみたい。
なので、自分が「リンゴ病」にかかっているかどうかがよくわからないのだ。
もうひとつの特徴としては、網目状の赤い発疹(紅斑)が腕や足に出てくるので、それもひとつの目安。

これはヒトパルボウイルスB19による感染によって引き起こされる疾患で、かつては風疹の一種と考えられた時期もあったんだけど、流行の時期の違いや、症状の進行の違いなどから別物であることがわかり、ウイルスレベルで同定したら全く異なるものであることがわかったのだ。
このウイルスには、ネコに感染するものやイヌに感染するものなどもあるよ。
感染経路は飛沫感染なんだけど、2mくらいしか飛距離がないので、よほど近づいていないともらうことはないのだ。
でも、おそろしいのは、頬の発赤や体の発疹が現れる前の、自覚症状がないときがウイルス排出のピークになっていて、知らないうちにウイルスをまき散らしている可能性が高いということなのだ。

感染してからの潜伏期間は5~6日で、その後軌道経由でウイルスが外に出てくるんだけど、実はこのころは体に明確な症状は出てこないのだ・・・。
成人だと多少発熱や悪寒などがある場合もあるけど、多くの場合は気づかずに過ごしてしまい、その後1週間くらいは無症状期間が続くんだ。
ところが、ウイルス排出が落ち着いたあたりで発赤・発疹が始まり、自分が病気にかかっていることがわかるのだ。
なので、病気になってることがわかってから患者を隔離しても手遅れで、すでにウイルスはまき散らされているんだよね。
これが一度流行してしまうとなかなか沈静化できない理由なのだ。

子どもの感染の場合は症状が軽いことが多く、ほっぺたが赤く腫れるくらいで発熱もないことが多いんだけど、成人は重症化することが多いのだ。
発熱や頭痛、関節痛が出るらしいんだけど、どれもきついらしいんだよね。
あまりの痛みに起き上がることが困難になる場合もあるとか。
さらに、子どもなら1週間かそこらで回復するんだけど、大人だと1ヶ月近く引きずることもあるそうで。
いやあ、おそろしい。
リンゴ病に特異的な治療方法はないので、基本は対症療法であまりにも熱や痛みがひどい場合に解熱鎮痛薬を使うくらい。
安静にしてただただ自然治癒力に頼ることになるのだ。

症状が出ていない時にウイルスがまき散らされるので、どこでウイルスを拾ってきているかはわからないんだけど、子どもの間で流行しているときに近づくのは危険なのだ。
母親が看病しているときに一緒に罹患することも多いらしいけど、これも子どもに症状が出てからもらっているというよりは、一緒に行動している間のどこかでもらっている場合が多いと思うのだ。
特に気をつけないといけないのは妊婦さんで、このウイルスは母子感染(垂直感染)をして、胎児に悪影響を与えることが知られているんだ。
ひどい場合は胎児水腫になって、流産や低体重出産により胎児の生命の危機につながるおそれもあるとか。
二人目を妊娠しているときに上の子の同世代でリンゴ病がはやっているときなんかはよくよく注意しないといけないんだよね・・・。

というわけで、調べてみるとおそろしい病気であることがよくわかるのだ。
職場にも謎の高熱と倦怠感で休んでいた人がいるんだけど、ひょっとしたら・・・、と思ってしまうよね。
特に、本人に自覚症状がないときにウイルスをまき散らしているというのがこわいよ。
今のところ大丈夫だけど、何もないことを祈るばかり。

2015/08/01

820

子供の夏休みの宿題の関係で、ということで、職場の人から、東京近郊で「埴輪」が見られる博物館でいいところがないか、と質問を受けたのだ。
とりあえずアクセスの良さから上野の東京国立博物館でいいんじゃないですか?、と答えたんだけど、千葉県佐倉の国立歴史民俗博物館まで行くとさらにいろいろと見られるんだよね。
一緒に古墳散策もするなら、東急多摩川駅の亀甲山古墳なんかでもよいけど(原型をよくとどめているし、多摩川台公園内には古墳展示室もあるのだ。)。
で、よくよく思い返してみると、小学校のときに習ったけど、埴輪ってなんだっけ、と気になったのだ。
土偶と違うのは知っているけど、どう違うの?、と言われるともごもごしちゃうし。
というわけで、ちょっと調べてみたのだ。

端的に言えば、埴輪は古墳時代に作られたもので、古墳のまわりで出土するのだ。
土偶は縄文時代のもので、墓に限らず集落跡から出土するんだよね。
これで終わりというとさみしいので、もう少し詳しく見てみると、埴輪というのは古代の有力者の墳墓である古墳の装飾品で、土偶はどちらかというと民間信仰に基づくものみたいなんだよね。
土偶はよく壊れた状態で発見されるので、むしろ「壊すもの」だったんじゃないかって考えられているくらい。
そうなると、よりまじないの要素が強くなるよね。
ぼんきゅぼんの形状はもともと女性を表していて、大地母神信仰にもつながるとか言うし。

で、問題の埴輪なんだけど、日本書紀によると、1世紀後半の垂仁天皇の御代、それまで墳墓に殉死者を生き埋めにしていた風俗を野見宿禰(のみのすくね)さんが改め、人の代わりに土で作った人馬を用いることを提案したのが始まり、と書かれているんだ。
はに丸やひんべえみたいなやつだよね。
でも、年代を追って古墳を調べていくと、この時代にはまだ人型や馬型の埴輪はなくて、円筒形埴輪と呼ばれる筒状のものしかないのだ。
なので、すでに日本書紀編纂時には埴輪がなんであるかがわからなくなっていた可能性があるんだよね・・・。
二歩sんほきは8世紀前半の成立なので、その時点ですでに半世紀以上の時が経っているから仕方がないのかもしれないけど(古墳が作られなくなるのは6席後半なので、そこから数えても150年は経っているのだ。)。

考古学的に調査していくと、埴輪は古墳の発展とともに広がっていって、ヤマト政権の象徴と言われる前方後円墳とともに全国展開されていくのだ。
初期の埴輪である円筒形埴輪はすでに弥生時代末期の有力者の墳墓に見られるようで、それが徐々に発展していって、形象埴輪と呼ばれる人型や馬型のものが生まれるんだよね。
もともとなんであったのかは想像するしかないんだけど、墳墓のまわりに規則正しく並べられていたようなので、聖域の境界線を表すためのものだったんじゃないかという説が一般的みたい。
まさに、カラーコーンやロープで区画するイメージだよね。

その後、家形埴輪というのが登場するんだけど、これは死者の依代として作られたんじゃないかと考えられているんだ。
さらに、武具や甲冑のような器財の埴輪や、人や馬をかたどったものも出てくるのだ。
これはもう5世紀頃の話で、かなり古墳文化が成熟してきてからだよね。
実際に玄室の中には副葬品として剣や玉、鏡なんかが一緒に埋葬されているんだけど、富の大きさや権力の象徴として古墳をそういう器財の形をした埴輪で装飾することは容易に考えられるよね。
さらに、人や馬は葬送儀礼や生前の祭政の様子を再現しているという説があって、やっぱりその中に葬られている有力者の偉大さを象徴するようなものと考えられるのだ。
古墳の形が単純な方墳や円分から前方後円墳になっていったように、古墳の「意味づけ」の一端を担っていたんだろうね。

2015/07/25

「冷やし」始めました

最近知っておどろいたんだけど、熟したバナナは冷蔵庫で保存した方が長持ちするんだって!
バナナは冷蔵保存すると皮が変色して、味も落ちるから絶対に常温保存と信じていたんだけど、シュガースポット(バナナ皮の表面に出てくる茶色い点々)が出てくるほど熟したものは、十分に熟しているので冷やしてよいのだとか。
そうか、バナナ保存法の常識が覆ったよ。
ま、ボクの場合は、大して甘くなくてもかたいくらいのバナナが好きなので、緑色が残るうちに食べちゃうので関係ないんだけど。

バナナは検疫上、まだ熟していない真緑の状態で輸入され、倉庫の中でエチレンガスを吹きかけて「追熟」させるのだ。
まだ一部に緑色が残る状態で出荷され、流通過程で全体が黄色くなってくるんだよね。
その状態ではまださほど甘くはなくて、その後さらに追熟させて、シュガースポットが出たあたりが食べ頃と言われているのだ。
ただし、この頃には果肉はとろけるように柔らかくなっているので、柔らかいのはちょっと、という場合はもっと早めに食べないといけないんだ。

熱帯原産のバナナは15~20度くらいで熟成が進むんだけど、熟しきっていない段階で13度未満まで冷やしてしまうと、そこで熟成が止まってしまうのだ。
風味が損なわれて甘みがなくなると同時に、皮も変色してすごいことになるんだよね。
ボクは自分でも冷蔵庫に誤ってバナナを入れた経験があるので、バナナは決して冷やしてはいけないものだと思っていたんだ。
ところが、これは熟成途上にあるからであって、成熟していれば冷やしても問題ないということなのだ。
そればかりか、成熟後は傷んでいく一方なので、むしろ冷やした方が長持ちするんだって。
ちなみに、バナナスタンドというのがあるけど、これはバナナをつるすことでバナナの自重で傷んでいくのを防ぐんだって。
確かにテーブルなどに接触しているところから黒ずんでくるよね。
スタンドがない場合は、山型になるように置くだけでも違うようなのだ!

流通しているバナナはエチレンガスを吹きかけて追熟させているんだけど、買ってきたバナナの熟成が進むのは、バナナ自身が自分でもエチレンガスを出して、それに自分で反応して熟成が進むからなのだ。
なので、バナナ同士が近くにあると、となりのバナナが出したエチレンガスで熟成が進んでしまうので、長持ちさせるには房ごとに分けて保存するといいらしいよ。
目に見えて効果があるなんて報告もあるので、やってみる価値はあるのだ。

で、こういうバナナの熟成のメカニズムを理解していくと、おいしくする方法、長持ちさせる方法がよく理解できるよ。
まだ未成熟のバナナをおいしく食べ、なおかつ、長持ちさせる方法として、35度のぬるま湯に数分つけてから放置する、というものがあるのだ。
これはバナナ内の酵素(アミラーゼ)の働きを活性化し、デンプンを糖に変えるので甘みが増すんだ。
また、お湯のヒートショックにより、バナナ中に抗ストレス物質ができて、常温でも2週間くらいはもつらしいよ。
通常ならどんどん黒ずんでくるけど、それが防げるらしいのだ。
これは意外と簡便な方法だから試してみたくなるよね。

さらにもっと長期保存したい場合は、一度成熟させたバナナの皮をむいて冷凍保存というのもあるのだ。
未成熟な状態だとかちんこちんに固まるんだけど、完熟バナナはほぼクリーム状になっているので、シャーベット状に凍るのだ。
生バナナとして食べるんじゃなくて、バナナペーストにするとか、加工して使う場合は冷凍バナナがおすすめというわけだね。
そのまま冷凍バナナとしてかじってもおいしいみたいだけど。

2015/07/18

○○がなければ××を食べればいいじゃない系

最近はめっきりウナギが高嶺の花になっているよね。
知らすウナギの漁獲量が少し増えて値段は下がっては来ているようだけど、それでもむかしに比べるとはるかに高くなっているのだ・・・。
アナゴやらサンマやら、代替品も増えてきたし、定着もしてきているよね。
スーパーで普通にアナゴの蒲焼きを見かけるようになったし。

そんな中で注目されているのが、近畿大学の取組。
あのマグロの完全養殖を実現した技術力・開発力で、ウナギ味のナマズの養殖手法を研究しているのだ。
今度の土用の丑の日には、東京と大阪の近畿大学水産研究所(飲食店の方ね。)で、限定でウナギ味のナマズの蒲焼きが食べられるんだって。
これはなかなか興味あるなぁ。

ナマズは古来から日本で親しまれてきている淡水魚で、今でこそあまり食べなくなったけど、淡泊で上質な白身の魚としてかつては珍重されていたのだ。
ただし、泥臭いので、泥抜きをするなどの事前処理が大事なんだよね。
これはドジョウなんかも同じ。
かまぼこももともとはナマズのすり身が使われていたそうなのだ。
天ぷらや甘辛く煮付けるのが主な調理法で、ウナギと同様に蒲焼きにもするんだけど、ウナギほど脂がのっておらず、さっぱりしているので、メジャーではないのだ。
むしろ、こりこりとした食感を楽しむために刺身で食べられることもあるようだよ。

ナマズは水質汚濁に強い性質もあって、流れがよどんだ沼や池の底の方に生息しているのだ。
そこでザリガニやらドジョウやらカエルやらを食べて生活していて、小さな池沼だと食物連鎖のトップに位置しているんだよね。
食欲も旺盛なので、どんなえさでも食いつくと言われていて、「ぽかん釣り」といってカエルの足に糸をつけて水面のあたりで上下させて食いつかせてとるのだ。
今ではルアー釣りなんかもあるみたい。
実は全世界的に漁獲され、食用に供されている淡水魚なんだよね。

日本古来のナマズは減少傾向で、その代わり、米国から持ち込まれたアメリカナマズが増えているのだ!
特定外来生物にも指定されているけど、食用で導入されたものが養殖池や釣り場などから逃げ出して広まったみたい。
生命力もあるし、固有種のドジョウやザリガニを食べたりもするので、迷惑な存在なのだ・・・。
行方市なんかでは、駆除したアメリカナマズを使って御当地グルメのナマズバーガーを売り出したりしているけど、今ではそんなにナマズを食べないこともあって、ブラックバスと同様に頭の痛い問題になっているのだ。

このナマズの養殖だけど、普通に養殖するだけでもけっこう難しいみたい。
というのも、稚魚の時によく共食いをするらしいのだ。
まずそれを防いで個体数が減らないようにしないといけないんだよね。
さらに、近畿大学の取組では、えさに工夫をして、ウナギのように脂ののった身になるように育てるみたい。
かつ、きれいなわき水で育てることで、泥臭さもなくすのだ。
テレビで取材している限り、ウナギと遜色ないおいしさだと言うけど?
一度は食べてみたいよね。

現在は細々とした需要しかなく、基本的には地域の食材という位置づけのナマズだけど、この技術が成功すれば需要が伸びるかもしれないよね。
近畿大学では、減ったウナギの漁獲高の分だけ潜在的な需要があると見込んでいるのだ。
ウナギの場合は完全養殖は厳しく、知らすウナギをつかまえてきて養殖するけど、ナマズが完全養殖が可能なので、より安定供給が可能なのだ。
味だけでなく栄養面でも優れているらしいので、うまくいけばスタンダードな食材に化けるかも、なんだよね。
どうなることやら、この先が楽しみだ♪

2015/07/11

ワーカホリックを脱せよ、日本

7月から「ゆう活」が始まったのだ。
勤務時間を朝に1時間シフトして、夕方の時間を活用しようというもの。
中央省庁の国家公務員は9:30~18:15が標準の勤務時間なので、これが8:30~17:15に変わるんだよね。
で、政府部内だけでなく、民間企業にも同様の取組を推奨しているんだ。
民間企業の中にはすでに朝方勤務を奨励して、残業時間を少なく、効率的に仕事をしよう、という取組をしているところもあるみたい。

で、よく世間で言われているのは、サマータイムの導入の代わりにやっているんじゃないかという指摘。
でも、よくよく見てみると、ちょっと観点が違うみたい。
というのも、欧米式のサマータイムというのは、英語でdaylight-savingと言われていることからも明らかなように、省エネがその目的の中心なのだ。
夏期の長い昼の時間を有効活用して、照明需要や冷房需要を減らすことが大事なんだよね。
なので、そもそも標準時を1時間前倒しにするのだ。
よって、社会全体の時計の針が進むわけ。

一方、「ゆう活」は一部の取組であって、社会全体の話ではないのだ。
もともと日本でも昭和20年代にサマータイムを取り入れたことがあったんだけど、それがうまくいかなかったので早々に取りやめた歴史があるのだ。
その後もことあるごとに欧米式のサマータイムを導入する話は出てきてはいるんだけど、やはりそのまま日本社会に組み入れるのは難しいみたいなんだよね。
で、そういう流れがあるので、今回の勤務時間を前倒しにする「ゆう活」が日本版サマータイムなどと言われるのだ。

ところが、「ゆう活」の資料をよく見てみると、サマータイムとは観点が違うんだよね。
もっとも重要なポイントは、「ゆう活」の目的はワークライフバランスの是正にあるという点。
したがって、「ゆう活」のポイントは、朝1時間早く仕事を始めると言うだけでなくて、それも含めて業務を効率化し、残業を減らして早く帰るところまでがセットなんだ!
よく言われる批判は、朝早く来ても営業終了時間が変わらなければ労働強化になる(1日あたり残業が1時間増えるだけ)というのがあるけど、「ゆう活」の本来的な趣旨からするとそれは許されないことなんだよね。
ただし、始業時間を早めるのと同じように早く帰らせることがルールかしづらいので、朝早く帰るのは確定で、夜早く帰るのは「できるだけ」という設計に見えるのが問題なのだ(>o<)

「ゆう活」のメリットを見ていても、早く帰って英語の勉強するとか、家族との団らんの時間を増やす、趣味に当てるなどいろいろあるけど、これってサマータイムのように時計の針を進めてしまうとメリットにならないんだよね。
だって、本来のサマータイムでは就寝時間も1時間早まるので、時間的余裕が出てくるわけではないから。
もともと「帰ったら寝るだけ」だった人が「ゆう活」で1時間の時間的余裕を持った場合、それは単純に睡眠時間が1時間削られただけになってしまう点に注意が必要だよ。
そのまま1時間シフトするのではなくて、朝方に勤務形態を切り替えることで全体の業務効率化を目指すことが何より求められているのだ。
ここをはき違えてしまうと、何のためにやるのかまったくわからないんだよね。

だからといって、朝早く来れば自動的に業務が効率化されるわけではないのだ、個人も、職場全体も工夫をしなくちゃいけないんだ。
むしろ、そういうところを「ゆう活」の広報の中でもアピールすべきなんだけど。
今は、朝が早いと通勤ラッシュから逃れられるとか、明るい時間に帰ることができるのでプライベートも充実するとかだけど、そもそも社会全体で「ゆう活」が採用されれば通勤ラッシュも朝方にシフトするし、早く帰るための工夫がなければ明るいうちには帰ることはできないのだ。
だから、それぞれが意識を持って少しでも早く帰ろうというスタンスで仕事に臨むべきなんだよね。
逆に言うと、そういう雰囲気が職場で形成されれば、実際に無駄な残業や、明日以降に先延ばししても大丈夫な仕事をその日のうちにやるようなこともなくなるはずなのだ。
取組は理想的にはよいものなので、うまくいってくれるといいんだけどなぁ。
でも、極論すると、職場の意識が変わればいいので、朝方に勤務時間帯をシフトする必要性はないんだけど(笑)

2015/07/04

自然に黄色

日本の漬け物の代表格と言えば沢庵漬け。
あの黄色い色と独特のにおいが食欲を誘うのだ。
外国人には納豆と同じくらい「臭く」感じるらしいけど。
発酵食品の場合は自分の食文化に取り込まれていないとどうしてもそうなるよね。
日本人も海外の発酵食品は苦手なことが多いし。

たくあんは、ただのぬか漬けと違ってかなり手の込んだ作業工程がいるんだ。
でも、そのおかげもあってポリポリとした歯ごたえ、甘みがあって、江戸時代には食卓に欠かせないごはんの友になったみたい。
まず、大根を干して水分を飛ばし、手で曲げられるくらいしわしわにするのだ。
そのしわしわになった大根を米ぬかと塩で漬けるんだよね。
これが1ヶ月から数ヶ月。
この間に、米ぬかに含まれる麹によってデンプンが分解されて糖になるので甘みが出てくるのだ。
さらに、米ぬかには枯草菌の一種も含まれていて、その代謝で大根中の辛み成分であるからし油が分解されて黄色の色素になるのだ。
こうして、独特の甘み、臭い、色、食感ができあがるわけ。

伝統的な作り方はそうなんだけど、スーパーなんかで売っているのは例のごとくもう少し簡略化され、大量生産ベースに乗った製造法に変わっているのだ。
例えば、最初に干す工程は多くの場合省略されていて、濃いめの塩水につけて水分を抜く方法がとられることが多いみたい。
発酵過程も、天然色素だと色むらも出るので、クチナシ色素などの黄色の色素を転化することが多いのだ。
さらに、風味付けのために甘味料なんかも加えられるんだよね。
というわけで、実は伝統的なたくあんと市販されているたくあんでは甘みも色も食感も異なっているんだ!

これはちょっとショック。
確かに一般に売られているものでもだいぶ歯ごたえは違うし、塩分の濃さや風味も違うよね。
いわゆる「たくあん」類似漬け物というだけで、新しい漬け物になっている可能性すらあるのだ!
でも、ボクは梅酢風味のたくあんはけっこう好きだけどね。
でも、本来的には干した大根をぬか漬けしたものなので、梅酢風味はつくはずがないのだ(笑)

ちなみに、たくあんの黄色い色は日に当たると退色するので、漬け樽から出して時間が経つとしらっちゃけてくるんだ。
古くなったかどうかのひとつの目安にはなるんだよね。
それと、黄色の色素は辛み成分がもとなので、もともと辛みが強いものは濃い色になるし、そうでないものは淡い色なのだ。
なので、むかしの作り方であれば、たくあんの色を見るといろいろと情報が得られるんだよね。
今は着色しちゃっているのでダメだけど。

たくあんは普及したがゆえに、そのまま気って食べる以外の食べ方も地方によっていろいろとあるのだ。
有名なのは古くなったたくわんを塩抜きして油炒めにしたりするよね。
高菜とかもそうだけど、漬け物の油炒めはそのまま食べるのとはまた違ったおいしさがあるのだ。
さらに、ボクは見たこともないんだけど、たくあんの煮物というのもあるみたい。
京都や滋賀、石川、富山、福井なんかで食べるみたい。
ちょっと興味あるかも。
新しいものでは、滋賀名物(?)のサラダパンというのもあるよね。
コッペパンにたくあんのみじん切りをマヨネーズで和えたものがはさまっているのだ。

とにかく、一番の驚きはむかしながらのたくあんは着色していなかったという事実だね。
こうなると、俄然伝統的なたくあんを食べてみたくなるよ。
きっと市販されているものより塩が強かったりするんだろうけどね。
どっかで食べられる機会がないものかなぁ。