2020/08/15

ペガサスじゃなくてペルセウス

 ペルセウス座流星群の見頃だったのだ。
うちの近くは夕方に少し雨が降って、その後も雲がどんよりしていたんだよね・・・。
夜中には☆がちらほら見えるようにはなったけど、やはり街中だと周りが明るすぎて流れ星は見えなかったのだ(>_<)
気合い入れて1時間くらい観察していればいけたかもしれないけど。
ピーク時は1~2分に1個見えるというから、見える環境なら少し夜空を見上げただけで見られるはずなんだよなぁ。

この流星は、宇宙に漂っていた塵のようなものが地球の引力に引き込まれて大気に突入したもの。
ボクは燃えているから光って見えると思っていたんだけど、実はそうではなくて、猛スピードで大気中に侵入してきた物質が上層の大気の分子と衝突したときにプラズマ化したガスが発生して、それが発光しているんだって。
どうしてもガンダムの忌めあー字で大気圏に突入すると摩擦熱で温度が上がって燃えそうな気がするんだけど、酸化反応が起こっているわけではなくて、大きなエネルギーで電離状態になっているわけだ。


おおもとの塵のようなものは、地球と同じように太陽を中心とした公転軌道を回っているんだけど、その塵の軌道と地球の軌道が交差したときに、地球に引っ張られてしまうのだ。
もともとは、水星や小惑星が太陽に近づいたときに放出されたもので、太陽風で熱せされた水星や小惑星表面の物質がふき流されたものみたい。
ミリメートル未満のほこりのようなものから、数cmくらいの小石くらいのものまであるらしいよ。
これが秒速数kmから数十kmの速度で突っ込んでくるのだ!

通常は大気中で消滅してしまうんだけど、まれに地表まで届くものもあるわけ。
それが隕石だよ。
隕石までいかなくても、割と大きなものが突入してきて、月よりも明るく昼間でも簡単に視認できるように発光しているものは火球と呼ばれるのだ。
時々ニュースになるけど、実際に見たらびっくりするだろうなぁ。
願い事なんて考えている場合じゃないよ(笑)

流星群といわれるものは、一度に多くの流星が観測される現象で、ある程度宇宙塵がまとまった状態であって、そこに地球が通りかかると観測されるのだ。
これは多くの場合、水星が通った後の「足跡」のようなもので、代替決まった時期に観測されるのだ。
夏のこの時期だとペルセウス座流星群というわけ。
ちなみに、「○○座」というのは、その星座のある方向を中心として流星が流れる、ということで、その星座方向から来ているわけじゃないよ。
その星座のある方向に中心があって、そこから放射状に流星が流れていくのが見えるのだ。
星座は闇でその星座のある方角を把握しておくと流星が見つけやすいよ。
ただし、その方向に月などの他の明るい天体があると見えづらくはなるのだ。

古代中国では流星は凶兆の一つととらえられていて、「天狗」と呼ばれていたんだよね。
この考えは古代日本にも来ていて、日本書紀の舒明天皇9年の記載に「天狗(アメツキツネ)」という凶兆たる大流星の話が出てくるみたい。
ただし、これはその後浸透しなくて、日本では「天狗」というと妖怪の方になってしまったのだ・・・。
中国でも流星を指すことはなくなったみたいだけど、凶兆として見る民族は残ったみたい。
有名なのは、三国志演義で、諸葛亮孔明が流星が落ちるのを見て自らの死期を悟る、というやつだよね。
やっぱり役割を終えた星がその場を去る、というように受け取れるからなのかな?

2020/08/08

大阪で推奨されてます

 大阪府知事が「コロナに効く」と会見でしゃべってしまったために、全国的にヨウ素系のうがい薬(イソジンなど)が売り切れ続出になっているのだ。
新たな「転売」のターゲットになったみたいだね。
せっかくマスクやハンドソープはまともに変えるようになったのに・・・。
それにしても、今回も動きが速くて、府知事の会見後数時間ですでにプレミア価格になったうがい薬がネットで販売されていたというからすごい機動力だ。
またすぐに転売禁止になるだろうから、さっさと売りきらないといけないから、本物のプロは短期決戦みたい。

で、今回注目したいのはそのうがい薬。
一般には「イソジン」と呼ばれているものだけど、「イソジン」はムンディファーマ社の登録商標。
かつては明治製菓がライセンス販売していたんだけど、2016年からは、明治製菓は「イソジン」ブランドをはずし、中身は同じだけど独自の「うがい薬」として売り出すことになったのだ。
おなじみのカバのキャラクターは明治製菓のものなので、明治製菓の方のうがい薬にそのまま使われているよ。
ま、殺菌成分は同じなんだけど。

その殺菌成分はヨウ素。
ヨウ素をはじめとするハロゲンは酸化作用があるので、その酸化作用によって最近のタンパク質を変性させ、殺菌作用を示すのだ。
具体的にどのタンパク質にどうきいているのかはあだよくわからないみたいだけど、一般にはタンパク質合成を阻害していると考えられているみたい。
水素元素がハロゲン元素に置換されると極性が変わるので、水素結合がうまくできなくなり、タンパク質の高次構造が維持できなくなるのだ。

ハロゲンとしては、原子番号が小さい方が反応性が高いのだけど、塩素や臭素ではちょっと反応性が高すぎるみたいで、殺菌剤として使うにはヨウ素がちょうどよいみたい。
ところが、ヨウ素はほとんど水に溶けないんだよね。
有機溶媒には溶けるので、エタノールに溶かして「ヨードチンキ」として使われていたのだ。
でも、どうしてもアルコールに溶かしたものだと刺激が強いんだよね。
そこで、アルコールフリーで水ベースの溶液になるように開発されたのがポビドンヨード。
これがいわゆる「イソジン」。

「ポビドン」というのは「ポリビニルピロリドン」の略。
これは水によく溶ける高分子なんだけど、遊離ヨウ素と錯体を作ることで、ヨウ素の水への溶解度を上げるのだ。
それで褐色の遊離ヨウ素を含む液体ができるわけだよ。
独特のにおいがあるのと、色がついたら落とせないのが難点だけど、刺激性も低く、殺菌力も即効性があって高いので、広く使われているのだ。
注射や外科手術の前に塗る褐色の消毒液もこれだよ。

で、肝心のコロナにきくかどうかだけど・・・。
タンパク質を変性させるので、きかないとも言えないのだ。
でも、それは石けんで手を洗うのと同じ意味。
このうがい薬でうがいさえすれば防げる、というものでもないわけだよね。
なので、本来は転売されたものを高値で買うようなものでもないはず。
一方で、医療用の消毒薬としては重要で、こういっちゃ一過性のもので医療現場で手に入らなくなる、というのは積極的にまずいんだよね。

2020/08/01

酵素を飲む?

ネットで、衝撃的なことを知ったのだ。
どうも、「酵素シロップ」なるものがはやり始めているらしい・・・。
一時期はやった「酵素ジュース」というのは、これを少し薄めて飲むもののようなのだ。
それを自家製で作るんだって。
っていうか、「酵素」ってただのタンパク質だから、口から摂取しても胃の中で胃酸により分解されるし、その後、各種消化酵素によりアミノ酸まで分解されてから吸収されるんだけど。
つまり、そのまま飲んでもあまり意味はないはず。

大根おろしと一緒するともちや揚げ物がさっぱりと食べられるけど、これは大根おろしの中に含まれる酵素の力で、一緒に食べている間にデンプンやタンパク質、脂質をあらかじめ分解してくれて消化を助けるため。
こういう意味であれば酵素を摂取する意味はあるんだけど。
どうも、はやっているのはそういうのではなく、とにかく「酵素」なるものは体によいので、それを接種すれば健康になるはず、という短絡的な思考。
コラーゲンやヒアルロン酸をサプリで摂取してお肌つるつる、なんていうのと同根だよ。
似非科学の餌食になっているのだ(>_<)

ネットで調べて出てくる「酵素シロップ」の作り方は簡単で、砂糖と果物を交互にして瓶に詰め、時々かき回しながら日の当たらないところに置いておくだけ。
すると、酵素がシロップの中に溶け出してくるんだそうだよ。
ぷつぷつと泡が出てきたらちょうどよいころで、あまり長い時間置いておくとよくないので、後は冷蔵庫で保存なんだそうな。
これって、微量にアルコール発酵しているだけで、冷蔵庫に入れようというのはアルコール度数が1%を超えると密造酒になるからなんじゃ?

まず、砂糖漬のようにする理由は、おそらく、果物の細胞壁を浸透圧で壊して、中のものを溶かし出すため。
これは漬け物のときの塩と同じだよ。
よくあるレシピでは砂糖を1.1倍量とあるけど、こうすることで果物の実から水分と各種成分を外に溶かし出すのだ。
その中には、ビタミンやミネラル(カリウムやマグネシウム)なんかがあるわけだけど、果物細胞中にもともと入っている「酵素」も入っているはずだよ。
ただし、これは出てくるだけで増えはしないし、果物中の酵素を摂りたいなら生食したり、生ジュース(プレスジュース)にすればいいだけだけど。

これを適宜かき混ぜながらしばらく放置するわけだけど、ぷつぷつと泡が出てくる、と言うので、おそらく何らかの発酵が起こっているのだ。
泡が出るということは、二酸化炭素が発生しているはずなので、アルコール発酵が起こっていると思われるよ。
乳酸菌もアルコール発酵させる場合もあるけど、この場合は、もともと果物に付着している酵母じゃないかな。
ワインもブドウにもともとついている酵母で発酵させるし。
酵母によるアルコール発酵は嫌気性条件下、つまり、酸素が少ない状態で起こる反応なので、時々かき回すというのは、アルコール発酵がどんどん信仰しないように、ブレーキを踏みつつちょっとずつ発酵させるためだと思うんだよね。

この発酵過程では、アルコールのほかにもいろんな成分が出てくるんだけど、重要なのは香気成分。
エステル系のいわゆる果実系芳香成分が作られるので、さわやかな香りになるのだ。
それと、酵母が中で育って増えていくので、必須脂肪酸や必須アミノ酸、各種ビタミン類なんかも少量増えるはず。
このほか、果物がもともと持っている酵素が外に出てくることで、糖質やタンパク質、脂質が分解され多ものも出てくるよ。
出てくるのはやっぱり脂肪酸やアミノ酸なんかだけど。
お酒でいうところの、香り成分やうまみ成分が出てくると思えばよいのだ。
なので、ただのジュースや砂糖漬にした後に煮詰めるジャムに比べてこの部分で味・風味が違うはず。

ただし、どうも見ていると密造酒にならないようにほとんど発酵させないみたいだし、そこまで劇的に変わるとも思えないんだよね。
かつ、酵母由来の栄養成分にしても、栄養補助食品として売っているビール酵母や英連邦ではおなじみのマーマイトやベジマイトのようなビール酵母由来の食品を食べた方が栄養は豊富だよ。
これらはおいしくはないし、むしろくさいけどね(笑)
かといって、香りを強めようと発酵を進めれば果実酒の密造になるので、アウトなのだ。

ここで気をつけたいのは、かなり怪しいレシピも出回っていること。
まず、砂糖を極力使わない、というものがあるのだ。
健康志向の人にはとても魅力的だけど、砂糖を大量に加えることで雑菌の繁殖を抑えつつ発酵をさせているので、砂糖を加える量を減らせば腐敗するリスクが高くなるよ。
ぶくぶく泡は出てきたけど酸っぱいにおいがする、とか。
同じ真菌でも酵母じゃなくてカビが生えるのだ(ToT)
そして、素手でよくかき回して、手の常在菌で発酵させましょう、というかなりやばいレシピもあるのだ。
よく手を洗っていればいいわけじゃなくて、どんな細菌がついているかもわからないのに、というのが驚き。
乳酸菌があればちょっと酸味が出る程度でいわゆる馬乳酒のような乳酸とアルコールが同時にできる発酵につながるけど、普通に腐敗するだけの方が多いんじゃないかな。
納豆をよく食べている人なら納豆菌が入るかもね。
それならまだよいけど、大腸菌とかだと食中毒のおそれもあるので要注意。

そういう意味では、自家製で作るというのはけっこう危険。
ぬか漬けほど手法が確立しているわけじゃないから、自家製ヨーグルトとか自家製天然酵母くらいのリスクかな。
ヨーグルトならヨーグルトメーカーがあるし、基本は種菌を使うのでよいのだけど、健康志向の人たちがあがめる天然酵母と同じようになると事故もそのうち起こるんじゃないかなぁ。
おなかを壊しても、「健康によいはず」の酵素シロップが原因とは思わないのかもだけど。
摂取できる栄養は他で完全にカバーできるものなので、あえて挑戦するものでもないと思うんだよね。
果実酒未満の微発酵ジュースがどうしても飲みたい場合以外は。

2020/07/25

うなー

例年のように、土用の丑の日に大量にウナギを見かけたのだ。
資源量が乏しくなっているはずなんだけど、専門店だけでなく、コンビニの弁当、牛丼系ファストフード店などなどでもうなぎ・・・。
よっと心配になるよね。
ウナギが好きだからこそ、サステイナブルなものとしたいのだ。

ウナギは世界の各地で食用になっていて、日本では古くは万葉集に「みなぎ」として出てくるんだそうで。
その当時から、脂ののっているウナギは勢力のつくものと考えられていたみたいだよ。
夏の土用にウナギを食べるのは江戸時代からのもので、しかも、実は油が落ちていてあまりおいしくない時期なんだよね・・・。
春先か秋が脂がのっていてよいらしいのだ。
でも、現在でも日本では圧倒的に夏に消費量が上がるんだって。

日本で食べられているのは主にニホンウナギ。
これがいわゆるウナギで、四万十川の天然物とか鹿児島の養殖物なんてのは基本的にこれ。
技術的にはやっと完全養殖(卵からふ化させてシラスウナギに成長させ、それを養殖、さらに産卵までさせる。)ができるようにはなっているんだけど、コスト的にはまだまだ。
怪しい出自のシラスウナギもあるようなんだけど、シラスウナギからの養殖の方が安いのでそっちがメインだよ。
このほか、日本にはオオウナギというのも生息していて、これは名前のとおり、大きいのだ。
食用にはなるんだけど、ニホンウナギには劣るので、メジャーには慣れないんだよね。
どうしても大型だと味も大味になるし、何より皮が固すぎることが多いのだ。

ローマ人がむかしから好んで食べていたのはヨーロッパウナギ。
向こうでは燻製にしたり、スープにしたり、ゼリー寄せ(これは英国の伝統料理)にしたりするんだよね。
スペインではシラスウナギのアヒージョもあるみたいだけど。
で、これに目をつけたのが中国。
中国でも日本食ブームでウナギが大量に消費されるようになり、もともと人件費の安い中国で養鰻・加工を行う業者も出てきたりで、ウナギ関連産業が発展したのだ。
で、希少なニホンウナギだけでなく、このヨーロッパウナギも養殖するようになっているらしいのだ。
スーパーで売っている中国産ウナギの中にはヨーロッパウナギもあるみたいだよ。

ヨーロッパウナギの方が身が柔らかい、脂がのっているなんて言われるんだけど、ほとんど素人じゃわからないみたい。
っていうか、養殖だともともと脂がのるものだから、区別つきづらいよね。
それぞれの天然物を食べくれべればわかるのかもしれないけど。
で、このヨーロッパウナギも実は絶滅に瀕していると言われていて、かなり危ういのだ。
スペインのシラスウナギのアヒージョも代替材料を使うようになってきているらしいよ。

そこで次に出てくるのがアメリカウナギ。
これは北米大陸にいるウナギで、実は米国ではあまり食べないらしいのだ。
でも、けっこう厳しい漁獲制限をしているとのこと。
これは「ロスタラータ種」と呼ばれていて、一時期養殖して日本式の食べ方をしてみる、ということも検討されたようなんだけど、けっこう風味が違うみたい。
見た目はそこまで変わらないんだけどね。
生息域が違うと食性も変わってくるから、そういうのの影響なのか。

で、現在最も注目を集めているのが、東南アジアに生息するウナギ。
「ビカラ種」というもので、インドネシアでは日系商社が養殖も開始しているようなのだ。
ニホンウナギに比べて頭が大きく、体長が短い、つまり、ずんぐりむっくりなんだけど、風味は蒲焼きにしてしまうと素人には区別できないくらいなんだとか。
こちらも資源量は豊富というわけでもないし、土地柄、なかなか厳しい漁獲量管理などはできないんだけど、シラスウナギの値段はニホンウナギの1/10!
今はまだ養殖技術が未熟で、成体に成長させるのが難しいので、最終的なウナギの値段はニホンウナギの1/3~半額くらいのようだよ。
養殖技術が成熟すれば、もっと安く提供できるのだ。
その前に、資源管理手法をしっかり確立することが先決だけどね。

こうして、日本人はウナギを求めて世界中に手を伸ばしているのだ。
ウナギ風味のかまぼこを作ったり、ウナギに近い風味のナマズを養殖したりと代替食品の開発も進んでいるんだけど、やっぱりウナギが食べたいんだろうね。
なんにせよ、サステイナブルにウナギを後世に残していくことが大事なのだ。
はるかむかしにはウナギというおいしい魚がいたらしい、なんて歴史の教科書に書かれるのはいやだよね。

2020/07/18

有料になりますが、よろしいですか?

いよいよレジ袋の有料化が始まったのだ。
っていうか、すでにスーパーでレジ袋は有料だったり、レジ袋不要の場合はポイント上乗せだったりと、任意の取組は行われていたんだよね。
でも、今回は法律上の制度というところが大きく異なるのだ。
もともとは、海洋のプラスチック問題が世界的な問題になっている中、オリパラに向けて環境対策をしっかりしてます、と政府としてアピールするため、と言われているよね。
で、レジ袋は実は氷山の一角どころか、小手先注の小手先のことなので、政府が旗を振ってやるような話か、という批判も出ているのだ。
欧米ではコロナの影響で感染を広めかねないエコバッグを使わせないよう、レジ袋が暫定的に無料化されているみたいだし。
どこまでこれが環境問題に貢献するのかはなんとも言えないけど、ひとつの「姿勢の問題」ではあると思うのだ。

で、今回ネット上で大きく批判されている大きな要因は、コンビニの対応だと思うんだよね。
スーパーなんかではもともと有料化されているところが多かったわけで、コンビニでもっとも大きな影響が出るのだ。
さらに、実は有料化対象のレジ袋という概念があって、一定の基準を満たすものは引き続き無料にしてもよいのだ。
ファストフード系はそれを利用して無料を継続しているから、それもあってコンビニに批判が集まるんだよね。
しかも、大手コンビニはみんな実はその無料基準を満たす袋に切り替えているらしいし・・・。
やっぱり弁当やホットスナックなんかを買うコンビニだと、エコバッグを使うのには抵抗が出るんだろうね。

で、その無料にしていい基準だけど、ひとつは、厚手のもので繰り返し使えるものであること、というもの。
つまり、実質上のエコバッグみたいなものというわけだよね。
それから、海洋生分解性プラスチック100%のもの。
海のプラスチックがもんだいになっていたわけで、これもさもありなん。
最後は、バイオマス素材の配合率が25%以上のもの。
基本的に無料でやっているところはこのタイプの袋を使って居るみたいだよ。
コンビニは有料だけど、このタイプのようなのだ。


まず、生分解性プラスチックだけど、これはわりと歴史のあるもので、大きく注目されたのは、長野の冬季五輪のとき。
会場で提供される飲食物に使う食器に生分解性プラスチックであるポリ乳酸が使われていたのだ。
生ゴミと一緒に捨てるとバクテリアが分解してくれるんだよね。
一方で、このポリ乳酸のような伝統的な生分解性プラスチックは海洋では必ずしも分解されないんだって、。
もともとぬれに強い(=撥水性がある)、腐食しづらい、というのがプラスチックの最大の利点なわけで、生分解性歩浦須チックといえども、そのまま放置するだけで分解されるようでは使い物にならないのだ。
なので、生分解性プラスチックと呼ばれるものでも、土壌中に埋める、他の生ゴミと一緒に捨てるなど、もともと分解してくれるバクテリアが繁殖している環境中に置かないと分解されないわけ。
で、海洋というのはその環境ではないんだよね。

そこで、現在は海洋環境中で分解されやすいプラスチックの開発が進められているそうだよ。
実は、漁具(ブイ、漁網など)が海洋プラスチックの大きな割合を占めるようなので、こういうものが時間をかけてゆっくり分解されるような海洋生分解性プラスチックに置き換われば、かなり状況は改善するんだよね。
どのみち耐用年数はあるものなので、コスト的に見合えば使われると思うのだ。
それと、レジ袋以上に問題なのはペットボトルのようなので、代替する容れ物も必要なんだろうなぁ。
ペットボトルは非常に便利なのだけど。

バイオマス素材配合のプラスチックというのは、原材料が違うというだけで、ものとしてはこれまで使われていた一般的なポリエチレンのレジ袋と同じもの。
石油系材料ではなく、カーボン・ニュートラル(=炭酸ガスの増減に影響を与えない)な材料を使うというだけだよ。
なので、無料になっているレジ袋も基本的にはこれまでのレジ袋と何ら変わるものではないのだ。
おそらく製造コストがちょっと高いだけ。
一方で、さっき出てきたポリ乳酸のようなバイオマス由来の生分解性プラスチックを使って、バイオマス材料使用+生分解性ありというレジ袋も作ろうと思えば作れるのだ’(例えば、生ゴミを発酵させると、乳酸ができて、その乳酸を化学的に重合させると生分解性プラスチックのポリ乳酸が作れるのだ。)。
これはかなり高価になるので、なんらかの認証制度と組み合わせて環境意識高い系の人々に積極的に買ってもらうようにするような戦略がないと実用性はなさそうだけど。
ま、民間企業にとってはこれは大きな話なんだろうけど。

2020/07/11

マメの底力

遅ればせながら、家で豆苗の再生を試みているのだ。
といっても、水につけておくだけの水耕栽培なので、ほとんど手はかからないのだけど。
そんなわずかの手間で、あれよあれよと芽が伸びてくるのでびっくりしているよ。
すごい生命力だよね。
テレビなんかでたびたび再生できるというのを見てやってみたくなったのだ。

この豆苗、名前のとおり、マメから出た新芽(スプラウト)を食べるもの。
マメ由来のスプラウトと言えばもやしも同じだけど、灯明の場合は光を当てて育てるので、鮮やかな緑なのだ。
ちなみに、豆苗はエンドウマメ、もやしはリョクトウやダイズを使うよ。
スプラウトとしてはカイワレダイコンがメジャーだったんだけど、ちょっと辛いんだよね。
で、エンドウマメのスプラウトの場合、ほのかなマメの香りと甘み、しゃきしゃきとした食感、アクのなさなどで、そのままでも食べられるし、さっとゆでるだけ、炒めるだけでも食べられるので、広がってきているそうなのだ。
そして、極めつけは、再収穫。
もともと豆苗は水耕栽培により植物工場で栽培されていて(畑じゃない!)、マメ本体と根と脇芽さえ残っていれば、そこから新しいスプラウトができてまた食べられるのだ♪
脇芽というのは、豆本体のすぐ上くらいにある芽の部分だよ。

もともとは中国の高級食材で、栽培しているエンドウの「若菜」をわざわざ摘み取ったものなんだって。
これはとても手間がかかるので上流階級のヒトの食べ物だったんだよね。
ところが、米国でブロッコリーのスプラウトがブームになった頃、エンドウマメのスプラウトも同様に作れることがわかり、そこで豆苗の植物工場による水耕栽培が始まったのだ。
20世紀の終わりくらいから市場に出始め、中華料理の炒め物などで食べられるようになるんだ。
リーマン・ショック行こう、節約志向が高まると、再生できるというメリットで家庭にも普及。
生でも、ゆでても、炒めても、という使い勝手の良さで一気に普及したらしいのだ。
もともとエンドウマメはいろんな食べ方をしていて、日本では伝統的に成熟・乾燥させた豆を煮豆(うぐいす豆)などに加工していたし、西洋では熟し切る前の豆をグリーンピースとして食べるのだ。
このほか、未成熟のままさやごと食べるサヤエンドウ、まめができたところでさやごと食べるスナップエンドウもあるよ。
そして、この豆苗なのだ。
エンドウマメは重要な栽培種なんだよね。

スプラウト系の大手の村上農園によれば、豆苗の再生の場合、毎日水を取り替えるとよいんだって。
これは雑菌などの繁殖を防ぐためだとか。
肥料を上げた方が育ちはいいけど、余計なもが生えたりもするので、栄養はマメ本体に完全に依存して、水だけあげるのがよいそうなのだ。
そして、直射日光ではなく、室内で割と日当たりのよいところに置くのがベストらしいよ。
直射日光かだと育ちがまばらになって、すぐ育ちすぎで堅くなるみたい。
そして、マメ本体は水につからないようにするのも大事みたい。
1回の再生は確実で、2回目もまあまあいけるんだけど、さすがに3回目以降はきついみたい。
ま、1回でも再生できれば得した気分だよね(笑)

2020/07/04

ゆれてゆられて

ボクも小さい頃はけっこう乗り物酔いしたんだよね。
長距離のバス移動なんかはきついし、船もよく揺れるようなやつはダメ。
なので、よく乗り物酔いの薬のお世話になったのだ。
正直、聞いているかどうかはあやしいのだけど(笑)
気休めくらいにはなっていたのだ。
まさにプラシーボ効果だね。

この乗り物酔い、実は今もってどういうメカニズムで発生しているかよくわかっていないんだって。
っていうか、「乗り物酔い」っていうのをどう定義するかの問題もあるんだよね。
バランス感覚を司っている三半規管に影響が出て諸症状が起こっているのは確かなんだけど、その症状は、頭が重くなる、気持ち悪くなって場合によっておう吐する、冷や汗が出る、血の気が引くなどなど。
どういうメカニズムでそういう症状が出てくるかの詳細はわからないのだ。

本音を言えば、死ぬような症状ではなく、不快だ、というだけなので、医学者がしのぎを削って突き詰めていく、ということがなかったんだよね。
でも、この不快感をなんとかしてほしい、というニーズはあるので、酔い止めの薬というのは存在しているのだ。
ところが、この酔い止めの薬の開発が大変だったんだ。
というのも、小型実験動物としてよく使われているネズミやウサギは乗り物酔いをしないのだ!
ひょっとしているとしているのかもしれないけど、外から見ただけでは撚っているかどうか判断できないのだ。

人間と同じように乗り物酔いするのは、イヌ、ネコ、サルなどの大型の動物ばかり。
これらの動物は乗り物酔いをすると「吐く」んだよね。
なので、撚っているかどうかが明らかなのだ。
でも、実験動物としては大きいし、何より1匹1匹が高い!
そこで、小型の実験動物が求められていたのだ。
そこで目をつけられたのが、ジャコウネズミ。
ネズミと言ってもむしろモグラの仲間でげっ歯類ではないのだ。
なので、実験動物そしては「スンクス」と呼ばれることが多いよ。
ちなみに、このスンクスを実験動物の傾倒して確立したのは日本なのだ。

スンクスはネズミくらいの大きさで、揺れる台の上に固定して適宜揺らすと乗り物酔いをして、吐くんだよね。
なので、薬を投与してその様子を観察すると、吐き気が抑えられたかどうかがわかるのだ。
こうしていろんな薬が試されていって、今では確立した酔い止めの薬というのが存在しているのだ。
なんで聞くのかわからないものもあるのだけど。

その中で、比較的作用がわかっているのが、抗ヒスタミン剤。
風邪薬や花粉症の薬に入っているもので、眠気をもたらす副作用もあるよ。
この副作用は中枢神経系に対して鎮静作用を持っているからなんだけど、どうもこれが他にも聞いているのだ。
実は、吐き気についてはわりとよくわかっていて、脳の中にあるCTZ(化学受容トリガー領域)という部分があって、そこが刺激されるとおう吐反応が起こるのだ。
なので、そこを抑制すると吐き気が止まるわけ。
まさに抗ヒスタミン剤はここに作用することが知られているよ。
ただし、実は問題があって、ここに薬を作用させると吐き気は止まるんだけど、気持ち悪さ(悪心)までが解消されるわけではないらしいのだ。
つまり、ここだけをターゲットにして薬を作っても、「気持ち悪いんだけどはけない」という最悪な状況をもたらしかねないのだ。
なので、実験動物で調べた後、ヒトがどのように感じるかを詳細に調べる必要があるんだよね。
こういう「気持ち悪さ」みたいなのは数値化もしづらいので、けっこう大変なんだと思うよ。
でも、酔い止めというのは、臨床現場で使われるようなくすりではないし、ある程度プラシーボ効果も見込まれるもので、そこまで厳密でなくてもなんとかなっているんだよね。
とはいえ、つわりの軽減や抗がん剤の副作用である悪心・おう吐への対応という他の用途もあるので、さらに研究は進められているみたい。

この乗り物酔いという状態には、加速度の時間変化である躍度又は加加速度が関係していると言われているお。
距離の時間変化(時間による微分)が速度、速度の時間変化hが加速度で、加速度がどのように時間変化をするか、というもの。
このままだとイメージしづらいし、直線運動だと理解しづらいんだよね。
ある点を中心にそのまわりをぐるぐる回る等速円運動を考えると比較的イメージしやすいのだ。
等速円運動をしているとき、その物体は円の中心方向に引っ張られるように力がかかっていて、進行方向から見て円の中心方向に90°ずれた方向に加速度がかかっているのだ。
この加速度が一定だと同じ速度で円を描くんだけど、この加速度がぶれると、その円がぐちゃぐちゃになるのだ。
まさにカーブを曲がるときにきれいになめらかな曲線を描いて曲がるのではなく、ふらふら揺れながら曲がる感じ。
そういう動きを思い浮かべると、確かに乗り物酔いしそうだよね。
それと、加速度の時間変化というのは、来るまで言えばアクセルやブレーキのきかせ方ということなのだ。
アクセル踏みっぱなしでどんどん速度を上げている時は快適だけど、頻繁にアクセルの踏み込み具合を変えたり、ブレーキをちょこちょこ踏んでみたりすると車の動きがぎこちなくなるよね。
下手な運転で車酔いしやすいのはこういうところに原因があるみたい。