2020/09/12

医療用もダメ!

 また芸能人が大麻所持で逮捕されたのだ・・・。
今回は結構な量を持っていたみたいだね。
殺伐とした世の中になったからはびこるのか、ネットや通信機器の普及で素人でも手に入りやすくなったから広まるのか。
俗に「たばこより健康への害悪は少ない」だとか「海外では合法」なんて言われるから、軽い気持ちで手を出してしまうのかも、
でも、ルールはルールだから、ダメなものはダメだよね。
まさに「ならぬことはならぬのです」なのだ。

日本においては、大麻は「大麻取締法」により規制されているのだ。
実は、他の麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法」で規制されているので、大麻だけ別に規制法が作られているんだよね。
戦前は他の麻薬と一緒に帰省されていたらしいんだけど、戦後、繊維としての「麻」の産業があるとともに、「麻の実」を食品として利用してきた歴史があることなどから、大麻だけ少し規制の枠組みを変えて、別の法律が作られたみたい。

大きな違いはいくつかあるんだけど、まず、大麻は一切の利用が認められていないのだ。
先に言ったように既存産業があるので、「成熟した茎と趣旨及びその製品を除く」とされていて、麻の繊維や種子(七味唐辛子に入っていたり、小鳥のえさに使われたりするよ。)は規制の対象からはずれているんだ。
あくまでもトリップするのに使われるものが規制対象というわけ。
で、特徴的なのは、目的を問わず利用が禁止されているという点。
モルヒネのような麻薬や覚醒剤の一部は、医師の処方があれば特別の場合に医療利用が認められているのだ。
海外では大麻の医療利用を認めている例もあるようなんだけど、日本では認めていないので、一部の人たちが「医療用大麻解禁」と主張しているんだよね・・・。

大麻取締法で認められている大麻の取扱いは、大麻草の栽培と研究利用だけ。
その栽培と研究を合わせて「大麻利用」としているのだ。
これらは都道府県知事からの免許制だよ。
栽培はもちろん、繊維と実をとる目的での栽培のみが認められていて、国内では、トチギシロというトリップ成分の含有量の極めて低い栽培品種が確立されているよ。
研究については、研究利用のための栽培と使用が認められていて、研究で使う場合については、厚生労働大臣の特別の許可があれば輸出又は輸入もできることになっているよ。

完全に野生種の大麻草はすでにないらしいんだけど、大麻草は栽培が比較的簡単で、普通に自生していたりもするのだ。
蛍光灯の光でも栽培できるので、押し入れで隠れて栽培したり、大学の裏でこっそり栽培したり、なんてのが時々摘発されるのだ。
大麻は、「単純所持」で五年以下の懲役になるんだけど、そもそも大麻取扱者は大麻取扱者以外に大麻を譲り渡してはいけないので、誰かが大麻を所持していた場合、
①国内で人からもらったものなら、それを譲り渡した大麻取扱者が違法行為をしている
②海外から持ってきたなら、輸入が禁じられているので持ってきた人が違法行為をしている
③自分で育てたなら、無免許栽培なのでその育てた人が違法行為をしている
といった整理になて、さらに罰を受ける人が出てくるのだ。
いずれにせよ、大麻取扱者でない人が大麻を所持していた段階で、「単純所持」以外のなんらかの違法行為が行われていたことにはなるわけ。
なので、大麻が摘発された場合、その入手ルートが問題となって、さらに逮捕者が出るかどうかが変わってくるのだ。
所持しているのがある程度の確度を持ってわかっていても、容疑者を「泳がす」のはこのためなのだ。

麻薬の場合は医療利用があるため、製造とか販売とかの他の規制が必要になるんだけど、一切の利用が禁じられている大麻については非常にシンプルな規制になっているよ。
万が一医療用大麻が解禁されたとしても、麻薬の方の規制の枠組みに合流すればいいので、おそらくそこまで複雑な枠組みを新しく作ることにはならなさそう。
問題は、大麻は医療用に使う必要性がほぼ認められていないことだね。

2020/09/05

北の国から~サラダ編

最近、またポテトサラダが話題だよね。
料理都市お手はやっているわけではなくて、主婦がスーパーでポテトサラダを買おうとしたら初老の男性に嫌みを言われた、とかいう話で。
作り方は確かにシンプルではあるけど、手間はかかるよねぇ。
そこまで大量に食べるわけでもなく、ちょっとした付け合わせにしたい程度であれば、スーパーのお総菜で十分と思うけど。
へたに手作りするよりそっちの方がおいしいこともあるし。

そんなポテトサラダだけど、実は世界中に広がっている料理なのだ。
中国にもあるそうで、生野菜を食べなれていない中国人向けにロシア料理店で考案された「上海サラダ」というのがひろまったんだって。
ロシアには、オリヴィエ・サラダという名物料理があって、モスクワのホテル「エルミタージュ」のレストランのシェフだったベルギー人のオリヴィエさんが19世紀後半に考案したもの。
別名「首都サラダ」とも呼ばれているのだ。
ゆでたジャガイモをさいの目に切り、固ゆで卵やにんじん・j中利などの他の野菜、鶏胸肉の蒸したものと一緒にマヨネーズで和えるのが基本形。
鶏胸肉に変わってハムや課になんかが入ることもあるとか。
考案者のオリヴィエさんのレシピでは、そのマヨネーズの味が絶妙で評判になったんだけど、そのレシピはすでに失われているらしいのだ・・・。
というわけで、今残っているのはそれを模したものだよ。

これが欧州やトルコ・中東にも広まっていて、ゆでたジャガイモをマヨネーズで和えるサラダは「ロシア風サラダ」と呼ばれるのだ。
このため、ポテトサラダの起源はロシアと言われることがあるのだ。
ボクのいたフランスでも「サラダ・ルッス(ロシアのサラダ)」と呼ばれていたよ。
フランスは生野菜のサラダを結構食べるので、名前はサラダでもどちらかというと前菜扱いだったけど(笑)

一方で、wikipediaでは、ポテトサラダの起源をドイツとしているんだよね。
日本語版は明確に書いていないけど、英語版だと、「広くドイツを起源とすると信じられていて、それが欧州やその植民地に広まった」と書いてあるよ。
米国のポテトサラダは割と日本のものと見た目が似ていて、おそらく日本のものは米国由来。
ジャガイモは形は残っているけど少しつぶれてもいて、全体にもさっとしているのだ。
ロシアのやつは角切りのものがマヨネーズで和えているだけなので、そのもっさり感はないんだよね。

で、その補b名と言われるドイツには、マヨネーズで和えてすらいないポテトサラダがあるようなのだ!
普通にゆでたジャガイモを油と酢を混ぜたドレッシングで和えたもの。
ゆでたジャガイモを葉物野菜と同じようにサラダにしたものだよ。
北欧ドイツは寒冷な気候で葉物野菜が豊富には手に入らないんだよね。
なのでキャベツを発酵させたザワークラウトなんかも伝統食としてあるわけで。
つまり、ジャガイモも野菜だということでそのままサラダにしたものなのd。
そう考えると、それがオリジナルかも、と思えるよね。

マヨネーズは、もともとスペインで発展したソースで、それがフランスに伝わって洗練されたもののようなのだ。
マヨネーズ自体はフランス語で、メノルカ島マオンやマヨルカ島などの地名から来ている、とする説が有力だよ。
どうも三銃士の時代、18世紀後半くらいにフランスに伝わったようなのだ。
それから約100年経ってロシア風サラダが生まれているわけだね。
ジャガイモが欧州に広まったのは17世紀からのようなので、おそらく、マヨネーズが広まる前にすでにドイツではジャガイモを食べるようになっていて、ゆでたジャガイモを普通のドレッシングで和えたポテトのサラダはあったはずなのだ。
その後マヨネーズが伝わると、普通のドレッシングに変わってマヨネーズが使われた可能性もあるよね。
今でもゆでたジャガイモにマヨネーズをつけて食べる人は多いし。

でも、それが洗練された料理となって評判になったのはおそらくオリヴィエさん以降。
推測するに、ゆでたジャガイモをサラダに使う風習はすでにドイツを中心とした文化圏に存在していて、その中にはマヨネーズを使うような種類もあったのだ。
それを参考に洗練された料理として完成させたのがベルギー人のオリヴィエさん。
おいしいと評判になって似たようなものが各地で作られ、世界中に広まる、という流れじゃないかと思うんだ。
そういう意味で、最初に「コロンブスの卵」的発想で、サラダにゆでたジャガイモを使うことを始めたのがドイツ、マヨネーズをベースとして和えた料理として完成した地がロシア、ということなんじゃないかな。

2020/08/29

和ハーブ

 海外でも注目されている和のハーブと言えばシソ。
ユズやサンショウなど、和のフレーバーがかなり市民権を得てきているんだよね。
欧米の人からしたら「エキゾチック」なものなのかも。
日本人からすると、この時期にはそうめんやそばの薬味として大活躍するし、刺身や冷や奴にも欠かせないよね。
実は、葉物として食べるシソは春の終わりから夏にかけてが旬なのだそうだよ。
ほぼ1年中買えるけど。

シソは、もともとはヒマラヤやミャンマー、中国南部あたりが原産地。
日本にも相当早い時期に伝わっていて、縄文時代の遺跡で見つかっているほか、平安時代には本格的に栽培していた、というような記録もあるとか。
古くから親しまれてきたようなのだ。
香味食材というよりは、薬用植物としての扱いだったみたいだけど。
こうした背景の一つには、シソが極めて生命力の強い植物種である、という事実があるんだよね。
繁殖力ではミントも有名だけど、シソも劣らないものがあって、すぐに増えてしまって、駆除しようとしてもなかなかできないみたい・・・。
独特の清涼感のある香りは虫を寄せ付けない効果がある、というのも大きいみたい。
薬味に使うのもシソの精油成分に殺菌力があるためで、口中をさっぱりさせるだけでない、実用的な意味合いもあるのだ。

当たり前のことだけど、シソには大きく2つの種類があって、それが赤じそソと青じそ。
名前のとおり、葉が赤い(実際には村先っぽい色)なのが赤じそで、普通の緑色のものが青じそ。
実は、赤じそが基本で、青じそは変種だそうなのだ。
赤じそは酸性条件下にする(例えば、酢の中に入れる)とアントシアン系の赤橙色のシアニジンという色素が真っ赤に発色するのだ。
梅干しの赤はこの色で、塩漬けにした梅からしみ出てきた梅酢(主成分はクエン酸)によって発色したもの。
京都の柴漬けの場合は発酵して出てくる乳酸で発色したものだよ。
ただし、強いアクもあるので、いったん塩もみしてアクを抜いてから使う必要があるみたい。

青じそのうち、特にわかめの柔らかい葉を摘み取ったものが「大葉」。
シソという植物は花や実も食用になるので、わざわざ「葉」ということを強調しているわけだよね。
戦後になって愛犬の農協が販売時の名称で使ったものが一般名詞化したものなのだ。
一般的に薬味に使われるのはこの大葉を刻んだものだよね。
そのままでもにおいはするけど、刻むことで香りが強くなるのだ。
これは細胞がつぶれて中から香り成分である精油が揮発しやすくなるため。
でも、すぐに香りは飛んでしまうので、直前に刻む必要があるよ。
シソチューブなんてのもあるけど、あれはその香り成分が飛ばないようにペーストに練り込んであるのだ。

似た形の葉ものに「エゴマ」があるよね。
こちらは独特の香りがないのだ。
やはり東南アジアの方の原産で、むしろ、東南アジアではシソではなく、エゴマが薬味としてよく使われるようなのだ。
韓国料理の薬味にも出てくるよね。
エゴマも縄文時代には日本にあったようだけど、葉を使うというよりは、実から油を取るのがメインだったみたい。
もともとの植物名は「え」で、ゴマのように種子から油を摂るから「エゴマ」なのだ。
逆に、シソは古代には「イヌエ」と呼ばれていて、「え(=エゴマ)」に似て非なるもの、という語源なんだよね。
おそらく、縄文時代だと葉ではなく実の方が重要で、油がとれるエゴマがより重要であったからなのだ。
現代日本ではシソの方がはるかにメジャーになっているけどね。

2020/08/22

脱ぱさぱさ

 最近はどこに行っても「サラダチキン」を見かけるようになったのだ。
そして、味のバリエーションもたくさん!
胸肉をそのまま加工したもの、成型したもの、細かくさいたものなど、形状もいろいろとあるよ。
それだけ売れているんだろうね。
確かに、最近の健康志向で、高タンパク、低カロリー・低糖質のサラダチキンは人気があるようなのだ。

もともとは大船渡にある食品加工会社が、卸用に展開していた「蒸し鶏加工製品」を個別包装しm、そのままサラダの具材に使えるサラダチキン」として売り出したのがはじまりなんだとか。
その当時はまだ皮付きだったんだけど、皮を除くようにしたところ、低カロリーかつ高タンパクということで、ジムに通っているような体を鍛えている層に受け、売り上げが一気に伸びたそうなのだ
さらに、健康志向の高まりにより一般層にも広く受け入れられ、各メーカーが同じような商品を展開。
今では、どのコンビやスーパーにも独自製品があるほどだよ。

一時期糖質制限ダイエットがはやったけど、これって短期的には体重が落ちるものの、サステイナブルではなくて、糖質制限をやめたとたんにっりばうんどするんだよね・・・。
だったらずっと糖質制限すればいい、となるんだけど、それをしてしまうと、いわゆる「ガス欠」状態になって体を壊すのだ。
そこで、もともと王道なんだけど、カロリーを抑えつつ、基礎代謝を上げて緩やかに、でも、着実に体重を落としていく、というダイエット法が見直されたのだ。
この方法の場合、筋肉をつけていかないといけないので、適度に炭水化物は摂る必要があるし、何より、タンパク質をちゃんと摂らないとダメなんだよね。
そこでこのサラダチキンが救世主となるのだ。
ボクもごはんや麺類などの炭水化物大好き人間なので、ついついそういうものばっかり食べようとするんだけど、最近はそれを抑えつつ、サラダチキンを加えてタンパク質摂取を心がけるようにしているのだ。

似たようなものに、2ちゃんねる発祥の「鳥はむ」というのがあるんだよね。
そのまま焼くとぱさつきがちな鶏胸肉をおいしく食べる方法として紹介されたもので、胸肉に塩こしょうをして保冷バッグに入れて空気抜きをしてから冷蔵庫で2日間ほどなじませ、その後袋から出して15分ほどお湯でゆでる、というもの。
できあがりがハムのような食感になるので、、熟成させたり燻製したりしていないけど「鳥はむ」と呼ばれているのだ。
その後、派生レシピもたくさん誕生し、大盛り上がりだったんだよね。

これとは別に、料理好きで知られるタモリさんがテレビで紹介した、鶏ささみのおいしい食べ方というのもあるのだ。
これは、沸騰したお湯の中にささみを投入し、すぐに火を止め、鍋に蓋をして1~2時間放置して余熱で火を通す、というもの。
実際にやってみるとわかるけど、ささみがふっくらしっとりとゆであがるのだ!
そのままさいて棒々鶏にしたり、麺類の具にしたり、と使えるのだ。
サラダチキンや鳥はむと違って全く下味がついていないので、さらに使い方のバリエーションは広がるよ。
最近では、鳥はむの最後のゆでる行程をこのタモリ式にするレシピもあるようなのだ。

というわけで、サラダチキン的なものは実は自宅でもそこまで手間をかけずにできるのだ。
サラダチキンを自宅で再現しようなんてレシピもたくさん見つかるし、かなり食材として浸透してきているよね。
とはいえ、袋を開ければそれでおしまいのサラダチキンはやっぱり魅力的。
これからも売れるんだろうなぁ。

2020/08/15

ペガサスじゃなくてペルセウス

 ペルセウス座流星群の見頃だったのだ。
うちの近くは夕方に少し雨が降って、その後も雲がどんよりしていたんだよね・・・。
夜中には☆がちらほら見えるようにはなったけど、やはり街中だと周りが明るすぎて流れ星は見えなかったのだ(>_<)
気合い入れて1時間くらい観察していればいけたかもしれないけど。
ピーク時は1~2分に1個見えるというから、見える環境なら少し夜空を見上げただけで見られるはずなんだよなぁ。

この流星は、宇宙に漂っていた塵のようなものが地球の引力に引き込まれて大気に突入したもの。
ボクは燃えているから光って見えると思っていたんだけど、実はそうではなくて、猛スピードで大気中に侵入してきた物質が上層の大気の分子と衝突したときにプラズマ化したガスが発生して、それが発光しているんだって。
どうしてもガンダムの忌めあー字で大気圏に突入すると摩擦熱で温度が上がって燃えそうな気がするんだけど、酸化反応が起こっているわけではなくて、大きなエネルギーで電離状態になっているわけだ。


おおもとの塵のようなものは、地球と同じように太陽を中心とした公転軌道を回っているんだけど、その塵の軌道と地球の軌道が交差したときに、地球に引っ張られてしまうのだ。
もともとは、水星や小惑星が太陽に近づいたときに放出されたもので、太陽風で熱せされた水星や小惑星表面の物質がふき流されたものみたい。
ミリメートル未満のほこりのようなものから、数cmくらいの小石くらいのものまであるらしいよ。
これが秒速数kmから数十kmの速度で突っ込んでくるのだ!

通常は大気中で消滅してしまうんだけど、まれに地表まで届くものもあるわけ。
それが隕石だよ。
隕石までいかなくても、割と大きなものが突入してきて、月よりも明るく昼間でも簡単に視認できるように発光しているものは火球と呼ばれるのだ。
時々ニュースになるけど、実際に見たらびっくりするだろうなぁ。
願い事なんて考えている場合じゃないよ(笑)

流星群といわれるものは、一度に多くの流星が観測される現象で、ある程度宇宙塵がまとまった状態であって、そこに地球が通りかかると観測されるのだ。
これは多くの場合、水星が通った後の「足跡」のようなもので、代替決まった時期に観測されるのだ。
夏のこの時期だとペルセウス座流星群というわけ。
ちなみに、「○○座」というのは、その星座のある方向を中心として流星が流れる、ということで、その星座方向から来ているわけじゃないよ。
その星座のある方向に中心があって、そこから放射状に流星が流れていくのが見えるのだ。
星座は闇でその星座のある方角を把握しておくと流星が見つけやすいよ。
ただし、その方向に月などの他の明るい天体があると見えづらくはなるのだ。

古代中国では流星は凶兆の一つととらえられていて、「天狗」と呼ばれていたんだよね。
この考えは古代日本にも来ていて、日本書紀の舒明天皇9年の記載に「天狗(アメツキツネ)」という凶兆たる大流星の話が出てくるみたい。
ただし、これはその後浸透しなくて、日本では「天狗」というと妖怪の方になってしまったのだ・・・。
中国でも流星を指すことはなくなったみたいだけど、凶兆として見る民族は残ったみたい。
有名なのは、三国志演義で、諸葛亮孔明が流星が落ちるのを見て自らの死期を悟る、というやつだよね。
やっぱり役割を終えた星がその場を去る、というように受け取れるからなのかな?

2020/08/08

大阪で推奨されてます

 大阪府知事が「コロナに効く」と会見でしゃべってしまったために、全国的にヨウ素系のうがい薬(イソジンなど)が売り切れ続出になっているのだ。
新たな「転売」のターゲットになったみたいだね。
せっかくマスクやハンドソープはまともに変えるようになったのに・・・。
それにしても、今回も動きが速くて、府知事の会見後数時間ですでにプレミア価格になったうがい薬がネットで販売されていたというからすごい機動力だ。
またすぐに転売禁止になるだろうから、さっさと売りきらないといけないから、本物のプロは短期決戦みたい。

で、今回注目したいのはそのうがい薬。
一般には「イソジン」と呼ばれているものだけど、「イソジン」はムンディファーマ社の登録商標。
かつては明治製菓がライセンス販売していたんだけど、2016年からは、明治製菓は「イソジン」ブランドをはずし、中身は同じだけど独自の「うがい薬」として売り出すことになったのだ。
おなじみのカバのキャラクターは明治製菓のものなので、明治製菓の方のうがい薬にそのまま使われているよ。
ま、殺菌成分は同じなんだけど。

その殺菌成分はヨウ素。
ヨウ素をはじめとするハロゲンは酸化作用があるので、その酸化作用によって最近のタンパク質を変性させ、殺菌作用を示すのだ。
具体的にどのタンパク質にどうきいているのかはあだよくわからないみたいだけど、一般にはタンパク質合成を阻害していると考えられているみたい。
水素元素がハロゲン元素に置換されると極性が変わるので、水素結合がうまくできなくなり、タンパク質の高次構造が維持できなくなるのだ。

ハロゲンとしては、原子番号が小さい方が反応性が高いのだけど、塩素や臭素ではちょっと反応性が高すぎるみたいで、殺菌剤として使うにはヨウ素がちょうどよいみたい。
ところが、ヨウ素はほとんど水に溶けないんだよね。
有機溶媒には溶けるので、エタノールに溶かして「ヨードチンキ」として使われていたのだ。
でも、どうしてもアルコールに溶かしたものだと刺激が強いんだよね。
そこで、アルコールフリーで水ベースの溶液になるように開発されたのがポビドンヨード。
これがいわゆる「イソジン」。

「ポビドン」というのは「ポリビニルピロリドン」の略。
これは水によく溶ける高分子なんだけど、遊離ヨウ素と錯体を作ることで、ヨウ素の水への溶解度を上げるのだ。
それで褐色の遊離ヨウ素を含む液体ができるわけだよ。
独特のにおいがあるのと、色がついたら落とせないのが難点だけど、刺激性も低く、殺菌力も即効性があって高いので、広く使われているのだ。
注射や外科手術の前に塗る褐色の消毒液もこれだよ。

で、肝心のコロナにきくかどうかだけど・・・。
タンパク質を変性させるので、きかないとも言えないのだ。
でも、それは石けんで手を洗うのと同じ意味。
このうがい薬でうがいさえすれば防げる、というものでもないわけだよね。
なので、本来は転売されたものを高値で買うようなものでもないはず。
一方で、医療用の消毒薬としては重要で、こういっちゃ一過性のもので医療現場で手に入らなくなる、というのは積極的にまずいんだよね。

2020/08/01

酵素を飲む?

ネットで、衝撃的なことを知ったのだ。
どうも、「酵素シロップ」なるものがはやり始めているらしい・・・。
一時期はやった「酵素ジュース」というのは、これを少し薄めて飲むもののようなのだ。
それを自家製で作るんだって。
っていうか、「酵素」ってただのタンパク質だから、口から摂取しても胃の中で胃酸により分解されるし、その後、各種消化酵素によりアミノ酸まで分解されてから吸収されるんだけど。
つまり、そのまま飲んでもあまり意味はないはず。

大根おろしと一緒するともちや揚げ物がさっぱりと食べられるけど、これは大根おろしの中に含まれる酵素の力で、一緒に食べている間にデンプンやタンパク質、脂質をあらかじめ分解してくれて消化を助けるため。
こういう意味であれば酵素を摂取する意味はあるんだけど。
どうも、はやっているのはそういうのではなく、とにかく「酵素」なるものは体によいので、それを接種すれば健康になるはず、という短絡的な思考。
コラーゲンやヒアルロン酸をサプリで摂取してお肌つるつる、なんていうのと同根だよ。
似非科学の餌食になっているのだ(>_<)

ネットで調べて出てくる「酵素シロップ」の作り方は簡単で、砂糖と果物を交互にして瓶に詰め、時々かき回しながら日の当たらないところに置いておくだけ。
すると、酵素がシロップの中に溶け出してくるんだそうだよ。
ぷつぷつと泡が出てきたらちょうどよいころで、あまり長い時間置いておくとよくないので、後は冷蔵庫で保存なんだそうな。
これって、微量にアルコール発酵しているだけで、冷蔵庫に入れようというのはアルコール度数が1%を超えると密造酒になるからなんじゃ?

まず、砂糖漬のようにする理由は、おそらく、果物の細胞壁を浸透圧で壊して、中のものを溶かし出すため。
これは漬け物のときの塩と同じだよ。
よくあるレシピでは砂糖を1.1倍量とあるけど、こうすることで果物の実から水分と各種成分を外に溶かし出すのだ。
その中には、ビタミンやミネラル(カリウムやマグネシウム)なんかがあるわけだけど、果物細胞中にもともと入っている「酵素」も入っているはずだよ。
ただし、これは出てくるだけで増えはしないし、果物中の酵素を摂りたいなら生食したり、生ジュース(プレスジュース)にすればいいだけだけど。

これを適宜かき混ぜながらしばらく放置するわけだけど、ぷつぷつと泡が出てくる、と言うので、おそらく何らかの発酵が起こっているのだ。
泡が出るということは、二酸化炭素が発生しているはずなので、アルコール発酵が起こっていると思われるよ。
乳酸菌もアルコール発酵させる場合もあるけど、この場合は、もともと果物に付着している酵母じゃないかな。
ワインもブドウにもともとついている酵母で発酵させるし。
酵母によるアルコール発酵は嫌気性条件下、つまり、酸素が少ない状態で起こる反応なので、時々かき回すというのは、アルコール発酵がどんどん信仰しないように、ブレーキを踏みつつちょっとずつ発酵させるためだと思うんだよね。

この発酵過程では、アルコールのほかにもいろんな成分が出てくるんだけど、重要なのは香気成分。
エステル系のいわゆる果実系芳香成分が作られるので、さわやかな香りになるのだ。
それと、酵母が中で育って増えていくので、必須脂肪酸や必須アミノ酸、各種ビタミン類なんかも少量増えるはず。
このほか、果物がもともと持っている酵素が外に出てくることで、糖質やタンパク質、脂質が分解され多ものも出てくるよ。
出てくるのはやっぱり脂肪酸やアミノ酸なんかだけど。
お酒でいうところの、香り成分やうまみ成分が出てくると思えばよいのだ。
なので、ただのジュースや砂糖漬にした後に煮詰めるジャムに比べてこの部分で味・風味が違うはず。

ただし、どうも見ていると密造酒にならないようにほとんど発酵させないみたいだし、そこまで劇的に変わるとも思えないんだよね。
かつ、酵母由来の栄養成分にしても、栄養補助食品として売っているビール酵母や英連邦ではおなじみのマーマイトやベジマイトのようなビール酵母由来の食品を食べた方が栄養は豊富だよ。
これらはおいしくはないし、むしろくさいけどね(笑)
かといって、香りを強めようと発酵を進めれば果実酒の密造になるので、アウトなのだ。

ここで気をつけたいのは、かなり怪しいレシピも出回っていること。
まず、砂糖を極力使わない、というものがあるのだ。
健康志向の人にはとても魅力的だけど、砂糖を大量に加えることで雑菌の繁殖を抑えつつ発酵をさせているので、砂糖を加える量を減らせば腐敗するリスクが高くなるよ。
ぶくぶく泡は出てきたけど酸っぱいにおいがする、とか。
同じ真菌でも酵母じゃなくてカビが生えるのだ(ToT)
そして、素手でよくかき回して、手の常在菌で発酵させましょう、というかなりやばいレシピもあるのだ。
よく手を洗っていればいいわけじゃなくて、どんな細菌がついているかもわからないのに、というのが驚き。
乳酸菌があればちょっと酸味が出る程度でいわゆる馬乳酒のような乳酸とアルコールが同時にできる発酵につながるけど、普通に腐敗するだけの方が多いんじゃないかな。
納豆をよく食べている人なら納豆菌が入るかもね。
それならまだよいけど、大腸菌とかだと食中毒のおそれもあるので要注意。

そういう意味では、自家製で作るというのはけっこう危険。
ぬか漬けほど手法が確立しているわけじゃないから、自家製ヨーグルトとか自家製天然酵母くらいのリスクかな。
ヨーグルトならヨーグルトメーカーがあるし、基本は種菌を使うのでよいのだけど、健康志向の人たちがあがめる天然酵母と同じようになると事故もそのうち起こるんじゃないかなぁ。
おなかを壊しても、「健康によいはず」の酵素シロップが原因とは思わないのかもだけど。
摂取できる栄養は他で完全にカバーできるものなので、あえて挑戦するものでもないと思うんだよね。
果実酒未満の微発酵ジュースがどうしても飲みたい場合以外は。