2022/03/19

4つのせめぎ合い

東北地方でかなり大きな地震があったのだ。
東京でもけっこう揺れてびっくりした。
停電したところもあるしね。
今回の地震も東日本大震災の余震とみられているようだけど、地震の震源地はちょっと違うみたい。
日本海溝付近なんだけど、大震災の時はプレートの境界面のひずみで、今回のはプレートの下あたりにできたひずみじゃないかって。

ここで言っているプレートというのは、太平洋プレート。
日本の領土は4つのプレートの上にのっていて、東日本がのっているのが北アメリカプレート。
西日本がのっているのがユーラシアプレート。
伊豆半島と伊豆諸島・小笠原諸島・沖ノ鳥島がのっているのがフィリピン海プレート。
そして、沖ノ鳥島がのっているのがこの太平洋プレートだよ。
太平洋プレートは名前のとおり太平洋を広くカバーしているプレートだけど、ハワイ諸島なんかがのっているのだけど、日本も南鳥島だけはこのプレート上にあるのだ。

で、このプレートの境目は地震・火山活動が活発なところ。
北アメリカプレートとユーラシアプレートの接するところが地理で習うフォッサマグナで、静岡糸魚川構造線は境界面と見られているよ。
フィリピン海プレートが北アメリカプレートに突き刺さっているところが富士山。
今でも伊豆半島は日本列島を突き上げているのだ。
ちょうどインドプレートがユーラシアプレートを突き上げているところにヒマラヤ山脈があるのと同じ。
フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接するところが、東海・東南海地震でリスクが高いと見られている南海トラフなんだよね。

で、今回の地震の震源地は、太平洋プレートが北アメリカプレートの下に沈み込んでいるあたり。
ちょうど日本海溝の付近なのだ。
非常に硬い地殻が動いて滑り込んでいるわけで、すっと沈み込んでいるわけではなく、摩擦でさまざまなゆがみ・ひずみが生じているのだ。
そのエネルギーが爆発的に解放されると大きな地震になるんだよね。
けっこうこれまでも東日本大震災の余震と見られるものは多かったけど、震源地がちょっと違うから、これまでひずみを貯めに貯めていた、ということかな?

こうしてみると、日本のように多くのプレートに国土が分かれてのっている例って少ないんだよね。
ニュージーランドなんかはオーストラリアプレートと太平洋プレートに分かれているけど。
火山・地震活動が活発な国というと、イタリアやインドネシア、トルコ、チリなんかが思い浮かぶのだ。
で、世界のプレートの図を見ると、それらの国々は複数のプレートの上にのっているわけではないのだけど、すぐ近くにプレートの境界面があるんだよね!
プレートの境界と関係なく火山活動が盛んなところとしてはハワイ諸島が思い浮かぶけど、あそこはフィリピン海プレート上のほっとスポットと呼ばれる場所にあって、マグマ活動が盛んなので火山は噴火するけど、地震はさほど多くないのだ。
むしろ、前に大きなロサンゼルス地震があったけど、北米西海岸はプレートの境界面なので、時々大きな地震が発生するんだよね。
北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界は大西洋上にあるので、北米ではまさにそこだけが地震が起きやすい場所なのだ。
欧州も地中海に境界面があるので、地中海に面している国はわりと地震があるけど、そうでない場合は地震が少ないんだよね。

いずれにしても、このプレートの図を見ると、日本が非常に特殊な環境にあることはわかるよ。
世界有数の地震国と言われるのもうなづけるね・・・。
こういう環境で暮らしてきたから、自然に対する畏怖の念が強いのかも。

2022/03/12

無酔

最近のことと思うけど、ノンアルとか微アルの飲料がはやっているよね。
もともとノンアルは自動車を運転しないといけない人とかがせめて味だけはビールを楽しみたい、とかいうけっこう限定的なニーズだったと思うのだけど、ここのところは、ビールだけでなく、レモンサワーやワインのノンアルもテレビでよくCMを見るようになったのだ。
それだけ「売れる」ということだよね。
さらに、一時「ストロング」シリーズの、通常よりアルコールが濃いめの缶酎ハイがはやっていたと思ったら、その対極にある、アルコールがかなり低めの飲料、いわゆる微アルの飲料も増えてきているのだ。
ボクも層だけど、日本人は体質的に(遺伝的に)アルコールに弱い人が一定数いるので、お酒の雰囲気と味は楽しみたいけど、絶対量が飲めない、みたいなのはあるから、そういうところに刺さるみたい。
普通に飲める人でも、明日は朝が早いから、とか、最近ずっと飲んでるから、とかで微アルにしとくかみたいな需要もあるし、けっこう売れているようなのだ。

これらは、酒税法上はアルコール飲料に該当せず、扱いは「清涼飲料水」になるのだ。
酒税法では、「酒類」の定義として「アルコール分一度以上の飲料」としているので、アルコール度数が1%未満だとアルコール飲料にはならないのだ。
ノンアルと呼ばれるものは限りなくアルコール度数がゼロに近いもの(通常は0.05%未満)で、ちょっとは入っているけど度数が1%未満のものが微アルと呼ばれるみたい。
それこそ江戸時代より前から親しまれているのは甘酒だよね。
これはデンプンが糖分に分解されたところで飲んでしまっているので、糖分が発酵してアルコールになっていないのだ。
子どもの頃に楽しんだのは「シャンメリー」だよね。
ノンアルコールのシャンパン風味飲料。
そして、おじさんたtにの飲み物のホッピー。
ホッピー自体は微アルのビールテイスト飲料で、通常はそれだけでは飲まず、焼酎の割材に使うのだ。
プリン体が少ないから、通風のおじさんたちには大事なものだよね(笑)

その後に登場してきたのが、いわゆるフリー計のビールテイスト飲料。
いったんビールを造ってからアルコールを除去する製法や、爆中や爆中エキスを元にビール風味の炭酸飲料を作る製法など、いろいろあるみたい。
それぞれ特徴はあるので、ビールの銘柄の好き嫌いがあるように、どれがビールの代替物としてよいかという好みもあるんだろうね。
それこそ最近はいろんなものが売られているから、それだけマーケットも広がったのだろうと思うのだ。

そして、もはやノンアルはビールだけではなく、酎ハイやワインにも広がったのだ。
もともと欧米にはノンアルのビールテイスト飲料やワイン風味のブドウジュースなんてのはあって、アルコールをその場で飲めない人とが楽しむ文化があったんだよね。
日本は下戸が多いこともあるんだろうけど、そこまでの需要が過去にはなく、知る人ぞ知る、みたいな扱いだったのだ。
一方で、レストランとかに行くと、お酒がだめな人用にノンアルコールのカクテルは置かれていたよね。
でも、カクテル自体が甘いものだから、ノンアルのカクテルも甘いもので、食事と一緒に楽しむもの、とはなかなか言えないのだ。
そこで実は需要があったのが、お酒のような風味だけど、アルコールがほとんど入っていない、雰囲気重視の飲料と言うことだったんだね。
甘くないジュースというとうれなさそうだけど、強い甘味で食事の邪魔をしない、むしろ、お酒と同じように食事を引き立てるみたいな存在になったのだ。

そして、重要なのは、ノンアルビールが飲食店で提供されていたときはそこまで爆発的なヒットにはならなかったけど、家庭用の缶飲料が売り出されて浸透が進んだという点。
実際には、売り出してみると意外と売れたから、各社がさらにいろんな商品を展開するとさらにマーケットが広がって、というのがおそらく現在の姿と思われるのだ。
背景には、道路交通法の改正による飲酒運転の厳罰化とかもあるんだろうけど、お酒が苦手な人、その場ではお酒が飲めない人でもお酒の味を楽しみたい、という需要が顕在化したということだろうね。
ニッチな需要だからと思って見逃されていたら、思ったより大きな需要だったということかな。
これまでは、飲めないけどそういう席につきあわないといけない人が消極的に選ぶ、みたいなイメージだったんだけど、自宅用のものが宇売れると言うことは、お酒の味や雰囲気を楽しみたいけどアルコールはそんなに摂取したくないという積極的なノンアル/微アルの需要があったということなのだ。
一人で食事と飲み物を楽しみたいときの選択肢として売れているということだよね。
これはけっこう生活・文化における多様性が拡大した結果なのかも。

2022/03/05

これって感染するよりひどいのでは?

 新型コロナのワクチンを接種したのだ。
3回目接種で、全部モデルナ。
前回もそうだったんだけど、けっこう強い副反応が出た。
実家の家族も副反応がひどかったと言うから、遺伝的要素があるのかも・・・。
コロナワクチンに弱い家系か・・・。

一般に、医薬品の場合は副作用というんだけど、ワクチンの場合は副反応と呼ぶんだよね。
目的の感染症に対して免疫を持たせる(=抗体を作らせる)のが主反応なので、それ以外に出てくる反応が副反応なのだ。
いろんな原因があるみたいだけど、ワクチンの主成分によるもの、主成分以外のものによるもの、などなど。
多くの場合はアレルギー反応で、多くのワクチンは鶏卵を使って作るので、玉子アレルギーの人はダメなんだよね。
そのほか、ワクチンには安定剤のようなものも入っていて、それに反応する人もいるのだ。
生ワクチンの場合は、弱毒化したウイルスをそのまま投与するので、それで普通に感染症が起こる可能性もあるんだよね。

今回の新型コロナワクチンは、RNAワクチン。
抗原となる、コロナウイルスのカプセルタンパク質をコードしたmRNAを投与しているのだ。
体の中に入ったmRNAはそのままタンパク質に翻訳されて、抗原タンパク質ができるわけ。
で、それに対する抗体もできて、ウイルスが来たときにはその抗体でウイルスを無効化できるのだ。
このmRNAからできるタンパク質は体にとっては異物なので、抗体も作られるんだけど、自然免疫も活性化されるのだ。
で、コロナワクチンの副反応の多くは、この自然免疫の活性化の影響だと思うんだよね。

というのも、コロナワクチンの副反応の主要なものは、発熱、体の痛みなどなど。
これって、体の中で炎症メディエーターであるプロスタグランジンが増えることで起きているはずなのだ。
プロスタグランジンは炎症反応が起こると大量に分泌される化学物質で、発熱を促し、痛覚を増強するのだ。
まさにインフルエンザをひいたときのような状態になるんだよね。
なので、発熱や全身の痛みが出ていると言うことは、プロスタグランジンが大量に出ているので、少なくとも免疫系が活性化されている証拠ではあるのだ。
ただ、あまりにひどい副反応は過剰な反応なんだけど・・・。

このプロスタグランジンは、細胞膜の中にあるアラキドン酸という脂肪酸に、シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)という酵素が作用してできるのだ。
なので、このCOX-2の作用を抑えてあげれば副反応は出にくくなるはず。
で、これを助けてくれる薬が非ステロイド性解熱鎮痛剤だよ。
バファリンに入っているアセトアミノフェンもそうだけど、伝統的なアスピリンや、イブプロフェン、エテンザミド、インドメタシンなどなど、いろんな薬があるのだ。
これは発熱と痛みの増強を促すプロスタグランジンの生成を抑えるので、過剰な副反応が抑えられるのだ。
実際にボクもイブプロフェンを飲んでいたけど、薬が効いている間は熱もあまり出ないし、体の痛みもかなり治まるのだ。
きれて瞬間がきついのだけど・・・。

この薬は市販の風邪薬にも入っているけど、総合感冒薬は余計なものもたくさん入っているんだよね。
なので、鎮痛剤として売っている単剤で買った方がよいのだ。
ただし、この薬が生成を抑制してしまうプロスタグランジンには胃粘膜保護作用があるので、この薬を飲むと胃が荒れるのだ。
かならず食後に飲むことが大事。
今回は食欲は低下しなかったのでボクは問題なかったけど、体の調子が悪いときは食欲もないから、これが難しいんだよなぁ。

2022/02/26

整いました!

最近、日本人の食事には圧倒的にタンパク質が不足しているので、積極的に摂りましょう、と言われているのだ。
確かに、ごはんに、麺類に、パンに、と主食にこだわる日本人の食事は炭水化物(糖質)ばかりだ・・・。
ボクも最近はサラダチキンやらちくわなどの練り物を積極的に食べるようにしているんだ。
そして、江戸時代から日本人の貴重なタンパク質源だったのが大豆。
豆腐や油揚げは手軽にタンパク質がとれる食品だよね。
さらに、食事にも合わせやすいのが豆乳。
味に好き嫌いがあるけど、乳糖不耐症で牛乳が苦手な人でも大丈夫だし、飲み物だから摂取しやすいのにけっこうタンパク質が入っている!!

で、最近豆乳をよく飲むようになったんだけど、ボクは豆乳の味自体は嫌いではないので、タンパク質量が多くてカロリーが低めの「無調整」を選んでいるのだ。
一般的なのは「調製豆乳」で、そのほか、コーヒー味などフレーバーのついた「豆乳飲料」があるんだよね。
これらは牛乳と同じように規格があって、厳密に区別されているみたい(日本農林規格、いわゆるJASだよ。)。
牛乳だと乳脂肪を取り除いたりするけど、豆乳の場合は何を「調整」しているのかいまいちよくわからないよね。

まず、豆乳は大豆を水に浸してすりつぶし、さらに水を加えて煮詰めた汁をこしたもの。
残りかすが「おから」なのだ。
タンパク質と脂肪分の多くは豆乳の中に出て、残った食物繊維がおから、とイメージするとわかりやすいのだ。
でも、この製法だと、水の量で豆乳の濃さがまちまちになるよね。
そこで、JASの規格では、無調整豆乳の条件として、最終的な大豆タンパク質含有率を3.8%以上としているよ。
かつ、大豆と水以外の原料は使ってはいけないのだ。
まさに豆の絞り汁というわけ。
で、この無調整豆乳の場合は、あたためてにがりを加えればかたまって豆腐になるし、そのまま火にかけて表面にできてくる膜をすくうと湯葉になるよ。
規格はあるけど、濃いのでないとうまくいかないので注意。

でも、この無調整豆乳って、大豆独特の風味というか、青臭さがあるのだ。
そして、少しえぐみがあるんだよね。
これらを苦手としている人がけっこういて、戦後までは豆乳をそのまま飲むことはあまりなかったみたい。
で、おいしく飲めるような製法ができてから広く広まってきたのだ。
それが、調味料などを加えて飲みやすくした「調製豆乳」。
ちなみに、最近では大豆の品種改良も進んで、青臭さやえぐみが抑えられたものもあって、無調整豆乳も飲みやすくなっているとか。

JAS上、調製豆乳に足してよい原料は、脱脂加工大豆(大豆油を取り除いたもの)、植物油と調味料。
大豆の青臭さは、大豆中に含まれる不飽和脂肪酸がもともと大豆の中にある酵素の作用でアルデヒドができることで出てくるのだ。
これは草刈りをしたときの青臭さと同じで、大豆を破砕して酵素が外に出てくることによって反応が起きてしまうんだ。
なので、現在は水に浸漬した大豆をいったん蒸して酵素を失活させてから破砕したりと工夫をしているみたい。
そして、大豆の中の脂肪分(大豆油)は不飽和脂肪酸に富んでいるので、酸化されて劣化しやすいのだ・・・。
できたて・絞りたてを飲めばよいのだけど、一般に流通させようとすると油の酸化を防ぐ必要があるんだよね。
そこで、豆乳のパッケージは基本脱酸素になっているし、調製豆乳の場合は、酸化防止剤を入れたり、脱脂加工大豆を加えて大豆タンパク質量を減らさないようにしつつ、飽和脂肪酸の多い植物油脂を加えたりするのだ。
こうすることで「飲みやすく」なるよ。
最後に、砂糖や塩などで味を調えるんだ。
こうして「調製豆乳」が作られるんだけど、JASでは、大豆他の悪質含有率を3.0%以上としていて、無調整豆乳より「薄く」なっているのだ。
これが飲みやすさにもつながるんだけど、薄くなっているにもかかわらず糖類が足されているのでカロリーは高くなるのだ。

そして、調製豆乳では保存性を高める観点から、食品添加物としてpH調整剤や乳化剤等も加えられているよ。
さらに、調製豆乳の場合は消泡剤が入っているんだよね。
無調整豆乳を飲むとよくわかるんだけど、よく振ってから飲もうとするとものすごく泡立つのだ。
そして、その泡はけっこう丈夫で消えないんだよね。
泡立つから即飲みづらいということではないけど、泡立つと空気に触れる表面積が大きくなって酸化しやすくなるから、調製豆乳では泡立ちが押さえられているんだ。
乳化剤も入っているので、タンパク質や脂肪分が沈殿しづらくなっているのも特徴。
ただし、これは逆にいうと、豆腐として固められない、ということなのだ。
豆腐はにがりの凝集作用で固めるので、それが阻害されるわけ。
また、最近ではレアチーズのように豆乳にレモン汁を加えてタンパク質と脂肪分を沈殿させて取り出す、みたいなこともあるみたいだけど、pH調整剤が入っている調製豆乳では難しいよ。
いずれもそういう加工がしたい場合は無調整豆乳がよいのだ。
調製豆乳はあくまでも飲み物に特化したものなのだ。

2022/02/19

壁ドンしたら手に色がついた

 最近テレビCMでよく見かけるようになったのだけど、家の外壁の塗装は古くなると粉状のものが浮き出てくるのだ。
それに気づかずに壁に触れると手に色がつく!
学校とかの公共の建物で古い壁なんかを触ると経験があるよね。
これが「チョーキング」という現象で、樹脂塗料の中の顔料の粒子が表面に浮き出てきているものだよ。
もともと壁に塗っている塗料は、この顔料を樹脂に溶かし込んだものなんだけど、なんらかの理由で樹脂がなくなることによって、表面に出てくるようになるのだ。

樹脂がなくなる原因はずばり経年劣化。
永久によい状態が保てるわけではなくて、どうしても耐用年数があるんだよね。
で、その耐用年数こそがまさにこういうチョーキング現象が出るくらいなわけで、そうなると、塗料を塗っている意味がなくなってくるので、塗り直しが必要なのだ。
テレビCMはその塗装の会社のCMなんだよね。
手に粉がついあら塗り替え時だよ、ということ。

樹脂の劣化の原因はいろいろあるけど、メジャーなのは、太陽光に含まれる紫外線による影響。
樹脂は高分子で、ポリ塩化ビニルなら塩化ビニル、ポリエチレンならエチレンと基本単位となる構造があって、それが長く繋がっている構造なのだ。
その結合部分に紫外線が当たるとそこが切れることがあるんだよね。
多くの場合、紫外線が当たってエネルギーが加わるとそこで酸化反応が起きて酸素がくっつくんだけど、それは不安定な状態なのでその結合が切れて安定化するのだ。
これは高分子の脱重合という現象で、高分子である樹脂は水に溶けないことが甥のだけど、重合する前の基本単位の分子は水に溶けるものも多いのだ。
で、紫外線で結合が切れて脱重合が起こっているところが雨にさらされると、樹脂だったものが雨に溶け出してなくなってしまう、ということになるよね。
そうすると、樹脂層が薄くなってしまって、そこに混ぜ込んであった水に溶けない顔料だけがそこに残ってしまって、樹脂がなくなった分、顔料が表面に出てきたようになるんだよね。
これがチョーキングの正体。

樹脂にはいろんな種類があるので、壁塗りをする際は状況に応じて適切なものを使うわけで、乾燥/湿気に強いもの、高温/低温につよいものなどを選んでできるだけ劣化を遅らせようとはするけど、それでも経年劣化はするんだよね。
多少劣化が見えてきた段階でさらに表層に透明なコーティングをしてしまう、というのもあるけど、これもちょっと時間稼ぎをするだけだし、見た目がちょっと汚くなるんだよね。
ちゃんとやろうと思ったら、一回前の塗装をはがして、新たに塗装し直さないとだめなんだよね。
色落ちで見た目が悪くなるから塗り直せばよい、という簡単な話ではないのだ。

これはなんでそもそも塗料を塗っているのか、というところから来るんだよね。
色をつけて見た目をきれいにするため、というのも当然あるのだけど、もっと大きな理由は、壁面の保護。
壁面がむき出しだと、風雨や直射日光にさらされて壁材自体が傷んでしまうので。
そうならないように、表面に保護膜を作って保護しよう、というのが塗装。
そういう意味では、塗装が経年劣化で傷むのはある意味当たり前っていうか、そもそもの役割で、壁材そのものではなく、表面の塗料が傷むようにしているということなんだよね。
特に鉄材だと、参加してさびるともろくなってしまうので、表面をコーティングすることに大きな井mがあるのだ。
コンクリート剤なんかだと、雨に濡れると徐々に溶け出してしまうので、直接雨水に触れないようにすることも必要なんだよね。
そうやって保護膜を作ってあげるのが塗料で、その「バリア」が弱まってきたらはり直すのが必要だよね。

同じような保護膜は他のものにもあるよ。
日本の伝統工芸品でいえば漆器のうるし。
漆を塗ることで強度を上げるとともに水をはじくようにして、木製の食器が長持ちするのだ。
見た目がきれいになる以上に実用的なメリットがあるからこそ、かぶれながらもクロウしてうるしを集め、職人技でなんども塗って仕上げる技術が生まれたんだよね。
もう少し身近なものだと、健在にも使われるトタン。
トタンは薄い鉄板を亜鉛メッキしてコーティングしたもの。
鉄がそのまま外気にさらされているとどんどんさびてしまうけど、亜鉛で表面を覆うことで鉄の腐食を防止しているのだ。
これは、亜鉛の方がイオン化傾向が大きい=酸素と結合しやすい性質を利用したもので、鉄がさびるのは酸素と結合するからなので、先に亜鉛と結合しちゃえば鉄はさびないよね、ということ。
これにより、軽く加工しやすくってさびづらいという便利な建材になっているのだ。
といっても、むき出しの鉄よりはましだとしても時間が経てばトタンもさびるけどね。

2022/02/12

バチッと決めて還付金チャンス

確定申告の時期になったのだ。
基本的に勤め人は源泉徴収と年末調整だけど、最近は確定申告する人も増えているんだよね。
ボクもその一人。
今回は、その仕組みを調べたのだ。

まず、税を取る側からすると、すべての国民一人一人の収入と支出を見て所得税を徴収する、というのは大変なのだ。
なので、勤め人で給与を受け取っているような人に対しては、給与支払者が給与からあらかじめ納税相当額を「天引き」して支給し、それをまとめて税として納める、という仕組みがとられているんだ。
これが源泉徴収の基本的考え方。
ただし、所得税はその年の所得に応じて課税されるので、実際には年末になるまで確定しないんだよね・・・。
そこで、前年の所得を参照に「だいたいこのくらいだろう」という額であらかじめ納めておいて、年末に給与所得の総額が確定した段階で前年の所得との差分を考慮して帳尻を合わせるのだ。
これが年末調整。
ちょうど年間所得額が確定するので年末にやるわけ。
(なぜか課税対象所得は年度ではなく、暦年で計算するんだよね。)

所得税は、給与所得にそのまま税率をかけるというシンプルなものではなくて、所得の多寡に応じて税率が変動するし、さらに、さまざまな控除があって、課税対象所得は実際の所得より小さくなるのだ。
例えば、扶養家族が多いと控除が増えるし、生命保険等に入っている場合、その支払額に応じて控除があるのだ。
それに誰にでも適用される基礎控除が加わって、課税所得が計算され、それに対して税率をかけて納付すべき所得税が決まるよ。
で、勤め人の場合は、自分でこれを計算する必要がなくて、雇い主側が給与支払い事務の一環として処理してくれるのだ。
自分で納税しているという意識は薄くなるという問題点は指摘されているけど、納める方にしても面倒な手続はないし、徴収する方も取りはぐれがないのだ。

でもでも、勤め人といえど、給与所得以外の所得がある人がいるんだよね。
例えば、ダブルワークで2カ所から給与をもらっている人。
或いは、贈与やら不動産売買、退職金の受け取りやらで一定額以上の給与所得以外の所得を得た人。
こういう人の総所得は給与支払者の方では完全に補足できないので、各個人が確定申告をする必要があるのだ。
これは、自分の総所得額を確定し、税務署に申告することだよ。
もちろん、個人事業主や農林水産業などの場合は、もともと給与の支払いを受けていないので、自分で総収入と総支出を帳簿にまとめて課税対象額を確定し、申告する必要があるのだ。
なかなか個人ではやりきれないところもあるので、そこは税理士さんに依頼したりするわけ。
ちなみに、最近では「闇副業」をしていて、その副業の収入をまるっと確定申告していなくて、後で税務署に見つかって多大な追徴課税を払う目に遭っている人も多いようなのだ。
むかしは昼間企業で働いていた女性が夜にスナックや風俗店で働いていて、その夜の分の収入を未申告、というのが多かったのだけど、最近では、いわゆる「転売ヤー」としての収入やすき間時間の副業としてのUber収入なんかの未申告があるようで、国税庁はその取り立てに力を入れていると言われているよ。
つい最近では、「パパ活」斡旋事業者が税務署に登録していた女性の名簿を提出した、なんてのもあって、おそらくその「パパ活」収入も未申告なので、サラ金、ヤミ金よりひどい利子のついた追徴課税を払わされることになりそうなのだ・・・。

この確定申告の際には、源泉徴収と年末調整では考慮されなかった控除があるので、該当する人は計算して申告すれば、払いすぎていた税金が還付金として戻ってくるのだ。
昔からあるのは医療費控除。
10万円以上医療費がかかった人は、10万円を超える分は200万円まで控除対象になるのだ。
これは世帯分まとめてなので、配偶者、子供、扶養している親等々の分を合算できるよ。
虫歯の治療で歯医者になんてかかるとわりとすぐ達するし、風邪薬や湿布などの一般医薬品も医療費に計上していいので、ちゃんと計算してみると還付金があることが多いみたい。
それと、家を買った人は住宅ローン特別控除があるのだ。
2年目以降は源泉徴収・年末調整で処理できるんだけど、初年度だけは自分で確定申告しないといけないんだよね。
そして、最近多くなっているのは寄付金控除。
「ふるさと納税」をした場合は、きちんと確定申告しないと得にならないよ。
そのためのガイドなんかも充実しているので、これで一気に確定申告人口が増えた気がするね。

ボクの場合は、歯医者に通った分でわりと医療費があるので、それで確定申告をしようと思っているのだ。
昨年はスマホとマイナンバーカードを使って電子申請(e-Tax)したんだけど、インターフェイスが劇的に使いづらいという難点はあるものの、手続自体は簡単だったのだ。
また1年ぶりなのでそう簡単にはいかないとは思うけど、一度できてるから大丈夫でしょう。

2022/02/05

うそは言ってない?

最近宝くじのCMをよく見るのだ。
「バレンタイジャンボ宝くじ」だって。
そんなのがあったのか、と思っていたら、むかしあった「グリーンジャンボ」が「バレンタインジャンボ」に代わったんだって。
ついでに言うと、「オータムジャンボ」もいつの間にか「ハロウィンジャンボ」に変わっていたそうで。

宝くじって、どうしても2派に分かれるんだよね。
「買っても当たらない」派と「買わなきゃ当たらない」派。
お互い背反しているわけじゃなくて、真実は、「買わなきゃ当たらないけど、買ってもまず当たらない」なんだよね(笑)
当選金とその確率から期待値を計算すると、公認ギャンブルの中でも極めてコスパが悪いのは事実。
でも、当選金が一等前後賞合わせて最大3億円と大きいのも事実。
そこに一縷の望みを託して夢を見るものだよね。
当たらなくても、はずれと思わず、宝くじ慈善事業に寄付したと思えばよいのだ。

で、宝くじで話題になるのは「よく当たる売り場」というやつ。
銀座数寄屋橋のところの売り場なんかはうかしから有名だよね。
でもでも、そこの売り場で売られている宝くじが特に当たりやすい、ってわけでは当然ないのだ。
宝くじは公平に抽選されていないと困るので、全国どこで買おうが、当選する確率は同じはず。
では何が違うのか?
それは単純に販売数なんだよね。
たくさん売れているから、そのうちの当たりくじも多い、ただそれだけ。

期待値で計算するとわかるけど、当選確率0.1%のくじがあったとき、100枚しか売れなかったら当たりくじが出る期待値は0.1枚なので、まず出ないのだ。
ところが、その100倍、1万枚売れていれば、当たりくじが出る期待値は10枚。
統計学的に推定すれば、このとき全く当たりくじが出ない確率は数%以下。
なので、100枚しか売れない売り場は10年に一度当たりくじが出るか出ないかくらいなのに対し、1万枚売れる売り場はほぼ毎回当たりくじが出るのだ。
ここまでは数学的に全く問題ないんだけど、このデータを見たとき、人は認知バイアスにとらわれるのだ。

つまり、当たりくじが出る・出ないということと、そこで買ったくじが当たる・当たらないということを混同してしまうんだよね。
まるでまるであたかも、1万枚売れている売り場で買えば、100枚しか売れない売り場で買うよりも当たる確率が高いように「誤認」してしまうのだ。
感覚的に、あそこの売り場は毎回当たりが出ているから、自分もあそこで買えば当たるだろう、と感じてしまうわけ。
そういう心理効果により、よく売れる売り場は長蛇の列ができてさらに売れるようになり、ますます当たりくじが出る、ということになるのだ。
ひとつの「験担ぎ」と思えばよいだけの話なんだけど。

さすがに宝くじの場合は過去に投資した分を一気に取り戻す、的な発想はあまり出てこないので、大量買いによるのめり込みはないよね。
でも、他のギャンブル、例えばパチンコだとそれがあるのだ。
実際にはいろいろ調整があるかもしれないけど、すべてのパチンコ台でいわゆる「大当たり」が出る確率が同じであったと仮定した場合でも、誰かがどこかの大で一回「大当たり」を出すと、その大は「当たりやすい」という噂が出るのだ。
すると、みんなが競ってその台に突っ込むわけで、そうすると、ロールの回転数も増えるから、「大当たり」が出る確率は変わらなくても、「大当たり」が出る数は増えるのだ。
こうして、「よく当たる台」という都市伝説ができるんだよね。
これで終わればよいのだけど、負けが込んでいる人は、「コンコルド効果」もあって、ここで引いたらこれまで投じてきたすべてが無駄になると後に引けなくなっていて、最後の勝負、と思ってこういう「よく当たる台」にさらに突っ込むのだ。
しかしながら、実際には当たる確率は同じわけで、その台に突っ込んだからといって「大当たり」が出るとは限らないわけで・・・。
という不幸なことが起きるんだよね。
もうここまで熱中してくると冷静には判断できないし、そもそもパチンコに大金を突っ込んでいる時点であまり理性的ではないんだけど、非常に危ないのだ。

いずれにせよ、普通の人が普通に接することができるギャンブルは、胴元が自分の利益を確保した上で傾斜をつけて配分するのが基本なので、胴元の取り分だけマイナスになっているわけ。
すなわち、期待値を考えれば基本は元本割れ。
しかも、その勝ち負けが偶然性によるものであれば、どうやっても最終的な修士を確実にプラスに持っていくことはできないのだ。
ということで、あくまでも余裕のある範囲で一攫千金を夢見て、というのが手頃なたしなみ方だと思うなぁ。
あらかじめ設定金額を決めておいて、そこまで負け込んだら即時撤退で損切り、少しプラスになったら欲をかかずにそこで止めて利確という感じでやると、そこまで大きく負けず、そこそこ楽しめるはず。