2009/03/29

アン&ミツ

昨日、上野に行ったときに「みはし」でお土産用のあんみつを買ったのだ♪
江戸時代にはこのあたりは寛永寺の総門の黒門があって、そこに流れている川に3本の橋がかかっていたから「みはし」というのだ。
そのころから寛永寺の参詣客に甘味を提供していたんだよね。
で、ボクなんかはそのころからあんみつは名物だったのかなぁ、なんてなんとなく思っていたんだけど、それがどうも違うらしいのだ!

なんと、あんみつが生まれたのは昭和になってから。
みつ豆でさえ20世紀にならないと登場しないんだって。
おどろきだねぇ。
材料的には寒天もあんこもミツも江戸時代にはあったものだけど、そういう食べ方はしていなかったようなのだ。
甘酒もむかしは冷やして飲んでいて、今みたいに温かいものもなかったんだよね。
すると、今の甘味処とはかなり品揃えが違うかも。
一緒なのは緑茶と団子くらいかな?

みつ豆の先祖と考えられている江戸時代のお菓子は、すあまや団子を作る上新粉を練って舟形にしたものに赤エンドウ豆をのせてミツをかけた子ども向けのお菓子だったんだそうだよ。
豆をいやがる人もいるけど、すでにこの時点でセットなのだ。
えも、ミツの甘い味にちょっと塩気のある豆はおいしいよね。
甘さが引き立つし、さっぱりするのだ。
きっと最初から味のアクセントとして使われているんだろうね。

明治も30年代になると、いもようかんでおなじみの浅草「舟和」が、大人用の甘味として、銀のお皿に寒天と果物、赤エンドウ豆をもってミツをかけたみつ豆を売り出したのだ。
寒天の透明感が涼味として評判を得て、夏のお菓子の定番となって広まっていったんだそうだよ。
今でも季語では「夏」になるらしいのだ。
ボクなんかは寒天と豆だけの「豆寒」からみつ豆ができたんだと思っていたんだけど、実際は逆でみつ豆から果物などを抜いてすっきりさせた甘味として豆寒ができたようなのだ。

で、みつ豆が広まっていくと、そこにはいろいろバリエーションができていったみたい。
今でもアイスクリームがのったクリームみつ豆、白玉の入った白玉みつ豆などがあるけど、このみつ豆にあんこを足した人が出てきたのだ。
その最初は、銀座のお汁粉屋「若松」で、1930年と言われているのだ。
やっぱり、意外に新しい食べ物なんだよね。
で、このあんみつにもみつ豆と同じようにバリエーションがさらにできて、クリームあんみつ、白玉あんみつとさらに拡大していくことになるのだ。

最近はマンゴーをのせたり、抹茶アイスをのせたり、それこそ多種多様なものがあるよね。
ミツと寒天・豆が共通で、そこにあんこが入るか、他のトッピングがあるかで変わってくるのだ。
ミツも白蜜と黒蜜があるし、あんこもこしあんと粒あんがあるし、トッピング以外でもけっこう変わってくるよ。
ボクは黒蜜+こしあんで、求肥が入っているのが好きなのだ(^o^)/

2009/03/21

薄っぺらいのにすごいやつ

バブルの時期のころからか、食べ物にワンポイントで金箔がふってあることがあるよね。
最初こそ「食べても大丈夫?」なんて話題にもなったけど、今ではかなり普通なのだ。
でも、金の場合は王水にしか溶けないから、実はそのまま排出されてしまうんだよね。
なので、完全におかざりなのだ。
でも、この金箔って、西洋のメッキとは違ってまさに金属の金をたたいて引き延ばしたもの。
日本の伝統工芸なのだ。
というわけで、今回は少し金箔について調べてみたよ。

一般に見られる金箔の薄さは1万分の2~3mmというから、0.2~0.3ミクロン。
大腸菌は1ミクロンくらいだから、それよりもさらにうすっぺらいのだ!
5円玉と同じ3.75gの金を使うと、畳一畳分にもなるだとか。
金箔にはいろいろと種類があるようだけど、よくあるのは銀と銅を少し混ぜ込んだ合金なんだって。
これは金箔に加工するときに伸びやすく、破れにくくするためなのだ。
純金の金箔もあるらしいけど、あまり一般的ではないみたい。
で、この合金の割合で色が決まるんだって。
金箔といっても単色ではないのだ。
ちなみに、銀も銅も微量だし、金とともに食品添加物に認められているから食べても平気なんだって。

この金箔、基本は紙の間には実たたきまくって作るのだ。
まずは合金を作って薄く延伸し、薄板を作るのだ。
この時点で薄さは0.02~0.05mmというから、髪の毛の太さくらい。
これを適当な大きさに切って、紙に挟んでたたいて伸ばし、それをまた大きな紙に挟み直してたたいていくのだ。
こうして2~3ミクロンまで薄くするんだよ。
その後、小さく切り分けで紙の間に挟んだものを重ね、皮の袋に入れて最終工程の引き延ばし。
たたいては出てきた熱を冷まし、というやり方で伸ばしていくんだけど、均一に広がるように注意品刈ればならないのだ。
これが10分の1の薄さになると金箔のできがりというわけ。

かつては全部手仕事だったわけだけど、今は機械打ちもできるようになっているみたい。
さすがに紙から薄く延びた金をはがすのはできないけどね。
でも、今でも金箔職人の名人はいて、機械よりもはるかに薄く、きれいに伸ばすことができるのだ。
向こう側がすけるくらいなんだそうだよ。

この金箔の作成過程で間に挟む紙は、金を伸ばすのに使われた後にあぶらとり紙に転用されるのだ。
この紙は薬品につけたりしてから使うらしいんだけど、何回か使うと金を伸ばすのには使えなくなるんだって。
その紙を「ふるや紙」というだけど、これがあぶらとり紙に使われるのだ。
おそらく、なんどもたたかれて紙の繊維が細かくなって毛細管現象による吸い取り効果があがっているんじゃないかな?
有名なようじやのやつなんて、くっつけただけで油を吸い取るよね!

さらに、金箔製造の最終工程に使う皮はタヌキの皮。
たたいても丈夫ということのようなのだ。
で、ここから来たんじゃないかというのがいわゆる「八畳敷き」。
タヌキは自分の玉袋をかぶって変化したり、それを赤い毛氈に見せかけて人をだますなんて言うけどど、タヌキ=広がる、というイメージを与えたのはどうも金箔作りのようなのだ。
実際にはタヌキのやつはむしろ小さくて、丸いしっぽがまたの間から見えるので大きいと勘違いされていたっていうのもあるみたいだけどね。

この金箔作り、発祥は室町以前にさかのぼるのだ。
金閣寺こと鹿苑寺は金箔張りだけど、あのこrはまだ江戸時代より分厚い金箔だったそうだよ。
江戸時代になるとこれが幕府に独占されるんだけど、加賀藩では隠れて作っていて、ずっと幕府に産業として認めるように求めていたそうなのだ。
で、実際にものもよくて闇で流通して広まったので、いつしか加賀の金箔は公にも認められるようになったんだそうな。
それが今も続く加賀の金箔なのだ。

金箔ができる前は、水銀に金を溶かし込んで液体の合金にして、それを塗ってから水銀をとばしたんだよね。
その方法で作ったと言われているのが奈良の大仏。
造立当時は金ぴかだったのだ!
でも、この大工事の時には相当数の人が水銀中毒でやられてしまったみたい・・・。
水銀-金合金を塗った後に周りで火をたいて水銀をおばすそうなんだけど、あたりは水銀の蒸気でいっぱいになるのだ(>_<)
金箔ができるようになると、それを表面に張っていくだけになるので、そういう被害はなくなっていくのだ。
これも技術のおかげだよね。
ま、ただ張るわけじゃなくて、そこにも技術が生まれ、またそこから文化が生まれてきているのだ。
それが今は食文化にも入ってきているということだよね。

2009/03/14

タコたち

今日は御日rにタコスをいただいたのだ。
野菜もわりとおおめにとれるし、サルサのすっきりした辛さが好きなのだ。
スパイシーなお肉も野菜と差宇佐と一緒に巻くとさっぱり食べられるよね。
同じファストフードでも、ハンバーガーなどに比べるとヘルシーっぽい感じがするよね(笑)
というわけで、今日は少しタコスについて調べてみたよ。

日本語では「タコス(tacos)」と言うけど、実はこれは複数形で、本当は「タコ(taco)」が正しいようなのだ。
なぜか日本では複数形で広まってしまったわけだけど、スミをはくタコ(octopus)と区別がつかないからかな?
時々にhんではこういうのがあるよね。
最初にオープンした店の影響というのもあるのだろうけど。

このタコスはスペイン料理の流れをくんでメキシコで発達した料理で、軽食・簡単な食事としてよく食べられるんだよね。
日本で言うと丼物とかおにぎりに近いのだ。
タコは、トウモロコシ粉を使って作った平たいパンのトルティーヤにレタスやトマト、タマネギなどの野菜、小さく切った牛肉のステーキや豚肉・鶏肉の細長く引き裂いたものなどの肉をコリアンダーなどの香草と一緒にサルサをかけて巻いて食べるのだ。
最近はアボガドを使ったmどりいろのねっとりしたソースのワカモレを入れたり、過rさいそーセージのチョリソ、キャベツ、キノコ、チーズ等々、具のバリエーションはたくさんあるんだよね。
そのあたりもメキシコの国民食という感じがするのだ。

ところが、これが米国に渡ってテクスメクス料理になると様変わりするのだ。
まず、ハードタコとソフトタコというものに分かれたんだよね。
ハードタコはトウモロコシ粉で作ったトルティーヤをトルティーヤ・チップスのように油で揚げてかりかりにしたものの中に具を挟んだもの。
さくさくした食感を楽しむのだ。
ソフトタコはメキシコのタコに近いけど、使うのは小麦粉を使って作ったトルティーヤで、本場のもっさりした感じから、もっちりした食感に変わるんだよね。
薄焼きパンに具を挟んだ感じだよね。

で、米国のソフトタコが日本に導入され、日本のタコスができるんだよね。
米軍が駐留している沖縄ではあなりむかしから広まっていたみたいだけど、本土上陸はもっと後。
ボクが知る限りでは、外タレの先駆者の一人、ユタ出身の弁護士であるケント・ギルバートさんが原宿にタコスの店を作ったのがメジャーになった最初じゃないかな?
その店亜すぐにつぶれてしまって有名になったんだけど。
きっと、米国料理を食べさせるお店である程度認知されはじめ、いよいよ広めていこう、というときにあまりうまくいかなかったのだ・・・(>_<)

それがヘルシー食ブームか、スパイシーな料理のブームに乗って一気に広まったんだよね。
今ではかなりメジャーな食べもなのだ。
さすがに米国のように専門のチェーン店(タコベルなど)ができるほどじゃないけど。
でも、このタコスの浸透で、タコスフにして食べる、という習慣も出てきたよね。
もともと手巻き寿司とか海苔巻き、丼物などの組み合わせ系の食べ物が好きだから、米国風からはまた変わって独自の発展を遂げようとしているのだ。
そもそも、きっと辛さも抑えめだし、香草やスパイスも抑えめだろうしね。
それにピタパンやラップ系のサンドイッチも合流するからわけわからなくなるわけだけど。

さらに、沖縄で独自の発明されたのがタコライス。
タコスに巻く具をライスにのせたという、丼とタコスの融合で、米軍の兵士にたくさん安く食べてもらおうと1980年代にできたみたい。
今ではロコモコと並んで、新たな丼物として東京でも見かけるようになったよね。
塩辛くてスパイシーな肉類はむしろご飯に合うかもしれないのだ。

でも、こうした動きがあると、また原点回帰も出てくるんだよね。
けっこうメキシコの人が日本にやってきたというのもあるんだろうけど、本場のメキシコ料理屋で本場のタコも食べられるようになってきたのだ。
でも、正直なところ、ボクなんかは日本風にアレンジしたものの方がやっぱり食べやすくて好きなんだけどね。
それに、日本風の新たなバリエーションも出てきているので、いつしかカレーライスのようにむしろ日本風が海外に輸出できるくらいにしたいものなのだ。

2009/03/07

その筋の人々

民主党の小沢代表の公設秘書が逮捕されるという事件で、最近「与党までは手が回らないだろう」という「政府高官」のコメントが話題になっているよね。
これには与野党から批判が出ているし、官房長官も定例記者会見で「政府としての見解ではない。」と説明しているのだ!
それにしても、気になるのがこの「政府高官」が誰かっていうことだよね(笑)
というわけで、今回は報道で見かけるそういう表現がだれを指すのかを探ってみたのだ。

みんな気になるようで、調べてみるとすぐに出てくるんだよね。
有名なのは「政府首脳」と「政府高官」で、これはそれぞれ「内閣官房長官」と「内閣官房副長官」を指すことが多いのだ。
内閣官房長官は内閣総理大臣の女房役とも言われる国務大臣で、官邸を仕切ったり、スポークスマンとして毎日記者会見を開いたり、ということでよく報道に出てくるのだ。
その会見の映え発言した内容はそのまま「官房長官」の発言にんるなけど、記者のぶら下がり取材などの非公式の場での発言が「政府首脳」となるのだとか。
オフィシャル度が違うということだけど、わざと情報をリークするようなときにも使うみたい。

官房副長官というのは官房長官の下で内閣をまとめる役職で、各府省の副大臣のような立場だけど、もっぱら各府省の調整や国会との連絡役などを務めるのだ。
かつては政務と事務の二人だったけど、今は政務(衆議院)、政務(参議院)と事務の3名。
政務の二人はそれぞれ衆議院と参議院の議院運営委員会に参加して本会議の日程調整や閣僚の海外出張や国会同意人事の事前了解を得たりするのだ。
事務の官房副長官は事務方の最高のポストで、旧内務省系(警察庁、旧自治省及び旧厚生省)がつくことが多いよ。
この人たちが非公式の場で名前を明らかにしないことを前提に話すと「政府高官」で、今回も3名のうちの誰か、ということになるのだ。
たいていは発言内容でほぼ誰だか特定できるんだけどね。
今回は、警察官僚出身のあの人だろうね・・・。
※これについては後日河村官房長官から漆間副長官だったことが明らかにされたのだ。

で、これらの人がもっとオフレコで話すと「政府筋」という表現に変わるんだとか。
ボクは前に事務の官房副長官を務めた古川貞二郎さんの本を読んだことがあるんだけど、週に一度家や職場に記者を招いて「記者懇」というのをやっているらしくて、そういった場で、「これはオフレコだけど・・・」と話すと「政府筋」の話となるのだ。
これも酒の勢いでついつい漏らしてしまうような場合もあるんだろうけど、たいていは公には言えないけど、マスコミにその情報を取り上げてもらいたい、なんて時に使っているようなのだ。
こういうのはその世界では大事なんだよね。

最近の麻生総理の関連の話題でよく出てくるのは「官邸事情通」だけど、これは役人である官邸の職員というより、永田クラブ(官邸記者クラブ、正式には内閣記者会)に属して長いこと官邸に詰めている記者なんかなんだそうだよ。
でも、時々総理秘書官だったりするらしいのだ。
この辺はなかなか発言内容しかも多くの場合は要旨)だけじゃわからないよね。
外の人が言ったのと中の人が言ったのではだいぶ違うんだけど・・・。
その辺をごまかせるから時々秘書官も漏らすんだろうけどね。

これに対して、「○○省高官」や「○○省幹部」、「○○省職員」なんてのもあるよね。
これはわりとわかりやすくて、「高官」というと事務次官や局長などの偉い人たち、「幹部」というとそれ未満だけど課長以上の役職にある人たち、そして、その他課長未満が「職員」となるのだ。
「○○省筋」ぬいなると、オフレコで課長級が記者に漏らした話が多いみたい。
官邸と違って各府省の場合は「事情通」はあまり見ないよね。
各府省にも記者クラブはあるはずだけど、官邸と違って課長やそれ以下の情報を漏らしてくれる協力者(?)がいるから、出てこないだけかな?

2009/02/28

人生は食い合いだよ!

今日は職場の後輩の結婚披露パーティに参加してきたのだ。
実は、同期や同じ部署の同僚が相次いで結婚したんだけど、それはなんとボクが米国に留学中のこと!
本来なら式に出てもおかしくない関係だったわけだけど、でられなかったんだよね。
で、今日はひさびさに結婚式の二次会に参加することになったのだ。
めでたい話だから、けっこういいものだよね♪

パーティの中程では、恒例のケーキ入刀。
かつては「二人の最初の共同作業」なんて紹介して、写真を撮りまくったものだよね。
今日は披露宴じゃなくて友人代表が司会をしているのでさすがにそんな紹介はしないけど、やっぱり撮影ポイントではあるのだ。
でも、この頃はナイフを入れるところよりも、むしろその後の「ファースト・バイト」の方の写真を撮るよね。
まず、新郎が新婦に「一生食いっぱぐれることがないように養うよ。」ということでケーキを食べさせてあげて、その後、新婦が新郎に「ずっとおいしい料理を作るわよ。」ということでケーキを食べさせてあげるのだ。
たいていは新郎が食べるのは大きなかたまりにさせるんだよね(笑)
でも、これって男女間の固定的な役割分担に基づいているので、男女共同参画の観点からは怒られてしまうかな?

で、「食いっぱぐれがないようにする」と言えば、赤ちゃんの「お食い初め」。
最近はあんまりやらなくなっているのかもしれないけど、赤ちゃんが生まれて100日目に祝い膳を用意して祝うのだ。
ちょうど100日目くらいに乳歯が生え始めるので、「一生食べるのに困らないように」ということで食べさせるのだ。
実際には口に食べ物を入れてあげる程度だけど、平安時代から続く伝統ある行事だよ。
ま、基本的には今伝わる様式はある程度以上の所得のある家庭でのもので、多くの貧しい層(庶民のほとんど)ではそうもいかなかったんだろうけど・・・。

「お食い初め」では、一般に一汁三菜の祝い膳を用意し、そこには、尾頭付きの魚、赤飯、汁物、焚き物、香の物、紅白餅、歯固め石が用意されるんだ。
これを漆塗りの食器に盛り、膳に添えるのだ。
男の子の場合は内外がともに赤の漆器を、女の子の場合は外が黒で中が赤の食器を使うのが正式だって。
ま、この手の漆器は結婚や元服・成年式(若衆入り)なんかの祝い事全般に使うんだよね。
食事の内容も基本的には一般の祝い事と変わらないよ。

でも、この中で異質なのが歯固め石。
これは歯が丈夫になりますように、という願いを込めて赤ちゃんにかませて、その後神社の境内に奉納したりするのだ。
もともと神社の境内から小石をとってくるのが正式なんだそうだよ。
この固いものをかんで歯を丈夫にしようと願う、というのは、毎年の鏡開きでも行われることなのだ。

鏡餅は歳神様が宿るよりしろとして床の間とかに飾るんだけど、縁起物なので「割る」じゃなくて「開く」と言うんだよね。
で、その方法も、包丁などで「切る」のではなく、木槌でたたいて「くだく」のだ。
これが可能なのは、ずっとおいておくことがおもちの表面がかちかちになるから。
むかしは細かく砕いたおもちをあげてかき餅にしたり、焼いてから汁粉にしたり、おかゆに入れて食べたりしたのだ。
これは歳神様のよりしろだったおもちを食べることで神と一体となろうということでもあるんだよ。
で、ここでやっと話がつながるんだけど、割ったばかりの固い鏡餅を食べて歯の丈夫を願う「歯固め」という行事があるのだ。
これも「お食い初め」のときと同じで、固いものをかむことで歯を丈夫にしようと祈るのだ。

というわけで、欧米由来の「ファースト・バイト」は「食いっぱぐれ」だけを心配しているわけだけど(笑)、日本では古来から「丈夫な歯」も祈願していたのだ。
でも、実は日本では江戸時代にすでにほうき型の「ふさようじ」で歯みがきを行っていたりと、口腔衛生には気をつけていた民俗なのだ。
入れ歯なんかがないむかしは、虫歯になったら抜くしかなくて、はがなくなればものが食べられなくなるから死活問題だったのだ。
まさに、「食べ物がそれなりにある」という状態とともに、「丈夫な歯」というのは重要な要素だったんだろうね。
結婚式でも、何か固いものをかみ合って「歯固め」をすれば、8020運動(80歳で20本の歯を保つ、という運動だよ。)ももっと進むかもね(笑)

2009/02/22

黒くなってしまったら・・・

アルミの鍋でゆで卵を作ったら、鍋が黒ずんでしまった・・・、という相談を受けたのだ。
なんとなく、理系出身のボクは、卵の中の硫黄と反応したかな?、と思ったんだけど、その黒ずみをとる方法は思いつかなかったんだよね(>_<)
そこで、さっそくネットで調べてみるとけっこう有名な現象であることが判明。せっかくなので、この件をもう少し掘り下げて調べてみることにしたのだ。

最近は軽いこともあってよくアルミの鍋が使われるけど、実は、けっこう扱いが難しいんだよ。
多くのアルミの鍋はちょっとくすんだ感じの色合いで、あんまりぴかぴかではないけど、これには意味があるのだ。
流通したての1円玉がぴかぴかなのに、いつの間にか白っぽくくすむのと同じで、あれは1円玉の表面に「さび」ができているのだ。
この「さび」は酸化アルミニウムで、アルミニウムはとても酸素と反応しやすいので、すぐに表面がさびてしまうんだよね。
でもでも、一度表面がさびて、酸化アルミニウムの皮膜ができると、それ以上は中がさびなくなるのだ!
で、これを利用したのがアルミ鍋で、あの鍋のくすんだ感じの加工はわざと厚めに酸化アルミニウムの皮膜を表面にほどこしているんだよ。
これをアルマイト加工というのだ。

鍋とかの場合はほうっておいてさびさせているわけではなくて、電気分解を利用してアルミ板の表面に厚めの酸化アルミニウム(アルマイト)の皮膜を生じさせるんだよ。
これを発明したのは、戦前の理化学研究所。
第3代所長の大河内男爵の時代はとかく実用的な発明が相次いで、理研発ベンチャーが数多く生まれたのだ。
アルマイトもその一つで、昭和の時代に小学生だった人には給食のアルマイト食器もおなじみだよね。
他にも、理研からは色んなものが出てきていて、合成酒の製造方法や鈴木梅太郎博士が抽出に成功したビタミンAの製造なんかも手がけていたのだ。
こうして、「科学者の楽園」と呼ばれた理研から生まれた技術は次々と産業に移転されていって、理研コンツェルンと呼ばれる企業群になったんだよ。
リコー(理化学光器)、理研ビタミン(麻婆ナスでおなじみだよね。)、科研製薬などは今も有名だよね。
アルミ鍋の話にもどると、このアルマイトの皮膜が鍋を防護しているんだけど、これはいくら厚いといっても強くこすったりすると傷ついてとれてしまうのだ。
なので、たわしなんかで強く洗ってはダメで、よく水ですすいでからスポンジで軽くこするのが正しい洗い方。

それに、あまり強い酸やアルカリを煮たりするのもよくないのだ。
酸味の強い果物、お酢をきかせた料理、こんにゃくのアクぬき、重曹を使ったものなんかも化学反応を起こしやすいので注意が必要だよ。
で、アルマイトの皮膜にキズがついてしまうとアルミニウムの表面が一部むき出しになるんだけど、そこに黒ずみができるのだ。
卵の場合は、たんぱく質中に硫黄を含んだアミノ酸のメチオニンが多く含まれていて、ゆでているとそこから硫化水素が分離してくるんだよね。
で、この硫化水素とアルミニウムの表面が反応すると硫化アルミニウムになって黒く見えるのだ!
他にも、水酸化アルミニウムができた後に水に含まれるミネラル成分と複雑な反応をして黒い沈着ができるみたい。
黒ずみをよくよく見てみると、こすった跡なんかがよくわかるよ。

で、硫化アルミニウムなんかは水に不溶なのでほうっておいてもあんまり害はないらしいんだけど、とりたいよね(笑)
一生懸命こすればとれるけど、そうするとかえってキズが増えてしまってまた黒くなる原因となるのだ。
なので、化学的にとる方がよいわけ。 ボクがネットで調べたものは、レモンやリンゴなどに含まれる弱酸性の有機酸(クエン酸、リンゴ酸とか)を使ってとる方法で、鍋にレモンの薄切りやリンゴの皮と水を加えて、よく似るというもの。
黒くなった部分は水には溶けないけど、弱い酸には溶けるのだ。
でも、黒いのはとれても、そこはアルミニウムがむき出しのままなので、そのままではまたすぐに黒くなってしまうみたい(>_<)
ほうっておいても酸化されて皮膜はできるけど、野菜くずなんかを水にすると、多少皮膜が強くなるそうな。
とは言え、最初から気を遣って使うのが一番だろうね。

ちなみに、黒くなるといえば銀食器。
銀は酸化されるだけで黒ずんできて、それがいわゆる「いぶし銀」なわけだけど、さすがに食器だとぴかぴかにしたいよね。
練り歯磨きに含まれる研磨剤で磨くというのもあるけど、化学的に対処する方法もあるのだ。
それは、レモン汁を少し入れた水にアルミ箔と一緒に煮るという方法。
イオン化傾向の違いで、銀よりもアルミニウムの方が参加されやすいので、そうすると酸化銀が電気分解され、酸化アルミニウムができるのだ!
ま、それだけアルミニウムは酸化されやすいってことなんだよね。

2009/02/15

線路は続いていたとしてもどう走る?

ボクは最近副都心線に乗るようになったんだけど、あれってなかなか便利だよね。
池袋と新宿、渋谷が地下鉄でつながっているというのがよいのだ。
乗り換えを組み合わせると、安い電車料金で、かつ、素早く移動できるんだよね。
そして、副都心線の魅力のひとつは急行運転。
これまでも東西線では快速運転があったんだけど、あれって途中の駅に止まらないだけで、前の電車を追い抜かすようなことはしないのだ(>_<)
ところが、副都心線の場合は東新宿とかで「追い越し」をするんだよ。
これが画期的なわけ。

もっとも単純な鉄道は単線で、線路は1本。
上下線とも同じ線路を走ることになるので、待避所や駅で待ち合わせをして、上りと下りの電車がはち合わせをしないようにダイヤを組む必要があるのだ。
ボクが前に四国に行ったときなんかおどろいたんだけど、岡山から特急に乗って四国にはいると、入った先の予讃線なんかは単線だから、各駅停車はおそろしいくらいにとまりまくるのだ。
で、駅という駅で特急の通過待ちをするので、ものすっごく時間がかかるんだよね・・・。
高松-松山間が時間くらいかかるのだ。
けっきょくバスの方が早かったりするくらいだよ。
無理矢理特急を通しているので在来線に被害大なんだよ。

で、上下線で線路を分けて、単線のときに最大のダイヤの制約になっていた「待ち合わせ」をしなくてすむようにしたのが複線。
これだと正面衝突の危険はないから、上下線でそれぞれ独自に運航できるのだ。
当然ターミナル駅では折り返し運転とかするから完全に独立にはできないけど。
ところが、複線でも急行運転を淹れると待ち合わせが必要になるんだよね。
単に停車駅を少なくして到着時間を早めるだけならいいんだけど、前の各駅停車を急行が「追い越し」しようとすると、やっぱり「待ち合わせ」が必要になるのだ。
これが「通過待ち」。
通常は、待ち合わせ駅が決まっていて、各駅停車がその駅に止まっている間に急行電車が横をすり抜けていくんだよね。
同じ駅に各駅停車と急行が止まって乗り換えができるようになっていることもあるのだ。

ダイヤは通常出発地と目的地の間を横に時間軸をとって線で結んでいくんだけど、「追い越し」ができないとそれぞれの列車を表す線は交わることができないのだ。
で、「通過待ち」をして「追い越し」を行うとそこでそれぞれの列車の線が交差して、後から出た急行が先に出た各駅停車を追い抜くことになるわけ。
急行の方が傾きが急なんだよね。
それだけ短い時間で目的地に着くということなのだ。

さらに進化して、この「通過待ち」をせずに「追い越し」をしようとすると、複々線が必要なのだ。
複々線は上下線それぞれに2つずつ線路があるもので、3つずつになると三複線、4つずつになると四複線と名前が変わっていくそうだよ。
複々線の場合、各駅停車の線路と急行の線路が分けられるので、「通過待ち」することなく、独立に運航させて「追い越し」ができるようになるわけ。
その分、線路敷設のための土地も多くいるし、線路の管理も複雑になるんだけどね。
山手線と埼京線の池袋-大崎間はまさにこうなっていて、埼京線が山手線の急行の役割を果たしているんだよね。
走っている山手線を埼京線で追い抜いていくことができるのだ。

でも、複々線にすると完全に輸送力が2倍になるかというと、なかなかそうもうまくはいかないみたい。
各駅停車と急行の乗り換えや、ターミナル駅での運航のためにけっきょくダイヤ上の制約が出てきてしまうので、通常は1.5倍くらいにしかならないんだそうだよ。
そのために、2倍以上のコストがかかるのだから、判断は鈍るよね。
ところが、複々線にすると「待ち合わせ」を考えなくてすむので、より密にダイヤを組むことができるのだ。
都内の私鉄各線はまさにこの状況で、「待ち合わせ」による「追い越し」をする限りはこれ以上ダイヤをつめられない、というところまで来ていて、ラッシュ時の対応のためにさらに運航本数を増やしたい、という意向もあるのだ。
それで都内の私鉄各線はできるところは複々線かを進めているんだよね。
ま、さすがに住宅地の中を抜けているので、土地取得の問題とかでできないところがあって、完全にはいかないんだけど。