トンボのメガネは・・・青色遮断!
最近テレビのCMで気になっているのはパソコン用メガネ。
度なしのメガネで、パソコンからの「有害」な光を遮断し、目を守るというのだ。
確かに、長時間パソコンの画面を見ていると目が痛くなるけど、それって単にパソコンの画面が明滅しているかrだと思っていたんだよね。
でも、どうやらそうではないらしいのだ・・・。
今回のパソコン用メガネの特徴は、可視光のうちエネルギーが高い青い光をカットすること。
「ブルーライト」と呼んでいるけど、もともとはそのまま「高エネルギー可視光線」として扱われているもののようなのだ。
波長で言うと380~530nmくらいで、紫~青くらいの色の光。
この青い光は「加齢黄斑変性」の原因の一つと考えられているのだ。
これは加齢によって網膜の黄斑部が変性して視力が低下し、場合によっては失明に至のなのだ。
この黄斑部は、網膜の中でも特に□という感覚にとって重要な部分で、黄斑部の中心にある中心窩(ちゅうしんか)のまわりには明るいところで色の識別をする錐体細胞がたくさんあって、そのまわりには暗いところで白黒で明暗を判別する桿体細胞がたくさんあるのだ。
どちらの細胞も網膜に広く分布しているんだけど、特に黄斑部に多いので、ここがダメになると視力に大きく影響が出るようなのだ。
症例的には、黄斑部にダメージが蓄積され、眼底部に新生血管を生じたりするのだ。
血管ができてしまうとそれに遮られて光受容ができなくなるので、視力が低下してしまうんだよね。
そのため、治療としては、血管新生を抑える薬を使ったり、できてしまった血管をレーザー光で焼き切ったり、外科的手術で取り除いたりするみたい。
いずれにしても、なんか痛そう(ToT)
ちなみに、血管ができるわけでもなく、単に黄斑部の萎縮などが起こる症例では、有効な治療法がないのでサプリメントの投与くらいしかやることがないんだとか・・・。
まだ原因が明確にわかっているわけではないんだけど、ここに青い光が影響してそうだ、と言われているのだ。
視細胞は光を感知するとき、光受容体の視物質の化学物質の変化で認識しているのだ。
ロドプシンとか有名だよね。
で、一回光が当たると視物質が変化して、それが電気信号に変換されて脳に送られるわけだけど、そのままだと二度と光が感知できなくなってしまうので、再び光が感知器で切るように視物質が回復する代謝経路があるのだ。
視物質が元の状態にもどるまでの時間は一時的に光が感知できないラグは生じてしまうけど。
ちなみに、強い光を見てしばらく視覚がダメになる(いわゆる「目くらまし」)のはこのためだよ。
通常は全部の視細胞が反応するわけでないので残っているものが対応するわけだけど、強い光でほとんどの視細胞が反応してしまうと、もう反応できる細胞がないために一時的に視覚が使い物にならなくなるのだ。
で、この視細胞は基本的には可視光に反応するわけだけど、波長が短くエネルギーの強い、青い光は網膜にも届きやいことが知られているんだ。
すると、この視物質が元にもどるまでのラグの間にさらに光が来て、別の反応を起こして悪さをすることがあるのだ。
そのときに活性酸素なんかが出てくると黄斑部の変性につながってしまうわけ・・・。
青い可視光は太陽光にも含まれているので常に見ているんだけど、パソコンが特に問題視されるのにはそれなりの理由もあるようなのだ。
現在のパソコンのバックライトは多くの場合LEDを使っているんだよね。
人間の視覚では、光の三原色の組み合わせで色の違いを理解しているので、それを逆に応用して、LEDでフルカラーにするには三色のLED発光素子を使っているのだ。
全部の光を混ぜると白色光になるわけだけど、LEDの場合、青色発光が強いみたいなんだよね。
しかも、その波長が網膜に傷害を与えやすいと考えられている波長とほぼ一致するのだとか!
なので、ここ最近パソコンの光から目を守れ、という感じになってきているようだよ。
目の酷使というだけでなく、物理的・エネルギー的・生理学的な原因があるかもしれないのだ。
こうなってくるともう気をつけたくなるよね。
ちょっと危機感を持つのだ。
市場に出ているパソコン用メガネは、一義的には悪い作用を及ぼすかもしれない青い光の透過度を下がることで目を守るんだけど、そのままでは色のバランスが悪くなるので、他の領域の光の透過度も変えることで全体的に見やすくしているんだって。
まずは青い光を遮るフィルターとかをつけるのでもよいけど、画面を見やすくするための工夫でそういうところも大事みたい。
実際どこまでどう影響があるのかよくわからないけど、それこそ仕事をしている間中パソコンとずっとにらめっこしている、という状況は最近になって生じたことだから、リスクは未知数だよね。
10年後、20年後に加齢黄斑変性が増えているかもしれないし、意外に変わらないかもしれないし・・・。
むずかしいところだけど、そういうリスクがあるということは認識しておいて、多少気を遣った方がよいのかもね。
とりあえず、パソコン画面からはできるだけ顔を話すことにしようっと。
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