世界はまだ、生きているか?
とうとうやってきたのだ!
その名も「イヤー・ゼロ」。
なんでも、マヤ暦では、2012年12月21日で暦が終わるとしていて、地球の滅亡を予言しているんだそうだよ。
いやあ、まいったなぁ(笑)
1999年の年末も、ノストラダムスの予言だとか、コンピュータの2000年問題だとかいろいろあったけど(その組み合わせで、コンピュータの誤作動で全面核戦争に、なんてのもあったっけ。)、今回も世界中で騒いでいる人がいたみたいだね・・・。
マヤ文明は、中米に栄えていた文明のひとつで、巨石建築で知られるのだ。
チチェン=イツァーの遺跡なんかは世界遺産にも登録されているよね。
その特徴は、青銅器や鉄器などの金属器を持たず、太陽信仰に基づく生け贄の儀式が盛んに行われていたこと。
そして、それより注目したいのは、天文学と数学が発達していて、かなり正確な暦を作っていたということなのだ!
一時期はグレゴリオ暦より正確、なんて話もあったけど、実際にはそこまでではなかったみたい。
でも、肉眼で太陽と星を観測するだけで暦と実際の季節のずれを相当正確に計算していたみたい。
これが都市伝説のもとにもなっているんだよね。
マヤ文明については、あまり文書は残っていないものの、遺跡にたくさんの石碑があって、そこから歴史や文化を知ることができるのだ。
暦のことがわかったのもそれで、石碑の文を解読して、マヤの人々が暦年をどこまで正確にはあくしていたかが判明したんだよ。
で、それを読み解く中で、マヤの暦には地球の公転(太陽の運行)をもとにした約360日周期のほかに、儀式などに関係する13と20を組み合わせた暦が存在していたようなのだ。
太陽暦の方はハアブ、儀式暦(神聖暦)の方はツォルキンと言うんだって。
さらに、紀元前3114年に置かれた基準日から、この太陽暦と儀式暦を組み合わせたさらなる長周期の暦が考えられていて、それは長期暦と呼ばれているのだ。
マヤ文明で歴史的なことを記述するのに使われていたようで、石碑や壁画などに現れるんだ。
これのおかげでマヤ文明の年代決定はけっこう簡単にできるみたいだよ。
この長期暦は20進法になっていて、1日=1キン、20キン=1ウィナル(20日)、18ウィナル=1トゥン(~1年)、20トゥン=カトゥン(~19.7年)、20カトゥン=1バクトゥン(~394.3年)、20バクトゥン=1ピクトゥン(~7885年)、・・・となっているんだ。
(太陽年と合わせる関係で途中で1回だけ20進法から外れるところがあるのだ。)
これは単なる時間の数え方に過ぎないんだけど、マヤの現存している暦では、「第五の太陽」(今の時代)は、13バクトゥン(5125年あまり)続く、となっているんだって。
これがどこから数えるかよくわからないんだけど、さっきの長期暦の基準日から計算すると、だいたい2012年の冬至付近(12月21日~22日)になるそうなのだ。
で、ここから、マヤ暦では、これ以降の歴史を想定していない=>世界が終わる、ということにつながっていったみたい。
実際には、ずれた日付で計算されている例もあるんだけどね(2011年10月28日だから、もうとっくに過ぎているけど。)。
もともとある終末論と合わさって変な感じになっているけど、マヤ文明では一切世界が終わる予言はしていなくて、マヤ文明の末裔とされるホピ族の予言なんて言われているけど、それも眉唾みたい・・・。
ま、ノストラダムスの予言と同じように、終末論大好きな人が世界が滅亡するようにしたかっただけなんじゃないかな。
さらに、最新の研究の結果、マヤ人は少なくとも20バクトゥン=1ピクトゥン=約7885年くらいの暦は計算していたようなので、まさしく基準日から5000年程度で終わるとは考えていなかったこともわかっているのだ。
というわけで、まだ世界は続きそうだね(笑)
ちなみに、かの高名な雑誌「ムー」でもこのマヤ暦の特集をしてあおっていたけど、しっかり来年号の宣伝もしているから、きっと大丈夫だよ。
きっとオカルト関係者は次の終末論を探しているのだ。
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