神隠しか、異世界転生か
新潟の十日町で女子中学生がいきなり行方不明になって話題になっているのだ。
直前まで家族と団らんしていたのに、30分後には行方不明だとか・・・。
スマホや財布も残されているというから、計画的な家出でもなさそうとのことで捜索が続いているんだよね。
まさに現代の神隠し事件と言われているよ。
これが江戸時代なら「天狗にさらわれた」だし、昭和なら「人さらいのサーカス団に連れていかれた」、平成なら「北に拉致された」となるわけだけど。
今だと普通に誘拐・監禁事件の線が濃厚なのだろうか?
「神隠し」というのは便利な言葉で、原因不明の行方不明事案をそう言うんだよね。
原因を説明していそうで、実は現象を表している言葉なのだ。
実際問題として、何らかの事故で亡くなった人がいても死体が発見されなければ「神隠し」扱いだし、子供の口減らしでいつの間にか子供の数が減っていても表向きには「神隠し」だったわけで。
遊んでいるうちに山や森に迷い込んで見つからなくなった、とか、乱心してどこかに行ってしまった、というのもあるんだろうけど、そこは追求せずに「よくわからないけどいなくなった」という事実だけを関係者間で共有するためのマジックワードだったわけだね。
さすがに昔の人も本気で天狗にさらわれた、なんて思ってなくて、もしかしたらなくなっているかもしれないけど生きていてほしい、という思いも込みで「神隠し」にしていたんじゃないかと思うんだけど、そうではな例も残ってはいるんだよね。
有名な例が、平田篤胤さんと寅吉少年の関係。
寅吉少年は上野寛永寺で遊んでいたところ天狗にさらわれて異郷で過ごすうちに神通力を身に着けるに至るのだ。
で、こっちの世界に戻ってきて有名になるのだけど、それに目を付けたのが復古神道を大成した国学者の平田篤胤さん。
寅吉を自分の家に住まわせたうえでインタビューし、「仙境異聞」という書をまとめているのだ。
非常にトンデモな本だけど、書いた本人はいたって真面目なんだよな。
現代のオカルト評論家やUFO研究科に通ずるものがあると思う・・・。
なんか江戸時代の人は無知蒙昧で妖怪やら幽霊やらを本気で信じていた、みたいに思われることもあるけど、決してそんなことはなくて、ある程度まゆつばとわかったうえでうまく扱っていたんじゃないかと思うんだよね。
それこそ、当時の日本の識字率は世界でトップ、庶民が数学の難しい問題に遊びで取り組むみたいな文化もあったわけで。
洒落本やらにはキャラクター化された化け物も多く登場するから、雑誌「ムー」を楽しむような感覚で受け入れていたのではないかと思うのだ。
戦後日本の「夜遅くまで外で遊んでいるとサーカス団にさらわれる」みたいな話はまさに「子供だまし」ではあったわけだけど、実際に一部の日本海側地域で人がいきないr行方不明になる事件が起きるんだよね。
後にこれは北による拉致事件と判明し、小泉政権の時の総理の電撃訪朝ではじめて先方も渋々そういうことをしたことを認めたわけ。
55年体制で最大野党だった日本社会党は最後まで拉致事件は都市伝説ととりあわなかったけど、本当のことだったのだ。
で、今回も新潟県ということでその線も疑われてはいるけど、海沿いでもないし、このタイミングで改めて拉致というのもよくわからないんだよね。
それよりは、同じ外国人に関係する事件なら、外国籍の不法滞在者の荒くれにさらわれた、という方が本当っぽいのだ。
とはいえ、単に家出の可能性もあるんだよね。
記憶に新しいのは10年ほど前に北海道の林道で行方不明になった少年の事案。
駄々をこねる子を懲らしめるために林道に置き去りにし、反省したかなとしばらく時間をおいて戻ったらいなかった、という話。
結果的には、5km以上離れた自衛隊の演習場の小屋の中で雨露をしのいでいて、元気な姿で発見されたのだ。
クマなどに襲われたのではないか、がけに落ちたりしたのではないか、と死体捜索も並行して行われていただけに驚きの結果だったんだよね。
少年の幸運がすごいのか、サバイバル能力が高かったのか。
こういう迷子みたいな話は子供だけじゃなくて、おt名の場合もあるんだよね。
大人の場合で「遭難」じゃなくて「行方不明」になるのはまたりゆうがあるのだけど。
映画「ピアノマン」のように記憶をなくして一時行方不明になっていた(と主張している)のは当時物まねタレントだった若人あきら(現・我修院達也)さん。
我が国で民俗学を立ち上げた柳田国男翁も「遠野物語」や「山の人生」で取り上げているけど、山間の村ではちょいちょい大人が山や森に入って帰ってこない、というのはあったみたい。
精神に異常をきたして(=乱心して)出奔するような場合もあれば、いわゆる「山の民」のコミュニティに入り込んでしまって帰ってこなくなった場合もあるみたいだけど。
柳田翁の紹介している民話の事例の中にも、「神隠し」にあった女性が山の中で再発見されたときに、鬼(=山の民?)にかどわかされて一緒に暮らしている、もうもどれないと語った、みたいなのがあるけど、これは完全に新たコミュニティに取り込まれたっていう話だよね。
江戸時代は「山の民」、昭和は「北」というわけで・・・。
さて、今回は中学生なので、ある程度分別はありながら、子供でもあるわけで。
家出かもしれないし、事故かもしれないし、事件かもしれない。
いずれにせよ、元気な姿で見つかることを祈るばかりだね。
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