2025/03/29

は~い解散、解散

 東京地裁が宗教法人法に基づき旧統一教会に解散命令を出したのだ。
教会側は東京高裁に即時抗告すると早速会見し、場合によっては最高裁まで争い姿勢のようだけど、いつの間にかそこまで話は進んでいたんだね。
報道されないだけで手続は進んでいたようなのだ。
で、今回の解散命令は昭和26年(1951年)に宗教法人法が制定されてから3件目だそうで。
それほど珍しいことなのだ。
でも、個人的には何で裁判所が?、という疑問もあったので、ちょっと調べてみたよ。

まず、宗教法人法の規程。
第81条で解散命令について規定していて、「裁判所は、宗教法人について左の各号の一に該当する事由があると認めたときは、所轄庁、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、その解散を命ずることができる」となっているんだけど、今回は都道府県をまたいで活動してる宗教団体である統一教会の所轄庁である文部科学省が地裁(法人登記の場所なので今回は東京地裁)に解散命令を請求したものなのだ。
で、その請求理由は同条第1号の「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと」とされているのだ。
刑事事件として検挙されたことはなかったけど、多額の献金の要請や霊感商法などで財産的・精神的被害をもたらしたとする民法上の不法行為を根拠にしている点が注目されているよ。
以前の2件(オウム真理教と明覚寺)については刑事事件を根拠にしているので、さらに一歩踏み出した判断になるからなのだ。

その事前の手続きとして、第78条の2に基づく質問権を7回行使しているんだけど、最初に質問権を行使するときは話題になっていたけど、この質問権というのは、オウム真理教の事件を踏まえて法改正で追加されたものなんだよね。
地下鉄サリン事件というテロ行為を起こして初めて山梨県にあった施設で警察による強制捜査が行われることになるんだけど、坂本弁護士一家失踪事件以来きな臭いことはあったわけで、もう少し情報が取れていれば未然に防ぐこともできたのででは、ということなんだよね。
確かに、当時の教団は相当怪しい活動をしていたので、報告徴収やら質問権行使やらがもっとできていたら、最悪の事件を起こす前に検挙できた可能性はゼロではないのだ。
で、今回、その法改正で追加された質問権が機能したわけなのだ。
行使する前には憲法上は信教の自由が保障されているのでその権利侵害だなんて意見もあったけど、その結果、民事上の不法行為のエビデンスは集まりました、ということなんだよね。

ちなみに、オウム真理教の次に解散命令が出た明覚寺というのは、水子供養にかこつけた霊感商法で詐欺をしていたとして刑事事件になった宗教法人。
もともと本覚寺と名乗っていて、悪名が広まってきたので解明したといういわくつき。
旧統一教会が名称を変えた際にも話題になったのだ。
この時は普通に詐欺罪で警察の捜査が入ったので、質問権の行使などなくてもなんとかなったんだよね。
今回についていうと、刑法犯とまでは言えないような得も言われぬやり口(?)での不当な金集めが問題視され、それが民法上の不法行為に当たるとして、それを根拠に「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした」という整理になっているんだ。
でも、この民法上の不法行為を「法令に違反して」という宗教法人法の条文の解釈で行けるかどうかは微妙とみている専門家もいて、おそらくもう少し裁判で争うことになるんだよね。

っていうか、最初にオウム真理教が刑法犯で解散命令が出た時も、最終的に最高裁まで争っているのだ。
「法令に違反し」まではよいとしても、「著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」というのが少し大げさな表現であることが理由だよ。
霊感商法で大規模に詐欺行為を働く、というのは「著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」のか、というこおだよね。
ただし、これは最高裁判決が出ているので、オウム真理教は完全アウト。
明覚寺もテロ行為という国家転覆につながるような大それたことはしていないけど悪質な詐欺を継続して働いていたのでアウト、という整理になっているので、少しずつ外縁が明らかになってきているのだ。
今回の例も、民法上の不法行為まで広がるかどうかは今後の司法判断を待つよりほかないよ。
ちなみに、明覚寺と同じように霊感商法でもんだしされた「法の華三法行」についても解散命令を発出すべく検討されたんだけど、それより先に破産してしまったので、宗教法人としては解散になってしまったのだ。
宗教法人法第43条第2項で「宗教法人は、前項の場合のほか、次に掲げる事由によつて解散する」となっていて、その一つとして第3号で「破産手続開始の決定」が規定されているので、破産すると強制的に解散なのだ。
オウム真理教も破産しているけど、あれは宗教法人としての解散命令が出亜後に破産しているのだ。

2025/03/22

今こそ原点回帰

 そろそろ放出された備蓄米が流通に乗るはずなんだけど、お米の値段はいっこうに下がらない。
っていうか、むしろまだまだ上がっている。
本当に米価は安定するのだろうか?
スーパーに行くと、「お米の代わりに」とか言って、パスタや焼きそば、パンのコーナーに力を入れ始めているのだ。
最近はお米を食べない食生活も広がってきているから、確かにそういうのもありだよなぁ。
でも、このまま値段が上がったせいで米離れが加速し、かえってうれなくなってしまうのだろうか。
ボクもある程度はいいけど、どうしてもお米を食べたくなるときはあるんだよなぁ。

そんなとき、先人の知恵が役に立つのだ。
それが「かて飯」と呼ばれるもの。
埼玉の名物として五目ごはんみたいのがあるけど、あれ。
もともとは米を炊くときに他の材料を入れてかさまししたものなのだ。
特に有名なのはNHKドラマ「おしん」で一気に全国区の知名度になった大根飯。


もともと江戸時代の農家は、自分でお米を作っているのにたらふくお米を食べると言うことはなかなかできなくて、麦や雑穀を混ぜたり、水気を多めにして雑炊やかゆにして食べていたのだ。
そんな少ない米でおなかいっぱい食べる工夫のひとつが「かて飯」。
大根以外にも、エンドウ豆(豆ごはん)、サツマイモ、キノコなどを入れていたようなのだ。
海が近い地域では海藻を混ぜ込むのもよくやられていて、その系統にあるのが、給食で人気のわかめごはん。
刻んだわかめのかすかな磯の香りとほんのりした塩味がおいしいよね。
戦中戦後の食糧難の時代には、トウモロコシやカボチャをまぜたりもしたのだ。
戦中世代はさんざん食べさせられたから、サツマイモやトウモロコシ、カボチャがきらいな人が一定数いるんだよね。

で、もともとは米が少なくてもすむ工夫だったわけだけど、具が入ってあじのついたごはんっておいしいよね、ってことで発展していくのがかやくごはん。
栗ごはんやタケノコごはんはもともとは「かて飯」のカテゴリーだったようだけど、白飯が不自由なく食べられる時代になっ点もおいしいからといって食べ続けられているのだ。
っていうか、少し高級だよね。
豆や山菜、キノコなんかもそう。
ボクは実家で出ていた里芋入りのキノコごはんが好きだったなぁ。

で、米が高くなったいま、米以外の主食を食べるというのもあるけど、この「かて飯」に注目するのもありと思うのだ。
ごはんを食べたいという欲求も満たせるし、お米をがまんしている、という感じも薄いし。
けっこういいアイデアだと思うんだよな。
そんなことを考えていると、ひさしぶりにわかめごはんが食べたくなってきた。
でも、わかめごはんだと大してガサ増やしにならないんだよなぁ。
やっぱり豆ごはんやトウモロコシごはんから始めるのがよいか。

2025/03/15

聞かない力

 ネットで見た情報なんだけど。
精神疾患の症状の一つである幻聴がノイズキャンセリングのイヤホンで軽減するということが報告されているのだ。
え?
実際には音が聞こえていないから「幻聴」なんじゃないの?
それが雑音を消して音をクリアに聞きやすくするノイズキャンセリングでなくなる?
これだけ聞くと意味不明だよね。
ちょっとずつ解きほぐして考えた方が良さそうなのだ。

まず、ノイズキャンセリング技術から。
これは理論的にはそうなんだけど、本当にそんなことができるのか、と個人的に思う技術の一つなんだよね。
音が波の英室を持っているのは周知のとおり。
実際には空気の振動が進行方向に振動する粗密波という波なのだ。
で、波という性質を持つ以上、周期と位相があるわけで、同じ周期で逆位相の波を重ねると、山と谷がそれぞれ打ち消し合うので波がキャンセルされるのだ。
なので、ノイズの音の波の成分を分析し、それを打ち消す波を出してあげればよいわけ。
理屈はそうなんだけど、リアルタイムで音波の成分を分析して逆位相の音波をぶつけるってすごいよね。
実際には完全一致しなくてもある程度打ち消せればノイズは小さくなるので、ある程度予測できればできなくもないとは思うけど。

次は「幻聴」について。
本来的な意味として、聞こえないはずの音が聞こえたと脳が錯覚している状況を指すわけだよね。
聴覚信号については、
 音刺激が耳に入ってくる
=>鼓膜を介して音刺激が生体内信号に変換される
=>聴覚神経から脳の聴覚野に音刺激が来たという情報が伝わる
=>脳内で情報処理をしてその音刺激を「音」として認識する
という流れ。
このうち、特に重要なのは認識の部分で、人間の脳の処理は立派なので、「聞きたい」音は増幅されて、そうでない雑音(虫の声、外を走るトラックのエンジン音などの環境音)は減衰させて認識しているんだよね。
集中してくるとまわりの雑音が気にならなくなる、というやつ。
確かに、いろんな人の話し声が混ざり合った雑踏の中で会話をしていても自分が会話している相手の声だけははっきり聞こえるけど、その背景にある他の人の会話は通常あまり認識されないよね。


精神疾患は「心」という概念を無視すれば、聴覚に関する脳が機能不全に陥っている状態。
この場合、脳内の音刺激の情報処理がおなしなことになると、聞こえていないはずの音が聞こえたように誤認してしまうのだ。
ただし、どうもそれにもさらにサブタイプがあるようで、
・全く何も聞こえていないのに音が聞こえると錯覚している
・本来雑音として「あまり聞こえない」ように処理すべき音が意味のあるような音(多くの場合他の人の話し声、しかも、自分を罵倒や嘲笑するような声)に誤認している
というような場合があるのだ。

後者の場合、ノイズキャンセリングできるとトリガーになる雑音が減るのでこうかはありそうだよね。
でも、実は前者の場合でも、ノイズキャンセリングで雑音は聞こえないんだ、という安心感と言うか、プラセボ効果により、そういう錯覚をしなくなる、というケースがあるようなのだ。
音がしない部屋に入れても自分をののしる声が聞こえる、という症状を訴える患者さんであっても、ノイズキャんセリングのヘッドホンを装着させると落ち着くことがあるんだって。
こうなると、機能不全とはいいながら、精神的な状態が機能に影響を与えているということになるので、また「心」という問題に戻ってくるんだよなぁ。
なかなか脳の高次機能と言うのは難しい。
とはいえ、器質性ではない耳鳴りなんかの場合は精神的な原因かもしれないので、その場合はノイズキャンセリングヘッドホンがおすすめだよ、ということ。

2025/03/08

たたいて固める

 難読語の一つ、「三和土」。
これは「たたき」と読むのだ。
今では玄関で履き物を脱ぐスペースを指すけど、もともとは伝統的な日本家屋で板間に上がる前の土間の部分のこと。
日本は履き物を脱いで家屋に上がる文化だけど、炊事場や作業場などは土間にあって、履き物をはいたまま過ごす場所だったんだよね。
単純に足元が汚れるからなんだけど。

で、この土間は土をたたき固めて作られていたので「たたき」と言うのだ。
「敲き土」というもので、安山岩や花崗岩が風化した土(火成岩由来のその辺にあるさらさらした土、非アルカリ室)に消石灰とにがりを加えて練ったものを塗ってたたき固めたもの。
しっかり固めると誇りも立たなくなるし、水もあまりしみこまなくなるのだ。
コンクリートのなかった時代には重要な建築部材だったんだって。
で、三種類の材料を混ぜて土を固めるから「三和土」という字を当てるのだ。
今ではコンクリで打ち固めてあっても「三和土」と呼ぶのだけどね。

で、土間と板間の境界にあるのが「上がりかまち」。
まだ草履や草鞋を履いていた時代は、上がり框に腰かけて足を洗ってから家に上がるという習慣があったんだよね。
これを「足濯ぎ」と言うのだけど、旅館なんかだとたらいに湯を張って洗ってくれる、なんてサービスもあったみたい。
もちろん、庶民の家だと桶に水が汲んであるだけで後は勝手に洗って手拭いで水をぬぐってね、ということなんだけど。
なので、玄関口の上がり框は基本は腰かけるもので、家にああラナイまでも上がり框に腰かけて家の人とコミュニケーションをとるなんてこともあったわけだよね。
今でもお茶会に呼ばれると足袋や靴下を履き替えるのだけど、その昔は足を洗っていたわけだから、家に上がるのはけっこう大変なことなんだよね。
そうなので、上がり框に腰かけて話したり、縁側という内と外の境界でコミュニケーションをとることに意味がったのだ。
現在ではほぼほぼ段差がなくなってきたけど、昔は吸われる高さというのが大事なのだよ。

世界を見渡しても、あまりこういう構造の家屋はないように思うけど、それは遺文を融合するという文化の考査地である日本で発展したものだから。
もともと日本では、縄文時代に竪穴式住居だったので、周囲より少しくぼませたところに土間を作って生活していたのだ。
そこに南洋由来の高床式の住居が入ってくるんだよね。
高温多湿な東南アジア系の住居では、地面と床の間に空間を作ることでじめじめした気候の中でも快適に過ごせるので、高床式の住居が発達していたらしいのだ。
この二つが日本の地で出会ったとき、なぜか二つの方式を融合して併存されるような形で発達したものなんだよね。
夏なんかは特にじめじめしているので、日本でも赤床式はけっこう快適なわけあけど、一方で、土間は土間で履き物を脱がないで出入りできるし、床が多少汚れることを気にしなくてもよいので便利なのだ。

この方式で唯一面倒なのが履き物をぬがなくてはいけないところ。
とはいえ、日本は文化的にけっこう明確に「内」と「外」、「清浄」と「不浄」、「ハレ」と「ケ」を意識して分けて考えるから、履き物を脱いで足を洗って家に上がる、という一連の流れはすんなり受け入れられるのかも。
神社にお参りして、礼をしてから鳥居をくぐり、手水で口をすすぐ、みたいなのと同じ感覚だよね。
住居も西洋化してきたからすでに「たたき」というのは名称としてしか意識されないようになってきてしまっているけど、難読の漢字にはしっかりと意味があるものなのだ。

2025/03/01

にほひおこせよ

 梅の花が咲き始めたのだ。
確実に春が近づいてきている!
職場の近くでふと甘い香りが漂っていて、見てみると白梅が咲いていたんだよね。
古来より梅の花の開花漂ってきた香りで知るというけど、本当にそうなのだ。
実は酸っぱいのに、花は甘い香りなんだよね。

春を代表する桜風味というと、塩漬けにした桜の葉の方向成分である「クマリン」が有名だけど、梅の花の香りはもう少し複雑なようなのだ。
そもそも香りの強いもの、弱いものもあるし、白梅と紅梅で香りが違うよね。
で、少し調べてみると、2010年に花王が梅の花の香り成分を分析した、という話が出てきたのだ。
実際の当時のプレゼン資料はリンク切れで見られないのだけど、それを取り上げたニュースやブログなんかが残っている感じ。

花王の使っている技術は「エアロセント技術」という独自のもので、花をガラス容器で覆って香り成分を吸着させて分析するようなのだ(ガスクロ?)。
精油成分のような高揮発性のものから油脂のような低揮発成分まで広く分析できるとか。
しかも、時間分解能もあるので、花が咲く初めてから終わるまでの香り成分の変化も終えるんだって。
で、この技術を使って、和歌山県と共同で梅の花の香り成分を調べたようなのだ。
和歌山と言えば実梅としても有名な南高梅があるけど、南高梅は花の香りも強いことで有名なんだよね。

花王の発表資料を見られていないので正確性は欠くけど、どうも代表的な成分は、酢酸ベンジル、ベンズアルデヒド、オイゲノールといったもので、その他マイナーな香り成分が相当数あって、その組み合わせで品種ごとに異なる香りになっているみたい。
花王の分析では、「、白梅はライトフローラル、紅梅はリッチなスパイシーフローラルタイプ、淡紅梅はパウダリーな甘さが強いタイプという官能評価」ということらしいよ。
正直よくわからないけど(笑)


まず、酢酸ベンジルはベンジルアルコールと酢酸のエステルで、ジャスミン、イランイラン、クチナシなんかの香り成分。
つまり、相当甘ったるい香りなのだ。
香水や化粧品にもよく使われる香料だよ。
ベンズアルデヒドはアーモンドや杏仁の香り成分で、すっとしたさわやかな香り。
安価な香料としてよく使われるものだよ。
オイゲノールはクローブの香り成分で、バニラのような甘い香りの中にスパイシーさがある、というものらしい。
わかるようなわからないような。

つまり、この3つを混ぜるとなんとなく梅の花の香りになるようなのだ。
これだけだと安っぽいのだろうけど。
そして、白梅はベンズアルデヒド多め、紅梅はオイゲノール多め、ということなんじゃないかな。
香りが強くない梅というのは多分ベンジル酢酸が少ないのだ。
こういうのを考えながら梅の香りを楽しむのもまた一興?
でも、梅の花の香りを再現した〇〇ってあんまり聞かないような・・・。
まだ難しいことがあるのかも。

さらにちなみに、花王の研究では時間悔過で香りの屁化を見ているのだけど、梅の花は開花から落弁(花びら青tること)まで2週間ほどで、7日目あたりに完全開花。
香りもこのあたりが一番強いようなのだ。
かつ、開花直前までは低空飛行で、開花で一気に強くなってあとは減衰していく、という感じみたい。
ということは、香りが漂ってきて梅の花が咲いているのに気づく、というのは、ほぼほぼ満開状態になったあたり、ということになるよね。
においで気づくと梅の花が咲き誇っているというのはなかなかシチュエーション的には劇的だよね。
よくできてるよ。

2025/02/22

ため込むリスク

 米の価格上昇問題について、ついに政府が備蓄米の一部を開放するのだ。
これが市場に流通すると価格が下がってしまうので、投機目的でコメを着占めていたような人たちはさっそく売り抜けようとしているみたいだね。
令和の闇市ともいわれるネットのフリマサイトにけっこう出回っているようなのだ。
IT業者やスクラップ事業者、中国関係法人などいろんなところがため込んでいると報道されているけど、どうなることやら。
少し時間はかかるけど安くなることがほぼほぼ確実なのにこのタイミングで高値で買う人はいるのか?

で、ここでさらに懸念が指摘されているのが、非正規のルートでせき止められていた米の品質の問題。
通常、米は玄米として冷蔵保存されているんだけど、どうも投機目的の人たちは、雨風しのげればよいとばかりにその辺に常温で置いてるっぽいんだよね。
これは米の品質が著しく低下するし、また、危険な保管方法でもあるのだ。
素人が目先の金目当てに手を出しただけなのでそんなことは知らないのだろうけど。

まず、これから春になってあたたかくなるけど、ここで出てくるリスクが「虫」の問題。
無菌室やクリーンる^無で作っているわけではないので、どうしても米には虫がついているのだ。
卵が産みつけられているんだよね。
これが一定の温かさになると孵化して出てくるのだ。
代表的なのは、甲虫のコクゾウムシ(小さなゾウムシ)と蛾のノシメメダラメイガ。
どちらも幼虫の間は白いのであまり目立たないのだけど、成虫になるとどうしても目立つのでぎょっとするのだ。
それぞれ毒を持っているような虫ではないので、食味は大きく低下するものの、天日干しして虫を取り除けば食べられないこともないけど、虫がわかうようないい加減な保存方法をしていた米を買おうとする人はあまりいないよね・・・。
冷蔵しておくとこの虫の発生が抑えられるのだ。

虫が湧くまで行かなくとも、保存状態が悪いと米はどんどん劣化していくのだ。
でんぷんの質が劣化していくなどンお不可避な経年変化は別としても、保存状態が悪いと米ぬか中の脂質が酸化し、においがつくのだ。
いわゆる「古米臭」というやつ。
これは米の食味を大きく損なうんだよね。
いわゆる刑務所のくさい飯は、まだものがない戦後はにおいのついた古米くらいしか刑務所には回せなかったので、本当に炊いたお米がくさかったらしいんだよね。
寿司なんかはがん水量が少なくなって粘り気も抑えめになった古米の方がいいなんて言うけど、これはあくまでも保存状態が最良なもの。
いい加減な保存状態だと古米臭が染みついてしまうのだ。
この先フリマサイトに出回るのはひょっとするとこの「くさい飯」かも。

におい程度であればまだましなんだけど、梅雨時期になって湿気が増えると危ないのがカビ。
一部のカビは生えるとお米の色が黄色く変わってしまうので(黄変米)、見た目でやばいやつだとわかるんだけど、ぐちゃぐちゃに腐っていく野菜と違って、見た目だけではわかりづらいものもあるのだ。
そのむかし、三笠フーズという会社が、基準以上の残留農薬が残っていたり、カビが発生したりした、非食用の「事故米」を加工食品用に転売して大問題になったけど、そのときに本当にやばかったのがカビが発生してアフラトキシンができてしまったもの。
この毒は熱で分解されないので炊いてもそのまま米の中に毒が残るのだ。
で、最悪の場合は肝臓がんにつながるよ。
黄変米のカビ毒もマヒや急性肝障害など耶馬目なものだけど、こっちは見た目ではじけるのでまだ対策を取りやすいのだ。
っていうか、黄変米h食べなきゃいいだけなので(加工されちゃうとつらいのだけど。)。


で、春先は備蓄米の放出により米価が下がってしまうからまだこらえて、次の新米が出る直前の米の供給量が下がる夏過ぎに売ろう、なんて浅はかな考えをすると、これが危ないのだ。
もともとモラルも減ったくれもないだろうから、黄変米になっていようがどうしようが、フリマアプリでだまして売る連中はきっと出てくるよ・・・。
素のフリマサイトでは、使用済みの米袋も売られているらしいので、復路だけ詰め替えて偽装して出品される未来がほぼほぼ見えているんだよね。
なんで、信頼できないルートでのコメの調達は絶対にしてはいけないのだ。

2025/02/15

いざ解放せむ

 米の販売価格の高止まりが続いているのだ。
秋になって新米が出れば安くなるはず。
と言われていたけど、高いまま・・・
米は不作というわけでもなく、むしろ昨年度より生産量は上がっているのだけど、なぜか集荷量は下がっているらしい。
つまり、どこか捕捉できていないルートに流れている?
七ならべじゃないけど、誰かが流通を止めて米の価格を上げ、利ザヤを稼ごうとしているとしているのでは、と見られているよね。

そんな中、米の価格の安定性の確保のため、農林水産省は政府備蓄米の放出を決めたのだ!
市場にコメが出回らないから高値でtロ位引き去れるわけで、流通量が上がれば下がるはず、ということ。
でも、すでに小売店は高価格でコメを仕入れてしまっていてその在庫があるので、それがはけるまでは下がらないのじゃないか、とも言われているよ。
ま、やらないに越したことはないし、米はなんだかんだで日本人の生活基盤を支えるものなので、うまくいってほしい。

この政府備蓄米というのは、そこまでむかしからあるものではなく、平成になって始まった制度なのだ。
きっかけは平成5年(1993年)の「平成の米騒動」。
この年のコメの大凶作と、その前の年の普通レベルの不作の合わせ技で、米が圧倒的に足りなくなったのだ。
これは今と違って本当に買いたくてもものがなくて買えないというくらい(年間1,000万トンの消費量に対して役200万トンの不足)。
で、各国に働きかけてコメの緊急輸入に踏み切るんだよね。
カルフォルニア米なんかはかなりましだったのだけど、この時問題になったのがタイ米。
タイ米はインディカ米なので、ジャポニカ米の日本のコメとは根本的に異なるものなので、同じように炊いて同じように食べようとしたので「おいしくない」と大騒ぎになったのだ。
きちんとタイ米らしい調理法をとればおいしく食べられ得るのだけど(それをさんざん広報したのだけど)、タイ米=おいしくない米という認識がこの時で来てしまったんだよね。
ガパオライスやタイカレーにはめちゃくちゃ合うのに。

これまでの米の流通は食糧管理法の下で政府の管理下にあったんだよね。
もともとは戦時下の食糧不足に対応するものだったけど、戦後も改正されながら関r制度は維持されていたのだ。
このころは、米は基本全量政府がいったん買い上げて全国に公平に流通させる、ということをしていて、余った分を備蓄に回していたのだ。
「特急米」とか「一級米」とかいうのはこのころのグレードで、同じグレードのものはブレンドしてしまったので、今のように「〇〇産××」みたいなブランド米もなかったんだよ。
で、その後「自主流通米」という名でこの全量買い取り制度の外で流通するものもあったけど、それは例外的なもの・・・。
かつ、国会においては、「米は一粒たりとも輸入してはならない」という決議がなされていて、海外からの米の輸入も事実上禁止されていたのだ。

ところが、上記の米騒動で緊急輸入するに至り、ここに大きな変化が訪れるのだ。
ちょうどGATT(関税及び貿易に関する一般協定)のウルグアイラウンドにおいて日本は米の輸入を解禁するよう米国に迫られていたのだ。
これでもう時代のうねりは止められず、米の管理制度は時代遅れということで廃止されることとなり、食糧管理法に代わって「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」に基づく制度に移行するのだ。
これが平成7年(1995年)。
この後から、ブランド米を直接農家から買えるようになったりしたんだよ。
スーパーや百貨店も農協を通さずに直接農家から仕入れたりするようになったのだ。

で、この法律に切り替わったときにできたのが政府備蓄米制度。
2年連続で不作が続いても大丈夫なように、100万トンという水準で備蓄していて、5年かけて毎年20万トンずつ入れ替えていくのだ。
古くなった米は、市場に出してしまうとコメの市場価格が不安定になるので、基本は飼料用に回すんだけど、一部は学校給食や子ども食堂などに無償で提供されるらしいよ。
今回は、価格が高くなりすぎているので、この備蓄米を市場に投下して価格の高止まりを解消しようというわけなのだ。