今こそ原点回帰
そろそろ放出された備蓄米が流通に乗るはずなんだけど、お米の値段はいっこうに下がらない。
っていうか、むしろまだまだ上がっている。
本当に米価は安定するのだろうか?
スーパーに行くと、「お米の代わりに」とか言って、パスタや焼きそば、パンのコーナーに力を入れ始めているのだ。
最近はお米を食べない食生活も広がってきているから、確かにそういうのもありだよなぁ。
でも、このまま値段が上がったせいで米離れが加速し、かえってうれなくなってしまうのだろうか。
ボクもある程度はいいけど、どうしてもお米を食べたくなるときはあるんだよなぁ。
そんなとき、先人の知恵が役に立つのだ。
それが「かて飯」と呼ばれるもの。
埼玉の名物として五目ごはんみたいのがあるけど、あれ。
もともとは米を炊くときに他の材料を入れてかさまししたものなのだ。
特に有名なのはNHKドラマ「おしん」で一気に全国区の知名度になった大根飯。
もともと江戸時代の農家は、自分でお米を作っているのにたらふくお米を食べると言うことはなかなかできなくて、麦や雑穀を混ぜたり、水気を多めにして雑炊やかゆにして食べていたのだ。
そんな少ない米でおなかいっぱい食べる工夫のひとつが「かて飯」。
大根以外にも、エンドウ豆(豆ごはん)、サツマイモ、キノコなどを入れていたようなのだ。
海が近い地域では海藻を混ぜ込むのもよくやられていて、その系統にあるのが、給食で人気のわかめごはん。
刻んだわかめのかすかな磯の香りとほんのりした塩味がおいしいよね。
戦中戦後の食糧難の時代には、トウモロコシやカボチャをまぜたりもしたのだ。
戦中世代はさんざん食べさせられたから、サツマイモやトウモロコシ、カボチャがきらいな人が一定数いるんだよね。
で、もともとは米が少なくてもすむ工夫だったわけだけど、具が入ってあじのついたごはんっておいしいよね、ってことで発展していくのがかやくごはん。
栗ごはんやタケノコごはんはもともとは「かて飯」のカテゴリーだったようだけど、白飯が不自由なく食べられる時代になっ点もおいしいからといって食べ続けられているのだ。
っていうか、少し高級だよね。
豆や山菜、キノコなんかもそう。
ボクは実家で出ていた里芋入りのキノコごはんが好きだったなぁ。
で、米が高くなったいま、米以外の主食を食べるというのもあるけど、この「かて飯」に注目するのもありと思うのだ。
ごはんを食べたいという欲求も満たせるし、お米をがまんしている、という感じも薄いし。
けっこういいアイデアだと思うんだよな。
そんなことを考えていると、ひさしぶりにわかめごはんが食べたくなってきた。
でも、わかめごはんだと大してガサ増やしにならないんだよなぁ。
やっぱり豆ごはんやトウモロコシごはんから始めるのがよいか。
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