とられすぎるなよ!
うちの職場では年末調整に向けての作業が始まったのだ。
毎年のことなんだけど、これがよくわからないんだよね・・・。
いっつも「こんな感じかな?」と適当に書いて出してしまうんだけど、それで特に問題になったこともなく、わからないまま来てしまっているのが現状。
もともとわかりづらいんだけど、きちんと手続きしないと税金を払いすぎてしまうことになるので、注意が必要なのだ!
この年末調整は、毎月のお給料からあらかじめ所得税などの税金を差し引いている「源泉徴収」制度において、最終的に所得税の過不足を計算して調整をすることなのだ。
本来控除となって課税対象にならない部分についても源泉徴収では課税対象として計算されていたりするので、そのままでは税金を払いすぎていたことになるんだ。
そこで、控除額を差し引いて最終的に所得税として支払うべき金額を算定し、そのために事業所等が調整をしてくれるのだ。
なので、気をつけて作業をしないと、払わなくてもよい税金を払っているおそれがあるんだよ。
これに対立する概念が確定申告。
年が明けて2月になると確定申告の時期になるのだ。
年収が多い人や、複数の事業者から給与が出ている人、大きな臨時所得があった人なんかが対象で、自分で年間所得と控除分を計算し、これだけ課税対象の所得がありますよ、と申告する制度。
よく脱税では、考え方の違いとか言いながら修正申告するけど、あれはこの確定申告の手続きの話なのだ。
控除されると思っていたり、必要経費で落とせると思っていたらそうではなくて課税対象の収入に区分される、ということなんだよね。
もっと悪質なのに所得隠しなんてのもあるけど。
まだまだ使いづらいみたいだけど、電子申請も一部できるみたい。
確定申告をすると、税金として過分に払っていたお金が返ってくることがあるのだ。
これが還付金。
でも、きちんと自分で確定申告をしないともどってこないので、注意と勉強が必要なのだ!
年末調整で計算するので有名なのは配偶者控除や扶養控除、生命保険料控除などなど。
具体に年末調整の作業をするのもこれらなのだ。
配偶者控除でよく言われるのは、パート収入を103万円以内に納めるという「103万の壁」の問題。
103万円を越える収入があると配偶者控除からはずれるんだよね。
なので、むかしのパートはたいてい年収100万程度に抑える例が多かったのだ。
ただし、民主党のマニフェストでは子ども手当の財源のために配偶者控除を廃止する方針がしめされているんだよね。
同じく子ども手当の財源のために縮小が検討されているのが扶養控除。
こちらは配偶者以外の扶養家族で、年間所得が規定額より少ないと適用されるんだよね(自己収入が多いとそもそも扶養家族と見なされないのだ。)。
このふたつは年末調整で扶養家族の所得証明が求められ、控除の対象になるかどうかがチェックされるのだ。
でも、最近問題になっているのは、この二つの控除がなくなると、子どもが少ない家庭ではかえって負担増になるという問題。
現金がないからいまいち現実感がないけど、税金が免除されていた額の方が子ども手当として給付される現金より大きくなるということだよ。
生命保険料控除は、生命保険の保険料等に支払った金額のうちの一部が控除対象になるというもので、年末調整の時期になると保険会社から保険料の支払い証明書が送られてくるのだ。
これを添付して申請すると、年末調整で所得税や住民税から控除してくれるんだ。
一方、多額の医療費を払った場合などの医療費控除は自分で確定申告をしないといけないのだ。
大きな手術などをした場合は対象になる可能性があるので、いろいろと調べてみると還付があるかも。
生命保険等に入っていて、そこからお金が給付されている場合は、その分を除いて計算する必要があるのだ。
けっこうわかりづらいので、まずは国税庁のHPで説明を見るのがよいかも。
もともと日本の源泉徴収は、戦費を効率よく集めるために1940年にナチス・ドイツの例にならって導入されたものだそうで、その徴税効率の高さから、多くの先進国で現在でも導入されている制度なのだ。
米国でも第二次大戦中に導入されたとか。
徴税する方は各個人ではなく、その個人に給与を支払っている事業者だけを相手にすればいいので楽だし、とりっぱぐれも少ないよね。
ただし、いつの間にか税金を払っているので、いまいち納税の実感が薄れるという問題もあるんだ。
確かに、消費税なんかと違って、給料から天引きで支払われていると、トータルでどれだけ納税したかって実感がつかめないよね(>_<)
とまあ、ざっと見た感じはこういうことなのだ(笑)
自分については課税対象の所得がどれだけあって、という計算なんだけど、源泉徴収ではそれすらも機械的な手続きで事業所でやってもらえるんだよね。
手続きは毎度悩むけど、確定申告に比べるとはるかに楽ではあるのだ。
でもでも、やっぱりどれだけ税金払っている、という納税意識は薄いから、一度は確定申告に挑戦してもよいのかもね。
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