タッチ、タッチ、ここにタッチ♪
4月になって4年間使い続けていた携帯を機種変更し、スマートフォンを導入したのだ!
まだ「便利ぃ~♪」というよりは、使いにくいなぁ(>o<)という感じだけど、最低限の操作は覚えてきたよ。
でも、まだぎこちないのはタッチパネルの操作。
指が太いからか、なれていないからか、ミスタッチが多くて関係ないものを選択することがしばしば。
これが一番いらつくね。
最近はスマートフォンやタブレット型端末が注目されがちだけど、もともとは駅の券売機や銀行のATMなんかに使われていたよね。
意外と歴史はあるけど、大画面じゃなくても使えるようになった、画面の鮮明度が上がった、っていうのが今般の躍進の肝みたい。
ま、券売機やATMだったら最低限の認識でもよいわけだからね。
基本的な原理としては、画面表面に接触される或いは表面が押されることでその位置を認識しているのだ。
ここで重要なのは、その信号発信・認識機構は画面の裏側にあるので、薄く透明である必要があるのだ!
薄く、透明度が高くなるほど、画面の鮮明度も上がるわけ。
タッチパネル式の場合、画面を見ながらの操作が直感的でわかりやすいとか、ソフトウェアの更新でボタンの並びなどに自由度を盛らせられるなどのメリットがある一方、画面が汚れると認識が悪くなる、「押した感」がないのでミスタッチや入力のぎこちなさが出てくる、視覚に障害を持った人には対応していない、というデメリットもあるんだ。
最近はこういった特徴を理解した上で発展が続いているそうだよ。
もともとのタッチパネルは、画面の裏に碁盤の目状に小さな電極スイッチが並んでいて、指などで画面を押すと、その後ろにあるスイッチが押され、どの位置が押されたかがわかる仕組みだったのだ。
これはマトリクス・スイッチよう方式で非常にわかりやすいけど、初期の電子手帳などに使われていただけで今ではほとんど使われていないんだって・・・。
というのも、スイッチの並び方次第で認識の制約が出てくるし(画面の構成をスイッチの並びに合わせる必要がある。)、もともとおおざっぱにしか位置を把握できないのだ。
それでも、透明電極スイッチがないと実現しない技術なので、ブレイクスルーではあったんだけど。
現在の多くの携帯電話に使われているのは2枚の透明電極がプリントされた膜(抵抗膜)を使う抵抗膜方式。
膜の間にスペーサーをかまして隙間をあけておいて、画面に触れたときだけ膜が少しゆがんで2枚の膜が接触して電気が流れるようになっているのだ。
で、その電気が流れた箇所を認識するわけ。
実際には片方の膜だけに電圧をかけておいて、接触するともう片方の特定の場所に電圧が検出される、という仕組みなのだ。
でも、この場合、計測された電圧で膜状の相対的位置がわかるだけなので、画面が大きいと位置特定精度は下がってしまうのだ。
でも、携帯電話くらいの大きさならかなりの高精度で位置特定できるので、スマホには向いているわけ。
今ではかなり廉価に作製できるようになったので普及しているんだって。
ただし、透明電極が比較的硬いのに対して膜のゆがみを使うので、どうしても寿命が短いのだ。
特に、どうしてもタッチパネルって反応してくれないときに強く押しがちだから・・・。
また、2枚の透明電極の膜をかませるので、どうしても鮮明度は落ちるみたい。
圧力だけを検出するので指以外でも反応してくれるのはいいんだけどね。
その透明度の低さと寿命の短さを克服したのが表面弾性波方式というもの。
ガラス基盤の周囲に圧電素子をつけておいて、振動波を発生させておくのだ。
この画面表面に指などが触れるとそこだけ波が吸収されたり、跳ね返ったりするわけ。
その波の吸収や反射は電圧の違いとなって圧電素子に認識されて、逆にどこをさわったかがわかるわけ。
これはガラス基盤そのものなので透明度も高く、構造もしっかりしているので寿命も長いのだ。
指以外で抑えてもかなり認識してくれる(ただし、手袋や爪はダメ)などメリットも多いんだけど、いかんせん高くて重いので、なかなか使いどころが難しいんだよね。
ちまたで大人気のiPhoneで使われているのは静電容量方式というもの。
コンデンサーに電圧をかけるとコンデンサの両側に正負の電荷がたまるけど、それを静電容量というのだ。
この静電容量はコンデンサを構成する物質の導電性(電気の通しやすさ)で変わって、金属のような導電性が高いものでつなげば電子がそのまま電流として流れてしまうのでコンデンサーには為らず静電容量は0。
逆に絶縁体のような電気を通さないものにすれば電荷が多くたまって静電容量が上がるのだ。
iPhoneで実装されているのは投影方式というもので、ガラスやプラスチックなどの絶縁体フィルムの下に透明電極、さらにその下にIC基盤がある構造で、絶縁体の膜に指などが触れると、そこだけ少し導電性が上がるので電圧が変化するのだ。
それをフィルムの下にある透明電極が検出し、位置を特定するわけ。
電極のパターンを複雑にしておくと多点検出(複数箇所さわったときに別々に認識できる!)が可能なのだ。
その代わり、電極の抵抗が大きくなるので大画面には向かないのだ。
むかしは高価だったけど、製造技術の構造で割と安くできるようになったので、小型のiPhoneに採用されたんだそうだよ。
多くのタブレット型端末にも使われているみたい。
このほかにもいろいろと方式があるようだけど、代表的なのはこんな感じなのだ。
ボクも使っているINFOBAR C01はおそらく静電容量方式のマルチタッチだよ。
そんなこと言われても使っている間はわからないけどね(笑)
本当はよくわからないことも多いけど、なんとなくさわっただけで動く仕組みがわかったような気がするから、まいっか、かな?
ちなみに、タッチパネルの基幹とも言うべき透明電極に使われているのがITOこと、酸化インジウムスズ、というもの。
透明なフィルム状に電子回路をプリントするんだけど、普通の金属を使うと線が出てしまうよね。
このITOは可視光領域の透過性がとても高いので、フィルムに蒸着させるとほぼ透明なのだ!
でも、しっかり電気は通すので、フィルム上で透明な回路が構築できるというわけ。
ただ、実際には完全に透明ではないので、ちょっとは可視光を遮ってしまうんだけど。
また、インジウムはとても高価な物質で、安定供給が危ぶまれているし、物性として硬くてもろく、薄膜を作るときも真空でないと行けないなど製造過程もコスト高なので、代替物質の開発も盛んなのだ。
いくつか候補はあるみたいだけど、実際に使われ始めたのは透明な導電性ポリマー(白川博士がノーベル賞を受賞したやつだよ。これのおかげで折りたたみ式の携帯電話が実現したのだ。)を銀行のATMなどに使った例。
半導体レベルなので導電性が低く、位置特定精度は低いんだけど、柔軟性があって耐久力があるので、定型的な操作しかしないATMなんかには使えるのだ。
製造工程も環境に優しく安価なんだって。
今後はこういうのに変わっていくのかも。
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