暑さ寒さも風次第
東京が寒波で冷え込んでいる!
北米で死者まで出した寒波が日本にも降りてきているんだよね。
なんでも、温暖化の影響でジェット気流が弱くなっていて、通常ならそこまで南下してこない寒波が降りてきているんだとか。
温暖化なのに逆に寒くなるとは・・・。
で、この寒波で特に寒く感じるのは「風」なんだよね。
冷たい、乾いた来たよりの風が吹くと、芯から冷えるのだ(>o<)
天気予報で気温だけ見ていてもダメで、風とか湿度とかを気にしないと、この時期の寒さ対策はできないよね。
いわゆる、体感温度というやつなのだ。
夏に話題になる不快指数も同じような考え方だよ。
気温は文字どおり大気の温度、すなわち、大気中の空気分子が持つ熱エネルギーなわけだけど、同じ気温でも暑く感じたり、寒く感じたりするんだよね。
これが体感温度というもので、これはもともと人間が体温をほぼ一定に保つ機能を持っていることに由来するのだ。
例えば、暑いときも寒いときも影響してくるのが湿度。
人間の体の表面からは常に水蒸気と熱が発散されているんだけど、その水蒸気のもとは体表面の水分=汗。
湿度が高い状態だと汗が蒸発していかないので、気化熱により体から失われていく熱が減るのだ。
逆に湿度が低いと蒸発しやすくなるので、気化熱でどんどん熱が奪われていくよ。
高温多湿がねっとりした暑さなのはこのためで、いくら汗をかいても流れ落ちるだけで蒸発していかないから、大して熱が発散できないのだ。
ここにうちわや扇風機で風を当ててあげると、汗が蒸発しやすくなって気化熱で熱が奪われていくので涼しく感じるよ。
夏の不快指数は湿度の影響を見ているものなのだ。
上州名物のからっ風のような乾燥した風は、汗の蒸発を促すので体から熱を奪っていくのだ。
また、人間の体は常に体温を保つようにできているけど、それによって自分のまわりの空気をあたためているんだよね。
ダウンジャケットなどはこの体表面のあたたかくなった空気と外の冷たい空気の間を遮断して保温するんだけど、風が吹くと、せっかく体のまわりにできていたあたたかい空気の層が崩されるので、冷たい外気に直接触れることになるのだ!
これもあって風が吹くと寒く感じるんだよね・・・。
一般には、風速毎秒1mの風で体感温度は1度下がると言われているくらい。
ウィンドブレーカーのように薄手の生地でも風を防ぐだけであたたかく感じる理由はここにあるのだ。
冬の寒くて風の強い日に、ちょっと風が防げるだけの場所に避難してもだいぶあたたかく感じるんだよね。
さらに、実は頭部からは多くの熱を発散しているので、帽子をかぶるとかなりの防寒対策になるんだって。
街中にいるときはそんなに問題にならないけど、冬山登山なんかの場合は大きくきいてくるらしいよ。
帽子の着用は必須で、あまりに強い風が吹いてきたら風が防げるところに避難するのが大事なのだ。
そうしないとどんどん体温を奪われ、体力が低下していってしまうよ。
もう一つの要素は日射。
夏の直射日光はとにかくじりじりと熱いし、冬の日射しはぽかぽかとあたたかいよね。
まさにこの効果で、太陽光に含まれる赤外線の効果なのだ。
気温の場合は、太陽光により地面があたためられ、その地面からの放射熱であたためられるので、タイムラグが生じるんだよね。
地面があたたまるのに1時間、そこから空気があたためられるのに1時間で、約2時間の遅れ。
なので、もっとも太陽光が強い南中時から2時間遅れで気温がピークになるのが普通なのだ。
人間の体の場合は直接赤外線から熱を受け取れるので、その地面をあたためるのと同じタイミングで熱を感じるわけ。
日射の強さは気温に影響していないわけじゃないけど、タイムラグがあるので体感温度としては先取りすることになるのだ。
実際に体感温度は計算する式はいくつかあるみたいだけど、感覚的な部分もあるのでなかなあ数値で表すのは難しいみたい。
不快指数のように数値化せずに、体感温度として2~3度低く感じる、なんて表現するのもそのためだろうね。
とにかく、空気が乾燥していたり、風が強いときはより寒く感じるし、さらにくもりで日射が少ないとそれが加速されるので、防寒対策を強化しないといけないのだ。
ま、それだけわかっていれば、実行上はこまらないよね(笑)
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