木を喰らふ
わりと有名な雑学として、シロアリはアリではなくゴキブリの仲間、というのがあるのだ。
アリやハチのような女王を頂点とするコロニーを形成する社会性昆虫の代表選手だけど、「目」レベルで違うんだよね。
ちなみに、哺乳類のアリクイはアリもシロアリも食べるようなのだ。
ゴキクイじゃ動物園で人気でないよね・・・。
さて、そんなシロアリは日本のような木造建築中心の社会では非常に迷惑な害虫。
いつの間にか家がボロボロにされてしまうのだ。
これは、シロアリの仲間がもともと植物遺体を食べる昆虫だから。
そう、木材は樹木の死体を加工したものなんだよね。
シロアリが木材をかじって生活できるのは、セルロースを分解できるから。
このセルロースの分解というのが実は厄介で、多くの動物は自分でセルロースを分解することはできないんだよね。
カタツムリのような会の仲間は自分で消化できるらしいけど、哺乳類の草食動物は共生最近に分解してもらって栄養を取り出しているんだよね。
ウシが反芻するのは効率よく分解してもらうためだし、げっ歯類の中でも草食のハムスターの盲腸が異様に長いのは微生物にセルロースを分解してもらう必要があるから。
で、シロアリの場合も、腸内の共生細菌の力を借りて分解しているんだって。
ただし、シロアリの場合は自分で消化酵素を持っている仲間もいるようだけど。
とはいえ、まずは微生物にセルロースを分化してもらう、というのがメインみたい。
で、日本で困ったちゃんの害虫であるヤマトシロアリは「下等シロアリ」と呼ばれるもので、とにかく大きく強力なあごで硬い木材を細かくかみ砕き、腸の中で微生物にセルロースを分解してもらって栄養を摂取するのだ。
森の中の朽ちであれば問題ないんだけど、街中で木造住宅の柱でそれをやられると困るわけだよね。
人間の一方的な都合でしかないけど。
逆に、森の中では、朽ち木を分解してくれるという重要な役割を担っているのだ。
そもそも、セルロースは化学的にかなり安定なぶっしるで、だからこそ、木造建築だったり紙だったりが歴史の中で残っていくわけだけど、森の中でいつまでもセルロースが分解されずに残っていたら植物の遺体で埋まってしまうわけで。
こういう分解作用は重要だし、分解されたのちは他の植物の肥料になったりもするからね。
自然の摂理の中で必要な存在なのだ。
ちなみに、イエシロアリが「下等シロアリ」とすると、「上等シロアリ」もいるわけ。
国内でいうと、八重山諸島に生息するタイワンシロアリなんかがそう。
このシロアリは賢くて、巣の中でキノコを栽培し、そのキノコを食べているのだ。
そう、農業をするアリなのだ。
下等シロアリがセルロースの分解に協力してもらっている微生物は原生生物(バクテリア)が多いみたいだけど、こっちはキノコ、すなわち真菌であるカビと共生しているのだ。
しかも、体内ではなく、体外で。
そういうアリがいることは知っていたけど、「アリ」ではなくて「シロアリ」だったのか。
やっぱりゴキブリの類の方が賢いのかな?
アリは他のアリの出したg\フェロモンをたどることでえさ場に行きつくだけというけど、ゴキブリは迷路学習も得意だとかいうし。
憎まれっ子世にはばかるだなぁ。
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