容赦なく重い
栃木県で起こった強盗殺人事件が衝撃的だったのだ。
トクリュウ案件なわけだけど、16歳の少年がバールのようなものでめった刺し・・・。
話を聞いていてかんり残虐性が高い事件なんだよね。
で、本来的には「強盗殺人」になると「死刑又は無期拘禁刑」になるのだけど、それが少年法で「割引」されるのか、などが話題になっているわけだよね。
最後は司法で決することだけど、ネットであふれている意見では「悪質なのできちんと報いを受けるべき」という感じで、少年法で保護しても構成できないのであないか、という見方のよう。
それはそれとして、いわゆる少年法によって刑事罰がどうなるか自分でもよくわかっていなかったので、ちょっと調べてみたよ。
まずは刑法で量刑の重さの確認。
刑法上最も重い刑罰になっているのは81条に規定されている「外観誘致」で「外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する」なので、死刑しか選択肢がないのだ。
ギルティ=死刑ということだよ。
これに次ぐのが「強盗殺人」なんかも該当する「死刑又は無期拘禁刑」というやつで、死刑にはしないまでも刑務所からは出さない、というもの。
これに該当するのは、77条の内乱罪(首謀者)、126条の汽車転覆等致死(鉄道などを脱線させて人を死なせる)、240条の強盗殺人(強盗致傷なら無期又は六年以上の拘禁刑)、241条の強盗・不同意性交等致死(強盗したうえで暴行もして死なせた場合)の4つのみ。
強盗致死というのはそれほど「悪い犯罪」という扱いなのだ。
刑法第14条の規定で刑の軽減について限度が定められていて、いわゆる情状酌量により刑を減じる場合も「死刑又は無期拘禁刑」の場合は30年の拘禁刑までしか軽減できないよ。
で、その軽減する場合は、「強盗殺人」だったのか、「強盗致死」だったのかが問題になるわけ。
「強盗殺人」と「強盗致死」の違いは、最初から殺意を持って殺そうとしている場合は「強盗殺人」、殺そうとは思っていなくても強盗行為の間にけけがをさせて結果的にその人がなくなった場合が「強盗致死」になるのだ(けがしただけなら「強盗致傷」)。
なので、裁判においては殺してから金品なりを奪おうとしていたのか、金のありかをはかせるために暴力をふるった結果なくなってしまったのか、というところを認定することが必要なんだよね。
さすがにバールでめった刺しっていうのは「殺意がなかった」とは言えないのではないか、ということで、今回は「強盗殺人」だよね、という雰囲気になっているんだよね。
20歳以上の大人だとこれだけなだけど、今回は実行犯1が6歳の少年ということで少年法が入る込んでくるのだ。
すでに成人年齢は18歳になっているけど、少年法でいう少年は「20歳未満のもの」と定義されているんだよね。
それだけだと成人年齢の見直しとずれてきていますので、改正少年法により18歳以上20歳未満は「特定少年」としてまた別の扱いをすることになったのだ。
少年ほどは守られないけど、「更生の余地」という観点で少しだけ20歳以上の人の場合よりは守られる仕組みなのだ。
ただし、「光母子殺人事件」を契機として、刑事責任をどこまで取らせるべきかはずっと議論されてきていて、現在の少年法では、18歳未満の「少年」は死刑はなし、無期拘禁刑も10~20年の拘禁刑にすることができる、という形で「割引」があるんだよね。
ただし、18歳以上の「特定少年」にはこの規定が適用されないので、成年年齢であれば刑事罰はきちんと負わせる、という形になっているよ。
今回は16歳なので死刑判決はないのだけど、刑法どおりの無期拘禁刑になるのか、少年法適用でそれが軽減されるのかがポイント。
少年法での軽減措置は「できる」規定なので、十分に更生の余地あり、将来ある少年に過度の刑を科すべきではない、と認められれば有期の拘禁刑になるわけ。
どうもアルバイト代は10万円だったみたいな報道もあるけど、それくらいの金額で人生を棒に振るような犯罪を犯してしまうんだね。
しかも、あんまりためらいなくやっているみたいだし、どう結論を出すことやら。
0 件のコメント:
コメントを投稿