2010/09/04

Wooden Fish

正座をしていると足がしびれるから耐えられるけど、単調なお経を聞いていると眠くなるよね(笑)
それに大きく貢献しているのが、あの単調なリズムを刻んでいる木魚。
ぽくぽくぽくとなかなか心地よい音なのだ。
最近は楽器としても使われたりするんだよね。

この木魚、実は読経のリズムを整えるだけでなく、眠気防止の意味もあるというのだ。
確かに音は大きいけど、リズムが単調だから心地よい響きになってくるんだよね・・・。
でも、魚はまぶたもなく、眠らないものと認識されていたので、居眠りせずにしっかり励め、という意味が込められているのだ!
とは言え、現在の木魚を見ると、魚っぽい鱗のモチーフはあるものの、必ずしも魚の形はしていないよね。
木製の鈴のような形で、施されている彫刻も竜だったりすることもあるのだ。
日蓮宗で大音声の読経の時に使う木柾(もくしょう)なんかも似たような機能のものだけど、こちらは完全に木製の鉦=柾で、音を鳴らすものに徹しているのだ。

この木魚が日本で広く使われるようになったのは江戸時代からで、そんなに古くはないのだ。
持ち込んだのは日本黄檗宗の開祖である隠元禅師。
中国の禅宗の大本山で、臨済宗を開いた臨済義玄さんの支障に当たる黄檗希運さんも住した黄檗山萬福寺では、魚板と呼ばれる魚の形をした板が使われているのだ。
これはたたいて音を出すことで、人を集める合図に使ったりするんだって。
禅寺では1日のすべての行為が修行で、いちいち動きが決まっているので、こういう合図が重要なのだ。

この魚板は、魚は目を閉じない=眠らない、ということと、魚の腹をたたくことで煩悩をはき出させるという意味が込められているらしいよ。
修行に精進する象徴として使われていたわけだけど、いつしか読経のリズムを整え、同時に眠気を覚まする楽器のような使われ方をするようになり、明代になると今の木魚の原型が完成していたようなのだ。
それは日本にも少しは伝わっていたようだけど、江戸時代に隠元禅師が持ち込むまではあまり広まらなかったみたい。
逆に、江戸時代以降は禅宗だけでなく、天台宗や浄土宗でも使われるようになったのだ。
ちなみに、黄檗宗では他にも仏具としていろんな楽器を使うことで有名だそうだよ。

魚は眠らないというのはまぶたがなく、目を閉じないからなんだけど、これは水中に棲む魚は目を乾燥から守る必要がないので、まぶたがなくてもなんとかなるのだ。
でも、サメの一部では瞬膜と呼ばれる目を守る半透明の膜があって、エサを食べるときなどは一瞬閉じて目を保護するのだ。
これは物理的な刺激から守るため。
まぶたは皮膚と連続的で開閉可能な目を保護する器官で、皮膚と目の間にある瞬膜とは別物なのだ。
まぶたが上下に動くことが多いのに対し、瞬膜は水平に動くことが多いのも特徴なのだ。
カエルなんかだと、まぶたと瞬膜の両方があることもあるのだ。
カラスも瞬膜を持っていて、光っていた目がくもった瞬間が瞬膜が閉じたタイミングなのだ。

ちなみに、魚は眠らない、というのは厳密にはウソなのだ。
目を閉じない、というか、閉じられないだけであって、「原始睡眠」という脳が体を休ませている状態はあるのだ。
人間で言うとレム睡眠にあたるようなもので、この間は泳ぎ方も「覚醒」状態とは違うんだよね。
こっくりこっくりじゃないけど、沈んでは浮かび直し、といった動きをするよ。
金魚なんかを飼っていると時々見られるのだ。

マグロやカツオなんかは体の構造上泳ぎ続けないとえら呼吸できないので、休息しているときも止まれないのだ。
なので、ぶつ切りで意識が吹っ飛んでいるような状態を繰り返して、止まらない程度に体を休ませるわけ。
隠れてじっとしている魚も「寝ている」のかもしれないね。
ということは、目を開けながら寝るのは木魚の意味合い的には許されるのかな?
たまにそういう人を電車で見かけたりするけど(笑)

2010/08/28

あめちゃん

職場のおみやげで「フグ雑炊ドロップ」というのがあったのだ。
これはまさしくその味で、しゃれにならないもの・・・。
よくそんなものを本当に作るよ、味見しないのかな?、なんて思うよね。
で、気になったのが、「ドロップ」というもの。
いわゆるキャンディとは何が違うのか。
気になったので、調べてみたよ。

ドロップはハードキャンディの1種類で、砂糖80%、水飴20%の基材を140~150℃で煮詰め、そこに酸味を加えるクエン酸や香料、着色料などを加えて冷やしかためたもの。
非常に単純な材料で作られたあめだったのだ!
水飴と混ぜるところがポイントで、こうすることで砂糖の再結晶かがふせげて、透明感を残したままかためることができるんだって。
確かに色がきれいだよね。

もともとはオランダに甘草を使ったリコリス菓子の「ドロップ」というのがあって、それが語源と言われているのだ。
通常欧米のリコリス菓子は紐状だけど、オランダのものだけは動物やコインなどいろんな形にかためたもので、本場オランダでは親しまれているんだって・・・。
日本人にはリコリスの味と香りは苦手とする人が多いけど。
で、このいろんな形状にかためるところから名前が来ているのではないか、と言われているそうだよ。

じゃあ、キャンディは何かというと、砂糖や水飴を主原料とし、煮詰めた後に冷やしかためたお菓子の総称みたい。
かちっとかたくかためたものがハードキャンディ。
ドロップのほか、ペロペロキャンディのロリポップや、三温糖とバターを煮詰めたものをナッツと混ぜてかためたタフィやバタースコッチなんかがこれにあたるそうだよ。
やわらかくかためたものがソフトキャンディで、キャラメルやマシュマロ、ヌガーなどはこのソフトキャンディになるのだ。
ボンタン飴や森永ハイチュウもソフトキャンディだよね。

タフィなんかはキャラメルに近いような気がするけど、がりっと歯が砕けるかと思うほどかたいこともあるから「ハード」なのかな?
バタースコッチはとろっとしたソースのイメージだけど、かたく作ったチップもあるそうなので、やはりかたいものなのかも。
ちなみに、タフィとバタースコッチの違いはどこまであたためたかで、バタースコッチの場合はとろみがつく程度にまでしか加熱しないのに対し、タフィはカラメル化が起きるまで加熱するのだ。
なので、タフィの方が苦みと風味が出るわけ。
もともとタフィやバタースコッチの茶色は主に三温糖の色なんだけど、キャラメルの場合はカラメル化した砂糖の色で、さらに、バターでなく生クリームを加えるのでよりやわらかいのだ。

翻って、日本の飴がどうかというと、けっこう歴史が古いみたいなんだよね。
砂糖自体はむかしの日本では超貴重品だったので、基本はデンプンを酵素で分解して糖化したものが使われていたようなのだ。
今でも麦芽水飴というのがあるけど、それと同じように、米を発芽させ、その発芽した芽に含まれる酵素でデンプンを糖化して作っていたのではないか、と言われているよ。
これを精製していくとできるのが水飴。
むかしはこれも貴重品で、それで「附子(ぶす)」なんて狂言が生まれるのだ。
これはかくしておいた水飴が食べられないように毒だと言ってうそをつく話だよね(砂糖と言われるけど、どう考えても動作的に水飴をなめているのだ!)。

江戸時代くらいになって砂糖が手にはいるようになると、この水飴に少量の砂糖を加えて練って作るさらし飴が登場するんだよ。
これはよく寝ると空気が入り込んで白くなるのだ。
柔らかいうちに棒状に丸めてトントントンとこぎみよく切るのだ。
今でも神社やお寺の前ではそういう飴屋さんがあるよね。
ちなみに、やわらかいうちは加工が可能なので、飴細工にしたり、金太郎飴にしたりと色鮮やかにできるんだよ。

日本的な飴と思われるべっこう飴はもっと後の時代に出てくるもので、これは砂糖水(ザラメを水に溶かしたもの)を熱してから冷やしかためただけのもの。
加熱しているときにカラメル化が起きるので、黄金色に色づくのだ。
これがべっ甲の色に似ているのでべっこう飴と呼ばれるんだ。
色づいてから型に流し込むだけだけど、自分で作ろうとするとけっこう難しいんだよね。
焦げ付いたり、色がきれいにつかなかったりするのだ。
色がつかないと風味もないので、おいしくもないのだ。

というわけで、実はあめの世界も奥が深いみたい。
口ざみしいときについつい口に入れてしまうあめだけど、これは何のあめかな?なんて思いをはせると、食べ過ぎずにすむかも(笑)
いろんなあめで舌触りが違ったりするけど、それも長年の工夫の上に立っているんだねぇ。

2010/08/21

希釈でまろやかに

ここ最近はハイボールがはやっているみたいだねぇ。
一時期地酒や焼酎がはやったけど、不況だからか、安くて酔えるお酒に人気が集まってきたのかな?
宣伝がうまくいったというのもあるんだろうけど。
サントリーでは急激に消費量が増えたので角瓶の出荷量を制限する措置までとりだしているのだ。
ウィスキーの場合は熟成に時間がかかるので、すぐに生産量を増やせないという問題があるんだよね。
企業側としては、売れるのはうれしいけど、ということで痛しかゆしなのかも。

で、その最近のハイボールだけど、これはウィスキーをソーダ(炭酸水)で割ったもの。
広義にはアルコール度数の高い蒸留酒を炭酸水やソフトドリンクで割ったカクテルの総称なんだそうけど、日本では完全にウィスキーのソーダ割りだよね(笑)
ちなみに、酎ハイは焼酎をソーダで割ったもので、焼酎ハイボールなので酎ハイなんだとか。
でも、ハイボールを広義の意味で使う例は他にはあまり見ないのだ。

ウィスキーはアルコール度数が高いこともあって、もともとそんなにアルコールに強くない日本人としては、水割りやソーダ割りで飲むのが好まれているんだよね。
ところが、これはおよそ日本独特の飲み方で、海外ではストレートかロック(オン・ザ・ロック)が一般的な飲み方のようなのだ。
それをちびちびやるのが本道で、飲みやすくしたハイボールは「カクテル」という扱いなんだろうね。
むしろ、日本では、ウィスキーは割って飲むのが普通だから、「カクテル」扱いしたくないんだろうね(笑)

でもでも、この「割る」という行為はアルコール度数を薄める以上にメリットもあるのだ。
薄めることで飲み口がすっきりして飲みやすくなるんだけど、それとともに、アルコールの強い香気を弱め、ウィスキー独特の風味を楽しめる、ということもあるのだ。
ストレートで飲む場合もチェイサーで水を続けて飲んだりすることで、アルコールの香気を洗い流してウィスキーの風味を楽しむものだそうなのだ。
水割りの場合、水との配合比率でいろんなまろやかさ、飲みやすさに調整できるんだけど、ウィスキーの風味が際だつ黄金比というものがあるようなのだ。
ソーダ割りのハイボールの場合はさらに清涼感・爽快感がまして飲み口がさっぱりするというわけ。
暑い時期にはただの水割りより魅力的かもね。
で、ロックの場合は、徐々に氷が溶けていくので味の変化が楽しめるので、一粒で何度もおいしい、という飲み方になるのだ。

同じようにいろんな割り方をする熟成させた蒸留酒と言えば、沖縄の泡盛(古酒)があるよね。
泡盛は現地でもあんまりストレートで飲むことはなくて、割って飲むのが一般的。
やっぱり割り方に黄金比があって、泡盛の風味がもっとも引き立ち、甘みを感じる割り方があるらしいのだ。
普通の蒸留酒だと雑味を除いてアルコール度数を高めているだけなので、その引き立たせる風味があまりないので気にならないわけだけど、ウィスキーや泡盛のように熟成させる蒸留酒ならではなんだよね。

ところが、ウィスキーと泡盛ではまったく熟成の中身が違うんだよね。
ウィスキーは蒸留したての透明なものを樽に入れて熟成させるのだ。
そうすると、樽に使われているオーク材などからタンニンやリグニンなどのポリフェノールが溶け出していって、色と風味がついていくんだ。
重要なのは、風味を与えるのは樽なので、どの樽で熟成させるかが重要なわけ。
一報、泡盛はウィスキーほどには蒸留が進んでいなくて、まだ中には多くの雑味(エタノール以外のアルコールや脂肪酸エステルなど)が含まれていて、これが熟成過程で独特の風味を出していくわけ。
分解したり、結合したりとゆっくりと化学反応が進んで、味や香りのもととなるんだ。
泡盛の場合はかめに入れて熟成させるけど、内部の成分が熟成していくので、どのかめで熟成させるかは問題にならないというわけ。

同じ蒸留酒でもウォッカやジンなんかの徹底的にアルコール度数を高めるとカクテルの原料として使われるのが多くなるよね(ロシア人はウォッカをぐいっといくみたいだけど・・・。)。
一方、ラムやテキーラなんかはウィスキーと同じように樽で熟成させてから楽しんだりするのだ。
日本の焼酎はまだ風味が残る程度の蒸留なので、その風味を楽しみつつ、ストレートだったり、お湯割り、水割りで飲むよね。
これがブランデーまで行くと、その高貴な風味を楽しむためにストレートで飲むのが原則になるのだ。
というように、同じ蒸留酒でも飲み方は様々。
むかしから人類はアルコールを楽しむためにいろいろと工夫してきたんだなぁ、と感心するよ。

2010/08/14

Bon Vacation!

世間はすっかりお盆休みシーズンだねぇ。
街中から人は減り、帰省ラッシュのニュースが流れているのだ。
かくいうボクも今回はこのお盆の時期に夏休みを取得しているのだ。
お仕事の相手先もお休みのことが多いから休みやすいんだよね。
なんだかんだでまだ国民的な季節行事なのだ!

お盆というのは仏教で言う盂蘭盆会(うらぼんえ)から来ているもので、祖先の霊がもどってくるので、それを迎え、供養して、また送り出すというのが一連の流れ。
一説には、釈迦の十大弟子の一人、神通第一と言われた目連尊者が夏の修行(夏安吾)の最中に亡き母親の姿を探したところ、餓鬼道に落ちていることを発見したことから始まるのだ。
それをどうしたら救えるかとお釈迦様に相談すると、安吾の最後の日(解夏の日)にすべての比丘(仏教の修行者)に食べ物を施せば母親にも届くだろう、と教えられ、すべての比丘に布施をしたところ、餓鬼道にいた母親の口にも食べ物が届いたんだとか。
これが施餓鬼とも言われる所以だよ。
この話は中国で成立した偽経にあるものなので、中国由来なんだそうで、インドでは盂蘭盆の習慣はないんだって。

もともと中国では初春と夏の盛りに二度祖先の霊をまつる習慣があったようで、その夏の祖霊供養の習慣が仏教とまざってできたのが盂蘭盆なんだと考えられているようだよ。
中国の習慣は広く東アジアに広まるので、これは日本にも入ってきていて、さらに仏教とともに盂蘭盆が入ってくると、日本で独自に進化した夏の祖霊供養の民俗習慣と、仏教とともに入ってきた盂蘭盆が習合して現在のようなお盆になったのだ。
そういう意味で、仏教色が強いけど、純粋な仏教行事とはいえないんだよね。
お墓参りやお経をあげたりするほかにもお盆の行事があるのにはそういう事情があるのだ。
ちなみに、初春の行事は後にお正月の民俗につながっていって、中国では爆竹を鳴らしたり、日本では門松を立てて年神様を迎えたりするけど、それももともとは祖先の霊の供養だったんだって。

お盆が特殊なのは他の夏の行事とも密接に関係していること。
特に夏祭りが行われる地域だと、盆踊りとお祭りは密接不可分だよね。
夏祭り自体は疫病が流行しないように祈ったり、収穫前にしっかり雨が降るよう祈ったり、逆に台風の被害がないように祈ったりするもの。
これももともとは祖先の霊をまつって、感謝の気持ちを表すとともに、そういう祈願をしていたのかもしれないのだ。
もともと日本の神様は祖先的な意味合いもあるから、神仏混淆の世界ではそれでよいのかも。

盆踊りは地獄での受苦を逃れた亡者が喜んで踊る姿を燃したなんてことも言われるけど、むしろ祈願の踊りと考えた方がすっきりするかもね。
雨乞いの踊りのようなものなのだ。
沖縄のエイサーも盆踊りの一種だそうだけど、太鼓や鉦を大音量で打ち鳴らすのは疫病払いのお祭りの特徴だよね。
東北のねぶたも疫病払いと言われるけど、こっちもお盆と大きく関係しているようなのだ。
秋田の竿灯祭りは豊作祈願だけど、やっぱりお盆と関係しているよね。
やっぱり夏祭りとお盆は民俗行事としてつながっていそうなのだ。
ちなみに、これらのお祭りや盆踊りはむかしでは一大イベントでは、田舎の地域では重要な出会いの場だったんだよね(笑)

お盆によく見るのは迎え火や送り火。
これは祖先の霊を迎え、送り出すときのもの。
京都五山の送り火も祖霊を送るものだそうだよ。
灯籠流しや精霊流しも同じ意味があるそうなのだ。
むかしは海の彼方に常世=あの世があるとも考えられていたので、川に流すという発想が出てくるのだ。
そして、お盆の名物と言えばキュウリとナスに割り箸をさした馬と牛。
来るときは馬に乗って早く、帰るときは牛に乗ってゆっくりと、という意味が込められているんだって。
ちなみにこれは精霊馬と呼ばれるのだ。

で、現在はお盆というと8月中旬、終戦記念日と同じ15日に当てられることが多いよね。
この前後がお盆休みシーズンとなるのだ。
でも、もともとは旧暦の7月15日で、それが新暦になると約1ヶ月ずれるわけだけど、そのまま旧暦の日付に合わせ続けると新暦では毎年日が変わってしまうので、そのまま1ヶ月ずらした8月15日固定されるようになったんだ。
今でも旧暦の7月15日に旧盆をやる地域もあるよね。
さらに、新暦の7月15日という地域もあたりするから混乱するのだ。
とは言え、なんとなく、8月中旬、夏休みも折り返しを過ぎて、そろそろ休みも終わるなぁ、と思いをはせるこの時期がお盆っぽいよね。
お盆が終わるとヒグラシも鳴き始めて、夏の終わりを感じるのだ。
やっぱり日本人の季節感と密接に関連した民俗なんだね。

2010/08/07

清濁併せ呑む

最近韓国の濁り酒のマッコリがはやっているよね。
韓国料理屋さんだけじゃなく、普通の焼き肉屋さんでも見かけるようになったし、居酒屋でもときどき見かけるのだ。
特有の香りがあって苦手にしている人もいるみたいだけど、独特の甘みとほのかな酸味で飲みやすいとも言われているのだ。
アルコール度数もビール程度だからぐびぐびっといきがちだけど、濁り酒だけあって悪酔いしやすいので注意が必要なのだ(>_<)

韓国のマッコリと日本酒と同じお米のお酒で、麹でデンプンを糖化させてから酵母でアルコール発酵をさせる並発酵。
このとき、雑菌の繁殖を抑えるために乳酸菌発酵もさせているので、ちょっと酸味が出てくるんだ。
ただし、日本酒とは違って原料に小麦を加えることが多いんだとか。
芋焼酎のようにサツマイモからつくるマッコリもあるみたいだ。

発酵させたそのままを飲む生マッコリは微炭酸状態。
軽く発泡しているのだ。
その方がさわやかな飲み口と言われるけど、発酵が継続していて日持ちがしないので、加熱して発酵を止めたものが広く流通しているようだよ。
夏場に冷やしたものを飲むのが好まれているようだけど、この点はmかしの甘酒の飲み方に近いかも。
マッコリの方が発酵期間が長いのでアルコール度数が高いけど。

このマッコリに似ているのは日本のどぶろく。
どぶろくも甘みとほのかな酸味が特長の濁り酒だけど、すっきりした飲み口のわりにアルコール度数が高いのだ。
普通に上澄みをとって濾過して加熱処理すれば清酒にになるので、アルコール度数は日本酒並みなんだよね。
基本的に材料や起こっている発酵現象は同じなんだけど、作り方に工夫があるんだ。
どぶろくの場合、米と麹を複数回に分けて加えていく複発酵という方式で、これによりアルコール度数が高いお酒が造れるのだ。
一度発酵させたものにさらに麹と米を加えてさらに発酵させ、というのを繰り返すわけ。

マッコリと同じく、発酵途上では二酸化炭素が出てくるので、発泡性なのだ。
密閉した容器で作らないと雑菌が繁殖するおそれがあるけど、適度にガス抜きしないといけないんだ。
さらに、発酵を止めないので、早く消費しないと引用に適さないものになるので注意が必要なんだって。
と言っても、現在は酒税法の関係で勝手にどぶろくを作ると密造酒になるので、自分で作ることはまずないと思うけど。

このどぶろくの状態のものを静置しておくと白い沈殿ができるのだ。
これがもろみで、こしてから乾燥させると酒粕。
さらにこしたものを濾過して、「火入れ」と言われる加熱処理で発酵を止めると清酒になるのだ。
すごいことに、日本ではすでに平安時代には濾過して、火入れしてある程度の透明度を持った日本酒を造っていたようなのだ!
この火入れも難しくて、あまり高い温度で加熱してしまうと風味も飛んでしまうので、風味を極力残すように発酵を止める必要があるんだよね。
それを温度計なんてない時代から技術の伝承で培ってきた技なのだ。
日本は酒造を通じてむかしからすぐれた醸造技術を持っているというけど、本当にすごいんだよね(笑)

2010/07/31

今年は緊縮?

今週、いよいよ民主党政権で始めてとなる国の予算のシーリングが公表されたのだ。
民主党政権は昨年9月に発足したので、概算要求までは自民党政権でやっていたんだよね。
その後に予算案の見直しなんてのをやっていたけど、最初から予算を作るのは今回がはじめてなので注目を集めているという分けなのだ。
で、注目されるのはよいけど、国の予算プロセスってそもそもどうなんだっけ?、というのが気になるところでもあるので、ちょっと勉強してみたのだ。

国の予算は、政府が予算案を作り、それを国会が承認して決まるのだ。
米国なんかだと予算は法律として作られる仕組みなので、大統領が予算教書でプロポーザルはするんだけど、実際の予算編成は、それを踏まえて議会スタッフが作るんだよね。
上下両院で可決したものに大統領が署名すると予算が歳出法という法律としてと成立することになるのだ。
これが米国の予算が政治主導で作られる、と言われるわけ。
ただし、実際には大統領府(ホワイトハウス)内にある行政管理予算局(OMB)が各省から出されている要求を精査して作られている予算教書は細部までよくできているので、そこに議会としての「味付け」をするという感じみたい。
とは言え、大統領直属の部局が予算を作るというのは、これまた日本と違うのだ。

一方の日本はどうかというと、憲法上、予算は法律とは別の扱いを受けていて、憲法第86条で「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」とあるので、必ず内閣が案を作成し、国会に諮る必要があるんだ。
法律の場合は議員立法が可能だけど、予算はそうはいかないわけ。
当然、国会の審議で修正はできるんだけど、多くの場合、政府の作った予算案がそのまま承認されるのだ。
ここは米国とはもっとも大きく異なるところだよね。

予算については憲法でもうひとつ規定があって、憲法第60条で衆議院の予算先議と優位性が規定されているのだ。
法案だと衆議院でも参議院でもどちらの議員から審議を始めてもよいのだけど、予算案については必ず衆議院から審議を始めないといけないのだ。
また、衆議院の議決の優先についても、法案と予算は扱いが違うんだよ。
法案だと閉会期間を除き、参議院が衆議院で可決された法案を受け取ってから60日以内に議決をしないと参議院が否決したと見なされ、さらにその後両院協議会でもまとまらなかったときは、衆議院で改めて議決をして、3分の2以上の賛成があれば法案は成立するのだ。
一方、予算はもっと簡便で、参議院が衆議院で可決された予算を受け取ってから閉会期間を除いて30日以内に審議をしないときは、衆議院で可決した予算が成立するのだ。
これは予算がないと国の仕事ができなくなることに配慮した規定と言われているよ。

ちなみに、日本の会計年度は4月から始まるけど、それまでに予算が成立しない場合は前年度予算をベースとした暫定予算が組まれるのだ。
すべての支出が止められると国の仕事がまったくできなくなるので、新しいことは始められないけど、定常的にしなければならないお仕事は前年度予算ベースでできるようにするという制度だよ。
これは経済全体が混乱するということもあって、さすがにここ最近では見なくなったけどね。

以上は政府が年末に予算案をとりまとめて国会に提出してからの話で、その前に政府部内で予算案をとりまとめる作業があるのだ。
その最初がこの前閣議決定された「平成23 年度予算の概算要求組替え基準について」。
いわゆるシーリングで、国が予算案を作るときの基本的な考え方や要求の上限を設定するものだよ。
これがないとみんな青天井で要求してしまって、予算が膨張の一途をたどり、後で調整もしにくくなるので、あらかじめ要求額はここまで、と一定の制限を設けるものなのだ。
自民党政権では「概算要求基準」と呼ばれていて、それが鳩山内閣ではいったん廃止されたんだけど、やっぱり上限を決めないと予算がふくらむ一方だということで、「概算要求組替え基準」という名で復活したのだ。

各省では、春くらいから予算要求に向けて検討をして、シーリングが示されたところから具体的に数字の調整に入るのだ。
で、それを8月いっぱいでまとめ、各省で作った予算要求が財務省でまとめられるのが概算要求。
この時点ではまだ予算の詳細がつめられていないので、あくまでもシーリングの枠内で大まかなところを示している、という意味で「概算」と言われるんだよ。
9月からは、財務省が各省にヒアリングをし、予算要求の査定が始まるのだ。
そうして財務省が調整した結果作られるのが政府予算案。
最近では財務省による調整だけじゃなくて、官邸主導の名の下に「特別枠」が設けられていて、各省が概算要求するときに減要求させて浮いた分を原資として、重点分野に再配分するのだ。
今回は、原則として対前年度1割減という深掘りで、それを原資とした「1兆円を相当程度超える額」を特別枠に設定し、政策コンテストを実施して国として重点的に対応すべき分野に予算を再配分するのだ。
政策コンテストが具体的にどういうものかはまだ決まっていないみたいだけどね(笑)

で、現在はシーリング枠が示されたところで、これから各省が要求の検討を行いい、財務省で概算要求がまとめられるわけ。
年末までの間に「政策コンテスト」があるわけだけど、その前に民主党代表選がはさまるから、けっきょくどうなるのかな?
秋以降の動向に注目なのだ!

2010/07/24

暑中お見舞い申し上げます

昨日は二十四節気の大暑。
梅雨も明けて晴れの日が続き、夏の間でももっとも暑い季節と言われる約2週間が始まるよ。
その後の立秋を過ぎると徐々に暑さも和らぎ、徐々に過ごしやすくなっていくのだ。
で、この時期の名物と言えば暑中見舞い。

暑中見舞いは一つ前の小暑から立秋までの約1ヶ月間の暑中のうち、梅雨明け以降に出すものなのだ。
直接相手を訪問することもあるようだけど、基本的には手紙を出すのが一般的だよね。
年賀状ほど広まってはいないけど、くじ付きの「かもめ~る」なんかも販売されているのだ。
むかしの人は通信手段が限られていたからこういう季節の行事を大事にしていたけど、携帯電話も含めていつでも簡単にコミュニケーションがとれる現代では徐々に失われつつある文化だよね。
だからこそ、大事な人に出したいものでもあるんだけど。

ちなみに、立秋を過ぎてから出すのは残暑見舞い。
一番暑い時期は過ぎたとは言えまだまだ暑いので、ということで相手を見舞うという分けなのだ。
立秋って7月中にあるので意外と早いんだよね。
そういう意味では気をつけないと暑中見舞いと残暑見舞いを間違ってしまうのだ(>_<)

狭義では、ウナギでおなじみの夏の土用の期間、つまり立秋までの約18日間が暑中で、その間に相手の体調を見舞うのだ。
広義の暑中は約1ヶ月だけど、その間でも特に暑いのが夏の土用なんだよね。
梅雨が明けるのもこのころで、本格的に暑さを感じる時期なので、体調を崩しやすいのだ。
いわゆる夏バテというやつで、そうやって体調を崩す人が多いので見舞うのが本来の意味だよ。
で、夏バテにならないように栄養をつけようとこの暑い時期にウナギを食べましょう、となるのだ。
土用自体は、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれの直前の期間のことなので、「土用の丑」と言っても春夏秋冬あるわけだけど、やっぱりウナギを食べるのは夏の暑い時期、暑中の土用というわけなんだよね。

このころに気をつけたいのは夏バテだけでなくて、土用波もそうなのだ。
夏の土用の時期に見られるのでそう呼ばれているんだけど、一見おだやかな海なのに土用波にさらわれて沖まで流されてしまう、なんて事件がよく起こるんだよね。
土用を過ぎてからの海水浴には注意が必要なのだ。
この土用波、むかしから知られていたんだけど、その正体ははるか遠洋にある台風が起こす波のうねりが伝わってきたもの。
三角に波頭がとがっている並みは波長も短く、そんなに遠くまでとどかないのだけど、波頭に丸みがあって、波長が長い波のうねりは減衰しづらくて遠くまで届くのだ。
秋の手前が台風のシーズンだけど、やがってやってくる台風は遠洋ではすでに発生していて、その影響が土用波として先に来ているのだ。
夏の最盛期は太平洋高気圧が発達しているので台風が近づけなくてなかなか上陸しないだけで、南洋では熱帯性低気圧がたくさん発生しているのだ。

いずれにせよ、土用というのは季節の変わり目。
特に夏の土用は、体調を崩したり、気候も大きく代わったりするので、いろいろと気をつけたいのだ。
そういうときに、身の回りのお世話になっている人を気遣うっていうのはよい文化だよね。
すたれさせるにはおしいのだ。