2011/03/19

能と線

先週の大地震で福島では大変なことが起きているのだ!
そう、福島第一原子力発電所の事故・・・。
まだなんとか持ちこたえているけど、目が離せない状態なのだ(>o<)
で、この事故に関連して、新聞報道なんかでよく「放射能」とか「放射線」という言葉を見るようになったよね。
でも、実は必ずしも正確に使われなかったりするので、一度きちんとおさらいをするのだ。
正しい情報を得ることが何より大事だからね。

まず、誤解してはいけないのが放射能と放射線の違い。
放射線は放射性物質から出てくるエネルギーを持つ粒子の並や電磁波で、周りにあるものを電離させる(イオン化する)能力があるものなのだ。
それが靱帯に影響すると、タンパク質が破壊されたり、DNAが傷ついたりして傷害が発生するわけ。
で、その放射線を出す能力のことを放射能と言うんだよね。
よく「放射能漏れ」とか表現するけど、これは正しくなくて、「放射性物質漏れ」が正しいのだ。
一般には放射性物質のことを放射能と表現する傾向にあることから出てくるものなんだけど。

この手の話がわかってきたのは19世紀の終わり。
まさにキュリー夫人はこの分野の研究でノーベル賞を受賞しているのだ。
レントゲンさんによるX線の発見の後、ベクレルさんにより放射性物質であるウランの化合物を黒い紙で包んだ写真乾板の上に置いておくと感光する現象が知られるようになり、何かがウランから出ていることがわかったのが。
これがまさに放射線の発見で、この後、キュリー夫人と夫のピエールさんはいろんな鉱物から同じような放射線が出ていることをつきとめ、ポロニウムやラジウムを発見するんだ。
ここから一気に放射能の研究が始まるのだ。

歴史的に「何かが出ている」というところから始まったので、その「何か」である放射線を出す能力のことを放射能と呼ぶようになったんだ。
放射能の単位は国際標準ではベクレル(Bq)を使うけど、これは最初に発見したベクレルさんにちなんでいるんだよ。
ベクレルは1秒間に1つの原子核が崩壊して放射能が出す能力のこと。
以前はキュリー夫妻にちなんだキュリー(Ci)という単位を使っていたんだけど、これは1gのラジウムの持つ放射線を出す能力を基本としているのだ。
ベクレルでいうと1Ci=3.7×1010Bq=3.7MBqになるそうだよ。

ところが、放射線というのはいろいろ種類があって、有名なところでは、ヘリウムの原子核のアルファ線、電子のベータ線、高エネルギーの電磁波のガンマ線、中性子の中性子線などが知られているのだ。
放射能という観点で見るとどれでもいいからとりあえず放射線が出る、というところに着目しているんだよね。
放射能のサーベイに使われるガイガー・カウンター(ガイガー・ミュラー計数管)は筒の中に不活性ガスが封入されていて、それが放射線で電離されるときに出る電気で放射線を検知しているんだけど、放射線のエネルギーは測れないので、まさに放射能を計測しているのだ。

ところが、放射線は種類ごとにエネルギーが異なって、そのために影響度も違うのだ。
そこで、放射線が与えるエネルギーに着目した単位が放射線の強さを表すグレイ(Gy)。
1kgの物質が放射線により1Jのエネルギーを吸収したときが1Gy。
むかしは実際に気体1cm3にどれだけの電離を生じさせたかで定義されるレントゲン(R)という単位を使っていたんだけど、国際単位系に合わせるときにグレイが使われるようになったのだ。

さらに、人体への影響を評価するために、放射線の種類ごとの係数をかけるのがシーベルト(Sv)という単位。
今テレビでホットな(?)単位だよね。
ベータ線やガンマ線の場合は1なのでグレイ単位の数字と同じなんだけど、アルファ線だと20なので20倍になるのだ!
原子炉の中で大量に発生している中性子線の場合はエネルギーの大きさによって変わるんだけど、5~20なのだ。
ちなみに、放射線が人体に与える影響については文部科学省のHPにわりとわかりやすい資料「日常生活と放射線」があるよ。

でも、実はテレビではこの値は正確に表現されていないのだ(ToT)
報道で出てくる数字は線量率というやつで、単位時間当たりの放射線量を表す値。
一方で、人体に影響を与えるかどうかを評価するときは、実際に照射された放射線量で見る必要があって、さっきの資料は年間当たりの線量で書かれているよ(=年間当たりの線量率)。
報道でよく出てくる単位はシーベルト毎時(Sv/h)なんだけど、1時間その場に滞在するとそれだけの線量の放射線を浴びるということなので、線量で考えると、2時間なら2倍、30分なら半分で考えないといけないんだ。
ちゃんと積分値でどれだけの線量になるかを見ないといけないというのがポイントで、闇雲に数字が多きとか小さいとかで判断できないので注意なのだ!

加えて、外部被ばくと内部被ばくというのがあるんだよね。
外部被ばくというのは体の外に放射性物質が付着したり、体の外部にある放射性物質から出る放射線に当たることによる被ばく。
体に付着した場合は洗い落とせばよいし(これは報道では「除染」と仰々しく言っているのだ。)、外部の放射性物質の影響なら単純に離れればよいだけ。
内部被ばくは、放射性物質を含むほこりを吸い込んでしまったり、食べ物に含まれる放射性物質を摂取してしまった場合に起こる被ばくだよ。
すぐに体外に排出される場合もあるけど、ヨウ素なんかだと甲状腺ホルモンの材料としてのどにある甲状腺に貯まるし、ストロンチウムだとカルシウムの代わりに骨に沈着するので、けっこう長期間被ばくし続けるのだ。
でも、一般には、DNAやタンパク質が損害を受けても、生体は修復機構も持っているので、線量が小さくてすぐに体外に排出される場合は、外部被ばくより内部被ばくの方が影響が少ないと言われているんだ。
ただし、ヨウ素やストロンチウムのように長期間とどまり続けるものはずっと影響し続けるのでこわいんだよね・・・。

これでテレビで放射能や放射線の話が出てきてもだいたいどんなものかがわかるはずなのだ。
どれだけの時間を浴びるかによるので評価は難しいんだけど、額面上の数字の大きさだけに踊らされてはいけない、というのは重要なことだから覚えておかないとね。
なお、今のところ、避難地域より離れていれば、健康上影響があるレベルの放射線は確認されていないので、そんなに心配する必要はないみたいだよ。
もちろん、楽観視はできないんだけどね。

2011/03/12

宇宙の食事情

たまたまネットでおもしろいニュースを見つけたのだ。
それは、オーストラリアの醸造会社が、世界で初めて宇宙用のビールを製造・発売を開始した、というもの。
日本でもかつて「宇宙ビール」というのはあったけど、それは宇宙空間に持って行った酵母で発酵させたビール。
今度のビールは実際に宇宙空間で楽しむために開発されたビールなんだとか。
なんだこりゃ、ということで、少し調べてみたのだ。

もともとこの宇宙ビールを開発したいきさつは、宇宙空間では無重力(より正確には微少重力)の環境であるため、炭酸飲料が飲みづらいということなのだ。
炭酸飲料を飲むとゲップが出やすくなるけど、これが問題の本質。
地上では重力があるので液体部分は胃の中に残り、気体だけがゲップとして口から出てくるのだけど、宇宙空間では重力が希薄なために液体は下に残り、気体は上に出ていく、という「常識」が通用しないのだ!
液体も気体もまぜこぜで口から出てしまうというわけ・・・。
なので、ゲップが出にくいように炭酸を抑え、でも、ビールの風味は残して、というコンセプトで開発されたそうだよ。
宇宙での試飲はまだみたいだけどね(笑)
ちなみに、このビール、世界初の有人宇宙船にちなんで「ボストーク」と名付けられているのだ。

宇宙での食事はこのビールに限らず、宇宙空間という特殊な環境に適応するために特別なものが開発されてきたのだ。
重力というのがひとつのキーワードだし、宇宙に持って行く重量には制限があることもポイント。
さらに、国際宇宙ステーション(ISS)のような宇宙での居住空間は閉鎖空間なので、そこにも配慮しなくてはいけないのだ。
そんな条件から、一般的に宇宙食の条件とされているのは、以下のようなものだよ。

まず最初に、長期保存できること。
宇宙と地上の間はそんなに頻繁に行ったり来たりできないので、長期保存できないと困るのだ。
宇宙食から広がった技術としては、食品のフリーズドライこの技術が確立したのは米国のジェミニ計画のころ。)やレトルト技術(これはアポロ計画から生まれたのだ。)なんかがよく知られているよね。
フリーズドライなら水分量の分だけ軽量化でき保存性も高まるし、缶詰だと缶の重量だけ損してしまうけどレトルトなら袋の重さだけですむのだ。

すでに出てきているけど、次に重要なのは軽いこと。
宇宙に持って行ける重量には制限があるので、できるだけ軽くしていろいろなものをたくさん持って行きたいわけ。
水なんかはかなり再生利用できるようになっているので、フリーズドライのように水分を飛ばすとそれだけ軽くできるよね(。
科学系の博物館の売店とかで売っている宇宙食シリーズはだいたいフリーズドライだけど、その軽さにびっくりするよ。
中身が入っていないみたい(笑)

それから、なかなか気づきにくいことだけど、強い臭気がないこと。
ISSのような空間は閉鎖的で、かつ、換気も十分にできないので、においがいつまでも残ってしまうのだ・・・。
かつて毛利さんがスペースシャトルに納豆を持ち込もうとしたときも断られたし、韓国人宇宙飛行士がISSにキムチを持ち込もうとしたときも断られたんだ。
でも、カレーは宇宙食として一般的になりつつあるので、においの種類にもよるんだろうね。
みんながおいしそうと感じられたり、不快に思わないようなにおいであればOKなのだ。

さらに、重要なものは飛散しないこと。
宇宙では重力がほとんど働かないので、液体や粉末が飛散すると下に落ちることなく、全方向に拡散していくのだ!
なので、液体の飛沫なんかが飛んでいって機器に影響を及ぼさないように、とろみをつけたりとか工夫するわけ。
最初の宇宙食のチューブ状の古典的な宇宙食はかなりの粘度だし、宇宙でCM撮影もされた宇宙用カップヌードルも麺は小さく丸く固められていてその回りにとろみのついたスープがまとわりつくというもので、飛沫が飛散しないようになっているのだ。

実はこれがもっとも大事かもしれないのが、栄養価が高いとともに、食事として楽しめること。
他に栄養の取りようがないので必要十分な栄養がとれないといけないんだけど、かといって味気ないものでは困るのだ(>o<)
ただでさえ閉鎖空間で気が滅入るし、地上との交信もネットや電話が使えるとは言えそんなに頻繁にはできないので、やっぱり食事は楽しみなんだよね。
顔を合わせるメンバーもそんなに変わらないし、食事くらいは楽しめないとストレスが貯まる一方ということで、最近ではいろんな食事を持って行けるようになっているみたい。
日本からは焼鳥やカレー、肉じゃが、たこ焼き・お好み焼きなどなどが持ち込まれたことがあるんだけど、これが海外の宇宙飛行士にも人気らしいのだ(野口さん用の日本食宇宙食がロシア人宇宙飛行士に食べられちゃった、なんて話もあったよね。)。
最近ではフリーズドライのものだけじゃなく、こういう宇宙食もおみやげとして手にはいるよ。

最後に、実用面で大事なのが、特別な調理を必要としないこと。
宇宙ではそのまま食べるか、お湯でふやかすか、温めるかくらいしかできないので、基本はインスタント食品なんだよね。
このあたりは軍隊のレーションと一緒なのだ。
宇宙では電気オーブンで温められるので、だいぶましだとは思うけど。
ちなみに、電子レンジはマイクロ波を放射して温めるんだけど、他の電子機器に悪影響を及ぼしかねないため、宇宙では電熱器のオーブンを使うみたい。

以上の条件を満たせばすぐに宇宙食になるかというと、実はそうでもないのだ。
まだくわしくは解明されていないんだけど、宇宙では味覚が鈍るらしいんだよね。
なので、宇宙食は通常よりも味付けを濃いめにしてあるそうなのだ。
でも、水を自由にがぶがぶ飲める環境でもないので、のどが渇くようでは困るので、かなり難しい塩梅。
日本食が人気なので、もともと甘辛いものが多くて、味を感じづらい宇宙空間でもしっかりと味がするからなのかも。
カレーが人気なのも香辛料のおかげかもね。

加えて、食品としての安全管理にも最大限の注意を払っているのだ。
宇宙からはすぐにもどれないから、食中毒なんてしゃれにもならないしね。
そこで米国で生まれた管理技術がHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)、いわゆる「ハサップ」なのだ。
様々なリスクを科学的に分析した上で、そのリスクごとに管理を行うという手法で、ようは一つ一つリスクをつぶすように管理を行う手法なんだ。
この方法では各工程ごとに管理できるので、最後にランダムで抜き取り検査をするだけよりもはるかに高い安全性で管理できるんだ。
この手法は一般の食品なんかにも広まっていて、マクドナルドでも使われているんだよ。
ただし、これは安全管理であって、品質の管理ではない点に注意なのだ。
品質を管理するには、環境要件で加熱時間を変えたり、素材の質で扱いを変えたりなんてことをする必要があるので、画一的に工程管理をするハサップとはまた別の話なんだそうだよ。

というわけで、だいぶ宇宙食についてわかったのだ。
オーストラリアの宇宙ビールが本当にこれだけの条件をクリアしているかはわからないけど、ゆくゆくは宇宙空間に出て丸い地球を見ながら冷たいビールでいっぱい、なんてこともできるのかも。
でも、宇宙は無重力なので、体を固定しないとくるくる回転するし、もともと全身がむくむ傾向にあるので、なんだか悪酔いしそう・・・。

2011/03/05

おっと転んで大分県

先日、道を歩いていたらもともと街路樹があったと思われるくぼみに足を取られてしまったのだ(ToT)
ぐきっと足を痛めてしまったんだけど、歩けないほどではなかったので、そのまま歩いていたんだよね。
そうしたら、案の定、腫れもひどくなってきて熱も帯びてきたのだ!
で、そこから湿布をし、あまり動かさないように気をつけることにしたんだ。
しばらく安静にしていると、ウソのように腫れも引いてきて、痛みも緩和されるからやっぱり無理をしないことが大事なんだね。
というわけで、きちんと治すためにも、ちょっと調べてみたのだ。

転んだときにするけがは大きく分けると3種類で、筋肉が損傷して内出血なども起こる打ち身(打撲)、骨が損傷する骨折(ひびが入るだけでも骨折なのだ。)、そして、靱帯や関節包など関節の軟組織が損傷する捻挫の3つだよ。
今回のボクのけがの場合は軽くひねっただけだけど、どうも軽度の捻挫と思われるのだ。

打ち身は筋肉に過剰な負荷がかかって筋繊維が断裂して起こるんだけど、そのとき、筋肉中に走っている細い血管が切れるので内出血を伴うことが多いのだ。
ヴェニスの商人でおなじみのように、血を出さずに肉を切ることはできないわけ。
すると、それが局所で黒く固まって、外から見ると青から紫に変色して見えるんだよね。
これがいわゆる「青あざ」だよ。
見た目にも痛そうだよね。

骨折はそのままで骨が折れてしまったり、骨にひびが入ってしまうことだけど、骨折した場合の特徴としては「気持ち悪くなる」というのが知られているのだ。
また、とにかく痛くて痛みが持続するのも特徴。
骨の表面の骨膜には神経が多く走っているので、その神経ごと損傷するとそうなるみたい。
ちなみに、骨が折れて皮膚を突き破ると複雑骨折・・・。
考えただけで痛そうで背中がぞくぞくするよ(>o<)

捻挫のは関節が可動域を超えて動いたことにより回りの組織に損傷が起こった状態。
ひどいのはアキレス腱が切れた、というような靱帯断裂の状態。
軽いものでは関節の部分の軟骨がちょっと損傷したり、靱帯が少し伸びたり、という程度。
それでも侮れないのは、痛くなくなったと思っていて動かすと、そのまま関節の可動域がおかしくなってしまって、「捻挫ぐせ」がついてしまうのだ!
動かさないように安静にしてきちんと治すことが大事なんだって。
ボクも気をつけないと・・・。

どれも運動障害が特徴的だけど、損傷している箇所が違うので治る期間も変わってくるのだ。
筋肉は割と回復が早いのでよほどのけがでない限りはだいたい1週間以内で治るよね。
突き指程度の軽い捻挫もそれくらい。
でも、骨折だと1ヵ月以上はかかるし、捻挫でも靱帯が損傷している場合なんかはそれより時間がかかることがあるのだ。
骨のひびとか捻挫とかだとある程度のところで動かせるようにはなるけど、下手にそこで動かすと関節が変形したりすることもあるので、重大なけがの場合はしっかり固定して安静にすることが必要みたい。
で、ギブスや添え木で固定して動かないようにするのだ。
固定できない部分の骨折(代表的な例は肋骨)なんかだと、コルセットを着けたりはするけど、自分で気をつけないといけないんだよね。
これは苦しいそうだよ。

で、それぞれのけがで共通なのが炎症反応。
発赤、熱感、腫脹、疼痛が4大症状が出てくるのだ。
発赤は損傷部位の回りの血管が拡張するために赤く見えるんだけど、これは炎症が起こっている部位に炎症性細胞(白血球やマクロファージ)を集合させるために血管が太くなるんだ。
同時に、これらの細胞が炎症が起こっている損傷部位に行きやすいように血管の内皮細胞の結合がゆるくなって隙間が大きくなるのだ。
血管の透過性の亢進と言われる現象だけど、これにより血液中の水分が損傷部位の周辺の間質に移動して起こるのだ。
炎症部位に水分がたまるのでふくれるわけ。
ともに、ケモカインやインターロイキンなどのサイトカインと呼ばれるアレルギー反応の伝達物質によって引き起こされる反応なのだ。

熱感も同じで、免疫反応は体温が高い方が効率がよいので、炎症部位周辺で発熱をさせる必要があるのだ。
このためにも血液の流入量を増やすことが重要なんだ。
特に手足の先などの末端組織の場合はあまり血流が良くなくて冷えていることが多いからね。
最後の疼痛はそれこそ筋肉や関節、骨といった組織と一緒に神経が損傷しているから起きているもの。
自分で経験してみると、それぞれ痛みの特徴も違うことに気づくよ。
よく汚した後にお医者さんに言って、どんな痛みですか?、って聞かれるのはそのため。
ズキズキだったらどこがあやしい、じーんだったらどこがあやしい、ということ。
それに関節を少し動かしてみて痛みの発生の違いを見ると、筋肉を痛めたか、関節を痛めたか、骨を痛めたかの見極めがつくのだ。

こういう症状が出た場合の対処法だけど、なんといっても炎症が起きていて熱があって腫れている間は冷やすのが肝心。
本来この炎症反応は良かれ、ということで起きているはずなんだけど、筋肉や関節、骨の物理的な損傷の場合はそんなにアレルギー反応は役に立たないのだ(笑)
同時に、固定をしてあまり動かさないようにすることで、損傷が広がるのを食い止め、自然に治癒するのを待つことなのだ。
ここでがまんがきかないと、骨が変形してくっついたり、関節がおかしくなったりするので要注意。
腫れも引いて痛みもとれてもう大丈夫だな、となったらリハビリも重要。
ずっと動かさないと筋肉も落ちているし、関節の可動域も少し狭まっているので、前と同じように動かすためには違和感がなくなるまでリハビリをする必要があるのだ。

というわけで、ボクもまずは静養して、後でゆっくりとリハビリしないと。
けがをしないのが一番だけど、どうしても避けられないから、こういうことを学んでおくのも大事だよね。
これこそ「けがの功名」?

2011/02/26

Pandas have been back!

ついに上野にパンダが帰ってきたのだ!
やっぱり上野と言えばジャイアントパンダ、千葉と言えばレッサーパンダ(二足で立つ風太君)だよね。
パンダがいなくなってから恩賜上野動物園は入場者が減っていたらしいので、今回のパンダの再来日に地元も期待しているようなのだ。
上野桜木亭の名物「パンダ焼き」も売れ行き好調になるかな?

ジャイアントパンダは、絶滅危惧種として有名だけど、四川省の奥の高地に1,500~1,600頭くらいしか生息していないらしいのだ(この他に飼育しているパンダが数百頭いるのだ。)。
もともと繁殖力が弱くて、発情期は年1回で短く、生息数が少ないので物理的な出会いも少ない。
さらに、一度に生まれるのは1~2頭で、しかも、超未熟児で生まれるので(毛も生えていないし、目も開いていない状態で生まれるのだ!)、出生後の生存率も高くないんだよね・・・。
さらに、まだまだ生態が不明な点が多いのだけど、人工的に飼育している環境だと、育児放棄してしまう例も多々あるのだ(ToT)

最初に西洋人に発見された後に一度狩猟の対象になってがくんと減ったらしいんだけど、その愛らしさから、1936年に米国に生きた個体が連れ帰られ、シカゴの動物園で生きた個体が飼育されるようになると保護運動が起こり、絶滅するにまでは至らなかったみたい(そのときのパンダの剥製はワシントンDCのスミソニアン協会の自然史博物館に展示されているよ。)。
しかも、主食の竹は60~120年に一度花を咲かせるんだけど、一度花が咲くといっせいに枯れてしまうんだよね。
なので、一帯に一種類の竹しか生えていない状況だと一気に食糧難に陥るのだ!
なかなかパンだっていうのは増えづらい生態なんだよね。

そこで、中国では1963年に臥龍自然保護区が指定され、パンダの大々的な保護が始まったのだ。
1983年には、世界自然保護基金(WWF、当時は世界野生生物基金)と協力して、保護区に臥龍中国パンダ保護研究センターが設立されたのだ。
今でもWWFのシンボルマークはパンダだよね。
ここがいわゆる「パンダ幼稚園」で、パンダの生態(GPSでの位置情報の補足や食環境の調査)や繁殖技術(特に人工授精)、飼育技術などの研究を行っているんだ。
ここが「パンダ幼稚園」と言われるゆえんは、子パンダを多数飼育していて、しかも、だっこできたりする観光名所にもなっているから(日本でも和歌山のアドベンチャーワールドならパンダにふれあえるプログラムがあるよ。)。
一応「里親」とかになって寄付をしないといけないんだけどね。

しかし、中国以外の国がパンダを展示するときは、基本的に有料で「借りる」という形式をとるのだ。
今回の上野の場合、1頭当たり4,000万円の10年契約で8億円と言われているよ。
名目上は繁殖・飼育の協力という形を取っているんだけどね。
これが中国の得意技の「パンダ外交」なのだ。
でも、有料でもパンダは見たいかも・・・。
ちなみに、上野に最初に来たパンダのランランとカンカンは日中国交正常化の時に日中友好のシンボルとして寄贈されたものだったので日本の所有だったのだ!
なので、その子どものトントンも日本のものだったんだけど、「借りた」パンダで繁殖させた場合、生まれた子パンダも中国の周遊になるので、子パンダ分の借料も必要になるのだ。

さらに、パンダの飼育にはお金がかかって、遊び場を用意したり、快適な空間を用意したりするんだよね。
上野の場合、空調と床暖房完備だって!
都心でいい生活しているよね。
そして、えさ代もけっこうかかるのだ。
主食はもちろん笹だけど、これを通年入手するのはけっこう大変みたい。
実は、パンダは笹・竹・タケノコだけを食べるわけじゃなくて、動物園ではリンゴやニンジン、パンダ団子(トウモロコシ粉、大豆粉、ビタミン、ミネラル類を水に溶いて固めたもの)なども与えているのだ。
自然界では果物や、まれに昆虫や小動物の死体なんかも食べるんだって。

パンダの消化器はクマと似ていてむしろ雑食性なんだよね。
無理やり笹や竹を食べている感じなのだ。
手には「第六の指」と言われる肉球があって笹や竹をつかみやすいように進化しているんだけど、内臓はそこまで進化できていないんだよね・・・
つくづく不思議な動物なのだ。
で、基本は笹と竹だけ食べていて、しかも、それをほとんど消化できないので、フンは99%が笹や竹のかす(繊維質)。
なので、ほとんどくさくないんだって。
動物園で飼育していると他のものも与えているから多少は臭いのかな?
さらに、消化できないからたくさん食べないといけないし、あまり活発に行動してエネルギーを浪費するわけにもいかないのだ。
そうなると、コアラと同じように、睡眠時間が長く、起きている間はほとんど食事、という感じになってしまうんだよね。
動物園のパンダの場合は栄養状態もよいので遊びも好きだけど、野生の場合は規定のルートを動き回ってえさをずっと食べているみたいだよ。

というわけで、知れば知るほど奥が深いのだ。
せっかく上野にやってくるし、ほとぼりが冷めたら見に行ってみようかな?
でも、いつまでも混んでいそうな気もするね・・・。
一度くらいはパンダを見に行きたいけど。

2011/02/19

運転手は君だ、車掌はボクだ in Space

日本人宇宙飛行士の若田光一さんが平成25年末からまた約6ヵ月国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在することが発表されたのだ。
しかも、今回は大役で、帰る前の2ヶ月間はISSのコマンダーを務めるんだって。
コマンダーはいわゆる船長で、ISSの長期滞在クルーの統括をする立場だよ。
宇宙での日本人の活躍が期待されるよね。

宇宙飛行士は別に何か資格試験があるわけじゃないけど、有人ロケットを持っている国が選抜をし、厳しい訓練をさせた後に認証しているのだ。
ちなみに、米国の宇宙飛行士はastronaut、ロシアの宇宙飛行士はcosmonaut、中国の宇宙飛行士はtaikonautというのだ。
astro-とかcosmo-はともに宇宙を意味する接頭語だけど、中国のtaiko-は「太空」で中国語で宇宙のことらしいのだ。
日本や欧州、カナダのように独自に有人ロケットを持っていない国の場合は、米国やロシアなどの有人宇宙船を持っている国の訓練を受けて認めてもらう必要があるのだ。
独自の訓練も必要で、日本ではつくばの宇宙センターに訓練施設があるよ。
この訓練のスケジュールは過密で、日本、米国、ロシアを行ったり来たり、そして、その合間にシンポジウムに顔を出したりインタビューを受けたりしているのだ!
超多忙なんだよ。

宇宙飛行士にも役割区分があって、例えば、もうすぐ退役予定のスペースシャトルの場合は、全体を統括するとともに操縦もする船長(コマンダー)、船長を補佐しながら操縦をする操縦手(パイロット)、スペースシャトルの運用を担当し、実施に宇宙遊泳をしたり、ロボットアームを操作したりする搭乗運用技術者(ミッションスペシャリスト)がいるのだ。
船長と操縦手は米国の人でないとなれない決まりなんだよ。
なので、これまでスペースシャトルで宇宙に行った多くの日本人宇宙飛行士はこのミッションスペシャリストで、若田さんなんかはロボットアームの操縦がうまいと有名なんだよね。
さらに、スペースシャトルの運用には直接携わらないけど、スペースシャトルに乗って宇宙で実験をしたり、スペースシャトルによって運ばれる機器の運用をしたりする搭乗科学技術者(ペイロードスペシャリスト)というのがあるのだ。
宇宙でメダカの実験をした向井千秋さんはこのペイロードスペシャリストだったのだ。

スペースシャトルには実績はないけど、ロシアのソユーズ宇宙船なんかは商用の宇宙旅行者を乗せたりするのだ(時々超お金持ちが何億円も払って宇宙に行ったりしていたよね。)。
宇宙に行くためにはけっこう訓練を受けないと行けないんだけど、この人たちはあくまでも「宇宙旅行者」なので、宇宙飛行関係者と区別されるんだって。
日本人で初めて宇宙に行ったTBS特派員の秋山豊寛さん。
「これ本番ですか?」の名言を残した人だけど、このときはロシアにお金を払って載せてもらっていて、このカテゴリーに入るみたい。
ちなみに、秋山さんのケースが世界で初めての商用宇宙旅行にもなっているようだよ(そのため、秋山さんの場合は正式に「ロシアの宇宙飛行士」としての資格が与えられているという説もあるのだ。)。
その後には、「ペプシを飲んで宇宙に行こう」なんてキャンペーンがはやったりしたけど、現在まではロシアのソユーズ宇宙船に大金を払って載った例しか実例はないのだ。
まもなく弾道飛行(数分くらい宇宙空間に出てすぐに地球に帰還する飛行)では商用旅行が始まりそうだけどね。
これも安くなったとは言え数千万とか何百万とかするのだ・・・。
それでも予約がいっぱいというのだからおどろきだよね。

ISSの長期滞在の場合は、全体を指揮する船長(コマンダー)とその他日々の運用や実験を行うフライトエンジニアの2種類があるのだ。
今は6名体制なので、船長1名、フライトエンジニア5名の構成だよ。
船長にはかなりの権限があって、有事の際には独自の判断でいろいろなことができるようになっているんだとか。
例えば、常に係留されているソユーズ宇宙船による緊急離脱とか。
これは責任重大だね。
ちなみに、米国とロシア以外の国の人が船長をやるのは若田さんが3例目になるとのことで、実績は欧州の一人だけ。
若田さんより先にカナダ人が船長になるみたいだよ。
で、若田さんが船長になれれば、これでやっと日本もISS参加国の一員として一人前になったというわけなのだ。
これは楽しみだね♪

若田さんが次の長期滞在にいくころはすでにスペースシャトルは退役しているはずなので、人の輸送は基本的にはロシアのソユーズ宇宙船で行うのだ。
ソユーズ宇宙船は3人乗りで、操縦士でもある船長と、その他の機器の運用を行うフライトエンジニアからなるんだ。
ロシアの宇宙船なのでロシア人以外は船長になれないんだけど、日本人もフライトエンジニアとしては搭乗するので、ロシア語にも精通していないといけないんだ・・・。
英語だけでもハードルが高いのに、宇宙飛行士ってすごいよね。

このソユーズ宇宙船はカプセルと言った方がよいくらい小さいもので、中はぎゅうぎゅうなんだって。
しかも、座席は宇宙飛行士一人一人の型をとった特注なので、乗る人が変わるたびに交換する必要があるんだ。
これは普通の飛行機のように着陸するスペースシャトルと違って、パラシュートで減速しながら落下してくるため。
ある程度制御はできるけど、どこに落ちるわからないことがるため、パラシュートはテントになるようになっているし、宇宙船の中にはサバイバル用品としてオノや釣り竿なんかも積まれているそうだよ。
乗り心地は悪そうだけど、ちょっと興味あるよね(笑)

米国ではスペースシャトルの代わりに人の輸送を行う商業ベースの輸送手段の開発も進められているけど、それができるとまた宇宙飛行士の役割も変わってくるんだろうね。
パイロットはタクシーの運転手みたいにISSと地球を往復してお客さん(ISSに滞在する宇宙飛行士)を送り届けるだけになるかもしれないし。
これからは一般人でも宇宙に行けるようになれるかもしれないから、そうなると宇宙の「バスの運転手」みたいな人も出てくるわけだよね。
なんだかぐっと親近感がわく気がするよ。

2011/02/11

太陽と月と木星と

今日は建国記念の日!
国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第2条では、「建国をしのび、国を愛する心を養う。」とされている日で、その日付は建国記念の日となる日を定める政令
(昭和41年政令第376号)で2月11日とされているんだよ。
戦前の紀元節の復活だと戦後もめにもめて制定された祝日として有名だけど、お正月明けから1ヵ月程度たってちょうど休みがほしい時期だからありがたいよね(笑)
この日は紀元前660年に神武天皇が奈良は橿原の地で践祚・即位された日付をグレゴリウス暦に当てはめたものなんだよ。
今回は、この日付の謎に少し迫ってみるのだ。

日本の最初の正史である日本書紀によれば、神武天皇の即位は「辛酉年春正月庚辰朔」の日とされているのだ。
日本書紀の編纂時期と歴代天皇の在位期間を計算すると、この「辛酉」の年は紀元前660年と計算されるんだって。
それをもとにして、昭和15年(1940年)に皇紀2600年の記念行事を大々的に挙行したのだ。
さらに、「春正月」とあるので立春のある月で、さらに庚辰の日を探せばよいことになるのだ。
※東洋の季節の考え方は立春になって気温が上がり始めるころからを「春」と呼ぶので、旧暦でいうと1月、新暦では2月から春になるのだ。
で、そのあたりの庚辰の日を探すと2月11日がどんぴしゃとあって、その前後だと12月20日と4月19日でどちらも候補にならないのだ。
それで2月11日だろう、ということになったわけ。

実際に現在の知識をもとに月齢を計算してみると、紀元前660年2月11日は「朔」、すなわち新月だったようなのだ。
計算上は日本書紀の記述とこの日付の比定は整合性があるのだけど、紀元前660年ころの日本はまだ弥生時代なので、おそらく、大和朝廷はまだできあがっていないんだよね。
考古学的に天皇家の存在が遡れるのはどうやっても古墳時代が限界なので、そのはるか以前にこういう事象があったかどうかは定かではないのだ(>o<)
でもでも、前漢~後漢の時代の中国でぇ亜辛酉の年に大きな政治的変革が起こるという説(讖緯説)がはやっていたらしく、それを採用するためにこの年に当てたとも言われているんだ。
紀元前7世紀だと中国はすでに春秋時代で資料も残っているので、後から計算して春正月の「朔」になる日として庚辰を当てた可能性もあるのだ。
少なくとも当てすっぽうで書いているわけではないみたい(笑)

ちなみに、日本書紀の編纂は養老4年(720年)で庚申の年。
神武天皇即位が紀元前660年とすると、その間には1380年あるのだ。
庚申は辛酉の前なので、720年の前の辛酉はその59年前の661年で、以降は60年周期でさかのぼっていくはず・・・。
とすると、干支が合わなくなるのだ!
(59+60×n)年前じゃないといけないはずだよね。
ここには干支紀年法の歴史が関わっているのだ。

もともと干支紀年法は木星の動きで年を表す紀年法によっているのだ。
木星は約12年周期で天球を一周するので、その動きを12区分してどの位置にいるかで年を区別することが可能なのだ。
このために古代中国では木星のことを歳星と呼んでいたんだよ。
この木星の天球上の位置区分を十二次と言って、十二支による方位区分に対応した天球上の太陽や月の動きを見る十二辰と共通なのだ。
ところが、木星は太陽や月とは違って天球上を西から東に動くんだよね。
そうすると、十二次上の移り変わりはいわゆる十二辰上の移り変わり(十二支に対応)の順序と逆になってしまうんだよね。

なので、十二辰上を動く架空の惑星を想定することにしたのだ。
それが「太歳」で、木星の天球上の見かけ上の動きの円軌道に直径を引き、木星と線対称の位置にある星として便宜的に使うことにしたんだ(その直線の引き方は暦法ごとに異なっているのだ。)。
この太歳は太陽や月と同じように十二辰上を十二支の順番どおりに動いてくれるので扱いが楽なんだよね。
実際に観測した木星の位置から計算しないと行けないのでちょっと面倒なんだけど。

木星(歳星)も太歳も12年周期なんだけど、これに十干を組み合わせると60通りになるので、当時の平均寿命から考えると、生きている間の各年を干支をもとにした区分で区別できることになるのだ。
還暦で一周だけどせいぜい二回り目があるかどうかだから、「前の・・・」と言えば区別可能だよね。
こうして、木星或いは太歳の位置で60通りに年を区別する干支紀年法が誕生したのだ。

またここで問題があって、木星の公転周期は実際には11.862年で12年より短いので、十二次上の歳星或いは十二辰上の太歳はより早く動いてしまうのだ。
ちょっとずつずれていって、約86年でまるまる1区分ずれてしまうので、補正が必要なんだよね。
そこで、一つとばしで2つ先に進むという「超辰」という補正が行われていたんだ。
これが干支がずれてしまう理由で、正確な60年周期にならない原因だったのだ。

とは言っても、そもそも太歳は実際には存在しない星だし、いちいち木星を観測せずに60年周期で計算した方が楽だということもあって、漢の時代になると干支で年を表しつつも木星の動きと関連づけない暦法が採用されることとなったのだ。
以降はきちんと60年周期となるわけ。
それが漢の元和2年(85年)のことなので、それ以前はずれあり、それ以降はずれなしで計算すると、紀元前660年の辛酉の干支が出てくるそうだよ。
いやあ、複雑なのだ。

話はもどって、建国記念の日の前身(?)の紀元節は、当初は1月29日に設定されたんだよね。
これは明治6年(1873年)の旧暦の1月1日に当たる日付で、「春正月」の「朔」だから、立春のある月の朔日=旧暦の1日ということで機械的に当てはめたのだ。
ところが、明治政府は、旧暦で祝っていた祝日は新暦でそのままの日付で設定し直すという方針もとっていたので、これが旧正月のお祝いと勘違いされて混乱を来すこととなったのだ。
もともとは複雑な旧暦と新暦の換算をせずにすむように、ということだったんだけど、なんのゆかりもない新暦の1月1日だけでなく、古来親しまれてきた旧暦の1月1日が祝日で残されたように思われてしまったというわけなのだ。
そうすると、天皇親政を歌っている制覇、この日が神武天皇即位の日だという認識が広まらないことをおそれ、文部省天文局に計算させて、翌年の明治7年(1874年)からはからは2月11日という新たに計算した、旧暦に対応する日を定め直したんだって。
その計算方法の詳細は不明だけど、上記のようなことが勘案されたようなのだ。

というわけで、経緯も興味深いけど、その後ろで行われた計算も実は複雑怪奇だったのだ。
いやあ、建国記念の日っていうのはつくづく曰く付きの祝日なんだねぇ。
とにかく、この時期に貴重な祝日を作ってくれた先人に感謝し、ゆっくり休むしかないね♪

2011/02/05

火山でこわいのは溶岩だけじゃない!

霧島の新燃岳の噴火が報道されているけど、これは大変な事態になってきたのだ。
降灰だけでも相当な被害が出ているようだけど、今心配されているのは火砕流。
雲仙普賢岳の噴火でそのおそろしさの認知度が一気に高まったよね。
あっという間に市街が壊滅状態に追い込まれるのだ(>o<)
でも、なんとなくおそろしいものだとわかっていても、実はどういうものかがよくわからないので、ちょっと調べてみることにしたんだ。

端的に言うと、火砕流というのは、火山から噴出される固形の火山砕屑物と火山ガスが一体化して流れ出るもののこと(ちなみにガスがほとんどだと火砕サージと言うそうだよ。)。
火山砕屑物というのは、表面で固まっていた溶岩が砕けたものや溶岩が噴火の爆発で外気に触れたときに急激に冷やされて固まって砕けたものなどで、冷えて固まっているとは言えまだまだ高温なのだ!
これが火山ガスと混ざって流れてくるわけだけど、空気より重いので地をはうように広がっていくんだ。
しかも、期待と混ざっていてほとんど摩擦なく広がっていくので、ものすごく高速で流れて来るのだ。
この熱と高速の流れが火砕流の被害を甚大にしている原因なんだ!
雲仙普賢岳の噴火の時には家や森が一気に押し流され、破壊される映像が流れていたけど、まさにそういうことが霧島でも起きようとしているということなのだ・・・。
これはおそろしいよね。

火山の被害では、どうしても浅間山や三原山の噴火のように溶岩が直接流れ出てくるものを想像しがちだけど、実は溶岩はどろっとしているので摩擦でそんなに早く流れないのだ。
山崩れの土石流や表面だけが崩落して流れる雪崩は火砕流と同じようにものすごい早さだからよけたりすることはできないけど、溶岩はじわじわと焼きながら浸食してくる感じなんだよね。
ハワイのキラウエアみたいに玄武岩質でさらさらの溶岩だと、そもそも大きく噴火することもなく、こんこんと(?)溶岩がわき出して海に流れていくんだよね。
一方、流紋岩のように粘性が高いと流れ出ることはなく、噴火口から押し出される感じで溶岩ドームが形成され、それが耐えきれなくなると一気に爆発するのだ。
このとき流れ出るのは溶岩流ではなくて火砕流だよ。
中間の粘性の安山岩だと、溶岩が適度に流れ出るので、溶岩流が出てくるんだ。
浅間山の「鬼押出し」なんかはその溶岩流が流れて固まった跡だよね。

火砕流が発生するときは、いくつかパターンがあるんだ。
今回の霧島のように、溶岩ドームが先にできて、それが爆発的に砕けたときに一気に火砕流が流れ出すのだ。
このときは山の地形に影響されて流れやすいところに流れていくよ。
雲仙普賢岳のケースがまさにこれ。
粘性が高く、中に多くのガスを含んでいるマグマが地表付近で圧力が軽減されて一気に爆発・発砲するときも大規模な火砕流が起きるのだ。
地中深いところでは圧力が高いのでガスがマグマの中に閉じこめられているんだけど、地表付近でそれが気圧程度になると一気にガスが発砲して、爆発するわけ。
この場合はほぼ全方向に火砕流が発生するのだ!
噴火した後、マグマがなくなって空洞になった部分がつぶれて窪地になってカルデラが形成されるのが特徴で、阿蘇山なんかはこのタイプの火砕流が発生していたみたい。
火砕流の後に冷えてできたのがシラス台地だって。
イタリアのヴェスヴィオ火山のようなタイプだと、ガスと個体物が混同している噴煙柱が立ち上っていくんだけど、自重に耐えきれず上昇できなくなって倒れたときにそれが火砕流となって流れ出すんだって。
この場合はまさに倒れたところにだけ火砕流が発せするわけだけど、その流れる方向は風とかの影響を受けるわけで、予測しづらいんだよね。
ポンペイの都市はこの火砕流で地中に埋もれたんだよ。

火砕流中の固体成分でだいぶ流れ方や流れた後の被害も変わるんだけど、火山ガスの影響もあるのだ。
水蒸気が多い場合は熱以外にそんなに影響がないけど、硫化水素のような有毒ガスが多いと、火砕流が流れた地域のまわりの動植物にも影響が出るのだ。
カルデラが形成されて火山ガスがそこに残ってしまうともはや生息不可能地域になるし、直接の被害だけでなくてそういう間接的な被害も無視できないんだ。
火砕流はわりとさらさらで、高速で広い地域に流れ出していくので、その被害範囲も広くなることが多く、大きく動植物の生息環境を変えてしまうおそろしいものなんだ(>o<)

というわけで、ちょっと調べてみただけでもそのおそろしさは増ばかり!
ポンペイが一瞬にして滅んだ原因とか言われるとその被害の大きさがよくわかるよね。
そういう目で霧島の状況を見ることも大切かも。
雲仙の被害も復興にものすごく時間がかかったからね。
今回はそんなことにならなければよいんだけど・・・。