2025/07/26

選挙はポップに

 参議院選は相当盛り上がったのだ。
既存政党には任せられないと新興勢力も票を伸ばしたしね。
これが民意。
参議院選挙だからこれがすぐに国政に直結するわけでもないのだけど。
そんな今回の選挙で話題になったキーワードの一つが「ポピュリズム」。
日本では大衆迎合主義とか衆愚政治のような悪いイメージで語られることが多くて、今回も報道ではそういうニュアンスを多分に福でいるのだ。

ま、大衆に「耳聞こえのよい」政策をアピールして人気を得ようということなので、そういう側面はあるのだ。
不都合なことは言わない、大衆が聞きたいと思うことを言おうとするあまりに主義・主張が一貫しないなどが指摘されているよね。
与党から見れば、減税を訴えているけど税収が減ることで歳出をどう変えていくのか具体的に言わない、なんてのはよく聞いたこと。
一方で、目先の金配りに効果は薄いとかなんとか言っていたはずなのに状況がまずくなってくるといきなり給付金を打ち出す与党。
いずれにせよ、選挙で票を獲得するためには多かれ少なかれ選挙民の心をつかむ必要があるわけで、完全に「人気取り」的なことを排除はできないんだよね。

むしろ問題は、その時々の状況に即して「政治に主張してほしい」と大衆が思っていることを口にするだけなので、政策がブレブレになるという問題点なのだ。
米国のトランプ大統領やブレグジットの時の英国のジョンソン首相はポピュリズムの典型のように扱われるけど、政策がぶれてはいないので、選挙によって民意が反映されてはいるんだよね。
それが不合理な判断・政策であっても、正式なプロセスで決められたことはsン町しなければいけないのが「民主主義」なのだ。
とはいえ、いわゆる「反エリート主義」や「アンチ・エスタブリッシュメント」みたいな不満を常に抱えているような低所得層をたきつけて数的有利を取る、というのが本当に良いのかどうかという問題だよね。
マキャベリズムに立てば、権力を得るための手段としては正当化されるのかもしれないけど。

で、今回躍進した某新興政党はさっそくいろいろ言われ始めているね。
選挙が終わってから「手のひら返し」があったようで。
最初に出したい法案はスパイ防止法案ではなく反コロナ法案だとか。
外国人排斥をするとは言ってないとかなんとか。
煽って盛り上げて票を得ておいて、投票した人たちが期待したことではなく、もともとその陰に隠していた自分たちがしたいことをするのならばそうなるのは必然ではあるけど。

この関連で最近よく見かけるようになったのは、ヒトラーの「大衆煽動術」なるもの。
そこまでのどてらいうねりになるのかはよくわからないけど、今の経済状況、国際状況は世界大戦前と似ている、なんていう専門家もいるから、より注目を集めているんだよね。
それはこんなもの。

 ・大衆は愚か者である。
 ・同じ嘘は繰り返し何度も伝えよ。
 ・共通の敵を作り大衆を団結させよ。
 ・敵の合うを拡大して伝え、大衆を怒らせろ。
 ・人は小さな嘘より大きな嘘に騙される。
 ・大衆を熱狂させたまま置け。考える間を与えるな。
 ・利口な人の知性ではなく、愚か者の感情に訴えろ。
 ・貧乏な者、病んでいる者、困窮している者ほど騙しやすい。
 ・都合の悪い情報は一切与えるな。都合の良い情報は拡大して伝えよ。
 ・宣伝を総合芸術に仕立てあげろ。大衆の資格聴覚を刺激して感性で圧倒しろ。

なんだか思うところがあるよね・・・。
こういうものだと危機意識を持っていればまだよいのだけど、追う言う意識を持とうなんて思う人はそもそも騙されないんだよなぁ。
SNSなどの趣味・趣向で入ってくる情報にバイアスが出るような媒体にばかり触れていると、いわゆる「エコー・チェンバー」でより凝り固まっていくんだよなぁ。
何が正しくて何が悪いとは一概には言えないけど、明らかに騙そうとする人たちに騙されないようにはしなくちゃいけないんだよね。

2025/07/19

下から注意

 うちの職場の近くは、アスファルトの舗装が少し白っぽいんだよね。
そのせいか、ちょっとまぶしい感じがするのだ。
目が痛い。
砂浜とかと同じ感じ。
でも、この時期に気をつけなといけないのは、むしろ「見えない」方の光。
そう、紫外線。
地面は紫外線も反射しているのだ!


スキー場での「雪焼け」は地表の雪が空からの紫外線を乱反射するから。
冬で日差し自体は強くなくても、紫外線強度は上がっているのだ。
なので、雪焼けで顔面を日焼けするし、ちゃんとゴーグルをつけていないと目が痛くなる、「雪目」になるのだ。
見えないからこそ、ダメージが出てからその存在が分かるんだよね。
気象庁のページによると、紫外線の反射率は地表面の状況で大きく変わるとされていて、新設の場合は驚異の80%!
次に高いのは砂浜で10~25%。
通常のアスファルトは10%程度、水面だと10~20%、草・土だと10%以下、だって。
で、ボクがまぶしく感じている白っぽいアスファルトの場合は、通常の黒っぽいアスファルトより少し高いんじゃないかなぁ。

最近は機構へのづの影響が東京でも気温が爆上がりするし、日差しもかなり強烈になったから、男子日傘なんてのも出てきたよね。
っていうか、真昼間の陰のないところを庁直にどうするなら、ないと死ぬ・・・。
で、日傘はカサなので、当然のことながら情報からの光を防ぐのだ。
可視光や赤外線を防げば熱いのが少し和らぐし、紫外線を防げば日焼けしなくなる、はずなんだけど・・・。
ここで重要なのは照り返し。
アスファルトくらいの反射率ならあまり気にしなくてもよいのかもだけど、地面がもう少し紫外線を反射しそうな状態の場合、地表面で反射された紫外線のことを考えておく必要があるのだ。
特に紫外線い弱い人はね。

雨上がりの地表面だと水にぬれているのでおそらくいつも以上に紫外線を反射しているし、神社の玉砂利のような白い砂利は恐らく砂浜程度には反射していると思われるのだ。
とはいえ、上からくる方が圧倒的に多いわけだから、カサで防ぎつつ、日焼け止めを塗って、紫外線を通さない布地で覆う(基本的には紫外線は透過力が低いので何か布で覆われていればOK)、というのがよいのかな。
完全防備の女性は時々見かけるよね。
暑いのに御苦労様です。

じゃあ逆に、紫外線は鏡のようなもので反射できるのか?
通常の鏡ではダメなんだよね。
古代の鏡は青銅を磨いた銅鏡で、その後は加工の容易さから水銀が使われるようになったのだ。
で、現代の鏡は純銀を使っているんだ。
理由は、可視光のほぼ100%を反射できるから。
つまり、可視光領域においては波長で反射率がほぼ一定なので、正確な色味で鏡像を映し出せるのだ。
ちなみに、赤外線もほぼほぼ反射するよ。
だけど、だけど、紫外線はあんまり反射しないんだよね。

蛍光灯なんかは電気的に紫外線を出して、それを蛍光管内部に塗布された蛍光物質に当てて光っているわけだけど、こういうときに紫外線光源というのはけっこうあるよね。
パリピ御用達のブラックライトなんかもそうだし。
そういうので紫外線が反射できないと困るわけだけど、実は、高純度のアルミだと紫外線を反射するので、それが用いられているのだ。
人間が見る限りは多少光沢の差があるとはいえどちらも銀色だけど、反射する光の波長には大きな違いがあるんだね。
世の中を紫外線で見ている昆虫の場合は、人間が使っている鏡はただの黒い壁にしか見えないけど、磨かれたアルミ板だと自分の姿が映っている姿見になるのだ。

2025/07/12

買取前提

 
「残クレアルファード」という言葉をよく見かけるようになったのだ。
「残価クレジット」という支払方式で安価に高級車んアルファードに乗る、ということのよう。
ちょっとやんちゃそうな人たちが使っている画像をよく見かける気がする。
お手頃にあこがれのアルファードに乗れる、ということのようなんだけど・・・。
世の中、そんなにうまい話があるわけはなくて。
安く乗れる、というメリットの裏側には、もちろんデメリットもあるはずなのだ。

まず、「残価クレジット」とは何か?
これは自動車向けの残価設定ローンのこことで、一定年数の後に下取りで買い戻すことを前提に将来的な売却予定額(=残価)を除いた部分をローンで返済していく、という方式。
ただし、このローンを組んでいる間の車の名義はローンを設定したディーラーになっていて、あらかじめ設定しておいた年数の後、いったん横に置いておいた残価で買い取った場合だけ自分のものになるのだ。
これは、購入額と残価の差額分だけがローンの対象になっているのではなく、最終支払額が残価に設定されていて、そこで残価をまとめて払えばローン完済で自分のものになるし、その時点で手放せば名義は麺攻されず、ディーラーは「担保」又は「抵当」扱いになっていた車を引き取るのだ。
これは住宅ローンを支払いきれずに手放す場合と同じ。
ローンでの購入は支払いが完了してから名義が変わるんだよね。

で、こういうシステムなので、大きな問題が二つあるのだ。
ひとつは、将来的に売却予定額が決められていることから、勝手に車を改造したり(内装を含む)、汚したり、傷つけてはいけないのだ。

走行距離制限もあるみたい。
仮にそういうことがあった場合、その時点での評価額ともともと設定されていた残額の差額分を徴収されるよ。
本当の車好きであればいろいろカスタムしたいのだろうけど、それはダメで、元のままできれいに載り続けないといけないのだ。
これはけっこうきついと思う。
同じような残価設定ローンがスマホにもあるんだけど、この場合は当然画面がバキバキに割れていてはだめで、そういう場合は別途お金を取られるのだ(例えば、auのプランの場合は追加費用が22,000円に設定されているよ。)。

もう一つは金利の問題。
上にあるとおり、あうまでも残額は最終支払額になっているので、ローン自体は購入価格全体にかかっているのだ。
つまり、金利は購入額全体に対してかかるということ。
よって、月々の支払額は、(購入額-残額)÷返済月数+金利という計算になるよ。
通常のカーローンより少し金利が低くなっているらしいけど、それでも、残額分も含めて金利がかかっているので、一見、月々の支払いは抑えられているけど、最終的に残額も払って買い取った場合、余計にお金がかかっている可能性もあるのだ。
ちなみに、側近で残額が払えない場合、その残額に対してさらにローンを組むこともできるみたい・・・。
二重ローンだ。
そうなると、ますます金利分は大きくきいてくるのだ。

自動車だとまだましなんだけど、最近はこの同じシステムが住宅にも使われているよ。
残価設定型住宅ローンというやつなんだけど、これの場合、いったんローン返済期間が終わったところで残額を一括で支払えない場合、さらに十年、二十年とかけてローン返済するようなのだ。
いったいいくつまでローンが続くんだ?
その返済期間が長期に及ぶ場合は、「リバースモーゲージ」も使えて、亡くなった後に住宅を手放す代わりに生存期間中は金利だけ付帯していればよい、というスタイルもあるよ。
子供に家が残せないけど、逆に言うと、最近は相続者がいなくて空き家になっているケースも多いというから、時代にはあっているのだろうか?

話を自動車にもどして。
似たようなローンで、もう少し早く出てきたカーリースというのもあったよね。
サブスクで車に乗れる、みたいな。
こちらは、連たる会社が代わりに自動車を購入してくれて、それを月々一定の利用用で貸してくれる、というサービス。
ちなみに、「わ」ナンバーにはしなくてよいみたい。
この利用料には、車の購入費用のほか、自動車税や自動車重量税、自賠責保険なども入っているのだ。
コピー機のオフィス・レンタルと同じような仕組みで、最初は企業向けに提供されていたんだけど、個人向けが出た、ということだったんだよね。
個人向けの場合、一定のリース期間終了後にその車を買い取れるオプションもあって、これをさらに改良したのが残価クレジットというものらしいのだ。
ただし、カーリースの場合はあくまでもリース契約なので、月々支払うお金は利用料という形で一定。
一方、残価クレジットはローン契約なので、支払期間に応じて少しづつ支払額は減っていくのだ(元本が返却された分だけ)。
それと、残価クレジットの場合は自動車税や自動車重量税、自賠責保険は別途負担する必要があるから、月々の支払額だけを比較してもダメなのだ。

なんとなく仕組みはわかったけど、よくこういうことを考えるよね。
リボ払いもそうだけど、一見お得のように見えて、きちんと設けられる仕組みになっているのだ。
もちろん、赤字切手ボランティアでそういうことをする篤志がいるわけじゃないけど当たり前なのだけど。
でもでも、表面上ンおお得感に飛びつくことなく、よくよく考えて、自分はメリットをきちんと享受できるのか確かめてから使わないと部内のだ。

2025/07/05

伊東に行くなら・・・

 経歴詐称疑惑のあった伊藤市長の問題は、いよいよ「卒業してなかった」ということで落ち着きそうなのだ。
っていうか、手続き的に簡単に手に入ると言われている卒業証明書をなかなか出してこないあたりはもうわかっていたことだけど。
こういうのって、最後まで隠し通せるものではないし、粘らずに早く誤ってしまった方がよいと思うんだけど、実はそうもいかないんだよね。
それは、公職選挙法との関係なのだ。

公職選挙法第235条のでは「虚偽事項の公表罪」というのを規定しているのだ。
第1項は候補者が当選しようとして嘘をつく場合の規程で、、
当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
となっているんだよね。
まさにこれにがっつりと抵触するので、経歴を詐称していたことを認めた時点でアウトなのだ。
ちなみに、この規定だと、結果として落選していても、立候補時にウソの情報を選挙公報などに載せてしまうと罪に問われることになるよ。

有名な先例としては、旧民主党の国会議員の案件があるよね。
米国の「ペパーダイン大学を卒業」と経歴に書いていたわけど、それがあやしいということになって追及を受けたのだ。
このときはマスコミを連れて米国の現地にまで行って、みたいな悪あがきをしていたわけだけど、卒業していないんだからどうにかなるわけでもなく・・・。
さんざん追及されて離党して、公職選挙法違反で告発。
警察の事情聴取を受けて、経歴を詐称していたことをおおむね認めたところで議員を辞職。
けっきょくは「起訴猶予処分」ということで落ち着いたんだ。
これって、公職選挙法違反はほぼ明らかなんだけど、訴追するまでは必要ない、という検察の判断なのだ。
一連の流れの中で社会的制裁も受けているしね。
おそらく、今回も同じような流れになるはずで、市長という公職を辞して警察の事情聴取を受けて、となるのだ。
これも裁判まで行かないだろうなぁ。

ちなみに、同条第2項は、立候補している人の足を引っ張ろうとして虚偽の情報を流す場合の規定。
当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
こちらはよりたちが悪いということで量刑が重くなっているのだ。
自分を利するより、他人を蹴落とす方が罪深いということだね。
これが原因で落選になったかどうかはわからないんだと思うけど、これは被疑事実を認めた場合は起訴猶予とは行かないと思うんだよね。
ほぼほぼ確実に裁判にはいくと思うね。

ちなみにのちなみに。
選挙妨害という観点で実際に事例があるのは、虚偽情報をなあすというよりは、もっと物理的な妨害行為なのだ。
先般問題になったのは、演説しているところに行って大音量でその演説が聞こえないように妨害するってやつ。
わざわざ街頭演説の行先裂きにストーキングしてやってたみたいだよね。
これは真偽を確かめるという以前の問題で即アウト行為。
虚偽の情報を流して足を引っ張ったんじゃないか、というときには、それは本当に虚偽なのか、虚偽だったとしてどれくらい影響が出たのか、などなどを掘り下げる必要があるので、面倒っちゃ面倒。
どのみちそういう妨害をする人は他にもポスターをはがしたりと妨害してくるので、そっちで現行犯で取り締まった方がよかったりするわけだ。
ただし、ネット上でのデマの拡散や誹謗中傷なんてのもあるから、今後はそういうケースで取り締まられる例が増えてくるかもだけど。

というわけで、参議院選挙が近いので、ここも要注目なのだ。
今回は注目度の高い選挙だし、いろいろあるかもね。
国籍問題を明確に解決しないまままた立候補しようとしている元議員もいるみたいだし。
人腹なりそうだ。
って、候補者を擁立しただけで炎上案件が発生しているからなぁ。
興味は尽きないね。