2023/05/27

幽霊なんか怖くない

 週刊誌報道で、総理の長男が首相公邸に親戚を招いたときに不謹慎な写真を撮っていた、というのが騒がれているのだ。
首相の住居なのでプライベート・スペースでもあるんだけど、海外からの賓客を迎えたりとかそういう公的な側面もあるパブリック・スペースでもあるんだよね。
そういう写真が漏れちゃうことがまずもって問題のような気もするけど、自分の家で写真を撮っただけじゃないか、ということでもないのだ。


この首相公邸は、現在の首相官邸でできるまでは、首相官邸として使われていた建物で、場所を移して公邸にしたもの。
関東大震災で東京が壊滅的被害で焼け野原になったとき、官庁街も例外ではなく、その後に新たな官庁街の省庁として最初に建てられたものだそうだよ。
これがいわくつきになったのは昭和に入ってから。
そう、あの2.26事件の現場なのだ!
なので、そのときの昇降の幽霊が出る、という噂があるんだよね。
歴代首相や首相夫人の間でも目撃証言があるのだ・・・。

この噂について、平成25年(第二次安倍政権)に民主党の加賀谷健参議院議員から質問主意書が出ているんだ。
「幽霊が出るとの噂があるが事実か。安倍首相が公邸に引っ越さないのはそのためか。」と・・・。
そんなこと聞かなくても、とは思うものの、政府は質問主意書には閣議決定をして答弁を返さないといけないのだ。
そのときの答弁では、「(幽霊の噂については)承知していない」となっているんだって。
ま、見たとか、いないとか、そういうのは答えづらいよね(笑)

この質問主意書にも出てくるんだけど、安倍総理は公邸には居住せず、富ヶ谷の私邸から官邸に通い続けたんだよね。
その次の菅総理も公邸には居住せず、赤坂の議員宿舎から通い続けたのだ。
なので、野田総理が出た後、公邸に再び入居したのは岸田総理、というわけ。
報道ではその長男と二人暮らしらしいけど。
そこに親戚を招いたりしたときの写真が問題になっているみたい。

実は、この公邸には幽霊以外にもジンクスがあって、公邸に入居すると政権が短命に終わる、と言われているんだ。
実際、第一次安倍政権では、安倍総理は公邸に住んでいたのだ。
そのときはわずか1年で退陣・・・。
でも、公邸に入らなかった第二次政権は約8年も続く長期政権に。
小泉政権も長く続いた印象があるけど、ちょうど小泉政権時代に新鑑定が建築され、旧官邸が公邸になったんだよね。
で、その新たにできた公邸に入るとその1年半後に退陣・・・。
政権交代後、公邸に入った民主党の総理はみな短命。
これは運命的なものを感じるよね(笑)

ちなみに、岸田総理は公邸に入ったのは令和3年の12月。
ということは、今で1年半近くが経過。
もうすぐ選挙があるとか言われているけど、ここでジンクスが覆されるかどうかが決まるわけだ!
そこも注目しよう。

2023/05/20

失礼ですがお年は・・・

ニュースで見たのだけど、コンビニでお酒か何かを買って年齢確認を受けた外国の人が暴れた、という動画あるのだ。
こんなのおかしい、未成年じゃないことは見ればわかるだろ、変なルールを押しつけるな、ということらしい。
これって、コンビニやスーパーでタバコやお酒を買うときに年齢確認をするようになって、主に高齢の男性が怒り出す、というのも聞くよね。
そうはいっても、お店の人もルールだからやっているわけなんだけど。
でも、ルールが何に基づいているのかよくわからないから、ちょっと気持ち悪いのだ。
ということで調べてみたよ。

基本的には、20歳未満の人が飲酒・喫煙をしてはいけない、というのは法律で決まっていること。
これは、「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」と「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」のそれぞれで規定されているんだ。
成年年齢は変わったけど、飲酒・喫煙のボーダーは20歳のままなんだよね。
この法律のみそは、相手が20歳未満で自分で飲酒・喫煙するために買おうとしているとわかっていがら売ってしまった場合はその販売者には罰金、ということ。
法律名がカタカナ出あることを見ればわかるけど、どちらも古い法律で(それぞれ大正と明治)、子どもが親のお使いで買いに来る、というのを当然のことながら想定しているので、買うこと自体までは禁止していないのだ。
でも、販売する際には年齢確認など適切な措置をとることと義務づけはしているよ。

そんなこと言われても、自分で飲酒・喫煙するのか、お使いで買っているのかなんてわかりようがないよね。
というわけで、業界団体(一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会)でガイドラインを作ったりしているみたい。
法律だけを頼りにするとどうしてもお店の野人の判断で、ということになるからね。
で、そういう中で生まれてきたのが、今の年齢確認制度。
警察や国税庁は、年齢確認に当たってはどういう証明で確認してね、みたいな指導はしているみたいだけど、これは一般的なルールに落とし込んでいるわけだ。

現在よくあるのが、まう見たからに怪しそうな和回避地には声をかけて年齢確認する、というもの。
といっても、幼く見える人もあれば、老けて見える人もいるわけで・・・。
そこはもうどうしようもないんだよね。
でも、俺がそんな風に見えるのか、と切れられることもあるので、コンビニやスーパーでは、お酒やたばこを買う際はレジのところで「年齢確認ボタン」をタッチしてください、と言われるよね。
これは買おうとする人の自己申告をまずもらおう、ということなんだけど、これが面倒だ、という人がいて、もめる原因になっているのだ・・・。
近所のドラッグストアなんかだと、年齢確認シートみたいなのがレジに置いてあって、「20代以下」か「30代以上」かを指さしで確認するんだよね。
で、「20代以下」の場合は年齢確認で証明書の確認も含めて対応する、というわけ。
指さしくらいならいいでしょ、ということだよね。

でも、どこまで行っても自己申告ベースだとトラブルが起こるので、デジタル社会においてもう少し工夫できないか、という動きもあるのだ。
もうすでに普及しているモノとしては、タバコの自動販売機で使うタスポ。
これはあらかじめ年齢を証明するものを示して申請することでもらえるカードで、これがないと自動販売機でタバコは変えないのだ。
人のを借りるなんてのはできるけど。
ただ、このために新たにカードをシンセしてもらう、というのは面倒なわけで。
けっきょく対面販売してくれるところで買う,みたい話になり、カード申請が面倒な人なので、年齢確認されるともめがち、ということになるのだ。

なのでかどうかはわからないけど、今すでにある証明書類で電子的になんとかできないか、ということで検討されているのが、マイナンバーカードなどができないか、ということみたい。
デジタル庁も協力して、さっきの日本フランチャイズチェーン協会でガイドラインを作ったりいているのだ。
これも面倒だ、と怒る人はいるけど、もうそういう世の中ではなくて、デジタルで本人の年齢確認できなければ売りません、としていくかないのかもだよね。
喫煙者は減っているし、若者はお酒を飲まなくなっているとは言われているけど、そういう厳格なシステムになっていきそうな気がしているのだ。

2023/05/13

ぴき、ばし、べき、みし

夜中にいきなり家がきしむような音がしてびびることがあるのだ。
海外で言うところのラップ現象だけど、日本では「家鳴り」と読んでいるよね。
「家鳴り」という怪異は、海外のポルターガイストに比されているんだけど、伝統的には、音だけ出なくて物理的に揺れるそうなのだ。
なので、鳥山石燕が「画図百鬼夜行」で描いた絵は、子鬼が家の柱を揺らそうとしているイメージなのだ。そこから派生して、絵によっては大きな木槌を持っている場合もあるよ。
畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズではかわいらしい子鬼として描かれているけど、家屋を壊すようなものではなく、あくまで揺らしたり、大きな音を当てるだけなんだよね。
なので、実害はそんなにないのだ。

夜中にいきなりなる音については、木造建築である日本家屋の宿命的なところがあって、使われている木材の乾燥具合によっては、さらに乾燥が進んでひびが入ったりする場合があるのだ。
このとき、みしっ、とか、ぴきっ、とかそういう泳がするんだよね。
そういう木材のひび割れだけじゃなく、比較的築浅の場合は、まだしっくりと柱や梁がかみ合っていなくて、それが気温や湿度の変化でゆがみが出ると音を発することがあるのだ。
これは超常現象でもなんでもないんだけど、家の中にいる人からすれば、柱や梁の状態がどうなっているかなんて当然わからないから、あるときとつぜん音がしてびっくりする、というわけなのだ。
東日本大震災の後なんかは、地震の揺れでひずみが入ったので、しばらくこういう現象が多かったような気がするよ。

音はそれでよいとして、問題は揺れ。
日本家族はそこまで頑丈な作りではないので、風で揺れるなんてのは当たり前だけど、風が強いときにゆれるのを怪異だと見なす人はいないわけで。
一見何もないのにいきなり揺れるから怪異なのだ。
その原因はおそらく一つではなくて、いろんなケースがあるんだろうけど、ひとつは、錯覚。
何らかの理由で自分の近くの方がおかしくなっているケース。
風邪を引いて高熱が出ると、まわりが回っているように感じて目が回る、というようなことがあるけど、それと同じで、何らかの理由で揺れていないのに揺れているように感じた、ということ。

実際に揺れるケースとしては、最近になってそういうのもあるかも、とわかってきたのが、低周波振動が増幅されてそういうのが起こることがあるということ。
その振動自体は微弱なので人間は感じることはできないんだけど、何かの拍子で共鳴現象が起こってものが揺れたりするケースがあるのだ。
これがわかってきたのは、工場などの大型機械がある施設が近くにあると、不思議な揺れが発生するという現象があって、それを調べてみると、その大型機械由来の低周波振動が家の中のものと共鳴してそういう現象が起きていることがわかってきた、というもの。
特命リサーチ200Xで紹介された例は、地中に埋まっている水道管が共鳴していた、みたいなのもあるみたい。

まだまだ未解明な点もあるけど、そうはいっても、世の中のことは基本的に起こるべくして起こっていて、それがはっきりと説明できない場合に、怪異とか超常現象ということで「納得」しようとするわけだよね。
これはまったくわからないものを受け止めがたい、という心理で、わかってないんだけど、なんだかわかったように受け止めたい、ということなんだよね。
それは人間の性なのか。
でも、子鬼みたいな家鳴りという妖怪を考えてしまうというのはなかなかユニークだよね。
こういう発想は大切にしたい。

2023/05/06

虫愛づる

 ものすごい嫌悪感を持って。俺は絶対いやだという人もいるけど、なにやら世の中では昆虫食が注目を集めているのだ。
もとはと言えば、将来的な食糧問題の解決のため、として、国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食がその方策のひとつだ、と言い出したから。
その理由は、牛や豚と比べ、少ない飼料で育てられるので、動物性タンパク質がより効率的に肥育できるということ。
それと、昆虫には必須アミノ酸や必須脂肪酸など、人間が必要とする栄養素がだいたい含まれていて、栄養価が高い、というのだ。
そりゃあ、そうだよね、まるごと食べるから。
牛も豚も一頭で見ればそうだけど、普通は切り身の肉しか食べないからそうなるわけで。

そこで増えてきているのが、コオロギ。
まるごとの乾燥コオロギの入ったものもあるけど、多くの場合はコオロギパウダーを使った食品。
低カロリー高タンパクなんだって。
コオロギせんべいなんかはスーパーでよく見かけるになった。
あまり売れないのか、割引されているけど・・・。
コオロギって言われるとやっぱりハードル高いし、何より値段も少しお高めなんだよね。

昆虫食自体を嫌う向きもあるけど、伝統的には、人類はけっこう虫を食べてきているのだ。
日本でも、カイコのさなぎやハチの子、イナゴ、ザザムシなんかを食べるよね。
郷土料理レベルで全国的というわけではないかもしれないけど。
もともとおサルさんは雑食で、昆虫なんかもよく食べるので、人間も食べて不思議ではないのだ。
要は文化的な慣れの問題が大きいのだけど、現代まで来るとあまり昆虫というのが食材として魅力的ではない、ということで、あまり食べなくなっているんだよね。

ます、農業や畜産が発達し、野菜や獣肉が比較的簡単に手に入りやすくなっていること。
昆虫の方が効率的に生産できるのかもしれないけど、牛や豚はすでにシステムとして確立されているからね。
昆虫の場合は、養殖しようと思えばできるけど、基本は捕まえてきたものを食べる、そこにあるものを食べるという感じ。
日本では、養蚕業で繭糸をとった後のカイコガのさなぎはゆでて食べる、イネの害虫となるイナゴは大量にとれれば佃煮にして食べる、ということで、食材として割と多くの量が簡単に手に入るから食べているのだ。

これは他の国も一緒で、よほどおいしいとかではない限り、苦労してまで食べなくてもほかに食べるものがあればそれで済ますわけだよね。
ましてや、昆虫は一般的に可食部が少ないわけだし。
おいしければ、なんとしてでも食べようとするのが人間の業で、日本では田んぼに大量にいるからと言う理由でタニシを食べるけど、フランスはおいしいからという理由でエスカルゴ(リンゴマイマイなど)を養殖して食べているのだ。
もともとはブドウ畑にいるカタツムリを食べていたようだけど、こりゃうまい、となったら養殖するわけ。
昆虫の場合は、おいしさという点でそこまで至るようなものはなかったということなんだろうね。


昆虫は形態が気持ち悪いという人もいるけど、よくよく見てみれば、同じ節足動物のエビやカニもそんなにフォルム的には変わらないんだよね。
外骨格で足がたくさんあってごつごつしていて。
食材として見慣れているからおいしそう、なんて思うけど、形状は大差ないのだ。
ただし、海の節足動物の方が大きいものもいて可食部が多いけど。
それに、日本ではナカモやイソギンチャクなんかも食べるけど、外国の人からするとそれも気持ち悪いみたいだから、やっぱり慣れが重要なのだ。
中国ではカエルの肉は割とごちそうだけど、日本だとどうしてもゲテモノ扱いになるよね。

なので、このままみんながコオロギの有用性を認め、自然に食材として見なしていくようになれば。状況は変わってくるのだ。
とはいっても、パウダーで使っている間は、コオロギを見て「おいしそう」という乾燥を抱くことはないだろうけど(笑)
今コオロギに注目が集まっているのは、育てるのが比較的楽で低コスト・低エネルギーというところ。
とにかく牛や豚は育てるのにエネルギーがかかるんだよね。
だからこそおいしいのかもしれないけど・・・。
よくSF小説の未来世界には、合成食品みあたいなのが出てくるけど、栄養素として動物性タンパク質だけがほしくて、あおは加工技術でそれっぽくできる、ということであれば、牛や豚の純正の肉で亜ある必要はなくて、コオロギでもいいわけだ。
そういう未来が近づいてきているのかも。