2023/01/28

大切なのはうるおい

 夏の生まれだからか、むかしから冬の寒さが苦手。
そもそも寒いのがいやなんだけど、それと同時に乾燥もつらいのだ(>_<)
手足、指先ががさがさになるんだよね・・・。
もうハンドクリームが欠かせない!

人間の皮膚の構造上、一番外側にあるのが角質。
これは硬質なタンパク質であるケラチンを主成分とするもので、網目構造なのだ。
その間に、コンドロイチン硫酸やヒアルロン酸のような保水力の高いムコ多糖がタンパク質の軸にくっついたプロテオグリカンとして絡まっているんだよね。
このままだと水分はどんどん蒸発してしまうので、皮膚表面では皮脂が分泌されていて、それが表面をふたすることによって水分が抜けていくのを防いでいるのだ。
これが正常な状態。
強い界面活性剤で手を洗ったり、アルコール消毒をしすぎたりすると、この皮膚表面の皮脂がなくなってしまい、水分が蒸発しyすくなるので、乾燥してきてがさがさになるのだ。
また、皮脂が残っていても、外気の乾燥が激しくなれば抑えきれなくなって、やっぱり水分が失われてがさがさするんだよね。
こういうのが冬の手荒れの原因。

なので、これを回避するには単純に二通りの方法があるのだ。
まず、どんどん水分を足す、という方法。
尿素やヘパリン配合なんてのをよく見るけど、これらは極めて保水力の高い物質で、それを角質に浸透させ、水分の保持力を上げる、という考え方。
もうひとつは、ふたをする油分を増やそう、ということで、馬油やワセリンなんかは天然由来の油脂をさらに皮膚表面に塗りつけているわけだよね。
というわけで、水分量を増やした上で、蒸発も防ぐ、これが黄道なのだ。

そもそも化粧水は皮膚に浸透しやすい水分で、皮膚表面近くの水分量を増やすもの。
その後に乳液を塗るのは、その上に油のふたをして蒸発を防ぐため。
ということで、基本的なスキンケアもこの原理。
ハンドクリームとして売られているものも、保水力を高める成分として、水分量を増やす系(尿素、ヘパリン、グリセリンなど)と蒸発を防ぐ系(スクアラン、ワセリン、脂肪酸エステルなど)の両方が入っていることが多いよ。
ちなみん、水分と油分が半々くらいだとクリーム、油分が8割くらいになると軟膏と呼ばれるのだ。

手足のケアはそれでするとしても、そもそも手荒れしないように気をつけたいこともあるわけだよね。
まずは、皮脂をはがしすぎないこと。
コロナ禍の中では難しい面もあるけど、石けんによる手の洗いすぎ、消毒用アルコールのつけすぎはよくないのだ。
それと、これもむかしからよく言われるけど、お湯で食器洗いなんかすると、より皮脂がとれやすので、我慢して水で行くか、ゴム手袋を使うかなどした方がいいわけ。
でも、水で洗うと今度は「あかぎれ」になるよね。
面倒ではあるけど、ゴム手袋を使うというのは手が荒れやすい人には重要なのだ。

で、手足が荒れやすい体質の人として今回実感したんだけど、どうもハンドクリームにも相性があるようなのだ。
先日たまたま買った馬油入クリームというのはなんだか怪しかったんだけど、かなり合っているみたい。指先のかさかさがなくなった!
乾燥先進国のフランスに住んでいたときは、やはり乾燥対策も進んでいて、ロクシタンのシアバターも強力だけど、スーパーで普通に売っているプライベートブランド製品でも日本のものと比べるとだんちで効くんだよね。
やっと良さそうなのが見つかって安心したけど、もっと買っておけばよかったと後悔したものだったよ。

2023/01/21

流感の捲土重来

今年はインフルエンザがはやっているらしいのだ。
コロナとダブル感染なんて話もあるよね。
なので、インフルエンザところなの両方が同時に検査できるキットなんてのも薬局で売ってるんだね。
コロナだけじゃなく、インフルエンザの予防接種もしましょうといろんなところで見るようになったよ。

コロナがはやってから、コロナの感染対策を徹底したおかげか、ここ最近はインフルエンザの流行はかなり抑えられていたんだよね。
インフルエンザの予防対策に有効なのはなんと言っても手指の洗浄・消毒。
そして、目や口など粘膜のある部位を触らないこと。
インフルエンザウイルスは粘膜から体内に侵入するので、手や指にウイルスが付着した状態で触るとよくないのだ。
ちなみに、かなり早く入り込んでしまうのと、もともとは鼻の奥の粘膜から侵入するので、うがいはあまり意味がないんだそうで。
それこそしょっちゅううがいをしていれば別だけど、そんなに頻繁にできるわけでもないので、それよりは手指の消毒が大事ということみたい。

そして、予防接種。
インフルエンザの場合は型がいろいろあって、どれがはやりそうかを予測した上で複数の型に対応した対応したワクチンを混ぜてあるんだよね。
でも、必ずしもその予測が当たるわけではないのだ・・・。
かつては小中学校での予防接種はマストだったんだけど、インフルエンザワクチン製造には鶏卵が使われることもあって、鶏卵アレルギーの問題から、今は選択制で任意接種だよ。
当たるも八卦、当たらぬも八卦なら打たなくてもいいか、と言うことなんだけど、どんぴしゃではまらなくても、感染したときの症状の緩和(コロナと同じような話)が期待されるので、子どもや高齢者は摂取が推奨されるんだよね。

マスクについてはコロナも同じなんだけど、感染者からウイルスが飛沫で拡散されるので、口や鼻から出たウイルスの含まれる飛沫の拡散を防ぐ、という意味において重要なのだ。
感染を防ぐのではなく、感染の拡大を防ぐ、ということ。
とはいえ、季節性インフルエンザの流行くらいではそこまでマスクは普及していなかったよね。
むしろ花粉症対策では広まったけど。

インフルエンザの場合は、感染症予防法の5類感染症で、2類相当のコロナみたいに感染を理由に入国拒否をしたりはできないんだけど、感染が確認されたら登校・出社してはいけないのだ。
これは感染力が強くて集団感染につながりからで、人混みに行かないようにする、定期的に換気する、なんてのが求められるのはまさにこのため。
全数把握対象になっているから、病院や保健所で感染が確認されると都道府県を通して国に報告されるんだよ。
なので、毎年どれくらいはやっているかのデータがあるのだ。


で、これらの対策は基本は同じように飛沫感染するコロナと一緒。
なので、コロナ対策をしていると、そのままインフルエンザ対策にもなっていたのだ。
そのおかげもあってここ2年くらいはインフルエンザの大きな流行はなかったのだけど、ここに来てまたはやりだしたのだ・・・。
これの意味するところは、単純に考えて、コロナ対策がだれてきてなおざりになってきた、と言うことなんだろうね。
ということは、インフルエンザの流行は、そのままコロナ対策の不十分さを示している可能性が高いんだよね。
コロナの感染も全く減っていないけど、今一度気を引き締める必要がありそうなのだ。

2023/01/14

鉄はどこから

 ほぼほぼ不足することはなさそうな気もするんだけど、なんとなく鉄分補給と思って毎朝ドライプルーンを一粒食べているのだ。
味も好きなんだけどね。
時々献血している限りにおいては、赤血球数も問題ないので、鉄分は欠乏していないはず。
男性の場合はよほど栄養状態が悪くない限りは鉄欠乏にはならないんだけどね。
とはいえ、気になるので鉄分をとろうとすると、そんなに選択肢はないのだ。
鉄分が多く含まれているとされる食品は、ほうれん草(特に根に近い赤いところ)、レバー、プルーン、そしてヒジキ。
この中だとプルーンが食べやすいのでそうしているのだけど、学校給食なんかだと、ほうれん草やひじきが選ばれているよね。

でも、数年前、けっこう衝撃的な話が出てきたのだ。
文部科学省の日本食品標準成分表の改定の時(2015年の第7改定)、ひじきに含まれる鉄分量が大きく引き下げられtのだ。
およそ9分の1のレベル。
それでも鉄分含有量は多いのだけど、これは学校給食の献立に大きな影響を与えたんだよね。
それえまではたまにひじきの煮物を出せば鉄分は問題なくクリアできたのに、そのジョーカー的なカードが使えなくなったから。
これにより、小松菜やほうれん草の登場回数が増えることになったのだ。
給食でレバーは出しづらいからね。

そのときに、鉄分量を下方修正する理由として挙げられたのが、製法の変化による影響というもの。
従来は鉄釜で煮て乾燥させて作っていたんだけど、それがステンレス製になったため、鉄分含有量が減ったというのだ。
つまり、鉄釜から煮汁中に溶け出した鉄イオンをひじきが吸収していたんだけど、それがなくなった、というわけ。
これは未だに信じられているんだけど、どうもあやしいんだよね。
そこまでひじき中に残るほど鉄が溶け出しているのか、と単純に思うし、業界団体である「日本ひじき協議会」の独自調査によると、この鉄釜説とは不整合なデータも出ているんだよね。

それは、中国産や韓国産のひじきも鉄釜ではなくステンレス釜でに煮られているにもかかわらず、鉄分量は引き続き多いままだということ。
このため、同協議会では、製法の違いというより、産地の違いの方が大きいのでは、と考えているようだよ。
我が国に実際に流通しているひじきは、9割が輸入(中国産・韓国産)で、残り1割が国産。
なので、実は普通に食べているひじきは従来どおり非常に多くの鉄分を含んでいるもの。
ということは、国産ひじきしか使っていない、ということでもない限りは、学校給食ではむかしどおりの扱いでひじきを献立に入れればいい、ということになるんだよね。

でも、産地の違いというのもまた不思議な話だよね。
国産ひじきでは、昔に比べて減っているので、それだけ環境の変化があったということだけど、それもどうなのか?
ちなみに、国産はほぼほぼ天然もので、中国産・韓国産は養殖もの。
天然物は荒磯でもまれているんだけど、養殖物は並の静かな入り江で育てられているとか。
すると、養殖ものの場合は「富栄養化」している可能性があって、ひじきが成長するまわりの環境でもともと鉄イオンが多い可能性があるんだよね。
海水中の鉄イオン濃度がどこまで変化しているのかは不明なんだけど、一般には、表層では薄く、深いところで濃い、栄養塩型の分布といわれているんだよね。
天然ひじきは浅いところに生えているので、まわりの環境ではそこまで鉄イオンは多くないのだ。
これが海洋環境の変化(海水温上昇など)によってより薄くなっている可能性はあるんだよね。

とはいえ、大きく落ち込んでいるので、そこまで急激な変化が本当にあるかはちょっと疑問。
これは検証しにくいのだけど、ちょっとあやしいな、と個人的に思っているのは、同じステンレス釜と言っても、日本と中韓では違うのでは、ということ。
つまり、日本ではきれいなぴかぴかのステンレス釜を使っているけど、中韓では古くなってすでにさびの浮いているような釜を使っているのではないか、というのがそこはかとなく思い浮かぶのだ。
ステンレスはきちんとメンテナンスしているとさびないけど、さびたものと接触させておいたりするとさびが浮いてくるんだよね。
そのさびはまさに酸化された鉄で、水の中にも一部溶け出すので、きれいなステンレス釜うを使ったときより多くの鉄が煮汁中に含まれる可能性がるんだよね。
なんとなく、中国産・韓国産で多い、といわれると、そう思ってしまうんだよなぁ。
これが一番しっくりするんだけど、実際はどうなんだろう?

2023/01/07

おせちもいいけどカレーもね、には何をつけあわす?

 最近は見なくなった気がするけど、、昔はお正月の三が日明けくらいによくカレーのCMを見たのだ。
ククレカレーは、「おせちもいいけどカレーもね」なんてキャッチフレーズだったよね。
お正月におせち料理と雑煮が続くと飽きるから、大きく味を変えてカレーなんかどう?、ということなんだけど、確かになぁ、と思ったものだよ。
でも、今気になっているのは、カレー本体ではなく、その付け合わせ。
ほぼほぼカレーを食べるときにしか見かけない福神漬なのだ。

なんとなく、現在は「口直し」的にとらえられているよね。
でも、それが本旨だとすると、酸味のあるらっきょうの方がメジャーになってもおかしくないと思うのだ。
本場英国式カレー&ライスにはピクルスがつくので、その代わりにらっきょう、というのが最初らしいから。
福神漬はあまじょっぱいという感じなので、そこまで口の中がすっきりするわけでもないような・・・。
と言うことを思っていたら、東洋経済の面白い記事を見つけたのだ。

フードライターの人が書いているのだけど、福神漬そのものの歴史とカレーに付け合わされるようになった経緯を考察したもの。
今ではカレーと一体不可分的なイメージがあるけど、福神漬はかつて独立した漬物だったのだ!
そう、たくわんなんかと同じ扱い。
それがなぜカレーとセットみたいになったか、という考察だよ。

ボクなりに簡単にまとめると、
①福神漬はごはんを食べるための漬物として開発されたもので、開発者とされる上野の「酒悦(当時は山田屋)」によれば、「ほかにおかずがいらないのでお金が貯まる」とも言われたほど人気があった。
②御一新後に洋食がはやりだしたとき、皿盛りのごはんには漬物が添えられるのが通例で、その際、もともtも細かく刻まれていてフォークでも食べやすく、大量に用意しておいても保存が簡便な福神漬が選ばれた。
③つまり、カレーライス以外でも、洋食のごはんには漬物として福神漬が添えられるがスタンダード化していった(ライスのみオーダーして福神漬だけで食べたり、ごはんに備え付けのソースをかけて「そーライス」にして食べるなんてことも。)。
④それは、戦前までは今以上に大量のごはんを食べていたからで(成人男子の場合一色で1.5合~2合)、おかずのほかに漬物でごはんを食べていたから。
⑤カレーの場合も例外ではなく、ルーだけでは足りないので、漬物でもごはんを食べていた。
⑥戦後になるとごはんを鯛御量に食べる習慣がなくなっていくとともに、洋食を箸で食べる習慣が出てきたので、付け合わせは「フォークでも食べやすい」福神漬である必要はなく、より薄味の浅漬けなどが添えられるようになっていった。
⑦しかしながら、カレーだけはスプーンで食べるので、福神漬が継続して添えられ続け、今のようなセットになっていった(ただし、福神漬の塩分濃度を見ると、ごはんのおともだった時代はしょっぱいが、単なる付け合わせになっている現在は薄い。)。
といったところ。

この話で一番びっきりするのは、カレーを頼んだとき、たっぷりのごはんとそれにはr足りない量のルー、そして、残りのごはんを食べるための福神漬が出てきた、というところだね。
そんなにごはんを食べていたのか。
っていうか、カレーをもう少し増量しろよ、と思ってしまう。
カレー自体が納豆みたいな感覚で、おかずのひとつ、ということなのかな?
考えてみると、江戸時代の食事を再現したもの、なんて見ると、大量のごはんに漬物、少しの魚、味噌汁、みたいな献立なんだよね。
岡zは少量でしょっぱいのが基本、それで大量のごはんをかっこむ、というもの。
結局明治になってもしばらくはその習慣がそのまま続いたってことなんだね。
表面上は洋風でハイカラになっても、ごはんの食べ方は実は変わってない・・・。
これが和魂洋才なのか(笑)