2007/05/31

シリアル

ボクは米国に来てから毎朝シリアル&無脂肪乳(スキムミルク)と低脂肪ヨーグルト、バナナ、100%野菜ジュースを食べているのだ。
なかなかヘルシーな朝食だよね。
食物繊維やカルシウム、カリウムなんかの栄養素もばっちりとれるので、お気に入り。
そういう意味では、日本にいたときよりこっちでの朝食の方が健康的なのかも。

で、その毎日食べているシリアルが気になったので、調べてみたのだ。
シリアル(cereal)はもともと穀物という意味で、穀物を原料にフレーク状に加工したのがシリアル食品なのだ。
もともとは米国でケロッグ兄弟が病院食用のパンを作ろうとしてまちがってできたのがはじまりなんだって。
小麦粉の生地を薄くのばしたんだけど、そのまま放置してしまって乾燥してしまってフレーク状になってしまったのだ。
でも、これが意外に受けがよくて、試行錯誤の結果、トウモロコシを原料にして作るのが一番よいことがわかって、シリアル食品の代名詞のコーンフレークが生まれたとか。
弟の方が後に今のケロッグを立ち上げたそうだよ。
(甘みを付加するかどうかで兄弟で意見が対立して、甘みを付加する方法をとった弟さんがスタンダードを築くことになるのだ。)

その後、大麦・小麦やえん麦(オートミール)、玄米など多様化していって、シリアルと呼ばれるようになったわけ(日本では少し誤解されていて、トウモロコシが材料であろうがなかろうが、コーンフレークが代名詞になってしまっているよね。)。
小麦の場合は最近全粒(whole wheat)が多いのだ。
その方がビタミンやミネラル、食物繊維が多くて健康的なんだよね。
お米のぬかもそうだけど、きれいに精製してしまうと、そういう栄養素が抜けてしまうというわけ。
日本で玄米や五穀米を食べるのと同じ構造なのだ。

江戸時代中期になると、白米を食べるようになってビタミンB不足になったので、江戸でかっけが大流行したのだ。ビタミンBは米ぬかに含まれているんだよね。
で、ぬか漬けを食べるようになって、これが解消されたとか。
日露戦争の時もたくさん栄養不足でかっけが発生して、その時点ではまだ感染症と思われていたのだ。
森鴎外さんが軍医として感染症説をおしていて、栄養障害と考えた海軍と対立したそうだよ。
陸軍ではかなり犠牲が出たけど、海軍は被害が少なかったとか。
その後、鈴木梅太郎さんがビタミンを発見し、それがかっけに有効であることがわかって、科学的にも栄養障害であることが証明されることになるのだ。

で、話は元にもどって(笑)、もともと全粒で食べられていたのがえん麦(オート麦)。
うどんのコシのもとになるタンパク質のグルテンをあまり含んでいないので、パン作りや麺にするのにはあまり向かなくて、もっぱら家畜の飼料にしたり、クッキーやオートミールとして食べられてきたのだ(えん麦でクッキーを作るとさくさく感が増すのだ!)。
でも、栄養素が高くて健康的なところが見直され、ふたたび脚光を浴びているみたい。
いわゆる健康食ブームだね。
日本のヒエとかも同じなのだ。

オートミールというと洋風のおかゆを思い出すけどけど、それはえん麦のもみ殻をとって蒸した後に押しつぶしたものを煮て作るんだよ。
もともとオートミールはこの押しつぶしたえん麦のことで、オートミールで作ったおかゆはポリッシュと言うんだって。
このオートミールをお菓子の材料にも使っていて、オートミールに甘みをつけて植物油とからめてオーブンで焼いたのがグラノーラというシリアルなのだ。
で、さらに水に溶けやすい食物繊維の多い外皮だけを取り出したのがオートブラン。
最近日本でもよく見かけるよね。

最初は牛乳をかけてふやかして食べるのに抵抗があったんだけど、ドライ・フルーツ入りだったり、メープルシロップ入りだったりとバリエーションもあって、フレークのかたさもいろいろあるので、なかなか楽しめるのだ♪
牛乳が苦手な人はやわらかいヨーグルトをかけてもおいしいんだって。
手軽でヘルシーなので、今のお気に入りなのだ。
ボクはレーズン入りが好きだよ。

2007/05/30

水の星

ボクは星の話がけっこう好きなので、定期的に国立天文台のHPを見ているんだけど、そこでなかなか興味深い話を見つけたのだ!
それは、「内惑星ウィーク」の宣伝。
なんでも、惑星の中でもっと観測しづらい水星が、5月の終わりから6月のはじめに観測できるので、みんなで観測しましょう、というものなのだ。

というわけで、水星について少し調べてみたよ。
水星は太陽系でもっとも内側、つまり太陽に近い位置にある惑星で、一番小さい惑星でもあるのだ。
木星の衛星のガニメデよりも小さいんだって!
金星よりもさらに内側にあるために地球からはとても見えづらくて、もっとも見やすい時でも日の出前・日の入り後の1時間くらいしか観測できないとか。
地動説を唱えたコペルニクスさんでさえ観測したことがなかったとも言われているレアな惑星なのだ。

それが、5月終わりから6月のはじめには金星とともによく見える位置にあるらしくって、観測の絶好のチャンスみたい。
金星はとにかく明るい星(-4等星だって)で、空がそんなにきれいでなくても見つけられるけど、水星もそのすぐ下にあるので、金星を目安に見つけやすくなるんだって!(水星は0.4等星くらいに見えるらしいよ。)
ボクも観測に挑戦するのだ。
5月31日の日の入り後がベストみたい。

で、コペルニクスさんは観測できなかったんだけど、古代の人は水星の存在を知っていて、古代バビロニアや古代ギリシアではすでに知られていたそうだよ。
水星は太陽系でもっとも内側にあるので、地球からのみかけの速度がもっとも速いらしいのだ。
これは一晩で見える位置がだいぶ変わってくるってことなんだよね。
で、ギリシアでは足がもっとも早い神様のヘルメスの名が与えられて、それがローマ神話ではメルクリウスにあたるので、水星の英語名がMercuryになったとか。
ちゃんと「足が速い」って理由で名前がついているなんておもしろいよね(^o^)/

水星の探査はあまり行われていないんだけど、現在日本でも欧州と共同で水星の探査を計画しているのだ。
その名もBepi Colonboという探査機で、これは金星を通過するときに重力スイングバイをして水星に接近できることを示したイタリアの天文学者ジウゼッペ・コロンボ博士の愛称からついた名前だそうだよ。
水星は太陽にあまりにも近いので接近しづらいらしいんだけど、金星の重力の力をうまく使って楕円運動の軌道を何度か乗り換えると(これがスイングバイ)、うまいこと水星に近づけるということらしいよ。
この計画は日本と欧州の2機の探査機を使って、水星の磁場、磁気圏、表層、内部構造など総合的に探査する計画で、太陽系でもあまりよく解明されていない水星を徹底的に調査するものなのだ。
これより先にPLANET-Cという探査機が金星に行くけど、日本の探査機が水星や金星などの内惑星に行くのははじめてなので、ちょっとどきどきなのだ。

2007/05/29

海兵隊って何だ?

今日は米国では戦没将兵追悼記念日(Memorial Day)という休日で、各地でその関係のイベントが行われているのだ。
ボクも街を見て回ったんだけど、日本の終戦記念日のような感じなんだよね。
で、前から気になっていたんだけど、米軍にある「海兵隊」って何をしているのかよくわからないんだよね。
上陸作戦とかを担当するのは知っているんだけど。
そこで、ちょっと調べてみたのだ。

海兵隊(Marine Corps)は上陸作戦などの陸海空の複合的な戦力を使って作戦を遂行する部隊という定義のようなのだ。
たしかに、ボートで上陸したり、ヘリで上陸したりして、その後、陸戦に入るんだよね。
海軍に属していることも多くて、その中で上陸作戦や港湾防衛などの水陸両用の作戦を行う部隊として存在しているものも多いとか。
なので、そういう作戦を想定していない国には海兵隊はないのだ!
日本の自衛隊の場合、上陸作戦はあり得ないので、「海兵隊」に相当するような部隊はないんだよね。

もっとも歴史のあるのは英国の海兵隊で、王室海兵隊(Royal Marines)と呼ばれるのだ。
形式上の最高指揮官はエジンバラ公(現在はフィリップ殿下)だそうだよ。
1664年にヨーク・アルバニー公立海上歩兵連隊として設立された歩兵隊が前身で、その後、米国独立戦争の時の国王のジョージ三世さんが今の名前に改称し、現在にいたるとか。
やっぱり英国はこういうようになんでも歴史があるよね。

で、世界でもっとも規模が大きいのはやっぱり米国海兵隊(United States Marine Corps、通称Marines)で、米国の場合は、陸軍(Army)、海軍(Navy)、空軍(Air Force)に続く4番目の独立の軍隊なのだ。
今でも海兵隊だけは議会の承認を経ずに、大統領令だけで国外活動ができるので、「殴り込み」担当の部隊として認識されているとか。
もともと独立戦争の時に英海軍に殴り込みをかける部隊として創設されたものというから、その伝統(?)が生きているのだ。
独自の船はないけど、航空部隊や戦車などは持っていて、装備も充実しているから、かなりの独自行動が展開できるようになっているみたいなのだ。

アーリントン国立墓地(Arlington National Cemetery)近くにある硫黄島記念碑(Iwo Jima Memorial)の正式名称は「海兵隊戦争記念碑(United States Marine Corps War Memorial)で、海兵隊創設時以降の海兵隊の活躍を称えたものなんだよ。
硫黄島の決戦でも活躍したので、そのときの5人の兵士がモデルになっているんだけど、別に第二次世界大戦だけの記念碑ではないのだ。
ベトナム戦争などでも海兵隊は隊長に投入され、被害も大きかったんだよね。

日本にも明治初期に英国式の海兵隊をまねした部隊が設置されたことがあったみたいだけど、目的が不明確で財政上も大変だったのですぐに廃止されてしまったみたい。
日本軍では陸軍に上陸部隊がいて、海兵隊の代わりになっていたみたい。
現在でも陸上自衛隊に似たような部隊があるらしいけど、基本的に専守防衛の自衛隊だと、大規模な上陸作戦を行う部隊は必要ないし、どうしても攻撃的なイメージを与えるからこういう組織はおけないんだよね。

2007/05/28

日本のファーストフードと言えば

米国ではあまり食環境がよくなくて、一人で気軽に行ける外食っていうのが少ないんだよね。
レストランは高いし、一人では行きづらいし。
かといって、他にはピザやハンバーガー、サンドイッチといったファーストフードしかないのだ。
こっちの人たちはこれでよく飽きないものだなぁと思うよ。
でも、うれしそうに毎日同じようなメニューを食べているんだよね(>_<)

で、思ったのが、日本ではおにぎりとかそば・うどん、団子・もち、寿司などなど、手軽に食べられる軽食がむかしからあるよね。
どれも小腹が空いたときに短時間で提供されて、短時間食べられるものだし、まさにファーストフードなのだ。
なかでもボクは立ち食いそばが好きなんだよね(^o^)/
なんでもいいわけじゃなくて、こだわりもあるんだよ。
つゆの濃さ、めんのこし、揚げ物の具合などなど。
もちろん、安いっていうのも重要な要素だよ。

今で言う「そば」はむかしは「そばきり」と呼ばれていたんだよね。
というのも、(植物の)「ソバ」の食べ方としては、そのまま雑炊にしたり、粉にひいて団子やそばがきにして食べるのがメジャーだったのだ。
江戸時代の直前、安土桃山時代くらいに今のような「めん」状にしたそばが生まれ、江戸時代中期に広まったんだって。
それにしても、ゆうに300年は歴史があるのだ!
最初はもりそばのようにつゆにつけて食べる食べ方が主流で、後に熱い汁に入れた汁そばが出てきたそうだよ。

そばは江戸でもファーストフードの代表格で、それまでは「めん」と言えば「うどん」(当時は「うんどん」と呼んでいたみたい。)だったけど、江戸ではそばの方がメジャーになるのだ。
当時のそばや寿司、天ぷらは屋台で提供されていたんだよね。
よく時代劇に出てくる、肩に担いで運ぶU字型のやつだよ。
あれだと、そばとなべ、火力源(七輪とか)、それにつゆのもとととして「かえし」だけを持ち歩けばよいのだ。
現地で水をくんでお湯を沸かし、だしを取って「かえし」に加えれば汁ができるんだよ。
落語の「ときそば」なんかはそういう屋台なのだ。

現在の「そば」は、日本農林規格(JAS)によると、最低限そば粉を30%以上含んでいればいいんだって。
40%が標準品で、50%を超えると良品扱いだとか。
すると、そば粉8割に小麦粉2割を使った二八そばは良品扱いなんだね。
なんか、そば粉が半分を超えていないのにそばを名乗るっていうのもどうかと思うけど・・・。
原材料表示は含有量が多いものから表示するから、「そば」なのに「そば粉」が最初に来なくなってしまうんだよね(>_<)

植物のソバは、中国原産といわれていて、荒れた土地でもできるので、世界各地で食べられているのだ。
特に中国やロシア、朝鮮半島では大事な食物なんだよ。
冷麺はそば粉を使っためんで、ところてんのようにお湯の中に押し出して作るのだ。
フランスやイタリアなんかの欧州でも食べるんだって。
そういえば、そば粉を使ったクレープの「ガレット(galette)」っていうのもあるよね。
でも、ボクはやっぱり日本式のそばの食べ方が一番好きかな。
それも、気楽に、手早く、安価で食べられる立ち食いそばが一番だよ。

2007/05/27

偏差値

今日は偏差値のお話。
ふと留学する前に受けたTOEFLのテストのことを思い出して、そういえばTOEFLのスコアもテスト自体の難しさの違いをならすために偏差値みたいにして計算しているんだったよね、と考えたのだ。
でも、その偏差値について実はそんなにちゃんと記憶していなかったので、調べてみたわけ。

偏差値というのは、平均値からどれだけずれているのかのわかりやすい指標として使われるもので、平均値が50、標準偏差が10になるように尺度として計算されたものなのだ(こういう操作を「規格化」と言うんだよ。)。
そのおかげで、50からどれだけ離れているかを見ることで、もともと平均値も標準偏差も違う分布を比べることができるわけ。
平均点が56点の国語のテストと、平均点が73点の算数のテストだと、そのままの点数だけじゃどれくらいの位置にいるのかがわかりにくいよね。
これを偏差値にすると、平均からどれくらい離れているかがよくわかるのだ。

で、この「標準偏差」っていうのはばらつきの指標で、平均値からどれだけずれたデータがあるかを表すのだ。
標準偏差が少ないとそれだけ平均値に近いデータが多い集団で、大きいとデータのばらつきが大きいというわけ。
で、この偏差値というのは、ばらつきが正規分布という分布に近い分布の時に役に立つんだよね。
正規分布というのは、ランダムにばらつきが出るようなときにできる分布で、長さを測定するときの測定誤差や、大さじで塩の量を量るときの誤差なんかは正規分布に近い分布をするのだ。
ようは、平均値のところに大きな山があって、平均値より小さい値も大きい値も平均値より離れるほど確率が低くなるような分布で、きれいな釣り鐘型の分布と言われるんだ。

偏差値の場合、仮に正規分布に従うとすると、偏差値40~60に入るのは約68%の確率、30から70の間に入るのは95%の確率になるんだ。
しかも、正規分布は左右対称だから、例えば偏差値が60以上だったら、上から16%以内に入っているということになるのだ。
100人の集団だと、ベスト16に残っているようなイメージなのだ。
そうして、自分がどれくらいの位置にいるのかがよくわかるので、テストでの学力の比較に使われてきたんだよね。

でもでも、実際にはテストの点はそんなにきれいに正規分布をするわけではなくて、山が二つ出るような分布になったり(これはよく勉強している集団とそうでない集団が合わさってしまうので、全体としてみるとそうなるのだ。)、どうやっても最高点が決まっているからきれいに左右対称にならなかったりするんだよね。
なので、あくまでも参考の指標であって、絶対的な評価基準じゃないんだよね。
なのにまるでまるであたかも、偏差値でみんな決まってしまうみたいな風潮になったので、それが批判されて学校では使われなくなってしまったのだ。
どういうものかをよく知った上で使う分には役に立つツールなんだけどね。

2007/05/25

緑と赤

ボクは子どものころからガチャピンとムックが好きで、ポンッキッキはけっこう大きくなってからも見ていたりしたのだ。
ガチャピンの挑戦コーナーや、歌のコーナーが楽しいよね。
今でも毎日更新されるガチャピン日記を楽しみにしているんだ(^o^)
で、前から気にしていたガチャピンとムックのプロフィールを備忘録もかねてまとめておくことにしたよ。
ガチャピンとムックの簡単なプロフィールは「このみちどんどん」という歌の中でも歌詞になっているんだよね。
「ガチャピン生まれた南の国や、ムックの育った北極だって見えてくるかなぁ?行けるかなぁ?♪」ってね。

ガチャピンは南の島で生まれた恐竜の子どもで、永遠の5歳なのだ。
誕生日は4月2日で、毎年5歳の誕生日をしているんだよ。
身長は165cm、体重は80kgだって。
趣味はスポーツトと冒険というだけあって、スキーや空手なんかは序の口で、スキューバ・ダイビングやスカイ・ダイビングもこなしているよね!
はてはロシアのソユーズに搭乗して宇宙飛行までしたんだよ。
さらに、この前はエアギターの東京地区予選で見事2位に輝いたのだ!

手についているまるいのはエネルギーボールというもので、ガチャピンがいろんな挑戦をするときに勇気や力をくれるものだとか。
左右に7個ずつあるんだよ。
ムックもほしがっているけど、ガチャピンにしか効き目はないんだって。

一方、ムックは雪男(イエティ)の子どもで、北極の近くの島で生まれたのだ。
ガチャピンと同じ5歳で、誕生日も同じ4月2日。
身長は185cm、体重は110kgとだいぶ大きいのだ。
特技がなんでも食べることで、ガチャピンいわく、「食いしん坊」なんだって。
いつか「食いしん坊万歳」も継げるかな?

頭についているプロペラは空を飛ぶためのものではなくて、暑さに弱いムックが体を冷やすためのものだとか。
でも、あれだけ毛むくじゃらで効果があるのかな?
最近は音楽の才能があることがわかって、そっち方面で活躍しているのだ。
ガチャピンとうまくすみわけ(?)ができているというか、キャラが立っているんだね。

どうしてもガチャピンの方が人気があるけど、ムックもにくめなくていい味出しているよね。
やっぱり二人のコンビがよいのだ。
もうポンキッキは終了してしまったけど、これからも二人の活躍委期待したいよ。

苦節17年?

ニュースで知ったんだけど、今年は米国中西部で「17年ゼミ」が大量発生する年なんだって。
米国にはおもしろいセミがいて、13年とか17年とかの周期で大量発生するのだ。
発生の時期は地域によりずれているみたい。
このセミは赤い目で、日本のものに比べて少し気持ち悪いのだ・・・。

でも、これはどうも特定のセミではなくて、いくつかの種類セミが同じような現象を起こしているみたい。
なので、○○という種は17年ごとに大量発生する、とかいうものでもないみたい。
といっても、セミは飼育がとても難しい昆虫なので、あまり生態がわかっていないらしいから、何か理由がるのかもしれないけど。
でも、大発生ということは音量も相当なものなのかな?

セミは成虫になってからは30日くらしか生きられなくて、短命なイメージがあるけど、幼虫として3~17年地中にもぐっているから、実は昆虫界でも長命な種類らしいよ。
それにしても、下積み時代が長いんだね。
だから美声なのかも(笑)

セミはオスがメスにアピールするために鳴くんだけど、オスのおなかは空洞になっていて、そこで音を響かせているのだ。
メスの場合はここに卵巣があるんだとか。
うまくできているものだね。

セミの成虫は小鳥やアリ、ネズミ、リスなどのげっ歯類、タヌキなんかにはごちそうで、夏の貴重なタンパク源なんだって。
地域によってはセミを食べる文化もあるんだよね。
日本で蜂の子やざざ虫、イナゴをたべるようなものなのだ。
考えてみれば、エビやカニも昆虫と大してかわらない見かけなんだよね。
何事もイメージだけなのだ。
昆虫は未来の貴重な食糧源として期待されていて、真剣に世界的な食料不足に貢献するかも、と検討されているのだ。
いつしか虫を普通に食べる世の中になるかもね。
そうしたら、セミの声を聞くと、「おいしそう」と思うようになるかもしれないよ(>_<)

2007/05/23

はしか

最近日本でははしかがはやっていて、小学校だけじゃなく、中高や大学まで学校閉鎖になるほどなんだってね。
で、はしかってよく聞くけど、どんな病気なんだっけ?、ということで、ちょっと調べてみたのだ。

「はしか」は漢字で書くと「麻疹」で、字のとおり「ましん」と読むこともあるのだ。
ウィルス性の疾病で、おたふくカゼや風疹と一緒で、一生に一度はかかると言われているんだよ。
高熱と発疹が特徴で、40度近い熱が出るので小さいころに予防接種を進められるのだ。
でも、日本ではワクチンの接種率は低くて、かつ、ワクチン接種してもちょっと症状は軽くなるけどはしかにかかってしまうことも多いらしいのだ。
海外では時間をおいて2回予防接種したりするみたいだけど、日本ではそれをしないので、「はしか輸出国」なんて非難されることもあるみたい。

はしかには特効薬とか特異的な治療法はなくて、熱を下げたりとか合併症を防いだりとかの対症療法しかないみたい。
それだけに海外では予防接種が重要視されているんだけど、日本では予防接種の副作用の問題とかがあって、今はなかなか強制できないんだよね。
でも、ある程度大人になってからかかると症状が重くなるとも言われているし、あまりに高熱が続くと生殖機能に障害が出ることもあるから、できるだけ予防接種を徹底した方がいいと言われているみたいだよ。
米国では実際に予防接種を徹底して患者数が劇的に減ったというデータもあるみたい。

日本では、「感染症予防法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)」の第5類感染症に指定されていて、感染者が見つかった場合は、7日以内に厚生労働省に届出をしないといけないのだ。
もっと伝染力が強くて、致死性も高い感染症の場合は発見したらすぐに知らせなければいけないんだけど(エボラ出血熱やコレラ、マラリア、鳥インフルエンザなんかがそうなのだ。)、はしかはそういう意味では中間的なものという位置づけだよ。
でも、今回のように集団感染することもあるので、どこでどれだけ発生しているかを把握する必要があるので届出をさせているのだ。

ボクははしかは小さいころに経験しているので、たぶんもうかかることはないと思うんだけど、2度目でもかかることはあるみたいだから、油断はできないみたい。
それに風疹はまだやってないんだよね。
今更こういう病気にかかると大変だから、なんとかかからないでやりすごさないと!

2007/05/22

ばら

春と秋はバラの季節。
バラは花が美しいだけじゃなくて、その香りもむかしから楽しまれていて、香水なんかにもよく使われるよね。
ボクもけっこう好きな花のひとつなのだ。

このバラは北半球一帯で自生しているけど、もとはチベットや中国、ミャンマーのあたりにあった植物で、日本原産のものもあるんだとか。
古くからその花は好まれているんだけど、今のようにたくさんの種類が出てきたのは、フランス皇帝となった革命の英雄、ナポレオン・ボナパルトさんのお后、ジョセフィーヌさんのおかげだとか。
ジョセフィーヌさんは世界中のバラを集め、宮殿に植えさせたんだ。
それがもとになって品種改良が進み、現在のようにいろんな色、香り、形のバラが生まれていったんだよ。
野バラだと花はかなり小さいけど、今ではかなりの大輪の花もあるし、多くの色の花があるよね。

バラは赤やピンク、白、黄色、紫なんかがスタンダードだけど、バラの育種家の夢は長らく青いバラを作ることだったのだ。
でも、色素の関係で青い花っていうのは基本的に自然界のバラには存在し得ないんだよね(青の色素がもともとないのだ!
紫の赤を薄めていって青に近づけていってたみたい。
なので、厳密に言うと青紫なのだ。
で、自然交配ではどうしても「青い近い色」しかできないんだけど、遺伝子改良でついに正真正銘の青いバラが生まれたんだよね。

でもでも、青いバラにこだわらずとも、大輪のバラやこぶりのものなど、きれいなバラはたくさんあるよ。
春や秋の時期のバラ園は、美しい花とあまい香りで満ちているのだ。
無理して遺伝し改良なんかしなくてもよいと思うんだけど。
それに、青いバラって別にないから貴重だとは思うけど、色目としては断然優れているというわけでもないよね(笑)

ちなみに、バラは当然バラ科の植物だけど、多くの果物もバラ科なのだ。
リンゴやナシ、サクランボ、ウメ、イチゴ、ビワなどなど。
花のサクラもそうだよ。
で、バラもこれらの果物と同じようにちゃんと実がなるのだ。
ビタミンCのサプリでおなじみ(?)のローズヒップは野バラの花の根元にできる赤い実で、酸味が強くビタミンCがたっぷり含まれているのだ。
レモンはビタミンCの尺度で使われることが多いけど、実はクエン酸ですっぱくてビタミンCが少ないんだよね。
ローズヒップはその点違って、アセロラやグアバと同じでたっぷりのビタミンCを含んでいるのだ。
イチゴやミカンの方がレモンよりビタミンC含有量が高いんだよ。
実はサツマイモも含有量が高いことで有名なのだ。

四つ葉

四つ葉と言っても牛乳じゃないよ。
クローバーの話なのだ。

クローバーはヨーロッパ原産のマメ科の植物で、その和名は「シロツメクサ」。
アニメ「あらいぐまラスカル」のオープニング・テーマ「ロックリバーへ」の歌い出しにも出てくるよね。
「シロツメクサの花が咲いたら、さぁ、行こう、ラスカル♪」って。
クローバーは、家畜の飼料として明治期に日本に導入されたものが野生化したんだって。
でも、その前からガラス製品をつめた荷物のクッション材として乾燥させてクローバーが使われていて、それで「ツメクサ」という名前がついたんだ。
「シロ」は花が白いからだよ。
で、クローバーの四つ葉はめずらしいので、幸運の象徴とされているのだ。

これによく間違われるのがカタバミ
カタバミはカタバミ科の植物で、むかしから日本に生えている草なのだ。
漢方薬にもなるみたいだけど、カタバミはシュウ酸を含んでいるので、家畜の飼料にはあまり向かないみたい。
で、このカタバミも通常は三つ葉なんだけど、四つ葉のものもあって、しかも、それはそんなにはめずらしくないのだ。
なので、道ばたで「四つ葉のクローバー」と思って見つけても、たいていは「四つ葉のカタバミ」なんだよね。

でも、よく見るとこの2つの植物は違っていて、クローバーが葉っぱが丸いのに対し、カタバミはハート型なのだ。
花が咲くと一目瞭然で、花の形も色もまったく違うのだ。
(クローバーは白、カタバミは黄色とか紫。)
道ばたで見つけたら、どっちがどっちかよく観察してみるとおもしろいよ。

2007/05/21

Gone with the "Cold"

症状は全然軽いもので、少しだるいなぁ、くらいなんだけど、ひさびさにカゼっぽいのだ。
で、せっかくの機会(?)なので、カゼについて調べてみたよ。

カゼというのはひとつの病気ではなくて、ウィルスや細菌性の疾病で、発熱、倦怠感、頭痛、のどの痛み(喉頭炎)、せき・鼻水などの諸症状が出るものの総称なのだ。
いわゆる「カゼをひいた状態」でも、その原因は様々というわけ。
医学的には複数の疾病の総称なので、「カゼ症候群」と呼ぶらしいよ。

このうち、全身症状が強くて、重症化することもある(死亡例も出る)インフルエンザは「流行性感冒(流感)」として別に扱うこともあるのだ。
一気に広まる感冒(カゼ)だからだよ。
インフルエンザは感染力はそんなに強くはないのだけど、咳をしたときに出る飛沫で感染するから、混み合ったところではすぐに広まるんだよね。
むかしはインフルエンザは必ず予防接種をしていたけど、副作用が問題になってからは希望者だけになってしまったのだ。
でも、毎年はやりそうなウィルスの型を想定して作っているものなので、必ずしも当たるわけじゃないんだけどね。

で、風邪薬というのは、熱を下げて頭痛を和らげる解熱鎮痛剤や、のどの痛みをおさえ、せきをとめる鎮がい薬、合併症を防ぐための抗生物質、鼻水やくしゃみを止める抗ヒスタミン薬なんかがまざったものなんだ。
でも、これらはあくまでも風邪の症状を緩和する薬で、病気そのものを直すわけではないのだ。
最近では、風邪の症状は体が病原体と戦っている反応で無理におさえるとかえって長引くと言って、あんまり薬を飲ませなくなってきているよね。
実際、熱は39度を超えないのであれば無理に下げる必要はないみたい。

むしろ、ゆっくりと静養して、栄養のあるものを食べて、という方が療法としてはいいみたいだよ。
あと、カゼの時は発熱でビタミンCがより多く破壊されるので、果物を食べてビタミンCを補給するのには意味があるのだ。
あと、汗もかくから水分の補給もこまめにするといいんだよね。
おなかにも来ているときは消化にいいものを食べるのもよいのだ。

一方、インフルエンザには抗ウィルス薬があって、これはウィルスの増殖をおさえる薬。
なので病気自体を軽くするものなんだけど、最近では副作用が問題になっているよね。
でも、この薬はあくまでもウィルスの増殖をおさえるものなので、感染後早期に使わないと意味がないんだ。
たくさん増えてしまった後に増殖をおさえてもたいしてきかないからなのだ。
なので、ちょっと使い方が難しくて、インフルエンザがはやってくると、「ひいたかも」くらいの段階で予防的に使ってしまいがちなのだ。
これからh気をつけて使わないといけないんだろうね。

カゼの予防策としては、「うがい」が思い浮かぶけど、それと同じくらいに重要なのが「手洗い」。
代替の人は手づかみのものを口に持って行くことが多いから(食べるときだけじゃなくても)、手にウィルスがついていると感染してしまうのだ。
なので、うがいと手洗いが重要というわけ。
それとともに、普段から健康的な生活を心がけて、免疫力を高めておくっていうのもあるんだけどね。

2007/05/20

劇場は飲食厳禁?

日本と海外の劇場の最大の違いは、なんと言っても食べ物・飲み物の持ち込みだよね。
日本では芝居小屋の時からの伝統(?)で、幕間にお弁当を食べるような習慣があるけど、欧米式の劇場は持ち込み禁止だよね。
幕間に食べるにしても、いったん劇場に出てロビーとかでしかダメなのだ。
なので、日本みたいにごはんを食べながら演劇を楽しむっていうより、演劇を楽しんでからディナーを、ディナーを楽しんでから演劇を、って感じなのかも。
ギリシア時代の野外劇場はどうだったのかな?

いわゆる「幕の内弁当」は幕間に食べるからその名前がついたといわれるけど、実はお芝居の間に食べやすいように工夫がされているのだ。
俵型にまとめられたごはんは一口ずつ食べやすいように、という配慮なんだよ。
最近のほか弁ではそうなっていないのもあるけど、芝居小屋の裏田舎で一口ずつ早く食べるためには重要なことだったみたい。
おかずもだいたい一口ずつ食べやすい大きさになっているよね。
今ではなんだか「標準的ないろいろなおかずの入ったお弁当」的な扱いだけど、それなりに歴史のあるものなのだ。

日本の手軽なお弁当としてもうひとつメジャーなのはお寿司のお弁当。
関西では押し寿司があるけど、関東では圧倒的にいなり寿司と海苔巻きが多いよね。
このいなり寿司と海苔巻き(太巻き)を組み合わせたお弁当は俗に「助六」と呼ばれるけど、これは歌舞伎の十八番の「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」にちなんだもの。
主人公の助六(実は曾我五郎)の愛人が花魁(おいらん)の揚巻という女性で、油「揚」げと海苔「巻」きでで「揚巻」になるので、助六弁当と呼ばれるようになったそうだよ。
これもたがるに一口ずつ食べられるから、演劇鑑賞中に食べるには向いているよね。
何より安いし(笑)

他にも、日本の演劇文化の中では、黒子の存在や、人形浄瑠璃のように後に人が見えているような形態など、独特のものがあるよね。
それに、歌舞伎の花道なんかも日本独特なのだ。
歌舞伎では他に奈落を使った大がかりな舞台装置も使うよね。
きっと中国の演劇やインドの演劇にも独特のものがあるんだろうけど、そういうのを比べてみるとなかなかおもしろいよね。
こういう地域の特性みたいなところは、グローバリズムとかいわずに、きちんと伝統として残していきたいのだ。

2007/05/19

おくすりの飲み方

ボクはほとんど病気らしい病気をしないのでお医者さんや薬とは縁がないんだけど、たまたま「目薬のさし方」を思い出したので、他の薬の飲み方も調べてみたのだ。
今は飲む予定もないけど(笑)、知っておけばいろいろと安心(?)だよね。

まずはきっかけになった「目薬のさし方」。
病院で目薬が処方されるとさし方を説明した紙をくれたりするんだけど、ちゃんと正しいさし方って言うのがあるんだよ。
当然、二階からさすわけじゃないよ(>_<)
目薬は、少し上を向いて、1滴だけ目に垂らして、すぐに目をぱちぱちさせるのだ。
で、その後目をつぶって、指で軽く目尻を10~20秒押さえるんだよ。
目をぱちぱちするのは眼球全体に薬を行きわたらせるためで、目尻を押さえるので、涙腺を通って鼻からのどをぬけないようにするためなのだ。
大泣きすると透明な鼻水が出てくることがあるけど、あれは一部は涙なんだよ。
目と鼻の穴はつながっているのだ。
なので、2滴も3滴もぽたぽた垂らしたりしてはいけないのだ。
(市販の目薬ならいいけど、病院で処方されるようなものは成分も強いから正しいさし方をした方がよいのだ。)

続いて、薬を飲む時間について。
「食後」と「食前」はいいとして、問題は「食間」なのだ。
食事の前後があるから、「食間」と言われると食事と一緒に、と思う人がいるみたいだけど、これは食事と食事の間という意味なんだよね。
具体的には、食事後2時間程度のことなのだ。
これは薬の成分や吸収のされ方の違いで、食後に飲むような薬は食べ物と一緒に摂取することで吸収されやすくなったり、食べ物のおかげで胃が荒れなくてすむようになったりするものなのだ。
食間に飲むのは胃が空っぽのときに摂取する方がいいもので、食後2時間位すると胃が空っぽになるんだよね。
これは、食べ物と一緒だと吸収されにくかったり、消化酵素で分解されたりしてしまうものだからなのだ。
食前に飲むのはもっとも空腹のときが都合がいいもので、腸管にも食べ物がない方が吸収がよいようなもの。
食べる直前が一番空っぽだもんね。

で、薬を飲むときって、けっこうお茶とかで飲んでしまうことも多いけど、本当は水で飲むのが正しいのだ。
水で飲むことを想定して有効性や安全性の試験もしているんだよ。
というのも、お茶やコーヒー、牛乳なんかで飲んだりすると、薬の成分と反応して、薬の吸収が悪くなったり、効果が弱まったり、逆に強まったりすることがあるからなのだ。
カルシウム拮抗薬という心臓の薬(狭心症とか不整脈の薬)の中には、グレープフルーツ・ジュースと一緒に飲んではいけないものなんてのもあるんだよ。
貧血のときに飲む鉄剤はお茶と一緒に飲むと吸収率がものすごく悪くなったりするのだ。
というわけで、薬は水で飲もうね。

2007/05/18

アメリカンなおやつ

今日はおやつにドーナツとコーヒーをたしなんだ(?)ので、ちょっとドーナツとコーヒーについての雑学を調べてみたのだ。
どっちも米国ではものすごく生活に浸透していて、都会では朝はマフィンかドーナツとコーヒーというライフスタイルがスタンダードみたい。
あんまり自分の家で食べないんだね。

ドーナツは、小麦粉、砂糖、卵、バターなどで作った生地を油で揚げたものの総称で一般的には真ん中に穴が開いていてリング状のイメージだよね。
これは火の通りがよいように、という工夫なのだ。
でも、中にクリームやジャムが入っているのが最近は多いからそうでもないんだけど。
ちなみに、カレーパンもドーナツの1種なんだよ(カレードーナツと書いてある場合もあるよね。)。

ドーナツにはいくつか種類があって、ベーキングパウダーでふくらませるケーキ・ドーナツ、パンのようにイースト菌で発酵させてふくらませるイースト・ドーナツ、水分の多い生地を油の中でリング状に絞り出してあげるクルーラーに分けられるとか。
クルーラーのうち、シュー生地を使うのがフレンチ・クルーラーだそうだよ。
さらに、クッキーみたいにさくさくに作るオールド・ファッションもあるよね。
最近ではもちもちした食感をだしたやつもあるし、クリスピークリームドーナツのようにものすごくやわらかいのもあって、種類は増えてきているのだ。

日本だとドーナツには粉糖がかかっていたり、シナモンがふってあることが多いけど、米国だと、glazedといって独特にシロップにくぐらせて甘いコーティングがしてあるのが多いんだよね。
これで更にカロリーアップなのだ(>_<)
チョコ・コーティングは同じなんだけど、チョコの甘さは米国が断然上だよ!

で、ドーナツによく合うのがアメリカン・コーヒー。
これって浅煎りのコーヒー豆でうすめに入れたコーヒーのことなんだけど、一時期米国でコーヒー豆の値段が急騰して貴重品になったことがあって、うすくてもおいしいコーヒーを飲むための工夫として生まれたものなんだって。
でも、本国のはずの米国では、スターバックスがはやったおかげで濃いめのコーヒーが主流になっているのだ。
いわゆるアメリカン・コーヒーは見かけないんだよね。
ボクはアメリカンをブラックで飲むのが好きなのに。
スターバックスのカフェ・アメリケーヌは、エスプレッソをお湯で割ったもので、アメリカンではないのだ!

で、最近は米国でもiced coffeeといって冷たいコーヒーを飲むようになったんだけど(ここ数年だって)、もともとは熱いコーヒーしか飲まなかったみたい。
アイスコーヒーは日本では非常にポピュラーだけど、それは世界的にめずしいことみたいなのだ。
お湯じゃなくて水で長時間かけて抽出する「水出しコーヒー(ダッチ・コーヒー)」というのもあるけど、これは後で温めて飲むのだ。
米国で冷たいコーヒーを飲むようになったのもスタバが広めたおかげといわれているから、スタバは米国のコーヒー文化をかなり変えたことになるよね。

あと、米国で残念なのは缶コーヒーがないこと。
スーパーでスタバのラテなんかを缶にしたものはあるけど、日本のようないわゆる缶コーヒーはないのだ。
もともと自動販売機が少ないっていうのもあるんだけど。
缶コーヒー好きのボクとしてはこれも残念なんだよね。
ちなみに、缶コーヒーにはコーヒー豆を使っている量で区別がつけられているのだ。
100gのコーヒーで使っている豆の量が5g以上がコーヒー、2.5g以上5g未満がコーヒー飲料、1g以上2.5g未満がコーヒー入り清涼飲料水となるんだって。
しかも、カフェオレのようにミルクがたくさん入っていて、乳固形分が3%を超えるものは乳飲料になってしまうのだ!

米国ではあまり見かけないんだけど、日本ではインスタント・コーヒーもたくさんあるよね。
これは米国で緑茶のインスタント化の研究をしていた日本人がはじめて作ったんだって。
でも、特許は米国人が持っているんだって。
なんでかな?
このインスタント・コーヒーをメジャーにしたのがネスレで、今でも「ネスカフェ」はインスタント・コーヒーの代表的なものだよね。
インスタント・コーヒーはフリーズドライ製法で作っていて、コーヒーを一度抽出してから液体窒素で急速冷凍、その後真空中で一気に水分を蒸発させてしまうのだ。
そうすると、表面がでこぼこで比較的水に溶けやすいコーヒーの粒ができるのだ。
高温の筒の中でコーヒーを噴霧して、一瞬で乾燥させるスプレードライ法というのもあるらしいよ。
でも、実はこうやって粒を作っても、できたものはそのままでは水に溶けづらいので、界面活性剤が混ぜられていることが多いのだ。
そもそもコーヒーをゆっくり抽出するのは水に溶けづらいからなんだよね。

戦時中の日本では、大豆やタンポポの根を炒って代用コーヒーなんてのも作っていたんだって。
ものすごくおいしくないらしいけど・・・。
今では健康食品でそういうのがあるよね。
カフェイン・フリーのものも増えたのだ。

2007/05/17

牛乳が苦手?

牛乳を飲むとおなかがゆるくなっちゃうから苦手っていう人はけっこう多いよね。
これは牛乳に含まれている乳糖という糖を分解する酵素が少なくてうまく消化できないので、乳糖が吸収されずに腸内に残り、水を引きつけてしまうために起こるのだ。
「乳糖不耐症」というんだよ。
でも、別に病気とかではなくて、普段から乳製品をよく食べて、乳糖を摂取するようにしていると、だんだんと乳糖を分解する酵素が増えてきて、平気になるのだ。
遺伝的に乳糖を分解する遺伝子が欠損している人の場合は別だけど。

でも、そういう牛乳が苦手な人でも、ヨーグルトやバター、チーズといった乳製品なら平気ということが多いよね。
これは乳糖が少ないからなのだ。
ヨーグルトは発酵する時に乳糖が分解されて乳酸になっているし、バターやチーズは牛乳の中の乳脂肪を集めて加工したもので、乳糖はそのときに上澄みの方に溶けているのであんまり入って来ないのだ。
なので、乳糖が苦手でも安心して食べられるんだよ(^o^)/
まずはヨーグルトとかでならしていくのがよいのかな?
ボクはそれで平気になったよ。

乳糖というのは、牛乳の独特な甘みと風味のもとで、カロリーがわりと高い割にあんまり甘くないのだ(>_<)
でも、乳糖が入るとミルク風味が演出(?)できるので、よくお菓子やジュースには入っているんだよね。
原材料を見てみると、たいていのお菓子には入っているよ。
例えば、「無果汁のイチゴミルク(イチゴオレ)」なんていうすごい飲み物が売られているけど、あの味は、お水に乳糖とお砂糖、少量のクエン酸を混ぜただけでほぼ再現できるのだ。
ようは、酸味と甘みとミルク風味があればいいというわけ。
なんだかそう考えるとさびしいものがあるけどね。

それと、乳糖は錠剤の表面の「糖衣」にも使われることが多いんだよね。
たぶん、甘すぎないところがいいんだと思うな。
薬自体に味があると、砂糖のような甘い等ではかえって全体の味がおかしくなるからね。
この場合はそんなに量もないから、乳糖が苦手な人でも大丈夫なはずだよ。

2007/05/16

お天気

米国に来てからというもの、天気予報があまり当たらないので、自分でよく空模様を観察するようになったのだ。
とは言え、くもっていてもうすぐひと雨来るかな?って思っても、その後晴れてきたりするし、きれいに晴れていたのに夕立みたいに雨が降ることもあるのだ。
これじゃぁ、天気予報も当てにくいよね(笑)

そんなわけで、お天気のことが少し気になったので調べてみたよ。
まずはお天気の定義から。
天気には、快晴、晴れ、くもり、雨ってあるよね。
で、「雨」は実際に雨が降っているから区別つくけど、どこまでが晴れでどこからがくもりかってよくわからないのだ。
で、調べてみると、「快晴」というのは一面晴れわたった状態で、空全体に占める雲の量(雲量と言うのだ。)が2割未満の状態を言うんだって。
で、「くもり」は雲量が9割以上の状態。
その間が「晴れ」なのだ。
でも、どうも「雲量」っていうのは視認でやっていて、写真とかで面積を計測しているわけじゃなく、「見た目」のようなのだ・・・(専門的な技能を持っている人が決めるらしいけど。)。
ちなみに、よく聞く「くずついた天気」っていうのは、2~3日くもりや雨といった天気が続くことを指すみたい。
それと、「日が射す」っていうのは雲量が9割以上の時に太陽の光が見えることを言うんだって!
くもりの時じゃないと使わないとははじめて知ったよ。

次に気になるのが、「一時」と「時々」と「のち」の違い。
天気予報を見ていても「なるほどね」と知ったかぶりするけど、どれがどうだかよくわからないよね(笑)
これは、予報期間中にある気象現象(晴れとかくもりとか)が連続的(現象の切れ間がおよそ1時間未満)に起こり、その発現期間が予報期間の1/4未満の時なんだって。
つまり、1日予報なら、30分程度の間隔で降ったりやんだりするような天気が続いて、その雨が降っている時間が6時間未満なら、「くもり一時雨」ということなのだ。
で、「時々」は、予報期間中にある気象現象が断続的(現象の切れ間がおよそ1時間以上)に起こり、その発現期間が予報期間の1/2未満の時だとか。
1日予報なら、1時間以上間隔が開いて雨が降ったりやんだりしていて、トータルで雨が降っていた時間が12時間未満なら、「くもり時々雨」というわけ。
「のち」の場合は単に時間経過の問題で、予報期間内の時間に天気が変化するときに使うんだって。
こう聞くとわかったような気にもなるけど、複雑だよね(>_<)

最後はやっぱりよく耳にする「○○日」というやつ。
定義は次のとおりなのだ。
 「夏日」=日中の最高気温が25度以上
 「真夏日」=日中の最高気温が30度以上
 「猛暑日」=日中の最高気温が35度以上(今年からできたんだよ)
 「熱帯夜」=夜間の最低気温が25度以上
 「冬日」=日中の最低気温が0度未満
 「真冬日」=日中の最高気温が0度未満
夏と冬では微妙に定義が違うんだねぇ。
なんだか勉強になったよ。
これくらい知っておけば、天気予報を聞いていても楽しくなるかな♪

2007/05/15

あぶら

江戸時代の照明器具といえば行灯(あんどん)だけど、あれって中にお皿が入っていて、そこに油と灯心があるのだ。
その灯心がろうそくの芯のように油を吸って、そこに火がともって明るくなるわけ。
でも、今の照明に比べるとものすごく暗くって、たよりないものだったらしいよ。
むかしはまわりが真っ暗だったからそれでも明るかったんだろうけど。
なにしろ、月夜だと明るいってことだったくらいだから。
ネオンがあふれる現代では信じられないよね、でも、星はきれいに見えたかな?

で、なぜか化け猫はこの行灯の油をなめるのだ。
これにはわけ(?)があって、裕福な家では行灯の油にアブラナ(いわゆる菜の花)からしぼった菜種油をつかったんだけど、そうでない家では鰯からしぼった鰯油なんかを使っていたんだって。
当然そういう油は魚のにおいがするので、猫がなめることもあったみたい。
それで化け猫もいつしか行灯の油をなめるというわけなのだ。
他の妖怪でも油をなめるのがいるけど、それは夜まで灯りをつけて働くことを邪魔するもの(ひまむし入道なんかがそうだよ。)だったりで、目的は違うのだ。

江戸時代には、今のようにたくさんの種類の油があったわけじゃなくて、メジャーだったのは菜種油やごま油、鰯油、綿実油(綿の実からしぼった油)、大豆油なんか。
西洋では、オリーブ油、ブドウ油(ブドウのタネからしぼった油)、バターなんかなのだ。
で、時代が下ると新大陸原産のトウモロコシからとるコーン油や、南国から伝わったココナッツ油、ベニバナ油(花は染料だけど、タネから油が取れるのだ。)、カカオバターなどどんどん種類も増えていくんだよね。

ちなみに、サラダ油というのは「サラダに使う油」ということで、いまいち分類が違うのだ。
他のはみんな材料で分けているんだけど、サラダ油の場合は、天ぷら油なんかと同様で用途で分けているんだよね。
日本のサラダ油の多くは菜種油かコーン油をきれいに生成したものなんだって。
菜種油なんかはしぼったままだと色も黒っぽくてにごっているんだけど、これをきれいに精製し、にごりをなくして透明にしたものがサラダ油として売られるんだって。

で、「あぶら」と言えば、「油」と「脂」という漢字があるけど、これには違いがあるんだよ。
「油」と書いた場合は常温で液体のものを指し、「脂」と書いた場合は常温では個体のものを指すのだ。
なので、ブタのラードは「脂」なわけ。
そんなに厳密な区別でもないんだけどね。
両方をあわせた総称が「油脂」なのだ。

それと、最近は「トランス・ファット」なんて言葉をよく見かけるけど、これは油の中の成分のひとつなのだ。
油の中には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸というのがあって、飽和脂肪酸は炭素鎖の中に二重結合がまったくないもの、不飽和脂肪酸はそれがあるものなのだ。
で、「トランス」っていうのは、この炭素の二重結合のところの炭素鎖の位置関係のことで、└=┘というように同じ方向に炭素鎖が向いているのを「シス」体、逆に、└=┐というように別々の方向に炭素鎖が向いているのを「トランス」体というのだ(「=」は炭素の二重結合だよ。)。
で、どうもこの「トランス」体の方が悪さをする油であることがわかってきたので(動脈硬化などの循環器系の障害のリスクを高めると言われているのだ。)、最近は「トランス・ファット・フリー」なんてことを言うようになったのだ。
日本ではまだまだだけど、欧米ではけっこう規制が進んでいるんだよ。

天然の油の中には、リノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸が入っているんだけど、どうもみんなシス体なんだよね。
で、これが酸化したりして劣化すると(古くなったり、揚げ油として使っていると酸化してくるのだ。紫外線にも弱いよ。)、トランス体が増えてくるみたいなのだ。
不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸に転換したりして油を加工するときにもできるので、マーガリンやショートニングといった加工品にも含まれるみたい。
なので、「トランス・ファット・フリー」なんてうたっているものは、きっと天然の油を使っていたり、油の管理をきちんとしているものなんだよね。
そういう意味でもそっちの方がよさそうな気がするよ(笑)

2007/05/14

新大陸の野菜たち

韓国の伝統料理っていうと、キムチやチゲみたいに唐辛子のきいたからいものを想像するよね。
でも、実はこれはずっとむかしからそうだったわけではないのだ。
というのも、唐辛子やピーマン、パプリカ(いわゆるペッパー。基本的には、全部植物学的には同じ種なんだって。栽培種としての亜種なのだ。)は、中南米が原産の植物で(メキシコと言われているよ。)、ヨーロッパ人が新大陸で発見して、世界各地に広めるまではどこにもなかったものなのだ。
インドでも辛い香辛料を多く使うけど、唐辛子はなかったんだよ!

朝鮮半島に唐辛子が伝わったのは戦国時代末期で、豊臣秀吉さんの朝鮮出兵の時に加藤清正公が持ち込んだという伝説もあるのだ。
いずれにせよ、16世紀の終わりころなのは間違いないみたい。
なので、それまでの朝鮮半島の料理は辛いわけじゃなかったんだよ(今でもサムゲタンのような辛くない韓国料理もあるよね。ああいうのが伝統的な料理みたい。)。
朝鮮半島の北の方は、岩塩が少し取れるくらいで慢性的な塩不足に悩まされていたらしいんだけど、唐辛子に含まれる辛み成分のカプサイシンは、塩分が少なくても味覚として満足させる効果があるので、塩分を控え目でものをおいしく食べるために使われ始めたのだ。
中国の南にあるブータンも内陸部で塩が貴重品なので、同じように唐辛子を使った辛い料理が多くて、ブータン料理は世界一辛い料理とも言われているんだよ。
インドとかはとにかく暑いから香辛料を使って辛いものを食べる、ということだけど、朝鮮半島やブータンの料理が辛い理由とは違うのだ。

新大陸原産の野菜といえば、他にも、ジャガイモやトマト、トウモロコシなど、今は世界中どこでも使われているようなものがあるんだよね。
でも、どれも16世紀まではまったく使われていなかったのだ。
特に、ジャガイモとトウモロコシは貧困な土地でも栽培できるので、世界各地で重要な食料となったんだよね。
ヨーロッパでは、アイルランドやドイツのような土地がやせた国の大事な食糧源となったのだ。
イタリア料理もトマトが代名詞だけど、伝来前はトマトのトの字もなくて、たぶん、オリーブ・オイルを塩味が中心の料理だったはずなのだ。
トマトが伝わって一気に花開いたって感じなんだろうね。

ちなみに、ジャガイモは、日本へはオランダ船がジャカルタ経由で伝えたので、「じゃがたらいも」と呼ばれるようになり、それが「じゃがいも」となったのだ。
馬鈴薯というのはその形が馬につける鈴に似ているからだよ。
トマトは、最初は観賞用植物として伝わったんだけど(青臭くて食べられるようなものでもなかったみたい。)、明治以降に品種改良が進み、一般の家庭の食卓に入ってきたのは昭和になってからだって!
トウモロコシは明治期に北海道に導入されたらしいよ。
「トウ」は「唐」で外来品を指す言葉、「モロコシ」は「唐土」でやっぱり外来品を指す言葉なので、なぜか重なっているのだ。
ちなみに、漢字では「玉蜀黍」と書くんだよ。(「蜀」は「唐」と同じで外来品を指す言葉で、丸い実の外来のキビということなのだ。)

トマトは最近フルーツトマトなんていう甘くて青臭くない品種も出てきているけど、もともとは乾燥した高地にはえていた植物なんだよね。
で、そこに注目したのが永田農法(漫画「美味しんぼ」では「緑健農法」という名前で出てくるよ。)で、極力水を与えないで、かつ、肥料も最低限のものにして育てるのだ。
そうすると、今まで青臭いと言われていた品種でも、甘みの濃い、おいしいトマトができるそうだよ。
品種改良をしなくても、栽培法を工夫することで、おいしいトマトが作れるのだ。
これって、なんだかちょっと考えさせられちゃう話だよね。

2007/05/13

1mの暗号文

一部のウイルスを除いて、生物の遺伝情報はデオキシリボ核酸(DNA)に記録されているんだけど、人間の場合、全遺伝情報はだいたい1mなのだ。
DNAというのは、デオキシリボースという糖がつながった糖鎖に、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)という4種類の核酸塩基と呼ばれるものがついた構造をしているんだけど、この核酸塩基というのはいわゆる「芳香族化合物」というやつなのだ。
芳香族化合物は、ベンゼンやトルエンなんかのように平面構造で、環状につながった炭素原子や窒素原子の間を自由に電子が動き回っているようなものなんだよ。
で、この平面構造の「厚み」が3.4Å(オングストローム=10-10cm)で、人間の遺伝情報は約30億塩基対あるといわれているので、3.4×10-8(m/bp)×3×109(bp)と計算できて、約1mという計算結果になるのだ。
このうち、半分が父親由来、半分が母親由来だよ。

DNAは、1953年にワトソンさんとクリックさんが発見したように、二重らせん構造になっていて、2本のDNAの鎖がらせん状にからみあっているので、1本ずつほどくと、2mのDNAの「ひも」が得られるんだ。
DNAの二重らせん構造では、AとT、CとGがそれぞれペアになって水素結合という弱い電気的な力でくっつくことで安定化しているのだ。
で、DNAからタンパク質の設計図のリボ核酸(RNA)に遺伝情報を転写してタンパク質を作るときは、ジッパーのようにDNAの二重鎖がほどかれて、片側を鋳型にしてRNAが作られるわけ。
RNAを作るときも、鋳型のDNAの塩基とペアになるように(これを相補的というのだ)、核酸塩基がはめられていくのだ。(RNAの場合は、Tの代わりにウラシル=Uが使われるんだよ。)

細胞分裂でDNAを複製するときは、二重鎖のDNAが完全にほどかれて、それぞれを鋳型にしてペアになるように反対側を作っていくんだけど、なんと、だいたい1000回に1回は間違ったものをくっつけてしまうんだって!
すると、30億塩基対あるから、300万箇所もエラーが出てしまうのだ。
とは言え、このエラーを後から修復する機能もあるので、もう少しエラーは少ないんだけどね。
それにしても、けっこうエラーが入るんだね、やっぱり人間のやることはいい加減なのだ(笑)
そうすると、どんどん遺伝情報は変わっていってしまうような気がするけど、実際はそうでもないのだ。

遺伝情報の中で「意味のある部分」(タンパク質の設計図の部分やRNAへの転写を制御している部分)は非常に少なくて、1割未満なのだ。
なので、そんなに高いヒット率でそこにエラーが入るわけじゃないので、そんなに異常が発生するわけじゃないんだ(エラーが入っても特に支障のないエラーもあるしね。)。
それに、細胞分裂するときは、幹細胞という「親」の細胞があって、それが増えていくんだけど、増えた先の細胞はそれ以上は増えないので、遺伝情報に異常が入った細胞ができても、その1個だけなのだ。
なので、体勢に影響はないということ。
でもでも、これが生殖細胞の場合だと話は違って、たまたま遺伝情報に異常の入った細胞が受精してしまうと、その異常は子どもの世代に受け継がれてしまうんだよね。
遺伝病というのはこうやって出てくるのだ。

ただし、遺伝情報の複製エラーによる異常は必ずしも悪いものではなくて、いい面もあるのだ。
遺伝病のように病気になりやすい性質が出ちゃうこともあるけど、逆に病気に強くなったりする機能を獲得することもあるんだよね。
こればっかりはどういうエラーが入るか次第なのだ。
でも、こういう遺伝情報の複製エラーが「進化」をしていく課程の重要な要素といわれていて、確かにそのまま正確に複製されていくと変化がないから、進化もないんだよね。
そういう意味では、多少エラーが入る方が「進化」をして環境適用能力が高い個体が生まれる可能性が高いから、より生存しやすいということなのかも。

2007/05/12

空と海の間

空とか海ってきれいな青色だよね。
でも、実はそれぞれ青く見える理由は違うらしいのだ。
ということで、いつものように調べてみて学んだことをメモしておくのだ。

空が青いのは、空気の分子のような小さい分子は波長の長い光(=青や紫の光)をよく散乱するからで、赤や黄色、緑といった比較的波長の長い光よりもジグザグに進んできているのだ。
なので、空全体には青い光が多くなって、うっすら青っぽく見えるんだって。
でも、これって青い光は遠くまで届きにくいってことでもあって、夕焼けや朝焼けのように太陽の距離が遠くなると、全体的に太陽が赤く見えるのだ(青い光は届かなくなって、より遠くまで届きやすい赤い光が強調されるのだ。)!

遠くの山とか景色が色が淡く、青っぽく見えるのも同じ原理で、もともと遠くにあるから光の届く量が少なくなってうっすらと色が淡く見えるようになるんだけど、さらに、青っぽい空気の層をたくさん通過した光が来るので、青いフィルターをかけたような状況になって、青みがかって見えるらしいのだ。
これを利用した遠近法が「空気遠近法」というやつで、遠くのものほど色調を明るく、青っぽく描くことで奥行きを出すんだよ。
水墨画のようなモノクロの絵でも、奥にあるものは墨を薄くすることで奥行きを表現するけど、それも同じなのだ。

一方、海が青く見えるのは、水の分子のような大きな分子は波長の長い光(=赤い光)をより多く吸収するので、水の中を通っていくと赤い光が先に吸収されていって、深く行けば行くほど届く光は青くなっていくんだって。
なので、海の中から上を見ると青く見えるというわけ。
海の場合は散乱で青い光が見えているんじゃなくて、赤い光が吸収されて見えなくなって、結果として青くなっているのだ。
当然、水の量が少ないと赤い光もそんなに多く吸収されないから、青く見えないわけ。
プールや川の中からは青く見えないよね。

植物が緑に見えるのも似たような理由で、植物が光合成を行っている葉緑素の中に含まれるクロロフィルという色素は赤い光と青い光を吸収するのだ。
すると、光の三原色からいうと緑だけが残るわけ。
で、結果として、緑の光をより多く反射することになるので、緑色に見えるというわけ。
紅葉して葉緑素がなくなると、今度は光の吸収ではなくて、植物の持つ他の色素の色が出てくるんだけど、イチョウのような黄色いものはもともと持っているカロテノイドという色素によるもので、葉緑素の色がぬけていってそれが見えるようになって黄色くなるのだ。
モミジやカエデのような赤くなるものは、糖分からアントシアンという赤い色素が作られるためなんだけど、これは紫外線で反応してできるので、よく日が当たらないと真っ赤にはならないんだって。

なんか、同じような現象と思っていたことでも、なかなか奥が深いのだ。
調べてみるとためになるねぇ。

2007/05/11

なまずの親分

むかしは地下におおなまずがいて、それが暴れると地震が起こるなんて言われていたんだけど、今ではプレート・テクトニクスの考え方も浸透してきたので、さすがにそう考えている人は少ないよね。
でも、地震が近づくとなまずに限らず、自然界の動物はそわそわしたりするので、なにがしかの前兆を感じ取っているといって、そんな研究をしている人もいるのだ。
微弱な電磁波とか、そういうのを感じていると言われているんだよ。

で、地震の時って、震源が特定されるけど、震源はわりと簡単に計算で推定できるのだ。
別に震度が一番大きいところを震源と考えているわけじゃないんだよ。
地震波にはP波(縦波)とS波(横波)の2種類があって、P波の方が早く伝わってくるのだ。
で、この2つの波の伝わる速度はほぼ一定なので、P波とS波の届く時間差でどれだけ遠くから地震波が伝わってきたかわかるわけ。
(遠くから伝わってくるとそれだけ時間差が大きくなるのだ。)
で、震源は3次元で特定しないといけないので、3点以上の観測点が必要なのだ。
観測点を中心に計算で求められた距離を半径とする球面を想定して、3カ所でそれぞれ想定した球面が交わる一点が震源なのだ。
たいていは地震波の速度は地中の構造で微妙に変わってしまって正確にはわからないので、どうしても推定になるんだけどね。

それと、地震といえば震度とマグニチュードが発表されるけど、この2つはまるで違うもの。
震度は「どれだけ揺れたか」を示す指標で、これは震源からの距離や地盤のゆるさなんかも影響してくるので、震源から同じ距離だけ離れていても、同じ震度になるというわけではないのだ。
でも、普通の人でもまわりを見てどれだけ揺れているか見るだけで推定できるんだよね(よく「今のは震度○だなんて言うよね。)。
一方、マグニチュードは地震のエネルギーを表す指標で、地震のエネルギーの大きさの対数をとったもの。
マグニチュードが大きくても、遠いところ、深いところに震源があれば震度は大きくないし、逆に、直下型のようにマグニチュードが低くても浅いところ、近いところに震源があると震度は大きくなるんだよ。

こういうことを多少気にしながら地震速報なんかを見るとなかなか興味深いのだ。
途中に川があったりすると、地震の伝わりが弱まるから、震源から川向こうでは震度が小さくなったりするんだよね。

2007/05/10

柑橘類で「ポン」

漫画「美味しんぼ」では、主人公の山岡さんが「ポン酢のポンの意味も知らないで・・・」と海原雄山先生に怒られていたけど、普通は知らないよね(笑)
ポン酢はもともとオランダ語の「ポンス」のことで、このポンスというのは柑橘類の絞り汁のことなのだとか。
で、「ス」に「酢」をあてて、ポン酢になったというわけ。

つまりは当て字で、「酢」は意味がないのだ。
確かに、スダチやカボスなんかの柑橘類の絞り汁に醤油なんかを加えたものがポン酢の王道だよね。
でも、最近は「酢」の字に引きずられて、醤油と酢を混ぜたものに柑橘類の絞り汁で風味をつけたものがポン酢になってきているよね。

このオランダ語のポンスは、フルーツポンチの「ポンチ」の語源と同じで、もともとはヒンディー語で「5」を表す「パーンチ」という言葉から来たものだとか。
ワインにフルーツを入れたサングリアに似た飲み物で「パンチ」というのがあるけど(水・砂糖・酒・ライム果汁・スパイスの5つの材料で作るのだ。)、これはインドに原型があって、アラック(蒸留酒)、砂糖、レモン汁、水、紅茶の5種類の材料を混ぜたもの。
なので、ヒンディー語で「5」を意味する「パーンチ」という名前なわけ。
で、この「パーンチ」の中にレモンの絞り汁が入っているので、いつしか柑橘類の絞り汁が「ポンス」と呼ばれるようになったのだとか。
なんだかずいぶん複雑なのだ(>_<)

ちなみに、漫画絵のことを「ポンチ絵」なんて言うけど、これは語源がまったく違うのだ。
イギリスで19世紀中頃に創刊された風刺漫画雑誌「パンチ」に由来するもので、今で言う新聞の一コマ漫画みたいなものを載せている雑誌なのだ。
で、それが漫画絵の代表とされるようになって、かつ、「パンチ」がなまって「ポンチ」になって、「ポンチ絵」になったというわけ。
こっちも漫画が起源なわりに複雑だね(笑)

でも、ここまで知っておけば、海原先生に怒られることはないかな?
これでいつでも美食倶楽部にお呼ばれできるよ(笑)

2007/05/09

あっま~い!

米国では、味はそのままのコカコーラだけど、カロリーがゼロのコカコーラ・ゼロというのを売っているのだ。
これは、普通のコカコーラに大量に入っているブドウ糖(グルコース)の代わりに、合成甘味料のアスパルテームというのを使ってカロリーを抑えているんだよ。
アスパルテームは、アミノ酸のアスパラギン酸とフェニルアラニンのメチルエステルがペプチド結合したジペプチド(2つのアミノ酸が結合したもの)と呼ばれる化合物で、砂糖(スクロース)の約200倍の甘さなんだって。
コカコーラに大量に含まれているブドウ糖は砂糖の半分くらいの甘さなので、アスパルテームだと約400分の1の量でほぼ同じ甘さが出ることになるんだよ!

合成甘味料というと、日本でも戦時中に砂糖の代用品として使われたサッカリンが有名だよね。
発がん性があるということで今ではほとんど使われなくなったけど、サッカリンは砂糖の約500倍~700倍の甘さなのだ(多量に摂取すると苦みがあるけどね。)。
でも、これはネズミの実験の話で、ヒトの場合はその可能性が低いので、今では発がん性物質のリストから外され、ときどき添加物として使われているよ。

緑のポカリスエットに入っているステビアなんかも甘味料としては有名だよね。
こっちは天然の甘味料で、砂糖の約200倍の甘さ。
パラグアイ原産のキク科の植物なんだって。
合成甘味料として最近よく聞くものとしてはキシリトールもあるよね。
これはカロリーはそんなに低くないし、甘みも弱いんだけど、キシリトールは虫歯のもとにならない甘味料として注目されていて、アメやガムに入っていることが多いのだ。

甘いものといえば、ボクの大好きなアイス。
日本の食品規格では、アイスは4種類に分かれて、乳固形分が15%以上(うち乳脂肪が8%以上)がアイスクリーム、乳固形分が10%以上(うち乳脂肪が3%以上)がアイスミルク、乳固形分が3%以上がラクトアイスで、それ以外が氷菓(ガリガリ君とか)と呼ばれるのだ。
アイスクリームからラクトアイスまでは乳製品なんだよ。
ちなみに、アイスは非常に低温に保たれているので、いわゆる賞味期限や消費期限が設定されないのだ。

日本で最初にアイスが作られたのは明治期の横浜、馬車道で、「あいすくりん」という名前で売られたのだ。
これが旧暦の明治2年5月9日のことで、今でも5月9日(新暦)は、日本アイスクリーム協会の定めた「アイスの日」になっているそうだよ。
馬車道では、これを記念したイベントなんかもやっているよね(当時の「あいすくりん」の味を再現とか。)。
日本でも、枕草子の時代、すなわち、平安時代に、氷室で保存しておいた氷にあまかづらの甘い汁をかけてかき氷のようにして食べたっていうことが知られているんだけど、これがおそらく最古のアイスなのだ。
でも、氷室の氷も、あまかづらも非常に貴重なものなので、よほど有力な貴族じゃないと味わえなかったはず。
実際、明治になっても「あいすくりん」はやっぱり超高級品で一般人は食べられなかったのだ。
現代は誰でもアイスを食べられる時代になってよかったねぇ~。
ボクもこの時代に生まれてよかったよ(^o^)/

2007/05/08

ミルクティー

ミルクティーとレモンティーを一緒に楽しもうとして、ミルクティーにレモンをしぼると、白い沈殿ができてしまうのだ!
これはクリーム(ミルク)の中の乳脂肪分がレモン汁に含まれるクエン酸によってかたまってしまうからなんだよ。
無調整牛乳にレモン汁を少し入れてよく振ると、フレッシュ・チーズが底にたまるのと同じ原理なのだ。

牛乳とかはいわゆるコロイド液と言われるもので、小さな粒子が均一に分散している状態なんだよね(牛乳の場合は乳脂肪や乳タンパク)。
小さな粒子が一様に分散しているので、水溶液のように透明ではなく、不透明なのだ。
でも、食塩のように溶けているわけではないので、遠心分離をしたり、電解質を加えると粒子が分散できなくなって沈殿してしまうのだ。
こういうのを凝集というんだけど、コロイドになっている小さな粒子が弱い力で水和(水の分子をまわりにくっつけること)することで安定を保っているんだけど、より水和しやすい塩や酸、アルカリがあると、そっちに水分子をとられて不安定になってしまって、分散していられなくなるのだ。

豆腐はにがりでかためるけど、豆乳の状態では分散できていて、そこに塩化マグネシウムなどの塩を含む「にがり」を加えると、分散できなくなって、しかも、豆乳中の大豆タンパク質同士がくっついてからみ合ってしまうのだ。
それでゲルになるわけ。
こんにゃくを作るときに石灰(水酸化カルシウム)を加えてかためるのも似たような原理だよ。
こんにゃくの場合はマンナンという糖鎖だけどね。

で、肝心のレモン風味のミルクティを飲むにはどうするか、だけど、これはスキムミルク(脱脂乳)を使えば解決。
スキムミルクにはかたまって沈殿する乳脂肪を除いたものなので、かたまりようがないのだ。
ただし、味はだいぶ変わっちゃうけどね(笑)

2007/05/07

ぷるぷる

ゼリーと寒天ってよく似ているよね。
でも、食感とかは微妙に違うのだ。
それに、生パインや生パパイヤは、ゼラチンでは固められないけど、寒天だと固められるんだよね。

この違いはかためている「素材」の差なのだ。
ゼラチンはタンパク質でかたまったもので、カレイの煮付けでできる煮こごりや、牛すじ肉の煮込みでできる煮こごりと同じで、複雑にからみ合ったタンパク質が水を抱え込んで凝集して、液体の流動性がなくなってかたまるんだよ。
これを「ゲル(gel)」というのだ。
で、生パインや生パパイヤにはタンパク質分解酵素が入っているので、タンパク質のゼラチンでは固められないというわけ。

一方、寒天は糖(糖鎖)でかたまったもので、複雑にからみ合った糖鎖が水を抱え込むのだ。
これはタンパク質分解酵素で分解されないので、生パインでも生パパイヤでもかためられるんだ。
寒天はテングサという海草から作るんだけど、テングサを煮て、そのうわずみをとって冷やしておくとやがてかたまってくるのだ。
これがところてん(心太)。
で、このところてんを寒いところに置いておいて、一度凍らせてから、乾燥させて水分をぬいたものが寒天。
このとき、水分と一緒に不純物もぬけていくので、ところてんより透明度が高くなるんだよ。
寒天をよく見るとわかるけど、網目構造になっているんだよね。(豆腐を凍らせてから乾燥させて水分をぬく高野豆腐も同じで、細かい網目構造になっているよね。)
この網目に水がからみついてかたまると、あのぷるぷるした「ゲル」の状態になるんだ。

「ゲル」というのはあくまでも液体の状態で流動性がないものなので、固体とは性質が違うのだ。
氷と寒天で固めた水じゃ全然性質が違うよね。
実際に圧力をかけると水分がぬけてくるし、氷は融解と凝固が0度を境にして分かれるけど、寒天の場合、とけるときはより高い温度で、かたまるときはより低い温度で非対称(例えば、60度にしないととけないけど、20度以下にならないとかたまらないとか。)なのだ。

豆腐は大豆タンパク質の、こんにゃくはマンナンという糖鎖のゲルで、同じような仲間なんだよ。
おもちはお米の中のデンプンがからみあって、それがゲル状になっているもの、うどんは小麦のデンプンでかたまっているのだ。
それから、紙おむつに入っている高分子吸収体というのも同じようなもので、水を吸ってゲルにするので液体がもれないという仕組み。
1,000倍以上の体積の水を保水するんだって!

それから、化粧品ではやりのヒアルロン酸やコラーゲンもこのゲルの作用で保水力を保っているんだよ。
ヒアルロン酸は2つの糖がからなるユニットが長くつながったもの(ムコ多糖というのだ。)。
似たようなもので、プロテオグリカン(ヘパランとかコンドロイチン)というのもあって、この場合は、アミノ酸が一直線につながったタンパク質に枝状に糖鎖がたくさんついていて、この糖鎖の部分が保水するのだ。
でも、それなら豆腐とか寒天とかをぬったんじゃダメなのかな?
きっと、豆腐や寒天は皮膚から吸収されないんだろうね(>_<)

2007/05/06

電話

米国だと「Hello」で、普通のあいさつなのに、日本では電話に出たときに「もしもし」って言うよね。
これはもともと「申し上げます、申し上げます」と言っていたものが省略されたものなんだとか。
なんだか電話が設置され始めたばかりのころ、電話の前で緊張して話す姿が思い浮かぶよね(笑)
そう考えるとほほえましい話なのだ。

大手町にある逓信総合博物館(ていぱーく)に行くと、日本で最初に作られた東京の電話帳があるんだけど、これがなんとB4の一枚紙なのだ!
というのも、電話が導入されて間もなくは、とてつもなく高級品だったので、大きな官公庁や大きな商店、華族なんかしか持っていなかったからみたい。
番号で「欠番」なんてのもあるんだよ。

むかしの映画とか見ていると、電話の交換台があって、まずは電話機の横の取っ手をくるくる回して交換台につないで「何番お願いします」なんて言うと、交換手さんがそこにつないでくれるんだよね。
ていぱーくにはその頃の交換台なんかも置いてあって、実際に交換業務の体験もできるんだよ。
これはけっこう楽しいのだ♪

電話といえば、発明したのはエジソンさんと並ぶ発明家のグラハム・ベルさん。
実はベルさん(の代理人)が特許出願した2時間後に、別の人も電話機の特許出願をしていたのだ。
で、米国は世界的にも特殊な「先発明主義」。
日本やヨーロッパは「先出願主義」だから、先に出願した方に特許が認められるんだけど、米国の場合は、「先に発明したこと」を証明できれば、後から出願しても特許が認められるのだ!
でも、けっきょくはそのもう一人の人は先に発明したことを証明しなかったので、特許はベルさんのものに。

この特許をもとにベル電話商会を設立するんだけど、これが後のAT&T。
2時間の差が大きな成功につながったんだよね。
もう一人の天才発明家のエジソンさんの会社は後にGEになるんだけど、この頃の人たちの作った会社は超巨大企業に成長して、今もあるっていうんだからおどろいちゃうよね。
日本でも越後屋呉服店が三井グループになったりして今でも続いているけど、一人の天才の才気が大企業につながっているっていうのが感心するよ。
ひとつの発明がそこまでのインパクトを持つというのも考えるとすごいことだよ。
今ではそれほどのインパクトの発明はなかなかないよね。
Dr.中松も選挙には出るけど、大きな会社は経営していないのだ(笑)

2007/05/05

こどもの日

今日はこどもの日。
国民の祝日に関する法律」によると、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」という日で、なんか母の日も混ざっちゃっているみたい・・・。

むかしは「端午(たんご)の節句」と言ったのだ(ただし旧暦の日付なので1ヶ月くらいずれるけど。)。
これは五節句のひとつで、五節句というのは以下のものだよ。

 (1)人日(じんじつ)・・・1月7日、七草がゆの日
 (2)上巳(じょうし)・・・3月3日、ひな祭り、桃の節句
 (3)端午(たんご)・・・5月5日、こどもの日
 (4)七夕(しちせき)・・・7月7日、たなばた
 (5)重陽(ちょうよう)・・・9月9日、菊の節句

いずれも邪気を払い、すこやかな生活を祈る風習で、中国から伝わってきたものが日本に根付いたものだよ。
このうち、なぜか「こどもの日」だけは祝日なんだよね。

で、「こどもの日」と言えば鯉のぼりや鎧飾り(こんなのもあるよ。)をかざって柏餅をたべるけど、鯉のぼりは「鯉の滝登り」で竜になるように出世するようにとの願い、鎧飾りは立派な武士になれるようにとの願い、柏餅は柏の葉は新しい芽が出てくるまで古い葉が落ちないことから子孫繁栄(家系がとぎれないように、ということ)の願いが込められているんだよ。
このほかにも、ハナショウブ(花菖蒲)を飾るよね。
これは「尚武(ぶをたっとぶ)」にかけているのだ。

ショウブといえば、似た花でアヤメやカキツバタがあるよね。
どれもアヤメ科アヤメ属の植物なんだけど、似ているようでよく見ると違いがあるんだって。
例えば、アヤメは乾いたところに生えていて、ハナショウブとカキツバタは湿地にあるとか、葉の細脈が鮮明かどうか、花の色がどうか、網目模様があるかなどなど。
咲く時期も微妙にずれていて、一番早いアヤメが5月上旬~中旬、次がカキツバタで5月中旬~下旬、最後がハナショウブで6月なのだ。(旧暦の5月5日ではちょうどハナショウブが咲いているわけ。)
でも、そんなこと言われても、並べて比べてみないとよくわからないよねぇ(笑)
ちなみに、堀切菖蒲園ではみんな植えてあるから、うまく時期を選べば比べられるかも!
でも「いずれアヤメかカキツバタ」なんて言葉があるくらいで、むかしから見分けるのは難しいとされてきたから、わからなくても大丈夫だよ(>_<)dOK!

2007/05/04

トイレット・ペーパー

トイレット・ペーパーって、規格で長さが決まっているんだよね。
シングルの場合は60m、ダブルの場合はその半分で30mなのだ。
で、ボクはその厚さが気になったわけ。
長さがわかっているから、丸い部分の表面積がわかれば、厚さが出るはずだよね。

物差しがないのできちんと測れないんだけど、例えば、トイレット・ペーパーのロールの直径が11cm、真の直径が4cmとすると、ドーナツ型の面の面積は、26.25πcm2なので、これを60mで割ると、約0.14mm。
ま、そんなものかもね。
(ちゃんとトイレット・ペーパーの直径とかを測っていないから、結果はいいかげんだよ。)

これに似た化学の実験で、石けん分子の大きさを調べるのがあるんだよね。
洗面器に水を張って、その上から石けん水を一滴ずつたらしていくんだ。
で、洗面器に張った水の表面全体がおおわれた時点でとめるのだ。
理想的には、この状態では水の表面に石けん分子(正確には石けん分子のまわりに水分子がくっついて、水和した状態のもの)一層で並んでいるはずなので、たらした石けん水の量(これは何滴で何ccになるかをあらかじめ調べておけばよいのだ。)を洗面器の水面の面積で割ると石けん水の層の厚み(=石けん分子の大きさ)が出るというわけ。
これは、静かに石けん水をたらすと水と混ざらずに表面に膜状に広がることを利用しているのだ。
(濃度差の違う溶液を静かに重ねるとなかなか混ざり合わないという現象だよ。)

一般にせっけんは、高級脂肪酸(炭素数の多い脂肪酸)をアルカリ(水酸化ナトリウムか水酸化カリウム)でけん化して作るので、分子式は、CH3(CH2)nCOONaとなるのだ(直鎖の飽和脂肪酸の場合)。
これが台所用洗剤(中性洗剤)だと、より強力な酸の塩になっていて、たいていはカルボキシル基(-COOH)のかわりに硫酸(スルホニル基:-OSO3H)がついているのだ。
スルホニル基はカルボキシル基に比べて水和しやすいので(まわりにたくさん水分子がつく。)、もっと分子の大きさが大きくなるはずなのだ。
なので、石けん水と中性洗剤と同じ実験をしてみると、その違いがわかるかも。
夏休みの宿題とかでやったらおもしろそうだよね。