2013/01/19

予選突破目指せ!

いよいよやってきましたセンター試験!
受験生は1月中旬にこれが控えているから、年末年始も気が気がじゃないんだよね(>o<)
寒くてカゼが流行しやすい季節だけど、受験生には体調管理を万全にしてがんばってほしいのだ。
それと、この時期は雪のせいで交通機関が乱れたりするから、それも不安なんだよね・・・。

このセンター試験、かつては共通一次と呼ばれていたのだ。
正式には、大学共通第一次学力試験と言ったそうなんだけど、国公立大学及び産業医科大学の志望者を対象に、全国の会場で共通の試験を実施して基礎学力を計るものだったのだ。
共通で実施される一次試験だから共通一次。
昭和54年(1979年)から平成元年(1989年)までの11年間実施されていて、その間毎年変更を加えつつ、平成2年(1990年)からは、「新テスト」こと大学入試センター試験に移行したのだ。

導入の背景としては、受験戦争が激化しつつある中、各大学も入試問題に趣向をこらし、難問・奇問が出題されだしたのだ。
すると、たまたま知っていた、たまたま相性がよかったなどの理由で、受験生の間に有利不利が大きく出てくることが問題視されてきたんだって。
たしかに、過去問対策とか、出題傾向とかを予備校でみっちりやってきたのとそうでないのとでは、学力の差にかかわらず、入試の突破という点では大きく違ってくるのだ。
そこで浮かび上がってきたのが共通のテストという構想。
フランスのバカロレアなんかがそうだけど、大学に入るために必要な基礎学力が十分にあるかどうかを確認するという発想なのだ。
日本の場合はそれが一次試験で、続いて各大学ごとの二次試験が待っているわけだけど。

共通一次の導入以前は、国立大学は一期校・二期校に分かれていて、それぞれ別の日程(3月の上旬と下旬)で入試を行っていたんだ。
受験生は一期校・二期校のそれぞれから1校ずつ受験できたわけだけど、旧帝国大学が一期校に集中していることや、そもそも一期校の方が早くに試験が行われることなどから、一期校が第一志望、二期校は滑り止め、的な固定化・序列化があったんだそうだよ。
もともとは首都圏・都市圏にある大学への受験生の集中を緩和させるための区別だったけど、かえってそれが受験戦争を悪化させている、という話になって、共通のテストで一次試験を行って、その結果(自己採点によるものだけど)を踏まえて一発勝負で打って出る方式が考え出されたというわけ。
でもでも、やっぱり一発勝負というのはきつくて、かえって受験地獄が深刻化することになり、最後の3年間は瞑想するかのように変更が加えられていったのだ。

二次試験をA日程、B日程、一部公立大学のC日程に分け、複数校の受験を可能としたり、共通一次の試験科目を見直したり、二次試験の出願を共通一次前にしてみたり、でもやっぱり共通一次後にもどしたり。
「猫の目」なんて揶揄されるほどころころ変わったんだって。
浪人生なんかだとわけがわからなかったろうね・・・。
最後の年には、試験日を前期と後期に分け、前期の合格者は後期を受けられない分離分割方式を導入したのだ。
これによって後期日程は定員を一部留保して二次募集をかけるような体制になり、事実上滑り止めはあるけど、1校受験に近い方式になったんだよね。

で、これまでの反省も含めてスタートしたのがセンター試験。
大きな違いは、私立大学もセンター試験の結果が利用できるようになったこと。
今ではけっこう使っている私大も多いよね。
学力試験はセンター試験に任せ、あとは面接や小論文で思考力や個性を見る、というような方式になってきたのだ。
自前で試験問題を作らなくてよいので、特に定員が少ない私大にはありがたいよね。
それと、外国語として英語以外も選択できること。
フランス語やドイツ語はもちろん、中国語とか韓国語もあるらしいよ。

センター試験や共通一次は、高校で履修する数国英理社の各教科の学習指導要領の範囲内で、奇をてらわず、基礎学力を試すような良問が求められるわけ。
しかも、過去の大学入試や予備校の模試の問題と重複しないことも暗黙のうちに求められているのだ(これはそれをやったことがある受験生が有利になるおそれがあるため。)。
しかも、選択した試験科目によって難易度が大きく変わってもいけないので、平均60点になるように作るんだそうだよ。
それでもやっぱり難易度に差は出てしまうので、あまりにも差が大きい場合は点数の補正をすることもあるのだ。
外国語とか、理科社会では毎年問題になっているよ。

共通一次もセンター試験も基本は選択式問題で、開始当初は誰でも鉛筆を握れば解ける、と言われたとか。
さすがに受験生が多いので記述式だと採点が大変だよね・・・。
ちなみに、数学だけは選択式でなく、数字の穴埋めになっているのでこの批判は当たらないけど(笑)
センター試験になってからはマークシートが導入され、機械で採点できるようになったのだ!
ところが、今度出てくるのはマークミスの問題。
解答のマークミスはいかんともしがたいんだけど、会場コードや受験番号などのマークミスは受験生の学力には直接的に関係ないとの教育的配慮から、受験生が同定できる範囲において救済措置が執られているんだって。
でも、それは手作業でどの会場のどの教室のどのあたりから集められた解答用紙かを確認しながらやるので、ものすごい手間みたい。
ま、その人の人生がかかっているかもしれないから、大事なことなんだけど。

最近では、センター試験にICレコーダーを使ったリスニング試験が導入されて話題になっているよね。
ま、悪い方の話で、レコーダーが不調で試験がうまくいかなかった、というのが多いんだけど・・・。
かつては校内放送を使ってリスニング試験をしていたんだけど、音質が会場ごとに異なるので聞こえづらい受験生がいたり、放送がうまくできなかったりと、トラブルは常につきものだったんだよね。
それを解放しようとしているんだけど、まだうまくいかないのが現状なのだ(>_<)
全国に相当数の会場があるから、まったくトラブルなく実施するっていうのは奇跡に近いよね。

というわけで、今日・明日とセンター試験が行われるけど、大きなトラブルなく終わってほしいものだね。
そして、新聞紙上で発表される試験問題をちらっと見つつ、まだ解けるぞ、とか、こんな問題わからない、とかもおもしろいよ。
あんまり真剣にやると自尊心が傷つくかもだけど(笑)

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