2017/01/21

アフリカ一の料理

出張でセネガルの首都ダカールに行ったのだ。
アフリカ大陸は初体験!
セネガルと言われても、正直パリ・ダカールラリーの印象しかなかったんだよね。
で、いろいろと調べてみると、アフリカの中でも比較的治安がよい国だというのと、セネガル料理はアフリカ料理の中でももっとも洗練されている、とあったのだ。
なので、ちょっと食事は楽しみだったんだよね。

ダカールは比較的乾燥しているんだけど、セネガルには降水量が多い地域(南の方)があって、そこでは昔から稲作が行われてきていたんだって。
なので、セネガルでは米が主食として食べられているようなのだ。
そんなセネガルの米料理の中でも、ナショナル・ディッシュとまで言われるのが、魚の炊き込みごはんであるチェブジェン。
チェブが米で、ジェンが魚なので、「魚ごはん」というそのままの名前だよ(笑)

でも、作り方は割とこっていて、まず、大量の落花生油で魚と野菜を炒め、トマトのみじん切りやトマトピューレを加えるのだ。
そこに大量の野菜と水を投入し、スープを作るんだって。
このとき、鍋の上に「こしき」を置き、その中に米を入れておいて米を蒸すのだ。
スープの具材がいい感じで煮えたところで魚や野菜などの具材を取り出し、代わりに米を入れて水分がなくなるまで炊きあげるんだ。
盛り付けるときに炊きあげた米の上にさっきの具材を載せてできあがり。
できあがりはパエリア風だよ。

日本人からするとちょっと油が多いかな、というところなんだけど、スープに魚と野菜の出汁が出ていて、それが米にしみているので、日本人にはよく好まれる味と言われるよ。
特に、セネガルには魚の干物のような食材もあるので、なじみやすいそうだよ。
セネガルで魚がよく食べられるのは、大西洋に面しているのとともに、大きなセネガル川があったりするからみたい。
独特の臭気のある巻き貝の干し貝柱も料理に使われるんだって。
こういうところも日本の感覚に近いかも。

もともとセネガルに住んでいたウォロフ族の食文化に、11世紀に入ってきたイスラム文化が混ざり、さらにそこに大航海時代に欧州の文化が入ってきたのだ。
特に、植民地にしていたフランスの影響は大きいみたいで、朝食には、バゲットにセネガルの総菜を挟むサンドイッチを食べるらしいよ。
悲しいことに、セネガルは奴隷貿易の拠点でもあったので、セネガルから多くの黒人が新大陸へと送られたようなのだ。
その際、食文化も一緒に輸出されたそうだよ。
で、チェブジェンの魚が肉に変わった「肉ごはん(チェブヤップ)」が米大陸で作られるようになり、それが今の「ジョロフライス」という料理として米国に残っているのだ。
ジョロフライスは米国でもっともポピュラーなアフリカ料理なんだって。

日本のイメージで言うと、アフリカ料理と言えばクスクスみたいなところがあるけど、米料理もあるんだねぇ。
やっぱりこういうのは行ってみて、食べてみないとわからないものだ。
今回は残念ながらチェブジェンは食べられなかったんだけど、一応他のセネガル料理は食べてみたのだ(焼き魚にタマネギとトマトのソースをかけたやつなど)。
やっぱり現地のものを食べるっておもしろいよね。

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