2018/01/20

パリでも定番

パンとケーキとチーズのおいしい街、パリ。
正直、料理はイタリアの方がおいしいと思うんだよね(笑)
何より、海産物が生臭くないし! でもでも、そんなパリでも、イタリア発祥のデザートである「ティラミス」はかなり定番。
フレンチのレストランでも出るし、カフェにも必ずあるのだ。
そう言えば、パンナコッタもかなり見かけるかも。

そんなティラミスの材料はチーズ! マスカルポーネだよね。
チーズはフランスの方がおいしいと思っていたんだけど、そう言えば、モッツァレッラも含め、熟成させないフレッシュチーズはイタリアのものがおいしいかも・・・。
やっぱり気候とか風土がかんけいしているのかなぁ。
フランスの寒さと乾燥がよいのかも。

で、マスカルポーネとはよく聞くけど、実際はなんだかよくわかっていないんだよね(笑)
調べてみると、生クリームを熱してからクエン酸又は酢酸を加えて固め、布でこして水分(乳清=ホエイ)を除いたものだって。
なんだかどこかで聞いたことあるような・・・、と思っていたら、フランスのデザートの定番でもあるフロマージュ・ブランと作り方が類似しているのだ!
フロマージュ・ブランの場合は、生クリームではなく、より脂肪分の少ない乳(全乳、低脂肪乳又は無脂肪乳)を温め、そこに乳酸菌と少量のレンネット(チーズを凝固させる酵素)を加えて固め、水分を除くのだ。

一般に、クリームチーズは、クリーム又は乳に乳酸菌を加え、発酵させて固めてから、水分を除いて作るのだ。
乳に乳酸菌を加えて発酵させた発酵乳はヨーグルトなんだけど、ヨーグルトの場合は乳酸菌の株がある程度決まっているようだよ。
でも、水分を切ったヨーグルトと、乳で作ったフレッシュ・チーズは非常に似ているのだ、っていうか、ほとんど同じ。
フロマージュ・ブランはヨーグルトと言われてもわからないからね。


マスカルポーネの特徴として、フロマージュ・ブランを含むクリームチーズと異なり、乳酸発酵をさせていないので酸味が少ないのだ。
しかも、乳にレモン汁や酢を加えて作るオランダのカッテージチーズに比べると、もともとの脂肪分が多いので、その「甘み」があるんだよね。
より濃厚なクリームになるのだ。 これが高カロリーの原因なんだけど。

作りたてのマスカルポーネは乳白色。
いわゆるティラミスの色である黄色は、サバイオーネと言われるカスタードの色なのだ。
これは、卵黄に砂糖を加えて泡立て、洋酒を加えて煮詰めたものだよ。
このカスタードとマスカルポーネを混ぜたものを使うのがティラミスなのだ。
一方、マスカルポーネは、古くなると黄色くなってくるんだよね。
これは中に含まれる乳脂肪が酸化されて色がつくため。
古い油が褐色になっていくのと同じだよ。
なので、ティラミスのイメージでマスカルポーネを選んではいけないのだ!

日本では、バブルの時期に「イタ飯」が大流行し、ティラミスも一気にメジャーになったんだよね。
デニーズなどのファミレスでも定番になったし、一気に需要が増えたのだ。
ところが、フレッシュチーズであるマスカルポーネは日持ちがよくないし、そんなに大量に輸入はできなかったのだ・・・。
そこで開発されたのが、植物性油脂から作られた代用品。
「マスカポーネ」だよ。
バターに対するマーガリンの発想だよね。
この代用品は、柔らかくて加工しやすく、かつ、日持ちもするので、カップデザートに使ったりするのにはもってこい。
スーパーやコンビニに並んでいる価格の安いものはこの代用品を使っているかもしれないよ。
本物のマスカルポーネを使ったものと食べ比べてみると面白いかもね。

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