2017/06/10

ついつい買ってしまう通り

日本出張で東京と福岡に行ってきたのだ。
3泊5日なのでかなりの強行スケジュール(>_<)
いやあ、タイトだった。
でも、そんな中で唯一楽しめたのは、太宰府天満宮の仲見世の見学。
名物の焼きたて梅ヶ枝餅も食べられたよ♪

「仲見世」というのは、寺院の門前町にある古い商店街の形態で、社寺の境内、特に表参道に並んでいるお店のことだよ。
特に東京の浅草寺のものが有名なのだ。
雷門からずっと続いていて、いつも賑わっているよね。
でも、同じように、大きな寺院、神社の参道には同じような感じで商店が並んでいるよ。


 織田信長さんや豊臣秀吉さんが楽市楽座で商業・経済を活性化するまでは、自由に商売ができなかったみたいなんだよね。
いわゆる「座」と呼ばれる商工業者の組合に入らないといけなかったんだって。
その組合には独占販売権や非課税特権が認められていたんだけど、これを廃して、誰もが自由に商売ができるようにしたのが「楽市楽座」だよ。
これにより、城下町や寺社の門前町のような人の賑わうところに商店が集まるようになったのだ。

こうして日本で商店街が形成されていくんだけど、 このうち、仲見世には、寺社に参拝する人目当ての商売が行われるわけ。
もう江戸時代にはおみやげものが売られていて、太宰府天満宮では梅ヶ枝餅もあったのだ!
京都の古いお寺の参道沿いなんかは、創業が平安時代にまでさかのぼるような甘味の店もあるよね。
○○団子とか△△餅とか。
その他、寺社ゆかりの縁起物、おみくじ、軽食などなど。
実は今とあまり変わらないのかも(笑)

でも、太宰府に行って気づいたけど、様相がちょっと変わってきているんだよね。
 むかしながらの民芸品やお菓子を売る店も多いのだけど、増えつつある外国人観光客目当てのお店が増えているんだよね。
漢字Tシャツとか、歌舞伎や力士のキャラクターグッズとか。
浅草なんかはだいぶ前からそうだけど、他の観光地でも似たような感じになってきているみたいだよ。
実際、太宰府に来ている観光客の人は中国人だったみたいだし(言葉からの判断だから、なんとなくだけ)。

 でも、歴史的に見れば、これは正しい方向の変化なんだよね。
もともと自由に商売が認められるようになって、売れるものを売る店が残っていって、そういうおみやげもの屋と食べ物屋主体の商店街になったはずなのだ。
それが参拝客がもとめていたものだから、
今度はそのニーズが、いわゆる「外国人から見て日本的なもの」に変わっただけなんだよね。

おそらく、仲見世が形成されつつある時代には、今のような仲見世も奇妙に移ったはずなんだよね。
その前までは、生活必需品を売るようなお店が多かっただろうから。
そういう意味では、ちょっと経済的に余裕を持った参拝客におみやげや軽食を売るというのは新たな形態で、ボクが外国人観光客目当てのお店に感じている違和感と同じようなものを感じたんじゃないかと思うのだ。

そういう意味では、これからも仲見世は進化し続けるのかもね。
日本のことがもっと海外に知られるようになって理解が進めば、今のような俗な「日本的」なものじゃなくて、また違うものを求めるようになるから。
そうなると、原点回帰でむかしのようになるのかな?

0 件のコメント: