2019/09/21

炊いて祝おう♪

お祝いの赤飯のお裾分けをもらったのだ。
赤飯好きのボクとしてはほっこり。
もともとごはんはかためが好きで、おこわがすきなんだよねぇ。
なので、カロリーが高いのはわかってながら、ついつい赤飯おにぎりを選ぶくらい。
こういうのはうれしいね。

現在の赤飯は、小豆又は大角豆(ささげ)と一緒に蒸して作るんだよね。
あらかじめもち米を豆のゆで汁につけておくんだけど、このときに、ゆで汁中に抽出されていたアントシアニン色素を吸って、ほんのり赤く色づくんだよ。
北海道では甘納豆で赤飯を作る地域もあるんだけど、その場合は色がつかないので、食紅などで別に色をつけるんだよね。
大事なのは、お米が赤いことなのだ。

「赤」という色は、古代日本では神に捧げる供物の色でもあり、魔除け・邪気よけの色でもあったのだ。
神社の鳥居を赤く塗るのも同じ発想だよ。
なぜ「赤」という色が選ばれたのかはよくわからないみたいだけど、神聖な色として扱われていたのは確かなんだよね。
なので、神に捧げる米も赤くしたかったのだ。

実は、赤米というのがあって、これは玄米の種皮や果皮にアントシアニン系色素の含まれている、見た目が赤いもの。
むかしむかしはこのお米を蒸したものをささげていたみたい。
ただし、きっちり精米してしまうと中身は白いので、皮ある程度残したままにしないといけないんだ。
現代で普通に食べられている白米の稲に比べると病害虫や気候の変化などの環境変化に強く、棚田などでも生育が容易という特色を持つのだ。
一方で、丈が長いので風などで折れやすく、米の収量が少ないなどのデメリットも。
そして、何より、食味が悪い、すなわち、おいしくないらしいんだよね(笑)
アミロースやタンパク質が多く、その意味では栄養面では優れている部分もあるんだけど、おいしくない。
なので、神に捧げる穀物でありながら、下等米として扱われていたようなのだ。

明治時代には、農業技術が進歩したこともあって、いったん栽培品種としては駆逐されかけたんだよね。
他方、神事に使うことから、一部の神社でそのための栽培で保存されていて、そのおかげで残ったのだ。
現在では、雑穀米に混ぜられていることもあって、紫黒米(濃い紫色のお米)とともに、「古代米」品種として珍重され、健康食品としても注目されているようだよ。
まずいからと撲滅されかけたのに、見事に復活したのだ(笑)

それだけではなく、過酷な環境に強い品種でもあるので、駆逐しようとしても勝手に生えてくることもあったみたい。
もともと排水の悪いところや新田開発をしてまだ栄養が不足しているようなところでもよく育つ品種なので、田んぼのはしや周辺に勝手に生えてきたりするんだって。
先に言ったようにおいしくないので、これがまざると米の検査等級が下がるといって嫌われたようなのだ。
そのしぶとさもなんだかいいね。

0 件のコメント: