2024/09/14

ハンバーグは、やっぱり食べ物です。

 「飲めるハンバーグ」というキャッチフレーズのお店で食中毒が発生したのだ。
ここのハンバーグは半生というか、中がまだ赤い状態で提供されるんだよね。
で、割るとそこからじゅわっと大量の肉汁があふれ出す、というもののようなのだ。
ボクはひき肉料理は「よく焼き派」なのであまりそそられないんだけど、最近はやりのハンバーグだよね。
有名なのは、大行列もできるという静岡拠点の「さわやか」。
でも、実は「さわやか」のハンバーグはブロック肉を専門の工場で表面を焼いて殺菌してからミンチにし、その場で真空パックして各店舗に短時間で届ける、というスタイルなんだよね。
つまり、可能な限り、肉が最近に汚染されないように細心の注意が払われているのだ。
そこまでしているからこそ「生焼け」で提供できるわけだけど、必ずしも「インスパイア系」はそうではないのかも・・・。

今回の食中毒の原因は腸管出血性大腸菌ことO157とされているよ。
この細菌は通常はほとんど病原性がない大腸菌は、赤痢菌が持つ毒素である志賀毒素(滋賀トキシン)を獲得したことにより、赤痢と同じように腸管内で出血させ、ひどい下痢を起こさせるものなのだ。
いつものことだけど、高齢者は子供は特に危険で、急性腎不全になる場合もあるのだとか。
かなり前だけど、すごい話題になった菌だよね。
それが再びの注目なのだ。

もともとこのO157は、ウシの町内風呂^らに普通にいる菌なんだって。
ウシに対しては病原性がなく、ベロ毒素が悪さをしないため、ウシが無症状キャリアになるのだ。
そんなわけで、牛肉、特に、ホルモンを扱うような場合、O157汚染のリスクは極めて高いのだ。
かつて焼き肉屋でユッケ食中毒が発生して生肉の提供が禁止になったけど、ずさんとは言えないようなものでも、細心の注意を払わないとダメなのだ。
問題になった焼き肉屋の場合はかなりずさんな扱いだったようだけど・・・。
で、先に紹介した「さわやか」の場合、そもそもブロック肉だけをもってきて、細菌に汚染されている可能性がある表面は焼いて滅菌したうえでそこをトリミングしてひき肉にするんだよね。
こうすると、十分に清潔な環境であれば、ひき肉が再起の線される可能性は極めて低いのだ。
それを真空パックにして各店舗に届けるので、あとは、各店舗でまた最新ンお注意を払って取り扱うことになるよ。
焼き肉屋と違って各店舗では内臓系の肉を切ったりもないだろうから、キッチンを清潔に保っていればいのだろうけど。

そういうわけで、やっぱり生に近い肉というのはリスクがあるのだ。
九州ではメジャーな鳥刺しも、鶏の腸管に普通に存在しちぇいるカンピロバクターに汚染されると食中毒になるんだよね。
よほど新鮮なのをきちんと取り扱わないとダメなのだ。
レバ刺しも同じで、まわりで腸管などの別のホルモンを扱っていれば当然汚染のリスクがあるわけで。
ウシの生レバーが禁止された後に豚レバーを出す店もあったけど、そもそもブタは寄生虫がいるので生食はダメなんだよね・・・。
食文化としては、きちんと扱っていれば大丈夫なので発展してきたわけだけど、ずさんなことをする人たちが出てきて食中毒のリスクが看過できなくなったので禁止になるのだ。
でも、フランスなんかはもっと適当に扱ってそうだけど、普通に生肉のタルタルステーキを食べているような。
風呂にもあまり入らないし、普段から不潔だから耐性があるのだろうか?

というわけで、よく火を通しましょう、ということに尽きるんだけど、食中毒の場合、火を通せばよいというものでもないんだよね。
有名なのは翌日のカレーは危険がいっぱいという話。
ジャガイモが入ったカレーを常温保存すると、ウェルシュ菌に汚染されている場合は食中毒を起こすのだ。
また、ちょっと前に話題になった「5日前のパスタを食べたために死亡した事件の通称「チャーハン症候群」。
こっちはセレウス菌が原因。
ウェルシュ菌もセレウス菌も、芽胞を作ることができるんだけど、この芽胞状態だと沸騰させたくらいでは死滅しないのだ。
なので、芽胞状態で耐え忍んで、冷めてきたところで増殖、となると、食中毒につながるんだよね。
常温で長期間放置せず、冷蔵庫に入れた方がいいよ、ということなんだけど、セレウス菌の場合、作り出した毒素も熱に強いので、温めなおしてもその毒素は無効化できないという罠があるのだ。
なので、冷蔵保存する場合は、冷めやすくなるように小分けにして、というのが大事らしいよ。

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