2009/01/01

今年の元旦は1秒長いよ

今年初の話題としてけっこう有名になってきているのがうるう秒。
今年は1月1日の8時59分59秒の後に8時59分60秒が挿入されてから9時になるのだ。
よって1秒だけ1日が長くなるわけ。
これが「閏(うるう)秒」で、世界的に時間の補正がなされているんだよ!
というわけで、今回はこの「閏秒」について調べてみたのだ。

むかしの世界標準時は、死後戦場にある英国のグリニッジ天文台から見て、太陽が南中する時刻を正午=12:00と定めたのだ。
この時刻系が世界時というやつで、日本は東経135度なので世界標準時から日本標準時は9時間進んでいるのだ。
この時刻系は地球の自転をもとに計算しているのだけど、すでによく知られているように、地球の自転周期は精確に24時間ではなく、実際にはそれより微妙に短いんだよね。
このズレがたまっていくと4年に1度の閏年で2月29日が挿入されるんだよね。
でも、それだと長すぎるので、西暦が100の倍数の年には挿入されず400の倍数の年はまた挿入されるのだ。
これがよく知られたグレゴリオ暦の閏年だよね。
旧暦(太陰暦)を使っていたころの日本では、月の満ち欠けで文字どおり「月」を定義していたのでもっとずれが激しくて、「閏月」が挿入されて1ヶ月長い年なんてのもあったんだよ。

閏秒はそれとは違って、自転で定義された1日と
より精確に原子時計で定義された24時間の1日のズレを解消しようとするものなのだ。
現在は世界に約300の原子時計があって、その指し示す時刻の加重平均をとったものが国際原子時(原子時計にはセシウムやルビジウムなど種類があるんだけど、それぞれ精確性が異なるので重みをつけて平均するのだ。)。
これはナノ秒=10億分の1秒の誤差のとても精確な時間を刻む時刻系なんだよ。
衛星測位に使われるGPS衛星なんかには精確な原子時計が搭載されていて、それを使って国際的な電子商取引でタイムスタンプを押して時刻管理をしていたりするのだ。

で、実は自転周期はちょうど24時間でないばかりか、実はそんなに一定していないので、国際原子時と世界時はどんどんずれていってしまうんだって。
そこで、原子時計が刻む精確な時刻系をもとに世界時を補正したものちて協定世界時という人工的な時刻系が維持されているのだ。
これが現在世界中で使われている世界標準の時刻系だよ。
でも、協定世界時は国際原子時系の精確な1秒を刻んでいくので、自転をもとにして1秒の長さが不安定な世界時とはズレが出てきてしまって、子午線上で正午に太陽が南中しなくなってしまうのだ!
これを解消するため、世界時と協定世界時のズレが±09秒以内になるように1秒を差し引きされるのが閏秒で、今回のように加えたり、差し引いたりするのだ。
数年に一度あるみたいだよ。

閏秒は世界標準時が基本となるので、世界標準時の0:00で調整されるのだ。
すると、世界標準時から9時間進んだ日本標準時では9:00に調整が行われるというわけ。
なんだか中途半端な時間に1秒が挿入されるのはそういうわけだよ。
ま、決めの問題だけなんだけど(笑)

今回の閏秒の対応はけっこう面倒で、日常生活では1秒を争うことはないものの、コンピュータを使ったシステムなんかでは1秒狂うだけで大変なことにあるおそれがあるので、2000年問題のときのように対応が必要なのだ。
電波を受信したり、ネット回線を通じて自動的に時刻補正するものは大丈夫なんだけどね。
それと、意外と大変なのは時報サービス。
今回は「ピ、ピ、ピ、ポーン」が「ピ、ピ、ピ、ポン、ポーン」と2回連続で「ポーン」という音を鳴らすそうで、これは今回はじめてだそうだよ。
システム屋さんはかなり大変みたいだけど、ボクたち庶民(?)にとってはおもしろい話題というくらいだよね(笑)
くわしく調べてもあんまり実感はないのだ(>_<)

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