2009/03/07

その筋の人々

民主党の小沢代表の公設秘書が逮捕されるという事件で、最近「与党までは手が回らないだろう」という「政府高官」のコメントが話題になっているよね。
これには与野党から批判が出ているし、官房長官も定例記者会見で「政府としての見解ではない。」と説明しているのだ!
それにしても、気になるのがこの「政府高官」が誰かっていうことだよね(笑)
というわけで、今回は報道で見かけるそういう表現がだれを指すのかを探ってみたのだ。

みんな気になるようで、調べてみるとすぐに出てくるんだよね。
有名なのは「政府首脳」と「政府高官」で、これはそれぞれ「内閣官房長官」と「内閣官房副長官」を指すことが多いのだ。
内閣官房長官は内閣総理大臣の女房役とも言われる国務大臣で、官邸を仕切ったり、スポークスマンとして毎日記者会見を開いたり、ということでよく報道に出てくるのだ。
その会見の映え発言した内容はそのまま「官房長官」の発言にんるなけど、記者のぶら下がり取材などの非公式の場での発言が「政府首脳」となるのだとか。
オフィシャル度が違うということだけど、わざと情報をリークするようなときにも使うみたい。

官房副長官というのは官房長官の下で内閣をまとめる役職で、各府省の副大臣のような立場だけど、もっぱら各府省の調整や国会との連絡役などを務めるのだ。
かつては政務と事務の二人だったけど、今は政務(衆議院)、政務(参議院)と事務の3名。
政務の二人はそれぞれ衆議院と参議院の議院運営委員会に参加して本会議の日程調整や閣僚の海外出張や国会同意人事の事前了解を得たりするのだ。
事務の官房副長官は事務方の最高のポストで、旧内務省系(警察庁、旧自治省及び旧厚生省)がつくことが多いよ。
この人たちが非公式の場で名前を明らかにしないことを前提に話すと「政府高官」で、今回も3名のうちの誰か、ということになるのだ。
たいていは発言内容でほぼ誰だか特定できるんだけどね。
今回は、警察官僚出身のあの人だろうね・・・。
※これについては後日河村官房長官から漆間副長官だったことが明らかにされたのだ。

で、これらの人がもっとオフレコで話すと「政府筋」という表現に変わるんだとか。
ボクは前に事務の官房副長官を務めた古川貞二郎さんの本を読んだことがあるんだけど、週に一度家や職場に記者を招いて「記者懇」というのをやっているらしくて、そういった場で、「これはオフレコだけど・・・」と話すと「政府筋」の話となるのだ。
これも酒の勢いでついつい漏らしてしまうような場合もあるんだろうけど、たいていは公には言えないけど、マスコミにその情報を取り上げてもらいたい、なんて時に使っているようなのだ。
こういうのはその世界では大事なんだよね。

最近の麻生総理の関連の話題でよく出てくるのは「官邸事情通」だけど、これは役人である官邸の職員というより、永田クラブ(官邸記者クラブ、正式には内閣記者会)に属して長いこと官邸に詰めている記者なんかなんだそうだよ。
でも、時々総理秘書官だったりするらしいのだ。
この辺はなかなか発言内容しかも多くの場合は要旨)だけじゃわからないよね。
外の人が言ったのと中の人が言ったのではだいぶ違うんだけど・・・。
その辺をごまかせるから時々秘書官も漏らすんだろうけどね。

これに対して、「○○省高官」や「○○省幹部」、「○○省職員」なんてのもあるよね。
これはわりとわかりやすくて、「高官」というと事務次官や局長などの偉い人たち、「幹部」というとそれ未満だけど課長以上の役職にある人たち、そして、その他課長未満が「職員」となるのだ。
「○○省筋」ぬいなると、オフレコで課長級が記者に漏らした話が多いみたい。
官邸と違って各府省の場合は「事情通」はあまり見ないよね。
各府省にも記者クラブはあるはずだけど、官邸と違って課長やそれ以下の情報を漏らしてくれる協力者(?)がいるから、出てこないだけかな?

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