2009/09/05

男の身だしなみ

身だしなみというと、お肌の手入れをしたり、爪をきれいにしたりと女性の方がはるかに大変なわけだけど、男性だけがやるものといえばヒゲの手入れ。
伸ばすにしてもきちんとそろえないと無精髭で汚らしいし、はやさないのならきちんと定期的に剃らないといけないしで、けっこうめんどくさいのだ(>_<)
ボクなんかはカミソリ負けする方なので、けっこう気も使うんだよね。
で、ヒゲのことが気になったので、ちょっと調べてみたのだ。

ヒゲは主に男性の顔に生える毛で、これは男性ホルモンによって発毛が促されるため。
なので、男性でも思春期から生え出すのだ。
少ないけど女性にも多少ははえていて、牛乳を飲んだ後に産毛に牛乳がついてヒゲみたいになったりするよね。
最近は顔ぞりで剃ることもあるけど、モデルさんやタレントさんはアップにしたときに化粧が浮いているのがわかるらしくて剃るらしいのだ。
これも男性ホルモンの量とかで人によって個人差があって濃さが違うのだ。
男性でも濃い人、薄い人といるよね。

このヒゲなんだけど、男性に生えているものは他の体毛に比べるとはるかにかたいもので、銅線に匹敵するともいわれるんだって。
ひげそり前に蒸しタオルを当てるのは少しでもひげをやわらかくするためだよ。
逆に言うと、かたいからこそカミソリを顔の表面にはわせたときにヒゲだけがそれるのだ。
このヒゲは一人当たり6,000~25,000本ほど生えていて、これが1日に約0.4mm伸びるのだとか。
たいていは朝剃るけど、実は朝から昼にかけての方が昼より伸びているらしく、朝剃ってきても会社の前で電気シェーバーをわたされればそれなりにそれるのだ!
あのCMにはそういうからくりもあるんだよね。

欧米の人はヒゲがわりと濃くて、伸ばすといわゆる「サンタヒゲ」のようになるんだけど、日本人を含む東洋系、新モンゴロイドと呼ばれる東アジアの民族は比較的薄いのだ。
伸ばしてもちょびヒゲ程度でかえってかっこわるくなることも・・・。
どうも、かつて寒冷地にいたので、ヒゲがあると吐息でそこから凍結してしまって凍傷になるので、薄くなったんじゃないかと考えられているみたい。
ヒゲもじゃの方があたたかそうだけどね(笑)

このヒゲ、洋の東西を問わず、むかしから男性のおしゃれの一部だったようなのだ。
主に男性しか生えないから、男性らしさの象徴的な意味もあったんだろうね。
今でもイスラムでは男性はヒゲをはやすものだとされているし、欧米でどうしても童顔に見られてしまうアジア人は自分が大人であることの証明にヒゲを生やすことも多いのだ。
日本語では「ヒゲ」だけだけど、漢字や英語ではしっかりと使い分けられていて、口の上にある「口ひげ」は「髭」でこれは「ムスタッシュ(mustache)」、口の下からあごの先端にかけて生える「あごひげ」が「鬚」で「ビアード(beard)」、もみあげからほほにかけての「ほほひげ」が「髯」で「サイドバーン(sideburns)」と言うのだ。
これはヒゲがそれだけ興味・関心を持って扱われていたことの証拠だよね。
単にじゃまだから剃るだけなら、「顔の毛」とだけ認識していればよいのだ。

動物の場合も顔から飛び出ている毛は「ヒゲ」と呼ばれるけど、そもそも顔中毛だらけなわけで、人間のヒゲと同じものではないのだ。
ネコはヒゲですき間に自分の体が入るかどうかを察知しているというけど、まさにそういうことに使う感覚器官で、昆虫の触角のようなものなのだ。
空気の振動やものとの接触を感知しているわけ。
これは洞毛(どうもう)と言われる毛状の感覚器官で、構造自体は体毛と同じなんだけど、つけ根の毛包の部分に海綿体用の組織があって、そこで毛のゆれを感知しているんだって。
なので、ネコのヒゲを切ったりするとバランス感覚が悪くなってしまうので要注意なのだ。

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