2009/10/24

肌砂漠

秋になって空気も乾燥してきたねぇ。
寝て起きると口の中が乾いているのがよくわかるよ。
これは口を開けて寝ているからだけど(笑)
でも、この時期もっと気になるのは、乾燥肌によるかゆみと皮膚のかさつき。
ボクはわりと乾燥しやすいようで、秋冬は肌がかゆくなりがちだし、指先なんかはすぐにざらつくのだ・・・。
で、その原因が気になったのでちょっと調べてみたよ。

いわゆる「乾燥肌」という状態は、皮膚の表面にある角質層でセラミドなどの皮脂成分が欠乏してかさかさになっている状態。
皮膚細胞の表面には、細胞から剥離したタンパク質のケラチンなどが積み重なって角質層を形成しているんだけど、この角質の間にセラミドなどの皮脂があったり、ヒアルロン酸やヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸などのプロテオグリカンと呼ばれる糖タンパク質があるのだ。
この糖タンパク質は水分を保持することで「肌の潤い」を与えるんだよ。
ヒアルロン酸入り化粧水などはこれを外から補給するわけ。

セラミドなどの皮脂はかたいタンパク質であるケラチンの間に入って、角質層にやわらかさ、なめらかさを与えるのだ。
よくひじやかかとの角質化によるかさつき・ざらつきの対策の話があるけど、もともとケラチンなどのタンパク質は爪と同じ成分でかたいものなのだ。
その間に油が溶け込んでなめされると皮膚の柔軟さが出てくるわけ。
逆に言うと、皮脂が不足してくると角質層がかたくなってくるというわけ。
これが肌のかさつきという状態だよ。

さらに、皮脂が減ってくると、糖タンパク質に保持されている水分も蒸発しやすくなるのだ。
これが乾燥の原因で、特に湿度が低くなる秋冬に問題になるわけだよね。
水分と皮脂が少なくなると、それまで角質層が果たしていた皮膚を守る機能が弱まって、真皮が傷つきやすくなってしまうのだ。
その最初の状況がかゆい状態で、かゆみというのはごくごく弱い痛み刺激なんだよね。
角質層が薄くかたくなると、痛覚神経も敏感になってきて、ちょっとした刺激で反応するのでかゆくなるのだ。
通常では気にならない衣服とのすれとかの刺激でも反応するようになるのでかゆくなるんだよ。
で、さらにひどくなるとそれがひりひりとした痛みになるけど、そこまでくるとかなり乾燥肌が進んでいるよ。

美容業界で言うケミカル・ピーリングは皮膚の外にある角質層を無理矢理薬品ではがして薄くすることで、皮膚にごく近いやわらかでなめらかな角質層を表面に出す技術なのだ。
でも、これって防御してくれている角質層を薄くするので肌が傷つきやすく、すぐに皮膚が赤くはれてしまったりするようになるのだ・・・。
重度のやけどやひどい乾燥肌と同じ状況で皮膚の細胞のある真皮が外に出てくる状態だよ。
そういう病的な状態を引き起こすものなので当然注意が必要。
真皮は傷がつくと跡が残ってしまうけど、ケミカル・ピーリングをした後にかゆくなってかいてしまって皮膚が傷つくと、その跡も残ってしまうよ。
やけどなんかもすぐに重傷化するので大変なのだ。

話を乾燥肌にもどすと、では、なんでそもそも皮脂の分泌が減るか、というのが問題だよね。
遺伝的にもともと少ない人もいるみたいだけど、不規則な生活や肌のこすりすぎ(ケミカル・ピーリングもこれと一緒だよ。)、洗剤の使いすぎによる皮脂の減少、冷暖房の使いすぎによる代謝異常などなのだ。
健康的なバランスのとれた食事をとり、あまり冷暖房を効かせすぎずに自然に近い生活を送ればよいというのは他のこととも共通だよね(笑)
洗剤の使いすぎというのは、秋冬に中性洗剤で手先が荒れるというのが代表例で、これは手袋をするとか、比較的手に優しいものを使うという工夫でなんとかなるのだ。

と言っても、どうしても秋冬は空気が乾燥しているので肌も乾燥しがち。
気をつけるにしても限度があるので、対処療法も必要なのだ。
単純なのは手に油脂などを加えてやって保湿する、という方法だけど、その代表例がハンドクリームや保湿クリームだよね。
セラミドやスクワレン、ワセリンなどの皮脂と同じような油脂が主成分で、そこに保湿効果のある尿素やヒアルロン酸が入っていたりするよね。
よく入っているα-トコフェロール(ビタミンE)は抗酸化作用で抗酸化作用による肌へのダメージを軽減するのだ。
とりあえずは、そういうものでケアしつつ、根本的な原因の方の生活習慣も改めるというのが重要なんだろうね。

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