2012/09/01

ぶんべつぶっんべっつ♪

集合住宅で暮らしていたときは、いつでも自分が好きなときにゴミをゴミ捨て場にすれられたのだけど、新居に引っ越してからは地域のゴミ捨てルールに従って、決められた曜日に決められたゴミを出す必要が出てきたのだ!
当たり前のことなんだけど、まだ慣れなんだよねぇ(笑)
地域ごとに微妙に分類の考え方も違うしね。
でも、我が家はけっこう分別をしっかりする方なので、早く新ルールに慣れて分別するのだ!

そう言えば、子どものときって燃えるゴミと燃えないゴミくらいの分別しかなくて、空き缶の回収が後から加わったような気が。
そして、ペットボトルや古紙の回収やら、いつしかいろんな分別をするようになったんだよね。
一時期横浜市では、燃やせるゴミとどうしても燃やせないゴミに分けていて(笑)、燃やせるものは高温の炉で焼却し、燃やせないものは破砕した後に埋め立てていたみたい。
さすがに環境問題が注目されるようになってからは分別が進んでいるようだけど。

このゴミの分別、「沼津方式」と呼ばれる手法のようなのだ。
昭和50年度から沼津市が導入したのでそう呼ばれているらしいんだけど、現在のゴミ出しの基本、燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミ等にゴミを捨てる人が自ら分別して、指定された日に出すというもの。
それ以前は特に家庭などではゴミを分別せず、ゴミ処分場に集めてから手作業で分別・処理していたんだって・・・。
この「沼津方式」の導入により、ゴミ処理にかかる人件費・設備費が節約されるだけでなく、自分で分別するのでゴミ出しに対する意識を高め、ゴミの量自体も減るというのだ。
通常は燃えるゴミが週2回、プラスチックゴミが週1回、その他金属・陶器などの燃えないゴミ、古紙・ペットボトル・缶などの資源ゴミは月に数回という感じだよね。
このほか、自治体や町内会独自の取組として、古布・古着、乾電池、発泡スチロール製トレー、牛乳の紙パックなどの回収が行われることもあるよね。

この分別のときに参考にするのがリサイクル識別表示マーク。
「アルミ」、「スチール」、「紙」、「プラ」などの字が○や□、△の矢印に囲まれているマークだよ。
資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)により表示が義務づけられているのだ。
あんまり気にしたことないけど、電池にはNi-Cdとか、Li-ionとかいうマークもあるみたい。
このマークがつくまでは、空き缶を分けるのに、磁石につくかつかないかでアルミとスチールを分けたりしたんだよね。
硬いとスチール、もろいとアルミというイメージもあるけど、技術が進んで薄いスチール缶ができてからは、スチール缶でもつぶせるようになったので区別が難しくなってきたんだよね。

リサイクルされるゴミで有名なのはペットボトル。
△矢印に「PET」のリサイクルマークもおなじみだよね。
でも、これはガラスびんとは違って、もとと同じペットボトルにリサイクルさせる割合は1%に過ぎないんだって。
どうしてもペットボトルとしてリサイクルしようとするときれいに洗ってから破砕し、化学分解して元の素材にもどしてもう一度高分子に合成する、ということになって、コストも手間もかかるのだ。
それより、簡単な化学変換で、たまごのパックやポリエステル繊維にできるので、そっちに活用した方がよい、というわけ。
実際に回収されたペットボトルのほとんどはこの方法で再資源化されるのだ。
ペットボトルは高温で燃えるためゴミ焼却炉が傷む、ということでリサイクルが進んで面もあるんだけど、逆に、火力発電所で燃料にされることもあるみたい。

それより以前からリサイクルされているのはガラスびん。
むかしはコーラやサイダーのびんを酒屋さんに持って行くと数円もらえたりしたんだよね(笑)
ラムネなんかはびんを返すとお金が一部もどってきたりしたのだ(実際には買ったときにデポジットとしてびん返却の保証料を払っていて、それがもどってくるだけなんだけど。)。
ガラスびんは丈夫なんで、そのまま同じ用途で使われることも多いよ。
今では「リターナブルびん」と呼ばれるのだ。
一方で、そのままリユースせず、いったん破砕してカレットと呼ばれるガラス原料にしてからガラス製品にリサイクルすることもあるよ。
こっちはワンウェイびんと言うもので、ゼロからガラスを作るよりはるかに安価なので、ガラスびんの多くはカレットを原料にしているらしいよ。

これと同じような状況はスチールやアルミ。
それこそ鉄くず回収は戦前からのことだけど、日本は鉄のリサイクル率が世界一なのだ!
アルミはボーキサイトから精錬するとめちゃくちゃ電気が必要なんだけど、アルミ製品のリサイクルだと数%程度の電力量ですむようで、きわめて重要なのだ。
アルミ製品が増えたのも、リサイクルが進んでいるからかもね。

そして、最近いろんなところで力が入ってきているのが紙。
むかしから古紙をトイレットペーパーや段ボールにリサイクルしているのは有名だよね。
「再生紙を利用しています」という注記もよく見かけるようになったのだ。
コピー紙の場合は「原料の70%に古紙を使用しています」なんて環境に配慮したものが好まれる傾向も。
通称「グリーン購入法」と呼ばれる国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)では、国や地方が購入する物品は環境に配慮されたものを購入することが求められていて、それで古紙70%以上のコピー紙が使われていることもあるんだよね。

牛乳の紙パックの回収はむかしから行われているけど、あれっていっさいリサイクル素材を含まないバージンパルプで作られているんだって。
なので、紙としての品質も高く、リサイクルにもってこいだそうだよ。
一方、シュレッダーしてしまった書類は、すでに紙の繊維が寸断されてしまっているので、紙としてのリサイクルはむずかしいみたい・・・。
ただし、紙のリサイクルってそれなりのエネルギーが必要なので、必ずしも環境にやさしいかどうかは疑問なんだって。
熱帯雨林などを伐採してパルプを作るとなるとマイナスだけど、管理した植林地から木材チップをとって、それを原料にする場合はリサイクルより環境に優しいみたい。
とは言え、それで紙の需要が全部まかなえるわけでもないだろうから、リサイクルは必要だと思うけどね。

というわけで、ゴミの資源化の問題はなかなか興味深いのだ。
このほかにも、使い古したテレビや携帯電話を回収してレアメタルを回収・リサイクルする「都市鉱山」なんてのもあるよね。
まだまだ奥が深いのだ。

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