2016/09/10

かにかま in France

ボクはスーパーが大好きなので、いつも買い物に行くと端から端まで見てしまうんだけど、そこでびっくりするものを見つけたんだよね。
それはかにかま!
普通に魚介類のコーナーに置いてあるんだけど、置いてある量と種類が半端じゃない!
日本の練り物コーナー全部くらいの規模でかにかまが並んでいるんだよ。
ちょっと気になって調べてみたのだ。

すると、なんと、世界のかにかま消費量は日本をはるかに上回るレベルになっているんだって。
日本では年間消費量が5万トン程度、対して、世界では50万トン程度。
かにかま市場はむしろ国外がメインみたい。
しかも、日本から輸出している分もあるけど、すでに海外工場もたくさんあるらしいよ。
ただし、オートメーションで製造する機械は日本が特許を持っているし、日本固有の技術があるので、製造器の世界シェアは日本が一番だって。
テレビでかにかまができる様子を見たことがあるけど、けっこう複雑な工程なんだよね。
スケトウダラなどの冷凍の身をすり身にして、それを細いかまぼこに成形して、最後に束ねて色をつけて。
最初の最初は細長いかまぼこを作って手作業で束ねて固めていたらしいけど、製造器が開発されてからは大量生産ができるようになったのだ。

では、なぜ海外でかにかまがはやっているのか?
くわしくはわからないんだけど、最初は米国だったみたい。
カニの不漁が深刻になったとき、カニの代替品として紹介され、広まっていったとか。
それでカリフォルニアロールに使われるようになり、さらに、サラダの具としても定着していったようなのだ。
おりしも健康志向が重なり、脂肪分が少なく低カロリーで高タンパクなかにかまに注目が集まるのだ。
このときにはもう、カニの代替品というより、ヘルシーなシーフードとして受け取られていたみたい。
それもあって、特に欧州では「surimi」と呼ばれるのだ。

そういえば、日本でも最初は本当のカニの身に似せたものが多かったけど、もう繊維状のかまぼこを束ねただけのかにかまが主流になりつつあるよね。
デフォルメされたと言うより、日本でも「かにかま」という食材として受け入れられているのかも。
かに玉とかでカニじゃなくてかにかまだとあれだけど・・・。
でも、お弁当のおかずなんかでは、むしろかにかまとして使われているから、これはよりグローバルな使い方なのだ(笑)

フランスのスーパーにあるかにかまは「surimi」という名前で、カニ以外のフレーバーもあるし、かにかまをさらに加工した食品(チーズインかにかまとか、かにかまオードブルとか)なんかもあるみたい。
しかも、使う量が半端じゃないようで、日本のものより大量に入っている!
なんとkg単位のものがあるよ。
サラダはもちろん、パスタの具やサンドイッチの具にも。
フランスで売られている寿司はたいていサーモンかかにかまだよ。
というわけで、世界の中でもフランスのかにかま消費量は世界一らしいのだ。

ちなみに、パリでかにかまを買ってみたけど、日本のものより少し大きいくらいで中身は同じ。
ちゃんとかにかまだったのだ。
で、パリのような内陸都市は新鮮な魚介類は高価なので、手軽に使えるシーフードとしてはよいかもね。
もう少しすると、フランス風の食べ方が日本に逆輸入されるかも。

0 件のコメント: