2016/09/03

朝の飲み物

パリに来てから、時々仕事の打ち合わせでカフェを使うのだ。
で、そのとき、せっかくおフランスに来ているから、カフェ・オ・レでもしばいたろ、と思っても、メニューに載っていないんだよね・・・。
これは不思議。
聞くと、パリの街中でカフェ・オ・レを飲むフランス人はほぼいないそうなのだ。
え!、フランスの代表的な飲み物じゃなかったの?

そもそもフランスで「カフェ(コーヒー)」と言えば、普通にエスプレッソが出てくるんだよね。
日本では「フレンチ・ロースト」というと深めに焙煎した濃いコーヒーなので、牛乳を入れてカフェ・オ・レにするくらいだから濃いコーヒーなんだろうな、とは思っていたんだけど。
で、日本でよく飲むような、量が多めでそんなに苦くないコーヒーを飲みたい場合は、「カフェ・アロンジェ」とか「カフェ・ロング」とか「カフェ・アメリケーヌ」とか注文するんだ。
どれもエスプレッソをお湯で薄めたものが出てくるみたいだけど・・・。
本式のドリップコーヒーが飲みたい場合は、スタバに行くのが手っ取り早いよ。

で、どうしても街中でカフェ・オ・レが飲みたい場合は、「カフェ・クレーム」というのを注文するといいんだって。
これはエスプレッソにスチームしたミルクを加えたものなので、正確にはカフェ・ラッテのような気がするけど、カフェ・オ・レのように、温めた牛乳と混ぜられたものが出てくることもあるみたい。
そうか、だからメニューには載っていなかったのか。
ちなみに、メニューにある「カフェ・ノワゼット」は、エスプレッソに少量のミルクを加えたもので、エスプレッソだけだと苦くてつらい、というときに飲まれるみたい。
と言っても、フランスでもイタリアでも、エスプレッソにはじゃりじゃりするほどたっぷり砂糖を入れて飲む人が多いんだけどね。

では、なぜ外ではカフェ・オ・レがメニューにないのかが気になるよね。
確かにフランスではカフェ・オ・レはよく飲まれているのだけど、みんな朝食に飲むんだって!
基本は、家で濃いめに入れたドリップコーヒーと温めた牛乳を用意して、その日の気分で分量を変えながら混ぜて飲むらしいよ。
もちろん、ボウルでたっぷりと。
なので、フランス的には、カフェ・オ・レは家で朝に飲むもの、というイメージなので、外のカフェでは飲まない、ということのようなのだ。
朝から朝食(プチ・デジュネ)を提供しているカフェもあるけど、そこでなら出してもいいような気がするけど、あんまり見ないね。
「家で」というのが大事なのかも。

で、カフェ・オ・レは、コーヒーと牛乳を別に用意して、飲む前に混ぜるというのが基本なんだそうだけど、ネスプレッソなどの家庭用エスプレッソマシーンの普及により、家でドリップしてコーヒーを入れる人が少なくなったので、カフェ・オ・レの作り方も変わってきているらしいのだ。
家でカフェ・オ・レを飲む場合は、温めた牛乳にインスタント・コーヒーを入れる家庭が増えているんだって。
確かに、コーヒーとかにはこだわりがありそうな割に、スーパーで大量のインスタント・コーヒーを見かけるので、おかしいなぁ、とは思っていたんだよね。
ブレンディのCMと同じやり方だ!

そういえば、赴任してからしばらく止まっていたホテルの朝食では、普通にドリップしたコーヒーが出てきていたんだよね。
ボクはそのまま飲んでいたけど、常温の牛乳も置いてあったので、フランス人だったらカフェ・オ・レにしたのかも。
ボクはその牛乳はシリアル用だと思っていたよ(笑)
たしかに、クロワッサンやパン・オ・ショコラもあったから、そうすると、フランス式の、カフェ・オ・レにパンをつけながら、という朝食ができるね。
実は、こういうのもフランスのこだわりなのかなぁ。

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