2017/02/18

シャワーの水をやわらかく

フランスの水道水は硬水。
とにかくカルシウムが多いのだ。
で、水滴を拭き取らないと白い点々が残るくらいならいいんだけど、洗濯物もごわごわになるし、髪を洗った後に髪の毛もごわごわになるのだ(>_<)
ボクはまだ髪が短いからましだけど、髪が長い女の人にはけっこうきついみたいだよ。
もともと毛が柔らかいブロンドの毛だと問題ないのかな?

これについて調べてみると、世の中には「軟水化シャワー」なるものがあることがわかったのだ。
シャワーヘッドにカートリッジがついていて、出てくる水が軟水になるんだって!
どうも、これで髪を洗うと髪がごわごわにならないらしい。
ちょっと魅力的だよね。
で、実は日本の会社の製品がドイツで作られていて、欧州域内には配達してくれるみたいなんだよね。
でも、それとはまた別に、Bioの店で売られているものもあると聞いたので、近所のBio専門店に見に行ってみたんだ。
そこにあったのは、バクテリアやトリクロロメタンを取り除くというカートリッジ付のシャワーヘッド!
でも、これでも水は軟水化されるそうな・・・。

自分なりに考えてみたんだけど、確かに主目的ではないにせよ、カルシウムイオンが除去されるかもしれないんだよね。
というのも、この浄水器型のシャワーヘッドは、逆浸透膜を使っているようで、それにより水道水中の塩化物イオンなどを取り除く仕組みのようなのだ。
するt、電気的に中立でないと困るので、マイナスの電荷を持つ塩化物イオンとともに、プラスの電荷を持つイオンが同時に取り除かれるはず。
とすると、水道水中に多量に含まれるカルシウムイオンがそれに該当することになるのだ。
なので、カルシウム除去が目的じゃないにしても、毛かとしてカルシウムが取り除かれて、軟水化されてもおかしくないのだ!

ちなみに、逆浸透膜というのはとてもとても目の細かい穴の空いた膜で、水分子はその穴を通れるけど、プラスやマイナスの電荷を持つイオンは通さないというもの。
イオンそのものの大きさは水分子とさほど変わらないものもあるのだけど、通常は水中ではイオンの周りに水分子がまとわりついている状態(水和)で安定しているので、穴を通れないのだ。
この逆浸透膜で濃度の異なる水溶液を仕切ると、濃度が均一になるように濃度が高い方から低い方に水分子だけが移動するんだよね。
このときの「濃度」というのは、必ずしも同じ物質が溶けている必要はなくて、いわゆる「浸透圧」が均一になるように水が移動するのだ。
結果として、もともと濃度が濃かった方は液量が増えて、薄かった方は液量が減るわけ。
なので、水溶液の高さが逆浸透膜の両側で変わることになるのだ。

これは浸透圧の違いで自然にそうなるんだけど、逆に、外から加圧してあげると、逆浸透膜の両側で濃度の異なる水溶液を作ることができるのだ。
つまり、圧力を外から加えると、その分の浸透圧を押し返させるので、それに見合った濃度差が作れて、水分子だけを圧力がかかっていない方に移動させあれるのだ。
この原理を使っているのが、逆浸透膜を利用した濾過装置。
シャワーヘッドや蛇口に装着するカートリッジの場合、水道のもともとの水圧を使っているわけ。
もちろん、使っているとどんどんカートリッジ内にはイオンがたまってしまう(=浸透圧がそれだけ大きくなる)ので、水道の水圧だけでは濾過できなくなるので、定期的に交換する必要があるよ。
フィルターの目詰まりみたいなものだよね。

というわけで、化学的に考えてみると、普通のシャワー装着型浄水器でも水は軟水になりそうなのだ。
実際にそういう体験談もあるし、試してみる価値はあるかも。
あとは、もともと軟水化をうたっているものと比べて、メンテナンス費用でどっちがお得かだね。

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