2017/02/25

21世紀の花金

いよいよ「プレミアムフライデー」が始まったのだ!
「ゆうかつ」に引き続き、安倍政権の働き方改革の一環として打ち出されたわけだけど・・・。
どうなるだろうね?
下馬評は必ずしもよくないし、どこまで効果が見込めるのか、というか、本当に実施できるのか、というのが問題のような気もするけど。
これが普通にできるようになれば、もともと博物館・美術館の多くが金曜日は遅くまで空いていたりするし、金曜を移動日に使って土日に旅行を楽しめるしで、レジャー関係には追い風なはず。
でも、「ゆうかつ」もそこまで大成功という感じじゃないからね(>o<)

もともとの問題は、日本人は休みも取らないし、残業も多いという勤務形態。
でも、実は祝日の数だけを見ると、日本は世界でもかなり多い方!
「山の日」も増えて年間16日もあるので、これはトップクラスの多さなのだ。
(欧米はだいたいが10日くらい。)
とれないとはいえ、年間で20日間の有給休暇も認められるし、本来は36協定もあるので、制度上はきちんとしているのだ。
なので、問題は、働き方の意識の方なんだよね。
そう、休む権利を持っているのに休まない(休めない)のが問題なので、こういうイニシアティブをはじめても、きちんと15:00で仕事を終えて帰るとは考えづらいし、まさに、世間でもそう思われているよね。

この関係で行くと、日本の祝日制度にある「ハッピーマンデー」というのも、欧米から見るととても不思議な制度に見えるようなのだ。
つまり、火曜とか木曜に祝日があれば、月曜や金曜に休暇を取って4連休にする、というのが欧米式の考え方で、なぜ祝日を月曜日に移動して3連休を作り出すのかがわからないんだって。
自由に休みが取れる社会であればおっしゃるとおりなんだけど、日本の場合、祝日なら休めるけど・・・、という人が多いので、歓迎されるんだよね。
まさに、この制度があること自体がワーカホリックの象徴なのだ(笑)
その祝日ですら返上で働いて、さらに、代休も取れなくて、なんて話もよくあるから、これはもう社会全体で意識を変えていかないといけない問題だと思うよ。

さらに、今年は運悪く、祝日が土曜日に当たることが多い年。
そして、ゴールデンウィークも、昭和の日が土曜に当たってしまうため、連休は短め。
というわけで、嘆いている人が多いわけだけど、これも欧米の人からしたら、だったら自分で休みを取ればいいじゃない、というだけの話なんだよね。
そもそも日本では夏期休暇も1~2週間というのが普通で、中にはお盆に3日間とか、全くとれないなんてのも。
一方で、欧米はバカンスと称して数週間。
これだけ休みに対する意識の差があるのは事実。

でも、欧米の人たちから見ると、日本の働き方は、休みも取らないからリフレッシュされないし、終期を明確に決めずにだらだらと残業して効率が悪い、と見ているみたい。
確かにそういう面もあるにはあるんだよね。
慢性的なマンパワー不足で仕事が回らないというけど、だったら、仕事の量を減らすように業務改善するか、マンパワーを増やす、ということを考えるのが欧米式のスタンダード。
今いる人員で業務の内容・量も変えずになんとかしよう、というのは毒されている日本の考え方なのだ(笑)
ここが解決できれば、プレミアムフライデーとか言わなくてもすむんだよね。

でも、これは一朝一夕には解決しない問題であるのも事実。
男女共同参画の話題でも問題になることだけど、まずは「affirmative action」として強制的にそういう状況を作り出して、「既成事実」としてそういう制度を根付かせてしまう、というのもやり方ではあるのだ。
でも、そのためには、表面上うまいことデータを集めて効果があったとごまかすんじゃなくて、少数であっても、きちんと実行して意味があったという例を積み上げていく必要があるんだよね。
というわけで、きっと批判は多いけど、とにかくやってみることが大事かもしれないのだ。

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