2017/10/14

混ぜるな、危険?

この前はじめて知ったんだけど、コンビニやスーパのレシートでもらう感熱紙は、リサイクルに回しちゃいけないんだって。
古紙回収の注意書きにも、感熱紙やのりのついた紙、防水加工された紙(紙皿、紙コップなど)、印画紙などなどは、「禁忌品」とされているのだ。
普通にもらったレシートは紙の資源ゴミに混ぜていたんだけど、実は混ぜちゃいけなかったのだ!
普通に燃えるゴミにしないといけないみたい。

感熱紙は、印刷面に特殊な物質が塗布してあって、独特の光沢をもっているのだ。
熱をかけたところだけ変色して、それが字として浮き上がるようになっているんだよね。
インクカートリッジやトナーがいらないので、印刷機が小型化できるのだ。
スーパーのレジでいちいちインクの交換とかは大変だよね。
感熱紙ならロールだけを交換すればよいのだ。
また、熱源だけなので、インク詰まりとかそういうトラブルも少ないよ。

表面に塗布された物質の熱による発色を使っている関係で、長期間保存すると劣化してきて、使えなくなるのだ。
基本的には冷暗所で保管し、消費期限内に使わないとダメみたい。
劣化したものは黄ばんでくるみたいだよ。
そして、感熱紙の印字は、時間が経つと薄れてきたり、全体が黒くなってきたりして、不鮮明になるのだ。
財布にレシートをためる人なら、古くなって何が書いてあるかわからなくなった、黄ばんだレシートを見たことがあるはず(笑)

かつては、ファックスやワープロによく使われていたんだよね。
やっぱりインクやトナーを使うと小型化できないから。
でも、印刷した紙の耐久度の問題もあるし、最近は小型のプリンタも技術的に可能になったので、減ってきているみたい。
見たらもうその場ですぐ捨てるような用途のものであればよいのだけど、長期間保存しておくための印刷には向かないんだよね・・・。
所得税の確定申告にはレシートを貼り付ける必要があるけど、あれはせいぜい2年持てばよいから。

感熱紙に印字を行うプリンタは、熱源を使うプリンタということでサーマルプリンタと呼ばれるのだ。
一方で、インクリボンを使用して、熱をかけてそのインクリボンの塗料を紙に転写する熱転写プリンタもサーマルプリンタに分類されるんだって。
ようは、熱を使って印字するプリンタということなのだ。
ちなみに、感熱紙プリンタは、熱源があるヘッドを直接紙に当てるので、ダイレクト・サーマルプリンタという言い方もするらしいよ。
簡単な形状で小型軽量化しやすく、コストも安いので、レジスターみたいな機械に向いているんだよね。

感熱紙って何かにイメージが似ているな、と思っていたんだけど、これって「あぶり出し」なんだよね。
紙にミカンの汁で絵や文字を書いて乾かした後、火であぶって熱を加えると茶色い絵や文字が浮かび上がってくるのだ。
まさに、熱で発色しているわけ。
紙の全面にミカンの汁を塗っておいて、温めた金属の棒で絵や文字を書けば、感熱紙と同じ原理なのだ(笑)
ミカンの汁を塗ったところは、何も塗っていないところに比べて発火点が低くなるので、より低い温度で焦げるんだって。
なので、何も塗っていないところは焦げず、塗ったところだけ焦げるような熱をかけてやると、あぶり出しになるのだ。
もともと感熱紙プリンタは米国で開発されたみたいだけど、日本にも同じような原理は庶民の遊びの中にあったわけだね。

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