2020/07/11

マメの底力

遅ればせながら、家で豆苗の再生を試みているのだ。
といっても、水につけておくだけの水耕栽培なので、ほとんど手はかからないのだけど。
そんなわずかの手間で、あれよあれよと芽が伸びてくるのでびっくりしているよ。
すごい生命力だよね。
テレビなんかでたびたび再生できるというのを見てやってみたくなったのだ。

この豆苗、名前のとおり、マメから出た新芽(スプラウト)を食べるもの。
マメ由来のスプラウトと言えばもやしも同じだけど、灯明の場合は光を当てて育てるので、鮮やかな緑なのだ。
ちなみに、豆苗はエンドウマメ、もやしはリョクトウやダイズを使うよ。
スプラウトとしてはカイワレダイコンがメジャーだったんだけど、ちょっと辛いんだよね。
で、エンドウマメのスプラウトの場合、ほのかなマメの香りと甘み、しゃきしゃきとした食感、アクのなさなどで、そのままでも食べられるし、さっとゆでるだけ、炒めるだけでも食べられるので、広がってきているそうなのだ。
そして、極めつけは、再収穫。
もともと豆苗は水耕栽培により植物工場で栽培されていて(畑じゃない!)、マメ本体と根と脇芽さえ残っていれば、そこから新しいスプラウトができてまた食べられるのだ♪
脇芽というのは、豆本体のすぐ上くらいにある芽の部分だよ。

もともとは中国の高級食材で、栽培しているエンドウの「若菜」をわざわざ摘み取ったものなんだって。
これはとても手間がかかるので上流階級のヒトの食べ物だったんだよね。
ところが、米国でブロッコリーのスプラウトがブームになった頃、エンドウマメのスプラウトも同様に作れることがわかり、そこで豆苗の植物工場による水耕栽培が始まったのだ。
20世紀の終わりくらいから市場に出始め、中華料理の炒め物などで食べられるようになるんだ。
リーマン・ショック行こう、節約志向が高まると、再生できるというメリットで家庭にも普及。
生でも、ゆでても、炒めても、という使い勝手の良さで一気に普及したらしいのだ。
もともとエンドウマメはいろんな食べ方をしていて、日本では伝統的に成熟・乾燥させた豆を煮豆(うぐいす豆)などに加工していたし、西洋では熟し切る前の豆をグリーンピースとして食べるのだ。
このほか、未成熟のままさやごと食べるサヤエンドウ、まめができたところでさやごと食べるスナップエンドウもあるよ。
そして、この豆苗なのだ。
エンドウマメは重要な栽培種なんだよね。

スプラウト系の大手の村上農園によれば、豆苗の再生の場合、毎日水を取り替えるとよいんだって。
これは雑菌などの繁殖を防ぐためだとか。
肥料を上げた方が育ちはいいけど、余計なもが生えたりもするので、栄養はマメ本体に完全に依存して、水だけあげるのがよいそうなのだ。
そして、直射日光ではなく、室内で割と日当たりのよいところに置くのがベストらしいよ。
直射日光かだと育ちがまばらになって、すぐ育ちすぎで堅くなるみたい。
そして、マメ本体は水につからないようにするのも大事みたい。
1回の再生は確実で、2回目もまあまあいけるんだけど、さすがに3回目以降はきついみたい。
ま、1回でも再生できれば得した気分だよね(笑)

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