2020/09/19

何のネギ?

 先日、お寿司屋さんにいったとき、ネタの中に「芽ネギ」があったのだ。
まだ一度も食べたことないけど、けっこうよく見るよね。
で、そのメニューには、外国人用に英語も書いてあったんだけど・・・。
「オニオン・スプラウト」と書いてあったのだ。
なので、てっきり「芽ネギ」はタマネギの若芽かと思ったんだよね。
ところが、どうもこれが違うみたい。

調べてみると、「芽ネギ」は「姫ネギ」と呼ばれる種類のネギで、水耕栽培で密集させて作られるもの。
10cm未満の丈の柔らかい状態で収穫され、強すぎないネギの風味としゃっきりした食感を楽しむもののようなのだ。
これは長ネギの仲間で、関西で好まれる青ネギ(葉ネギ)の一種だよ。
確かに、万能ネギみたいな細めの青ネギを早めに収穫したらこんな感じかな、という見た目だね。
実は、その万能ネギ自体も、九条ネギを品種改良したもので、細めのものを早取りしているんだって。
そのさらに「青田買い」なのだ。

万能ネギに似たようなものとしてアサツキがあるよね。
実は、これはまた別の種類で、欧米でハーブとして使われるチャイブ(仏ではシブレット)の変種にあたるもの。
日本とシベリアの一部に自生するものみたい。
万能ネギとは見た目で区別できて、万能ネギは根の付近がちょっと太くなっている程度で、づお見ても長ネギの形態。
一方、アサツキの場合は小さな為義のような鱗茎がついているのだ。
これが大きな特徴だよ。
根の方が丸く膨らんでいたら、それは万能ネギではなく、アサツキなのだ!

ちなみに、実はチャイブには鱗茎ができないんだよね・・・。
日本ではまず見かけないからいいんだけど。
そして、チャイブは中国原産のニラに近縁の種なんだけど、欧米では、チャイブと言いつつ、ニラを細いときに収穫したものが売られていることもあるそうなのだ。
これはだまそうとしているわけではなくて、単純に区別がつかないから・・・。
人の往来に伴って地域性のあった植物種が入ってくることでこういう混乱が起きているみたい。


タマネギはタマネギで、葉の部分を食べることもあるんだよね。
それが「葉タマネギ」。
あまり出回らないんだけど、長ネギより肉厚で、ネギの辛みも薄いので、何にでも合う、と最近注目を集めているようだよ。
千葉産が多く出回っているみたい。
これは主に春先に出回っていて、季節性が強く、時期を外すとまず手に入らないのだ。
木の葉タマネギは欧米でも食べられているようで、フランスでは、オニオン・ヌーボー、イタリアではチポロットと言うらしいよ。
確かにパリのスーパーでも見たような。
エシャロットの中かなんかだと思っていたんだけど、葉タマネギだったのか。
青ネギの代用で使っている人もいたんだよね。

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