2022/03/19

4つのせめぎ合い

東北地方でかなり大きな地震があったのだ。
東京でもけっこう揺れてびっくりした。
停電したところもあるしね。
今回の地震も東日本大震災の余震とみられているようだけど、地震の震源地はちょっと違うみたい。
日本海溝付近なんだけど、大震災の時はプレートの境界面のひずみで、今回のはプレートの下あたりにできたひずみじゃないかって。

ここで言っているプレートというのは、太平洋プレート。
日本の領土は4つのプレートの上にのっていて、東日本がのっているのが北アメリカプレート。
西日本がのっているのがユーラシアプレート。
伊豆半島と伊豆諸島・小笠原諸島・沖ノ鳥島がのっているのがフィリピン海プレート。
そして、沖ノ鳥島がのっているのがこの太平洋プレートだよ。
太平洋プレートは名前のとおり太平洋を広くカバーしているプレートだけど、ハワイ諸島なんかがのっているのだけど、日本も南鳥島だけはこのプレート上にあるのだ。

で、このプレートの境目は地震・火山活動が活発なところ。
北アメリカプレートとユーラシアプレートの接するところが地理で習うフォッサマグナで、静岡糸魚川構造線は境界面と見られているよ。
フィリピン海プレートが北アメリカプレートに突き刺さっているところが富士山。
今でも伊豆半島は日本列島を突き上げているのだ。
ちょうどインドプレートがユーラシアプレートを突き上げているところにヒマラヤ山脈があるのと同じ。
フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接するところが、東海・東南海地震でリスクが高いと見られている南海トラフなんだよね。

で、今回の地震の震源地は、太平洋プレートが北アメリカプレートの下に沈み込んでいるあたり。
ちょうど日本海溝の付近なのだ。
非常に硬い地殻が動いて滑り込んでいるわけで、すっと沈み込んでいるわけではなく、摩擦でさまざまなゆがみ・ひずみが生じているのだ。
そのエネルギーが爆発的に解放されると大きな地震になるんだよね。
けっこうこれまでも東日本大震災の余震と見られるものは多かったけど、震源地がちょっと違うから、これまでひずみを貯めに貯めていた、ということかな?

こうしてみると、日本のように多くのプレートに国土が分かれてのっている例って少ないんだよね。
ニュージーランドなんかはオーストラリアプレートと太平洋プレートに分かれているけど。
火山・地震活動が活発な国というと、イタリアやインドネシア、トルコ、チリなんかが思い浮かぶのだ。
で、世界のプレートの図を見ると、それらの国々は複数のプレートの上にのっているわけではないのだけど、すぐ近くにプレートの境界面があるんだよね!
プレートの境界と関係なく火山活動が盛んなところとしてはハワイ諸島が思い浮かぶけど、あそこはフィリピン海プレート上のほっとスポットと呼ばれる場所にあって、マグマ活動が盛んなので火山は噴火するけど、地震はさほど多くないのだ。
むしろ、前に大きなロサンゼルス地震があったけど、北米西海岸はプレートの境界面なので、時々大きな地震が発生するんだよね。
北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界は大西洋上にあるので、北米ではまさにそこだけが地震が起きやすい場所なのだ。
欧州も地中海に境界面があるので、地中海に面している国はわりと地震があるけど、そうでない場合は地震が少ないんだよね。

いずれにしても、このプレートの図を見ると、日本が非常に特殊な環境にあることはわかるよ。
世界有数の地震国と言われるのもうなづけるね・・・。
こういう環境で暮らしてきたから、自然に対する畏怖の念が強いのかも。

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