2023/06/17

ぐちゅぐちゅ、ごしごし

 最近は定期的に歯医者さんに行ってメンテしてもらっているんだよね。
3ヶ月に1回の頻度で、そこまでお金が関わるわけでもないのだ。
むしろ、歯科治療は自由診療領域も広くて、特に虫歯がひどくなってかぶせものなんかをする場合、レジンや銀歯でないと保険はきかないので、かなり高くつくのだ。
なので、普段から気をつけておくのが一番よいわけだよね。
歯医者の回し者じゃないけど(笑)

この定期メンテでは、虫歯のあるなしを見てもらうわけではなく、あれば歯石を取ったり、水流を使って普段は取り切れない歯垢をとってもらったりするんだよね。
で、そのときに、歯科衛生士さんから歯磨き指導なんかもあるのだ。
これが何度言われてもなかなか完璧にはできないんだよなぁ。
行ってすぐは気にしていても、やがていつもどおりに戻っちゃうんだよね(笑)
それでも、洗口液やらデンタルフロスやらは使うようにはなったのだ。
その方が口の中がさっぱりするしね。

我が国ではわりと歯磨きの習慣が古くて、江戸時代には房楊枝という、先がふさ状になった楊枝(爪楊枝が先がとがっているけど、房楊子は先が細かく咲かれていてほうきのように広がっているのだ。)を使い、きめの細かい砂や粗塩を付けて葉の掃除をしていたんだよね。
当時は虫歯になると無理矢理抜くしかなく、逆に、それをしないで悪化させると命の危険にもつながったので、けっこう重要なことなんだよね。
で、そのときも砂や塩に漢方などを混ぜて香りを付けた「歯磨き粉」がすでに市販されていたというのだからすごいよ。
その当時の売り文句でも、「歯が白くなる」、「口臭を抑える」というものだったらしいから、今とあんまり変わらないんだよね。

で、戦前くらいまでは、「歯磨き粉」の名のとおり、粉だったのだ。
戦後になって今のようなペースト状の「練り歯磨き」が出てくるわけだけど、すでに一般名称は「歯磨き粉」になっていたんだよね。
現在の歯磨き粉、いわゆる練り歯磨きの基本構成は、①清掃剤(研磨剤)、②発泡剤、③湿潤剤(保湿剤)、④粘結剤(結合材)、⑤薬用成分といったもの。
①は無水ケイ酸や炭酸カルシウムのような固体成分で、歯の表面についた汚れや歯垢を削り取る役目。
でも、あんまりごしごし磨くと葉のエナメル質表面に細かい傷がついてしまうので、かえって虫歯になりやすいとの指摘もあるんだよね。
なので、この清掃剤を入れない歯磨きが液体歯磨きなのだ。

②は歯磨きをしているときのあわあわのもと。
弱い界面活性剤で、歯磨き粉の成分が口の中に十分に広がるように加えられるものだよ。
液体歯磨きの場合は入っていないことも多いのだ。
③と④は粉をペースト状にするもの。
安定的に有効成分を安定的に分散させる必要があるんだよね。

歯磨き粉ごとの違いが出るのが⑤の薬用成分。
最も安い歯磨き粉、ホテルのアメニティとかで置いてある歯ブラシにあらかじめついているやつなんかだとこれがは言っていないモノもあるけどね。
例えば、フッ素は脂質強化による虫歯予防、デキストラナーゼ(酵素)は歯垢除去、トラネキサム酸やグリチルリチン酸ジカリウムなんかは出血防止や殺菌といった作用による歯周病予防、といった感じ。
最近はフッ素入りが多いよね(フッ化ナトリウム又はモノフルオロリン酸ナトリウムが入っているのだ。)。
歯磨き粉を選ぶ場合、清掃剤の有無の好みと、ほしい薬用成分で選べばよいのだ。

これらのほか、香料(果物やミントの香り)とか清涼剤(=メントール、歯磨き粉のすーすー感のもと)なんかが入っているよ。
でも、これらの成分は危なくて、あんまりちゃんと磨けてなくても、歯磨きした、というやった感につながるんだよね。
なので、今は余計な香料不使用、清涼剤も不使用、みたいなストロングスタイルのものもあるのだ。

液体歯磨きの仲間のようなもので、洗口液というのもあるんだよね。
お口くちゅくちゅモンダミンとかリステリンみたいなやつ。
これらはその後に歯ブラシを使うことを想定していないもので、口の中をゆすいで終わり、というものだよ。
アルコールが入っているものが多くて、そのために刺激があるのだ。
リステリンなんかは刺激が強めだよね。
気をつけないといけないのは、アルコール入り洗口液を使った後に車の運転をすると、アルコール検査で引っかかる可能性があるということ。
それと、何でもかんでも洗口液で口をゆすげばいいというわけでもないらしく、常在菌も含めて殺菌してしまうのであまりに使いすぎるとよくない影響もある、と言われているのだ。

歯磨きもあんまりやり過ぎると歯の表面が削れたり、歯茎にダメージがあってよくないというよね。
何事も限度が大事なのだ。
やり過ぎない程度できちんとメンテナンス。
こういうのが一番難しいんだよなぁ。

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