2011/04/16

いつまでゆれるの?

3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生してから1ヵ月が経過したのだ。
でも、まだまだ余震が続いているよねぇ。
最近では震度6級の大きな余震もあって、東京でも震度4くらいでゆれたから本当にびっくりしたよ。
気象庁が大きな余震の可能性は低くなるって発表した矢先だったしね。
原発問題もまだしばらく片付きそうにないけど、余震の方も心配なのだ(>o<)
先の地震でもろくなった構造物が倒壊するおそれがあるし、何より、いつまでも余震が続くと精神的な重圧も感じるよね。

余震というのは、地殻プレートが押し合ったり、引っ張り合ったり、横ずれしたりして起きる地震(これを本震と言うのだ。)の後に続く地震の総称で、大きな地震であればあるほど大きな余震が長い間続く可能性があるのだ。
ちなみに、本震の前に先触れでゆれる前震というのもあるんだって。
この余震は、本震で放出されきれなかった地震のエネルギーが徐々に放出されることで起きると思われているのだ。
あまりに貯まったエネルギーが大きいと、一気に放出しきれないんだそうだよ。
で、そういうときは、大きな地震が来た後に、比較的大きな地震が続くのだ・・・。
今の状態がまさにそうなんだけど、なかなか収まる気配はないし、まだまだ警戒しなきゃ、という雰囲気だよね(ToT)
一般には、余震の大きさは最高でも本震のマグニチュードより1程度小さくなると言われているんだけど、今回の地震はマグニチュードが9.0だったから、マグニチュード8クラスの巨大地震が余震として発生するおそれがあるかもしれないということだよね・・・。

よく地震のメカニズムとして、プレートテクトニクスが語られるよね。
地球表面を覆っている比較的固い岩盤は「1枚岩」ではなくて、いくつかのプレートに分かれていて、それが動いているというのだ。
プレートとプレートの間では、横にずれたり、下に滑り込んだり、上に乗り上がったりして摩擦が生じていて、そこで発生するエネルギーが徐々にためられていくことになるんだ。
それがためきれなくなって放出されると地震となるわけ。
ちなみに、ヒマラヤ山脈も富士山もプレート同士がぶつかって盛り上がってできているんだよね。
決して速いスピードで動いているわけではないけど、それくらいの強さのものなのだ!

ニュースの解説なんかだと、そのため込まれたエネルギーを地震として放出する際に板バネのような絵を描いて説明するのだ。
板バネを指で曲げておいてから指を話すと、振動しながらもとのまっすぐな状態にもどろうとするよね。
これはいわゆる「縦ゆれ」的なイメージだけど、ゴムひもやバネのような伸び縮みするような場合もあって、それが「横ゆれ」のイメージになるのだ。
でも、実際には地殻はそんな単純に縦と横の成分に分けて考えられるような動きをするわけじゃないんだよね。
むしろ、ゴムまりを無理やりつぶして、それが複雑に動きながらもとの形にもどろうとする動きの方が近いのだ。
これは「応力」という力で、物体の内部に生じたゆがみをもどそうとあらゆる方向に働く力のことで、糸が引っ張られたときに引っ張られたのと反対方向に働く張力が3次元になったようなものなのだ。

地殻の構成は一様ではなくて、いろんな岩石や砂、泥、水などなどがモザイク状にまざっていて、岩石内部での密度の濃淡があったり、粘度の大小があったりするんだよね。
そのために外部から力が加わると、それが均等に分散されず、弱いところにゆがみ・ひずみが蓄積されるのだ。
それで局所的に応力が発生した状態になるんだけど、いよいよそのゆがみ・ひずみに耐えられなくなると、地殻の岩盤が割れて、断層ができるのだ。
この断層ができるときのゆれが地震となるわけ。
断層ができる場合には、押し合う力で上に盛り上がる逆断層、引っ張り合う力で下にずれ込む正断層、横にずれ合う横ずれ断層などの種類があって、それぞれの断層のでき方で地震のゆれも特徴的になるんだよ。
この断層は地震後にある程度確認できるので、どういう地震だったかの解析が可能になるのだ。

ところが、こうやって断層ができても、完全にゆがみやひずみが解消していない場合があるんだよね。
いったん断層ができるともろくなって次の断層ができやすくなるし、また、断層ができてずれて動くことで新たなゆがみ・ひずみが発生することもあるのだ。
こうしてまた耐えられない状態になると地震が発生するんだ。
それが余震。
逆に、断層が大きく動く時にその予兆として少し動くのが前震だよ。
実際には断層は一カ所にだけできる訳じゃなくて、いろんな形の断層がいっぺんにできるので、そう単純ではないんだけど。

ちなみに、耐えられなくなって断層ができる前にも、ゆがみ・ひずみのエネルギーが蓄積されている状態は観測できるはずなんだよね。
それで地震予知を行おうという考え方もあるのだ。
例えば、岩石は外から圧力をかけられると中に応力が発生するんだけど、その際、内部に微弱な電流が流れることが知られているのだ。
地殻でも同じことが言えるだろうと、地中に発生する微弱な電流をとらえて地震予知につなげようとする方法もあるんだ。
地震の前にはプラズマの火球が発生するとか、地温が高くなって生物の行動に変化が見られるとか、土中成分の濃度に変化が出てそれが植物に影響を与えるとかとか、いろいろとあやしいのも含めて考えられてはいるんだよね。
地震雲という特徴的な雲が出るなんて言う民間伝承的なものもあるのだ。
日本で一般的なのは、微弱な地層のずれなどをGPSなどを使った精密な位置観測で検出するのだ。
これは前震よりさらに前の前触れを見ているわけだよ。
古代中国では8つの首の竜が8方向に顔を向けて玉を加えていて、その玉が落ちた首の方向で地震が起きる、なんて予知をしていたけど、これも微弱なゆれを検知する機械になっているんだよね。

気象庁の余震の予測は、過去の地震の観測例や統計データ、発生した地震の性質の分析などをすることで、どの程度の余震が発生するかのシミュレーションをして、余震の発生確率を割り出しているんだよ。
ある期間の間にどれくらいの大きさの余震がどれくらいの確率で発生するかを発表するのだ。
さらに、その予測が当たったか外れたかをさらに計算に入れて未来の予測につなげていくのだ。
今回の地震は未曾有の大災害といわれるような超巨大地震だったのでなかなか予測は難しいみたいだけど、数年に一度発生するような中程度の地震であれば統計モデルもかなり確立されているので予測精度は高いみたい。
今回の地震のデータを詳細に解析すれば、将来の大きな地震にも備えられるはずだから、しっかりとデータをとり続けることが大事なのだ!
次の地震に備えることも必要なんだよね。

2011/04/09

踏みならして地固め

八百長問題でもめている日本相撲協会は、5月場所(夏場所)もとりやめて、国技館で「技量審査」という名目で相撲の取組を無料で公開することにしたのだ。
あくまでも興行ではなく、日々相撲道に精進している力士の「心技体」を競い、技量を披露しようというわけなのだ。
多額の寄付をした人の特別席を除いては整理券が配られるみたい。
一気の多くの力士が退会したので場所運営が厳しいという事情もあるみたいだけど、信頼回復のために始動し始めたというニュアンスが強いよね。

そんなニュースが流れる中、同時に画面に露出してきたのは、力士による被災地の慰問。
お相撲さんが被災現場の避難所でちゃんこをふるまったり、子どもたちとふれあったりするほほえましい光景が映し出されているのだ。
避難所では娯楽も少ないから、うれしそうだよね♪
どうせ場所もないんだから被災地を回って少しでも信頼回復に努めればいい、なんて辛口のことを言う人もいるけど、やっぱりこうして訪れてくれると被災地を元気づけることにつながってよいと思うんだよね。
でも、実はこれにはもっと意味があるのだ。

もともと相撲は神事として行われている側面もあって、今でも靖国神社などでは奉納相撲などが行われているのだ。
江戸相撲も富岡八幡宮での奉納相撲が起源で、今でも横綱碑などの相撲関係の碑があるよね。
そのうち両国の回向院で定期的に相撲が開催されるようになり、いわゆる「常場所」化していったのだ。
これが現在の大相撲のルーツ。
なんだけど、やっぱり相撲は古代から神事として行われていることもあって、寺社との関係が強いのだ。

神事としての相撲の意味合いは、その勝敗で吉凶を占うというのもあるんだけど、それより重要なのは、大地の邪気を払い、清めるということ。
それを体現している動作が「四股」で、だからこそ相撲では四股が重要な意味合いを持っているのだ。
土俵入りで様式美の四股を踏むことには大きな意味があるんだよ。
強く大地を踏みしめることで邪気を払うんだけど、まさに「地固め」の意味があるんだよね。
これは建物を建てる前の地鎮祭と一緒の発想なのだ。

この大地を踏みしめるという動作はむかしから神聖なものと見なされているんだよね。
天の岩戸伝説では、元祖力士とも言うべきアメノタヂカラオが少し隙間の開いた岩戸をこじ開けるわけだけど、そのきっかけはアメノウズメの官能的な踊りとそれをもてはやす神々の嬌声なんだよね。
で、このときのアメノウズメの踊りというのは、体に玉を帯びて強く大地を踏みしめ、しゃんしゃんと鳴らすものだったのだ。
ここでも大地を踏みしめる動作が重要な意味を持っているんだよ。

日本書紀や古事記が編纂されたのは奈良時代のことだけど、おそらく、このころまでに日本に伝わった中国文化の影響が出ているんだよね。
その最たる例は平安時代に集大成される陰陽道の儀式で、「反閇(へんばい)」というのがあるのだ。
これは独特の歩き方をして邪気を払う動作なんだけど、かつては皇族や貴人が出かける際には陰陽師が先に立って邪気を払っていたのだ!
おそらくそんなイメージが古事記や日本書紀でのアメノウズメの動きにも反映されているし、後々の神事としての相撲における四股にも影響しているのだ。

この反閇は俗に「禹歩(うほ)」とも呼ばれるんだけど、これは古代中国の三皇五帝の最後の一人、「禹」に由来しているんだ。
伝説上の聖王で、中国最後の王朝「夏」の創始者として知られる禹は黄河の治水に成功したことで王権を手にしたのだ。
その際、中国全土を奔走したことで半身不随になり、独特の片足で跳ぶように歩いていたと伝えられているのだ。
これが元祖「禹歩」で、道教ではこの「禹歩」の動きをまねることで邪気を払う儀式をするようになったそうなのだ。
それが日本に伝わってきたというわけ。

禹王の場合は全国を歩き回った結果として足が悪くなったんだけど、逆にその悪くなった足での歩き方が邪気を払うというように転換されてきたのだ。
原因と結果が逆転しているんだよね。
で、今度はその全国を歩き回って邪気を払い、地固めをする、ということが注目されるようになるのだ。
作家の荒俣宏さんは昭和天皇の全国各地への巡幸をそのようにとらえていて、戦後の日本という国の地固めのため、自ら全国を巡ったと考えているんだ。
最後の現人神であり、最初の象徴天皇である昭和天皇が、最後に残された呪術性を発揮して新生日本の国固めをした、という考え方だよ。
昭和天皇は全国各地に行幸することを強く希望されていて、沖縄にだけ入れなかったことを強く後悔されていた、と言われているほど。

まさに今回の震災の被災地に神事たる相撲の担い手でもある力士が入ることは、そこに意味があると思っているのだ。
被災者を励ますだけでなく、力士が被災現場で四股を踏むことで邪気を払って、地固めをすることにもなるんだ。
科学的にはまったく意味のないことかもしれないけど、象徴的にはきっと大事なことのように思うんだよね。
現代ではすでにお祭りの本来の意義である五穀豊穣祈願とか雨乞い祈願などの意味は失われているけど、根底にはやっぱりそういう部分があるはずなんだよね。
というわけで、ぜひぜひ力士のみなさんには被災地で「地固め」をしてきてもらいたいのだ。
物理的な復旧・復興も大事だけど、心の面はもっと重要なはずで、そこに大きく貢献できる気がするのだ。

2011/04/02

力の限界・・・

震災以降、東京のスーパーやコンビニでは品薄状態が続いていて、商品陳列棚が少しさみしい状況なのだ(>o<)
やっと落ち着いてきて回復傾向にあるけど、まだまだだよね。
カップ麺や水、卵、缶詰などは実際は「買い占め」と物流の停滞のせいで一時的に品薄になっただけなんだけど、今でも深刻なのはヨーグルトとか納豆。
多少売られるようになったけど、あっという間に売り切れているみたい!
ボクみたいに平日の夜か土日にしかスーパーに買い物に行けない身としてはつらいのだ(ToT)
しかも、この品薄状態はそうそう解消しそうにないんだよね・・・。

震災発生後に顕著になったのは、保存食品や乾電池などの災害対応物資の買い占めが起こったこと。
一気にこられの商品を見かけなくなったのだ。
しかも、東北や関東で道路が通行止めや激しい渋滞になり、鉄道や航空も滞ったため、物流も一時的に麻痺。
在庫をさばいた時点で売るものがなくなったのだ。
今では物流も復活してきたので、従前と同じ程度とまでは言えないけど、まったく手に入らない、という状況は脱したんだよね。

ところが、ヨーグルトや納豆は現在でもほとんど見かけないよね。
これは、買い占めとか物流の停滞とか、そういう問題を越えたところに大きな原因があるのだ。
もともと関東で消費されるヨーグルトや納豆は今回被災した東北地方で製造されているものが多く、地震や津波の影響で工場が止まっている、というのもあるんだよね。
でも、そんな直接的な被害を受けていなくても、生産量ががた落ちしているのだ!
その現況は計画停電!
どちらも発酵過程で温度・湿度を長時間にわたって管理する必要があるので、1日の間の少しでも電気が止まってしまうとそもそも製造が止まってしまうんだよね・・・。

例えば、納豆の場合、大豆を煮る又は蒸してからパックに詰め、そこに納豆菌を植え付けてから一定の温度・湿度に保たれた場所で発酵させるんだって。
(その温度や湿度で風味などが大きく変わるので企業秘密みたい。)
室温でも発酵は続くので、流通・販売にかかる時間を見越して出荷するのが一般的なようだよ。
ようは保温庫で発酵させるんだけど、その温度・湿度が一定に保てないと、品質が保証された納豆が製造できないのだ。
このせいで、直接被災していない地域でも計画停電によって生産が滞るわけ。
ちなみに、むかしながらのやり方では、ゆでた又はむした大豆を熱湯にさっと通して納豆菌以外の雑菌を滅菌したわらにくるみ、囲炉裏のそばなど少しあたたかい場所につるしておいたんだよね。
で、頃合いを見て食べたのだ。
でも、この伝統的な作り方だと、品質保証もできないし、衛生管理もできないし、大量に作ることもできないので、それだけではカバーはできないんだよね。

同じようなことがヨーグルトでもあって、ブルガリアで伝統的な作り方では、温めて少し水分を飛ばした生乳に乳酸菌がついた小枝をさっと差し入れ、その後放っておくとできあがるのだ。
適度にとろみがついて酸味が出たところで食べるんだよ。
でも、これは寒冷で乾燥したブルガリアだからできることで、高温多湿な日本では普通に腐敗してしまうのだ(>o<)
なので、しっかり温度・湿度管理をする必要があるわけ。
工業的には生乳や乳脂肪などの原料を混ぜ合わせ、均質化した後滅菌し、42~45℃で発酵させ、最後に冷蔵して発酵を止めて出荷するんだ。
もともとヨーグルトは北海道・東北で多く作っていたようだけど、計画停電は関東の工場にも影響を与えているので、一気に品薄になったようなのだ。

とりあえず代表的なのはこの2つなんだけど、同じように温度と湿度を管理して発酵させるようなものは他にもあるわけだよね。
さっと思いつくのはアルコール類。
日本酒は伝統的にあまり暖房などで温めず造るむかしながらの作り方をする造酒屋もあるけど、大量生産においてはやっぱり電力を使って管理しているのだ。
ビールだと完全に電力に依存しているのでより危険。
夏の消費のピークでは不足になるかも?
それまでにどれだけ計画停電の影響のない地域で作りだめするかだけど、ビアガーデンとかではそうもいかないよね。

酢やしょうゆ、みそなんかも発酵食品だけど、こちらは熟成期間があるのですぐに品薄ということにはならなさそうなのだ。
これは一安心だね。
あまりに計画停電が長引くと影響は出てくるけど・・・。
それまでになんとかしてほしいよね。

というわけで、今回の特定の食品の品薄状態は早々には解決しそうにないのだ。
必需品じゃないとは言え、なければないで食べたくなるのが心情。
なんとか西日本地域での生産量を増やすとか、計画停電とうまくつきあっていくとかで持ち直してほしいところだよね。
何より、生産できなければ売れないわけで、企業経営にもダメージがあるのだ!
そうなると品薄だけじゃなくてそもそも生産されなくなってしまうので、そうならないように何か手だてが必要だよね。
まだまだ予断を許さないのだ。

2011/03/26

レッツ!セッツ♪電

まだまだ東北地方太平洋沖地震は事態の収拾がつなかいねぇ・・・。
余震が続いていることもそうだけど、福島の原発が予断を許さない状況なのだ!
本邦初の原子力発電所での大災害なので、否が応でも緊張感が走るよね。
でもでも、この原発問題が一段落しても、容易にかたがつかないのは電力不足問題。
以前にも新潟の柏崎刈羽原発が止まったときに夏の電力不足問題が発生したことがあったけど、そのときは他の電力会社からの融通、発電事業者からの買電、全体的な節電、そして、冷夏の影響でなんとか乗り切ったのだ。
ところが、今回は津波被害で大型の火力発電所も止まっていて、早急に供給力の復帰は見込めそうにないんだよね(ToT)
そこで、蓮舫大臣が節電普及啓発担当大臣に任命され、政府を挙げて節電に取り組む姿勢を打ち出したのだ。

と言っても、とりあえず無駄な灯りは消す、待機電力を使わないようにこまめにプラグをぬく、冷暖房の設定温度は控えめに、くらいはわかるとしても、本格的に節電するとなるとどうしたらいいかわからないよね(笑)
実際に官邸からも何も具体的なガイドラインが示されていないのだ(>o<)
原発で東京電力もそれどころじゃないんだろうけど、これはみんなで乗り切らないといけない事態なので、個人的にちょっとまとめてみることにしたのだ。

一般に節電というと電気の使用量を減らすことだと思われるけど、全体の消費を減らすというのは実際はむずかしいよね。
それこそ昭和40年代の家電がまだそんなに家庭になくて、カラーテレビ、冷蔵庫、洗濯機が白物家電の三種の神器と呼ばれていた時代の生活にもどれれば話は別だけど、電化で便利になった今の生活レベルを極力維持したままで、となるとそうはいかないのだ。
確かに上で書いたようなことで電力消費量は個人レベルでも減らせるけど、春まではもっても夏は乗り切れない可能性があるのだ。
そこで重要なのが、いかに電気をうまく、効率よく使うか、という概念なんだ。

これが「負荷平準化」という考え方で、通常電気はある時間帯にはたくさん使われるけど、またある時間帯にはほとんど使われない、というような消費傾向があるのだ。
例えば、今の季節なら暖房需要が大きな割合を占めていて、そこに夕ごはんの支度などの家事で電気の使用量が増える夕方にピークが来るんだ(これは最近の報道でもおなじみだよね。)。
一方、夏だと、気温が高くなるお昼頃がピークになるんだよ。
で、実際に電力消費量の1日の推移を見ていくと、ピーク時とボトム時では最大で2倍以上違うのだ。
ということは、もう少し電気の使い方をならしてあげれば、同じ発電容量でもより多くの電力消費ができるはずなんだよね。
なので、負荷平準化というのだ。

ちなみに、東京電力管内で言うと、1年で最も多くの電気が使われる夏のピークは最大で6,500万kWくらい。
でも、今はそれが3,800万kWくらいしか供給量が確保できていないんだよね(今後もう少し努力するみたいで、夏までにはそれなりの回復も見られるようだけど。)。
なので、その上限を意識しつつ、その範囲の中で最大限電気を効率よく使うことを考えないといけないのだ。
先日から東京電力が公開している電気予報を見ると、一番低い時期だと3,000万kWを切っているので、供給余力の800万kWで何かできないか、という話になるのだ。

一般に負荷平準化には、電力消費のピークの時間帯をずらすピークシフト、ピーク時の電力消費を抑えるピークカット、深夜などの電力消費が低い時間帯の電気を有効に使うボトムアップという3つの対策があるのだ。
ピークカットの究極的手法はまさに今実施されている「計画停電」(輪番停電)で、強制的に電気を使えないようにするのだ。
米国でもカリフォルニア電力危機なんかのときに行われているんだ。
日本では戦後すぐのインフラ未整備時代以来らしいけど・・・。

もう少しソフトなピークカットは大口需要家との間の「需給調整契約」。
あらかじめ需給逼迫時には電気を止める可能性があることを条件に電気料金が割引になるオプションメニューなのだ。
基本的にはどういう場合になったらどれだけ止めるなどの条件を相手側と合いたい契約でつめるので、詳細はよくわからないんだよね。
とにかく、今回のような電力不足になると真っ先に「お願い」されて電気がストップすることになるんだ。
一般消費者がエアコンの設定温度をマイルドにしたり、エレベーターやエスカレーターを止める、無駄な電灯を消すなんていう今やられている取組もピークカットに資するものだよ。

これと大きくコンセプトが異なるのがピークシフトとボトムアップ。
どちらもピーク時には電力消費を抑えて、もっと余裕のある時間の電気を使う、という考え方なんだ。
専門的に言うと供給余力を効率的に使う手法なのだ。
ピークシフトは名前のとおりだけど、自分の電気の消費特性を踏まえて、一番電気を多く使う時間を他の人たちが使う時間からずらす、ということ。
夏だと昼間にピークが来るので、自分のピークを朝や夕方に来るように電気の使い方を変えることなのだ。
ボトムアップは一番電気が使われない深夜の電気を有効活用するもの。
今でもあまった深夜電力は揚水発電に使われるんだけど、お弁当工場のように操業自体を深夜に移したりするのがこれにあたるのだ。
個人ベースでも、深夜電力料金というオプションメニューがあって、電気料金は割引になるんだよ。
直接深夜に電気を使わなくても、深夜電力を活用して熱エネルギーとしてためておいて、その熱エネルギーを昼間に使う「蓄熱」というのもあるのだ。
一時期よく宣伝していたエコアイスとかエコキュートなんていうのがそのシステム。
深夜のあまっていて安い電気で氷を作っておいて、その熱(冷たさ)を冷房などに使うんだ。

というわけで、こうしてみると、普段できる限り電気の消費を抑える節電に努めるとともに、洗濯機は夜に回す、充電は深夜にするなどなどの個人消費での負荷平準化にはまだまだ可能性があるよ。
こういうのって、追求してみるのもまたおもしろいよね(笑)
そうやってみんなが興味を持ってくれると、うまく大事にならずに乗り切れるかも、なのだ。

ちなみに、東京電力では、古くなった火力発電所を復帰させるとともに、新規の火力発電所の稼働も考えているようだけど、やっぱり供給力の確保においては原子力発電の再開が不可欠なんだよね。
柏崎刈羽はまもなく全機動かせるかもだけど、今回の震災による地元の理解が問題なんだよね・・・。
もちろん、それは今回の自己で比較的ダメージが少ないと見込まれる福島第二原発もそうなのだ。
東北電力の女川原発も動き出せば東京電力に融通できるけど、動かせるかは微妙だよね。
さらに、東京電力は東通に新しい原発を作る計画もあるけど、それも見通しは明るくないと思うのだ。

加えて、他の電力会社からの融通も実はそんなに見込めないんだ。
というのも、有名なこととして、東日本と西日本では電気の周波数が違っていて、中部・関西・北陸・中国・四国・九州の6電力はネットワークがつながっていて融通しやすいんだけど、東京電力と中部電力の間は周波数の違いから3つの周波数変換所(東京電力、中部電力、電源開発=Jパワーの持ち物だよ。)でしかつながっていないのだ。
流せる電気の量に制限があるので、無制限に応援できないわけ。
さらに、北海道電力は周波数は同じなんだけど、地理的に離れていて、東北電力と北海道電力の間は交流じゃなくて直流でつながれているのだ(北本連系)。
こっちも流せる容量に制限があるので、北海道のあまった電気を自由にもらうこともできないわけ。
すると、周波数変換所を増やしたり、北本連系を太くするしかないんだけど、それには発電所を作る以上に時間がかかるのだ。

だとすると、この節電はけっこう長期的に考えないといけないんだよね。
実は身近に貢献できる話でありながら、日本のエネルギー問題の根本問題でもあるということ。
これを機に国民がもっとエネルギーのことを考えてくれると、よりよい方向に行くかもだけど、たいていは、「のど元過ぎれば・・・」なんだよね(>_<)
今回はなかなか「のど元」を過ぎないと思うけど。

2011/03/19

能と線

先週の大地震で福島では大変なことが起きているのだ!
そう、福島第一原子力発電所の事故・・・。
まだなんとか持ちこたえているけど、目が離せない状態なのだ(>o<)
で、この事故に関連して、新聞報道なんかでよく「放射能」とか「放射線」という言葉を見るようになったよね。
でも、実は必ずしも正確に使われなかったりするので、一度きちんとおさらいをするのだ。
正しい情報を得ることが何より大事だからね。

まず、誤解してはいけないのが放射能と放射線の違い。
放射線は放射性物質から出てくるエネルギーを持つ粒子の並や電磁波で、周りにあるものを電離させる(イオン化する)能力があるものなのだ。
それが靱帯に影響すると、タンパク質が破壊されたり、DNAが傷ついたりして傷害が発生するわけ。
で、その放射線を出す能力のことを放射能と言うんだよね。
よく「放射能漏れ」とか表現するけど、これは正しくなくて、「放射性物質漏れ」が正しいのだ。
一般には放射性物質のことを放射能と表現する傾向にあることから出てくるものなんだけど。

この手の話がわかってきたのは19世紀の終わり。
まさにキュリー夫人はこの分野の研究でノーベル賞を受賞しているのだ。
レントゲンさんによるX線の発見の後、ベクレルさんにより放射性物質であるウランの化合物を黒い紙で包んだ写真乾板の上に置いておくと感光する現象が知られるようになり、何かがウランから出ていることがわかったのが。
これがまさに放射線の発見で、この後、キュリー夫人と夫のピエールさんはいろんな鉱物から同じような放射線が出ていることをつきとめ、ポロニウムやラジウムを発見するんだ。
ここから一気に放射能の研究が始まるのだ。

歴史的に「何かが出ている」というところから始まったので、その「何か」である放射線を出す能力のことを放射能と呼ぶようになったんだ。
放射能の単位は国際標準ではベクレル(Bq)を使うけど、これは最初に発見したベクレルさんにちなんでいるんだよ。
ベクレルは1秒間に1つの原子核が崩壊して放射能が出す能力のこと。
以前はキュリー夫妻にちなんだキュリー(Ci)という単位を使っていたんだけど、これは1gのラジウムの持つ放射線を出す能力を基本としているのだ。
ベクレルでいうと1Ci=3.7×1010Bq=3.7MBqになるそうだよ。

ところが、放射線というのはいろいろ種類があって、有名なところでは、ヘリウムの原子核のアルファ線、電子のベータ線、高エネルギーの電磁波のガンマ線、中性子の中性子線などが知られているのだ。
放射能という観点で見るとどれでもいいからとりあえず放射線が出る、というところに着目しているんだよね。
放射能のサーベイに使われるガイガー・カウンター(ガイガー・ミュラー計数管)は筒の中に不活性ガスが封入されていて、それが放射線で電離されるときに出る電気で放射線を検知しているんだけど、放射線のエネルギーは測れないので、まさに放射能を計測しているのだ。

ところが、放射線は種類ごとにエネルギーが異なって、そのために影響度も違うのだ。
そこで、放射線が与えるエネルギーに着目した単位が放射線の強さを表すグレイ(Gy)。
1kgの物質が放射線により1Jのエネルギーを吸収したときが1Gy。
むかしは実際に気体1cm3にどれだけの電離を生じさせたかで定義されるレントゲン(R)という単位を使っていたんだけど、国際単位系に合わせるときにグレイが使われるようになったのだ。

さらに、人体への影響を評価するために、放射線の種類ごとの係数をかけるのがシーベルト(Sv)という単位。
今テレビでホットな(?)単位だよね。
ベータ線やガンマ線の場合は1なのでグレイ単位の数字と同じなんだけど、アルファ線だと20なので20倍になるのだ!
原子炉の中で大量に発生している中性子線の場合はエネルギーの大きさによって変わるんだけど、5~20なのだ。
ちなみに、放射線が人体に与える影響については文部科学省のHPにわりとわかりやすい資料「日常生活と放射線」があるよ。

でも、実はテレビではこの値は正確に表現されていないのだ(ToT)
報道で出てくる数字は線量率というやつで、単位時間当たりの放射線量を表す値。
一方で、人体に影響を与えるかどうかを評価するときは、実際に照射された放射線量で見る必要があって、さっきの資料は年間当たりの線量で書かれているよ(=年間当たりの線量率)。
報道でよく出てくる単位はシーベルト毎時(Sv/h)なんだけど、1時間その場に滞在するとそれだけの線量の放射線を浴びるということなので、線量で考えると、2時間なら2倍、30分なら半分で考えないといけないんだ。
ちゃんと積分値でどれだけの線量になるかを見ないといけないというのがポイントで、闇雲に数字が多きとか小さいとかで判断できないので注意なのだ!

加えて、外部被ばくと内部被ばくというのがあるんだよね。
外部被ばくというのは体の外に放射性物質が付着したり、体の外部にある放射性物質から出る放射線に当たることによる被ばく。
体に付着した場合は洗い落とせばよいし(これは報道では「除染」と仰々しく言っているのだ。)、外部の放射性物質の影響なら単純に離れればよいだけ。
内部被ばくは、放射性物質を含むほこりを吸い込んでしまったり、食べ物に含まれる放射性物質を摂取してしまった場合に起こる被ばくだよ。
すぐに体外に排出される場合もあるけど、ヨウ素なんかだと甲状腺ホルモンの材料としてのどにある甲状腺に貯まるし、ストロンチウムだとカルシウムの代わりに骨に沈着するので、けっこう長期間被ばくし続けるのだ。
でも、一般には、DNAやタンパク質が損害を受けても、生体は修復機構も持っているので、線量が小さくてすぐに体外に排出される場合は、外部被ばくより内部被ばくの方が影響が少ないと言われているんだ。
ただし、ヨウ素やストロンチウムのように長期間とどまり続けるものはずっと影響し続けるのでこわいんだよね・・・。

これでテレビで放射能や放射線の話が出てきてもだいたいどんなものかがわかるはずなのだ。
どれだけの時間を浴びるかによるので評価は難しいんだけど、額面上の数字の大きさだけに踊らされてはいけない、というのは重要なことだから覚えておかないとね。
なお、今のところ、避難地域より離れていれば、健康上影響があるレベルの放射線は確認されていないので、そんなに心配する必要はないみたいだよ。
もちろん、楽観視はできないんだけどね。

2011/03/12

宇宙の食事情

たまたまネットでおもしろいニュースを見つけたのだ。
それは、オーストラリアの醸造会社が、世界で初めて宇宙用のビールを製造・発売を開始した、というもの。
日本でもかつて「宇宙ビール」というのはあったけど、それは宇宙空間に持って行った酵母で発酵させたビール。
今度のビールは実際に宇宙空間で楽しむために開発されたビールなんだとか。
なんだこりゃ、ということで、少し調べてみたのだ。

もともとこの宇宙ビールを開発したいきさつは、宇宙空間では無重力(より正確には微少重力)の環境であるため、炭酸飲料が飲みづらいということなのだ。
炭酸飲料を飲むとゲップが出やすくなるけど、これが問題の本質。
地上では重力があるので液体部分は胃の中に残り、気体だけがゲップとして口から出てくるのだけど、宇宙空間では重力が希薄なために液体は下に残り、気体は上に出ていく、という「常識」が通用しないのだ!
液体も気体もまぜこぜで口から出てしまうというわけ・・・。
なので、ゲップが出にくいように炭酸を抑え、でも、ビールの風味は残して、というコンセプトで開発されたそうだよ。
宇宙での試飲はまだみたいだけどね(笑)
ちなみに、このビール、世界初の有人宇宙船にちなんで「ボストーク」と名付けられているのだ。

宇宙での食事はこのビールに限らず、宇宙空間という特殊な環境に適応するために特別なものが開発されてきたのだ。
重力というのがひとつのキーワードだし、宇宙に持って行く重量には制限があることもポイント。
さらに、国際宇宙ステーション(ISS)のような宇宙での居住空間は閉鎖空間なので、そこにも配慮しなくてはいけないのだ。
そんな条件から、一般的に宇宙食の条件とされているのは、以下のようなものだよ。

まず最初に、長期保存できること。
宇宙と地上の間はそんなに頻繁に行ったり来たりできないので、長期保存できないと困るのだ。
宇宙食から広がった技術としては、食品のフリーズドライこの技術が確立したのは米国のジェミニ計画のころ。)やレトルト技術(これはアポロ計画から生まれたのだ。)なんかがよく知られているよね。
フリーズドライなら水分量の分だけ軽量化でき保存性も高まるし、缶詰だと缶の重量だけ損してしまうけどレトルトなら袋の重さだけですむのだ。

すでに出てきているけど、次に重要なのは軽いこと。
宇宙に持って行ける重量には制限があるので、できるだけ軽くしていろいろなものをたくさん持って行きたいわけ。
水なんかはかなり再生利用できるようになっているので、フリーズドライのように水分を飛ばすとそれだけ軽くできるよね(。
科学系の博物館の売店とかで売っている宇宙食シリーズはだいたいフリーズドライだけど、その軽さにびっくりするよ。
中身が入っていないみたい(笑)

それから、なかなか気づきにくいことだけど、強い臭気がないこと。
ISSのような空間は閉鎖的で、かつ、換気も十分にできないので、においがいつまでも残ってしまうのだ・・・。
かつて毛利さんがスペースシャトルに納豆を持ち込もうとしたときも断られたし、韓国人宇宙飛行士がISSにキムチを持ち込もうとしたときも断られたんだ。
でも、カレーは宇宙食として一般的になりつつあるので、においの種類にもよるんだろうね。
みんながおいしそうと感じられたり、不快に思わないようなにおいであればOKなのだ。

さらに、重要なものは飛散しないこと。
宇宙では重力がほとんど働かないので、液体や粉末が飛散すると下に落ちることなく、全方向に拡散していくのだ!
なので、液体の飛沫なんかが飛んでいって機器に影響を及ぼさないように、とろみをつけたりとか工夫するわけ。
最初の宇宙食のチューブ状の古典的な宇宙食はかなりの粘度だし、宇宙でCM撮影もされた宇宙用カップヌードルも麺は小さく丸く固められていてその回りにとろみのついたスープがまとわりつくというもので、飛沫が飛散しないようになっているのだ。

実はこれがもっとも大事かもしれないのが、栄養価が高いとともに、食事として楽しめること。
他に栄養の取りようがないので必要十分な栄養がとれないといけないんだけど、かといって味気ないものでは困るのだ(>o<)
ただでさえ閉鎖空間で気が滅入るし、地上との交信もネットや電話が使えるとは言えそんなに頻繁にはできないので、やっぱり食事は楽しみなんだよね。
顔を合わせるメンバーもそんなに変わらないし、食事くらいは楽しめないとストレスが貯まる一方ということで、最近ではいろんな食事を持って行けるようになっているみたい。
日本からは焼鳥やカレー、肉じゃが、たこ焼き・お好み焼きなどなどが持ち込まれたことがあるんだけど、これが海外の宇宙飛行士にも人気らしいのだ(野口さん用の日本食宇宙食がロシア人宇宙飛行士に食べられちゃった、なんて話もあったよね。)。
最近ではフリーズドライのものだけじゃなく、こういう宇宙食もおみやげとして手にはいるよ。

最後に、実用面で大事なのが、特別な調理を必要としないこと。
宇宙ではそのまま食べるか、お湯でふやかすか、温めるかくらいしかできないので、基本はインスタント食品なんだよね。
このあたりは軍隊のレーションと一緒なのだ。
宇宙では電気オーブンで温められるので、だいぶましだとは思うけど。
ちなみに、電子レンジはマイクロ波を放射して温めるんだけど、他の電子機器に悪影響を及ぼしかねないため、宇宙では電熱器のオーブンを使うみたい。

以上の条件を満たせばすぐに宇宙食になるかというと、実はそうでもないのだ。
まだくわしくは解明されていないんだけど、宇宙では味覚が鈍るらしいんだよね。
なので、宇宙食は通常よりも味付けを濃いめにしてあるそうなのだ。
でも、水を自由にがぶがぶ飲める環境でもないので、のどが渇くようでは困るので、かなり難しい塩梅。
日本食が人気なので、もともと甘辛いものが多くて、味を感じづらい宇宙空間でもしっかりと味がするからなのかも。
カレーが人気なのも香辛料のおかげかもね。

加えて、食品としての安全管理にも最大限の注意を払っているのだ。
宇宙からはすぐにもどれないから、食中毒なんてしゃれにもならないしね。
そこで米国で生まれた管理技術がHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)、いわゆる「ハサップ」なのだ。
様々なリスクを科学的に分析した上で、そのリスクごとに管理を行うという手法で、ようは一つ一つリスクをつぶすように管理を行う手法なんだ。
この方法では各工程ごとに管理できるので、最後にランダムで抜き取り検査をするだけよりもはるかに高い安全性で管理できるんだ。
この手法は一般の食品なんかにも広まっていて、マクドナルドでも使われているんだよ。
ただし、これは安全管理であって、品質の管理ではない点に注意なのだ。
品質を管理するには、環境要件で加熱時間を変えたり、素材の質で扱いを変えたりなんてことをする必要があるので、画一的に工程管理をするハサップとはまた別の話なんだそうだよ。

というわけで、だいぶ宇宙食についてわかったのだ。
オーストラリアの宇宙ビールが本当にこれだけの条件をクリアしているかはわからないけど、ゆくゆくは宇宙空間に出て丸い地球を見ながら冷たいビールでいっぱい、なんてこともできるのかも。
でも、宇宙は無重力なので、体を固定しないとくるくる回転するし、もともと全身がむくむ傾向にあるので、なんだか悪酔いしそう・・・。

2011/03/05

おっと転んで大分県

先日、道を歩いていたらもともと街路樹があったと思われるくぼみに足を取られてしまったのだ(ToT)
ぐきっと足を痛めてしまったんだけど、歩けないほどではなかったので、そのまま歩いていたんだよね。
そうしたら、案の定、腫れもひどくなってきて熱も帯びてきたのだ!
で、そこから湿布をし、あまり動かさないように気をつけることにしたんだ。
しばらく安静にしていると、ウソのように腫れも引いてきて、痛みも緩和されるからやっぱり無理をしないことが大事なんだね。
というわけで、きちんと治すためにも、ちょっと調べてみたのだ。

転んだときにするけがは大きく分けると3種類で、筋肉が損傷して内出血なども起こる打ち身(打撲)、骨が損傷する骨折(ひびが入るだけでも骨折なのだ。)、そして、靱帯や関節包など関節の軟組織が損傷する捻挫の3つだよ。
今回のボクのけがの場合は軽くひねっただけだけど、どうも軽度の捻挫と思われるのだ。

打ち身は筋肉に過剰な負荷がかかって筋繊維が断裂して起こるんだけど、そのとき、筋肉中に走っている細い血管が切れるので内出血を伴うことが多いのだ。
ヴェニスの商人でおなじみのように、血を出さずに肉を切ることはできないわけ。
すると、それが局所で黒く固まって、外から見ると青から紫に変色して見えるんだよね。
これがいわゆる「青あざ」だよ。
見た目にも痛そうだよね。

骨折はそのままで骨が折れてしまったり、骨にひびが入ってしまうことだけど、骨折した場合の特徴としては「気持ち悪くなる」というのが知られているのだ。
また、とにかく痛くて痛みが持続するのも特徴。
骨の表面の骨膜には神経が多く走っているので、その神経ごと損傷するとそうなるみたい。
ちなみに、骨が折れて皮膚を突き破ると複雑骨折・・・。
考えただけで痛そうで背中がぞくぞくするよ(>o<)

捻挫のは関節が可動域を超えて動いたことにより回りの組織に損傷が起こった状態。
ひどいのはアキレス腱が切れた、というような靱帯断裂の状態。
軽いものでは関節の部分の軟骨がちょっと損傷したり、靱帯が少し伸びたり、という程度。
それでも侮れないのは、痛くなくなったと思っていて動かすと、そのまま関節の可動域がおかしくなってしまって、「捻挫ぐせ」がついてしまうのだ!
動かさないように安静にしてきちんと治すことが大事なんだって。
ボクも気をつけないと・・・。

どれも運動障害が特徴的だけど、損傷している箇所が違うので治る期間も変わってくるのだ。
筋肉は割と回復が早いのでよほどのけがでない限りはだいたい1週間以内で治るよね。
突き指程度の軽い捻挫もそれくらい。
でも、骨折だと1ヵ月以上はかかるし、捻挫でも靱帯が損傷している場合なんかはそれより時間がかかることがあるのだ。
骨のひびとか捻挫とかだとある程度のところで動かせるようにはなるけど、下手にそこで動かすと関節が変形したりすることもあるので、重大なけがの場合はしっかり固定して安静にすることが必要みたい。
で、ギブスや添え木で固定して動かないようにするのだ。
固定できない部分の骨折(代表的な例は肋骨)なんかだと、コルセットを着けたりはするけど、自分で気をつけないといけないんだよね。
これは苦しいそうだよ。

で、それぞれのけがで共通なのが炎症反応。
発赤、熱感、腫脹、疼痛が4大症状が出てくるのだ。
発赤は損傷部位の回りの血管が拡張するために赤く見えるんだけど、これは炎症が起こっている部位に炎症性細胞(白血球やマクロファージ)を集合させるために血管が太くなるんだ。
同時に、これらの細胞が炎症が起こっている損傷部位に行きやすいように血管の内皮細胞の結合がゆるくなって隙間が大きくなるのだ。
血管の透過性の亢進と言われる現象だけど、これにより血液中の水分が損傷部位の周辺の間質に移動して起こるのだ。
炎症部位に水分がたまるのでふくれるわけ。
ともに、ケモカインやインターロイキンなどのサイトカインと呼ばれるアレルギー反応の伝達物質によって引き起こされる反応なのだ。

熱感も同じで、免疫反応は体温が高い方が効率がよいので、炎症部位周辺で発熱をさせる必要があるのだ。
このためにも血液の流入量を増やすことが重要なんだ。
特に手足の先などの末端組織の場合はあまり血流が良くなくて冷えていることが多いからね。
最後の疼痛はそれこそ筋肉や関節、骨といった組織と一緒に神経が損傷しているから起きているもの。
自分で経験してみると、それぞれ痛みの特徴も違うことに気づくよ。
よく汚した後にお医者さんに言って、どんな痛みですか?、って聞かれるのはそのため。
ズキズキだったらどこがあやしい、じーんだったらどこがあやしい、ということ。
それに関節を少し動かしてみて痛みの発生の違いを見ると、筋肉を痛めたか、関節を痛めたか、骨を痛めたかの見極めがつくのだ。

こういう症状が出た場合の対処法だけど、なんといっても炎症が起きていて熱があって腫れている間は冷やすのが肝心。
本来この炎症反応は良かれ、ということで起きているはずなんだけど、筋肉や関節、骨の物理的な損傷の場合はそんなにアレルギー反応は役に立たないのだ(笑)
同時に、固定をしてあまり動かさないようにすることで、損傷が広がるのを食い止め、自然に治癒するのを待つことなのだ。
ここでがまんがきかないと、骨が変形してくっついたり、関節がおかしくなったりするので要注意。
腫れも引いて痛みもとれてもう大丈夫だな、となったらリハビリも重要。
ずっと動かさないと筋肉も落ちているし、関節の可動域も少し狭まっているので、前と同じように動かすためには違和感がなくなるまでリハビリをする必要があるのだ。

というわけで、ボクもまずは静養して、後でゆっくりとリハビリしないと。
けがをしないのが一番だけど、どうしても避けられないから、こういうことを学んでおくのも大事だよね。
これこそ「けがの功名」?