2008/07/05

いわゆるヌードル

夏になって暑くなると、つるつるっと食べられる麺類に人気が集めるよね。
そうめんや冷やしそば、冷やし中華みたいな冷たい麺もよいけど、ラーメンや汁そばのような熱い麺を汗をかきながら食べるのもまたよいのだ。
ごはんものよりは食べやすいから、食欲がなくてもわりと食べられるんだよね。

最近では種類も増えていて、むかしながらのうどん、そば、そうめんだけじゃなく、沖縄のソーキそばやラーメン以外の中華そば(刀削麺、担々麺など)、スパゲッティ以外のパスタ(リングィーネやフェットチーネのような扁平なロング・パスタやペンネ、リガータのようなショート・パスタ)などなど、いろいろなものが食べられるよ。
焼き肉屋さんでも冷麺なんてのがあるよね。
きっと、それだけ日本人は麺類が好きなのだ。

でも、麺の本場の中国では、日本と「麺」の考え方が違うのだ。
すでに中国では簡易字体を使うので「面」という字を使っているけど、中国の麺は小麦粉を使った生地に由来するもののみで、米粉を使うビーフンやそば粉を使う冷麺なんかは麺ではないのだ!
もともと麺という字は麦を面(シート)にすると書いているくらいで、小麦粉を練って生地にした加工品を指すんだって。
しかも、日本で面というと細長いものを思い浮かべるけど、小麦粉を練った生地に由来すればみんな麺なので、餃子や焼売、雲呑も麺になるんだって。
日本で人気のラーメンは拉麺と書くわけだけど、「拉」の字は「引っ張る」といった意味で、小麦粉を練って作った生地をきらずに引っ張って伸ばして作る麺と言うことなんだそうだよ。
金属板で削るようにすれば最近よく見かける刀削麺なのだ。

これに似た考え方なのがイタリアのパスタ。
パスタは小麦粉、特に乾燥パスタの場合はデュラムセモリナ粉を加工した食品一般を指すんだって。
日本ではスパゲッティだけが長いこと知られていたけど、最近になってペンネなんかのショート・パスタもおなじみになったのだ。
あのマカロニやラザニアの皮(?)、ラビオリもパスタなんだよね。
でも、中国の麺とは実はちょっと違うのだ。
それはニョッキのようにジャガイモのデンプンを練って作る生パスタがあるから。
そば粉や米粉を使ったパスタもあるんだって。
そういう意味で言うと、中国よりイタリアの方が懐が深いわけだね(笑)

でも、イタリアのパスタはもともと中国の麺がシルクロード経由で伝わったものと言われているんだよね。
シルクロード沿いには小麦粉を練って作る生地を使った餃子やいわゆるヌードル系の料理がいろいろあって、伝わっていった跡が追えるそうなのだ。
お米の場合は炊くだけでおいしく食べられるけど、小麦の場合はどうしても加工しないとあまりおいしく食べられないから、こういう小麦をおいしく食べる文化というのは伝わりやすかったのかも。
むかしの日本ではせいぜいうどんやそうめんくらいしかできなかったのは、おいしいお米がたくさんとれたからかもしれないね。

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