2008/08/09

「ちつてと」そば

暑い日が続くと、食欲がなくなるよねぇ。
冷たい飲み物やアイスならいくらでも食べられるんだけど(笑)
そんな時にうれしいのが冷たい麺類。
つるっとあっさり食べられるのだ。

ボクが今気に入っているのが冷やしたぬきそば。
あっさり食べられるけど、天かすも入っていて適度に油分もあり、がっつり感もあってよいのだ♪
特にお気に入りなのは小諸そばの冷やしたぬきそば。
普通は冷やしにすると値段が高くなるけど、小諸そばは温かいそばと同じ値段で冷やしにできるのが魅力なのだ!

東京では一般に揚げ玉又は天かすをのせたものを「たぬき」と呼んでいて、うどんとそばの両方があるのだ。
タネを抜いて揚げた天ぷらが揚げ玉なので、「タネ抜き」がなまって「たぬき」になたと言われているんだって。
「きつね」は油揚げをのせたもので、これはお稲荷さんの好物が油揚げとされていることから来ているわけだけど、それと対をなすから「たぬき」はちょうどいいんだよね。
油揚げと揚げ玉の両方が入った「むじな」という隠れメニューがある店もあるけど、これは「きつね」でも「たぬき」でもないからと言われているのだ。
ちなみに、インスタントの「緑のたぬき」はいわゆるかき揚げ風の天ぷらがのっていて、インスタントではこっちが主流だけど、これじゃタネが入っているから天ぷらそばだよね(笑)

一方、大阪で「たぬき」というと油揚げの入ったそばを言うのだ。
油揚げの入ったうどんは「きつね(けつね)」で、「たぬき」と「きつね」はそばとうどんの違いなので、後にそばとかうどんとかはつけないのだ!
じゃあ、天かすの入ったそばやうどんは何というのかというと、それは「ハイカラ」と言うそうなのだ。
確かに大阪発祥のうどん・牛丼チェーンのなか卯では「ハイカラ」になっているよね。
でも、東京の立ち食いそば文化が関西にも浸透してきていて、最近は大阪でも「たぬきそば」や「たぬきうどん」も存在しているようなのだ。
ま、「通じる」という程度なのかもしれないけど。

ちなみに、東洋水産のインスタント麺で「緑のたぬき」がそば、「赤いきつね」がうどんになっているのはこういうのとも関係しているのかもね。
どん兵衛の方はむかしは天ぷらそばときつねうどんだけだったのに、最近では天ぷらうどんやきつねそばもレパートリーに増えているのだ。
関東と関西ではだしをそれぞれカツオと昆布をベースとするように味を変えているというけど、日清の方が芸が細かいのだ。

もともと江戸時代には多くの人は朝と夕しか食事をしてなくて、それではおなかが空くので軽食としてそば・うどんや団子を食べていたんだよね。
でも、明治以降三食食べるようになって、そばやうどんもきちんと食事として食べるように変わってきたので、ガサ増やしというか、「食べたなぁ」という満足感を増す工夫が考えられたんだよね。
天ぷらをのせられればいいけど、それでは高すぎるので、という庶民の知恵から出てきたのが油揚げや揚げ玉なんだよね。
油分が加わることであっさりしすぎなくなるのだ。
ま、今ではけっきょくおにぎりやミニカレー、ミニ丼とセットになることが多くなってしまったけどね(笑)

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