2015/05/09

アルカリの威力

ゴールデンウィーク中に我が家を徹底的に掃除したんだ。
その際、ドラッグストアで買ってきた「水の激落ちくん」というのを使ったんだけど、汚れが落ちる落ちる!
アルカリ電解水100%という商品なんだけど、洗剤は入っていないんだよね。
なので、さっとスプレーして拭き取るだけ。
基本的には水なので、その後に水拭きやから拭きはいらないというものなのだ!

で、これが何かということなんだけど、商品にも書いてあるとおりの「アルカリ電解水」。
水を電気分解して、陰極側に集まってきたpHの高い水。
この商品の場合は洗浄+除菌の効果ということで、pH12~13というかなり高い数値。
普通の水をそのまま電気分解しても水素と酸素になってしまうので、微量に食塩を混ぜておくんだ。
そうすると、陰極側にはナトリウムイオン(Na+)と水素イオン(H+)が集まってくるんだけど、これを取り出してくるのがアルカリ電解水(アルカリイオン水)。
このままだと水素イオン濃度が高くなるので、pHは低くなりそうだけど、陰極では常に電子が供給されるので、水素イオンは電子をもらって水素として外に出て行ってしまうのだ。
すると、残された水溶液は電気的中性を保つためにかえって水酸化物イオン(OH-)が増えてアルカリ性になっているというわけ。
(よくわからないんだけど、直接水酸化ナトリウムの水溶液にするよりはマイルドな溶液でpHは高いままのようなのだ。)


通常の油汚れは脂肪酸がさらに酸化されたものなんだよね。
もともと脂肪酸というくらいで酸性の物質なのでアルカリ性溶液に溶けやすいのだ。
そこを利用したのが重曹で油汚れを落とすという方法なんだけど、同じような状況がこのアルカリイオン水では起こせるのだ!
液性がアルカリ性なので、実はちょっと液性が酸性の中性洗剤よりよく落ちるんだ。
しかも、もともと微量にナトリウムイオンがあるだけなので、重曹を使った後のようにさらに水拭きをしなくてもよいんだ。

激落ちくんページを見ると、pHが高くなることで表面張力が低下して浸透力が強くなっているとか、負に帯電させることで電気的な反発力を発生させるとか書いてあるんだけど、何よりアルカリ性条件下での過酸化脂肪酸の加水分解が大きいと思うのだ。
ちなみに、激落ちくんのページにもちゃんとこの効果は書いてあるよ。
アルカリイオン水をスプレーして少しすると汚れが浮いてきたように見えるので、この間に反応が起こっているはずなのだ。
これがおもしろいようによく落ちるんだよね。
アルコール系もよく落ちるけど、ただの水にしか見えないのにそれ以上の効果だよ!

スーパーでは飲用のアルカリイオン水も売っているよね。
あれはもっとpHが低くて9くらい。
健康にどういう効果があるのかは正直よくわからないけど、料理では影響があるみたい。
日本は出汁の文化だけど、出汁のうまみ成分はイノシン酸やグルタミン酸といった酸性の物質。
なので、アルカリ性のアルカリイオン水だと普通の水道水よりよく出汁が出るというのだ!
自分で検証したことはないけど(笑)
ちなみに、日本茶では、甘み成分であるアミノ酸や苦み成分のカテキンが多く抽出されるんだって。
短い時間でいいってことかな?

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